ITエンジニアになるには?目指す手順や必要なスキル、勉強法も紹介

ITエンジニアになるにはどうしたらいいの?
今から勉強してITエンジニアになれるかな?

国内におけるIT人材不足の深刻化を背景に、ITエンジニアといったプログラミングスキルがある人材の需要は増し、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてきました。

そんな現状から、「ITエンジニアになりたい」と興味や関心を抱き始めた人は多いでしょう。

ただ、今からITエンジニアを目指してなれるのか、不安な人もいるはず。また、目指そうにも何から始めればいいのかわからず、ITエンジニアになれるイメージが湧かない人もいますよね。

そこで、今回はITエンジニアになるには何から始めればいいのか、具体的な手順も交えて紹介します。ITエンジニアに必要なスキルや目指す上での注意点も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • IT人材不足もあり、未経験でもITエンジニアを目指すことは可能
  • 目指す前に、ITエンジニアになりたい理由を明確にしておくべき
  • 正しい手順で確実に学習や求職活動を進めることが大切

なお、1人で学習が進められるか、途中で挫折しないか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。

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本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

目次

ITエンジニアになる4つの方法

ITエンジニアになる4つの方法

ITエンジニアになるための方法は複数あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。まずはITエンジニアになる主な方法として、次の4つをおさえておきましょう。

未経験OKの求人に応募する

メリット・早期のITエンジニア転身を目指せる
・入社後研修などでスキルを積める可能性がある
デメリット・好条件の転身を果たすことは難しい
・希望しない業務を担当させられる場合がある
こんな人におすすめ・ITエンジニアとしての担当業務に強いこだわりはない
・スキル習得にかかる費用や時間を最小限に抑えたい

ITエンジニア不足に悩む企業は多く、自社で育成する前提で未経験者を採用するケースも増えています。IT業界の経験が少ない場合、未経験OKのITエンジニア求人に応募し、内定獲得を目指すことは1つの選択肢です。

未経験OKの求人なら、IT業界の経験やスキルが重視されません。人材育成システムが確立した企業であれば、社内でスキルアップを図れるでしょう。スキル習得に費やす時間を最小限にできる分、早期の転身を目指せます。

たとえば次の求人では、入社後に2ヶ月の研修期間が確保されているため、未経験者でも応募が可能です。

ただし、経験者向けの求人と比べれば好条件の求人を選べる可能性は少なくなります。年収などの待遇面で満足できなかったり、希望しない業務を担当させられたりする場合があることに注意が必要です。

独学でスキルを習得し就職活動を進める

メリット・自分のペースでITエンジニアを目指せる
・上手くいけば費用を抑えられる可能性がある
デメリット・サポートがないと挫折してしまうリスクが高い
・ITエンジニア転身までに多くの時間を要するケースが多い
こんな人におすすめ・スピードはそれほど重視していない
・自分で問題に対処することが得意

未経験OKの求人でも、必ずしもスキルが不要とは限りません。自社での育成を前提としない企業の場合、スキルが不足している応募者は敬遠されてしまいます。そのため、就職活動を始める前にスキルの習得をおすすめします。

ITエンジニアに必要なスキルの習得方法としては、独学がポピュラーです。実際のところ、弊社がITエンジニアになった100名へ実施したアンケートでは、約6割が「独学で必要なスキルを身につけた」と回答しました。

ITエンジニアに必要なスキルをどのように身につけたのか

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES

教材選びや学習計画から自分で行う独学には、マイペースに学び進められるメリットがあります。独学に使える本やWebサイトは数千円程度のものが多いため、上手くいけば費用を抑えられるでしょう。

その反面、独学では直面した問題点や疑問点を自分の力で解決しなければなりません。プログラミングに慣れていない初心者が自己解決することは難しく、多くの時間を要するばかりか挫折するリスクもある点に注意が必要です。

なお次の記事では、エンジニアとして就職するための手順を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

エンジニアへの就職を成功させるための戦略と実行方法

アルバイト・インターン経由で正社員エンジニアになる

メリット・現場でサポートを受けながら経験を積める
・スキル習得までの費用を抑えやすい
デメリット・アルバイトやインターンの期間は収入があまり期待できない
・成長が遅いとITエンジニア転身までに多くの時間を要する
こんな人におすすめ・独学に時間をかけるよりも経験を積みたい
・収入アップへの強いこだわりはない

ITエンジニア関連のアルバイト・インターンを経由して、正社員エンジニアを目指すことも可能です。たとえば次の求人では、Web開発の現場でアルバイトとして働きつつ、正社員としての登用を目指せます。

indeed
出典:indeed

アルバイトやインターンであれば、基本的に多くのスキルは求められません。いきなりITエンジニアを目指すよりもハードルが低く、現場で経験を積みながらステップアップできるのが魅力です。

一方で、アルバイトやインターンの期間は正社員エンジニアよりも給与が低くなるでしょう。また、成長スピードによっては正社員エンジニアになるまでに多くの時間がかかる場合がある点にも注意が必要です。

プログラミングスクール経由で就職する

メリット・スキル習得から求職活動までを手厚くサポートしてもらえる
・プロのITエンジニアから教えてもらえるため挫折しにくい
デメリット・独学よりも費用がかかるケースが多い
・通学型のスクールだと本業との両立が難しい
こんな人におすすめ・自分だけで学習や求職活動を進められるか不安がある
・費用よりも確実性や効率性を重視している

前述のとおり、独学でのスキル習得には挫折という大きなリスクがあります。挫折に不安がある人には、プログラミングスクール経由でITエンジニアへの就職を目指すのがおすすめです。

多くのプログラミングスクールでは、現役エンジニアのサポートを受けつつ学習でき、就職活動のサポートも受けられます。そのため挫折しにくいだけでなく、短期間でITエンジニアを目指すことが可能です。

ただし、一般的に独学と比べて多くの費用がかかります。そのため、金銭面での負担を抑えたい場合は、給付金や分割払いが利用できるプログラミングスクールを選ぶとよいでしょう。

なお、数あるスクールのなかでも挫折なくITエンジニアを目指すなら、月分割4,098円から学べる「侍エンジニア」がおすすめです。現役エンジニアと学習コーチによる2名体制のサポートで、挫折の心配がありません。

また、侍エンジニアでは最大70%OFFで受講可能な「給付金コース」を提供中。金銭面での支援を受けつつ、理想のキャリア実現に向けたスキルの習得から、転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。

※1:転職後の1年間、転職先での継続的な就業や転職に伴う賃金上昇などのフォローアップ

「受講生の学習完了率98%」という実績からも、挫折しづらい学習環境がうかがえます。学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してITエンジニアへの転身を実現できますよ。

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ITエンジニアに必要な5つのスキル

ITエンジニアに必要な5つのスキル

ITエンジニアにどのようなスキルが必要なのかわからないままでは、目指しようもありません。

そこで、ここからはITエンジニアに必要なスキルを、5つにまとめて紹介します。

プログラミングスキル

ITエンジニアを目指す場合、まずはプログラミングスキルの習得をおすすめします。ITの実現にはプログラミングが欠かせないため、多くのITエンジニア職種でプログラミングスキルが求められます。

プログラミングの世界にも人間と同じようにさまざまな言語があります。ただし、すべての言語を覚える必要はありません。思い描くITエンジニア像に合った言語を選び、書き方のテクニックを身につければOKです。

業務内容によって必要とされるプログラミング言語は異なりますが、主に次のような言語が使用されます。

業務内容主なプログラミング言語
Webサイト制作・Webアプリ開発HTML/CSS、JavaScript、PHP
アプリケーション開発Ruby、Python、Java
AI(人工知能)開発Python、R言語
業務システム開発Java、C言語、C++
ゲーム開発C#、C++、Java
プログラミングスキル

多くのプログラミング言語を使いこなせるほど良いものの、初心者がいきなり複数を学ぶのはハードルが高いでしょう。最初は1つに絞って学習し、ある程度理解できてから2つめ以降の言語を学ぶと無理なく学習できますよ。

なお、プログラミングスキルを特に発揮できるのは、プログラミングを専門にする「プログラマー」です。ただしITエンジニアの中には、プログラミングをあまり行わない管理系やコンサル系の職種もあります。

プログラマーとITエンジニアの違いについて知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

プログラマーとITエンジニアの違いとは?仕事内容から年収、将来性まで徹底比較

IT全般の知識

IT全般の知識

ITエンジニアになるなら、IT全般の知識を身につけておきましょう。業務では、さまざまな分野のIT知識を活用します。知識が不足していると、チームメイトとの意思疎通が上手くいかないなど、業務に支障が生じる可能性も。

具体的には、次のような事柄に関する基本的な知識はあったほうがよいでしょう。

  • コンピューターの仕組み
  • プログラムが動く仕組み
  • ネットワークやセキュリティなどの主要な技術
  • クラウドやAI(人工知能)などの先進的な技術

本格的な学習には時間がかかりますが、主要なIT知識であれば参考書などでも学べます。ただし、IT業界では新しい技術が次々と登場しています。時代に取り残されないよう、継続的に知識を吸収していくことが大切です。

コミュニケーションスキル

コミュニケーション力

ITエンジニアにはコミュニケーションスキルも求められます。複数人のチームで1つのプロダクトを作っていくことが多く、チームメイトとスムーズに連携を図る必要があるためです。

「相手の考えをインプットし、自分の考えをアウトプットする」という双方向の意思疎通を正しく行える必要があります。そうでなければ、意思疎通に時間がかかるばかりか、致命的な認識違いが生じかねません。

ノウハウを参考書で学ぶ、日常生活で意識的にトレーニングする、などしてコミュニケーションスキルを高めましょう。

論理的思考力

論理的思考力

ITエンジニアには、「論理的思考力」が求められます。論理的思考力とは、筋道を立てて物事を考える能力のことです。論理的思考力は、情報を整理しながら論理を組み立て、矛盾のない結論を導き出せます。

正確なプログラムを開発するためには、論理のピースを正確に組み立てなければなりません。たとえばデータを並べ替えるプログラムを作る場合、データの比較順序や判定条件などを間違えると、正しい結果は得られないでしょう。

また論理的思考力が高い人は、考えを正しく整理しながらわかりやすく相手に伝えられます。プログラミングに限らずITエンジニアの業務には欠かせないため、参考書などで得たノウハウを実践しながら向上させましょう。

マネジメントスキル

マネジメント力

ITエンジニアとして活躍するには、「マネジメントスキル」も必要です。マネジメントスキルとは、物事の状況を正しく把握・管理し、ときには軌道修正や問題解決をしながら成功につなげる能力を指します。

業務の進捗管理やトラブル対応など、マネジメントスキルが要求される場面は少なくありません。マネジメントスキルが低いと、業務の遅れを取り戻せなかったり、問題を解決できなかったりして失敗に直結します。

たとえ新人エンジニアでも、自分自身のマネジメントが正しく行えなければ評価アップにはつながりません。参考書やセミナーなど、マネジメントスキルの向上につながる学習方法を取り入れましょう。

なお、次の記事ではITエンジニアに必要なスキルをほかにも紹介しているので、あわせて参考にしてください。

ITエンジニアに必要な6つのスキル!身につけるコツも紹介

ITエンジニアになるまでの6ステップ

ITエンジニアを目指す場合、正しい手順で取り組んでいくことが大切です。そこで、ここからはITエンジニアになるまでの手順を、次の6ステップで紹介します。

ステップ1:目指す職種を決める

ITエンジニアを目指すなら、まずは目指すITエンジニア職種を決めることが大事です。

ITエンジニアといってもWebエンジニア・AIエンジニア・インフラエンジニアなど、数多くの職種があります。自分が希望する働き方や希望する開発内容にあわせて、職種を決めましょう。

なお次の記事では、ITエンジニアの職種を一覧でまとめて紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

エンジニア職種一覧、仕事内容や年収を初心者向けに解説!

また、これまでは主に正社員エンジニアを目指す前提で解説してきましたが、フリーランスや副業という選択肢もあります。これらは、さまざまな企業の案件を受注しながら個人で仕事をこなす働き方です。

必要なスキルも仕事の獲得方法も変わってくるため、この段階で目標の働き方を決めておくべきです。もしフリーランスや副業に興味がある場合は、次の記事をぜひ参考にしてください。

未経験からフリーランスエンジニアとして仕事獲得するまでの全手順

ステップ2:習得言語を決める

目指す職種が決まったら、習得するプログラミング言語を決めましょう。前述のように、多くのITエンジニア職種ではプログラミングスキルが必要です。基本的な知識やテクニックは押さえておくことをおすすめします。

開発分野によって向いているプログラミング言語は異なるため、目的にあった言語を選ぶことが大切です。また、対象の言語が複数ある場合は、将来性や習得難易度を考慮して判断するのもよいでしょう。

将来性が高ければ、身につけたスキルを長く活用できる可能性が高まります。習得難易度が低ければ、プログラミングに慣れていない初心者でも挫折しにくくなります。

参考として、現役エンジニア100名が選ぶ「ITエンジニアへの就職・転職におすすめのプログラミング言語」のTOP5は次のとおりです。Java・Python・JavaScriptの順に票が集まる結果となりました。

現役エンジニア100名に聞いた未経験からITエンジニアへの就職・転職を目指す際におすすめのプログラミング言語

調査概要:プログラミング言語に関する意識調査
調査期間:2023/11/15~2023/11/27
対象者:実務でプログラミング言語を扱う現役エンジニア100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES

1位のJavaは汎用性が高く、多くの開発分野で安定した需要を持つ言語です。習得難易度はやや高いものの、他言語のベースにもなっており、習得すれば他言語を学ぶときに理解しやすくなります。

2位のPythonは文法がシンプルで、初心者でも学びやすい言語です。AI開発やデータ分析に広く使われており、今後のさらなる需要増加が期待できます。

3位のJavaScriptは、Webページに動きをつけるための言語です。Webの基盤ともいえる言語の1つであり、Webサイト制作やWebアプリ開発を仕事にしたい人に適しています。

「どのプログラミング言語が自分にあうのかわからない……」と悩む人は、弊社が提供している「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。

診断にかかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、おすすめの言語や学習プランを教えてくれます。どのプログラミング言語を選べばいいのかわからない人は、ぜひ一度お試しください。

なお次の記事では、おすすめのプログラミング言語をランキング形式で紹介しています。さまざまな角度からプログラミング言語を比較して選びたい人は、あわせて参考にしてください。

初心者におすすめのプログラミング言語TOP5【現役エンジニア100名が厳選】

ステップ3:学習方法を決める

学習方法を決めてスキルを習得する

習得する言語が決まったら、学習方法を決めてプログラミング学習をスタートしましょう。学習方法は主に次の3つがあります。

  • 参考本
  • Webサイト
  • プログラミングスクール

独学であれば、プログラミング学習に適した参考本やWebサイトを選び学ぶことになります。オフラインでじっくり知識を吸収したい人には参考本、オンラインでスムーズに学びたい人にはWebサイトがおすすめです。

費用は抑えやすいものの、挫折することなく自分だけでスキルを習得することは簡単ではありません。とはいえ、時間に余裕がある人や独学に慣れている人などはチャレンジする価値はあります。

学習時間が限られている人や、年齢的に早くスキルを習得したい人には、プログラミングスクールで学ぶのがおすすめです。どの方法を採用すべきかは人によるため、自分に合った学習方法を早めに見つけるとよいでしょう。

ステップ4:必要なスキルを習得する

自分が決めた学習方法で、必要なスキルを習得しましょう。プログラミングスクールであれば、各校のカリキュラムに沿って学習を進めていけば問題ありません。必要に応じて講師のサポートを受けましょう。

プログラミングを独学する場合、教材で知識を習得するだけでは不十分です。パソコンを用いて実際にプログラムを書き、実践力を磨くことが求められます。

なお、ITエンジニアに役立つ資格の取得を見据えて学ぶのもおすすめです。資格対策本などを用いて学習する過程で、必要なスキルが身につきます。ITエンジニア志望者におすすめの資格は次の2つです。

「基本情報技術者試験」は、IT全般の基礎知識が問われる国家資格です。プログラミングやネットワーク、セキュリティなど、ITエンジニアに求められる幅広い基礎知識を証明できます。

また、各プログラミング言語に特化した資格もおすすめです。たとえば、Pythonの学習者なら「Pythonエンジニア認定試験」が役に立ちます。資格は多数あるため、詳しくは次の記事を参考にしてください。

プログラミングの資格おすすめ6選!取得する意味や学習方法も紹介

独学でプログラミングスキルを習得したい人は、次の記事で勉強手順を確認しておきましょう。

プログラミングを独学で習得!おすすめの勉強手順をわかりやすく解説

ステップ5:ポートフォリオを作成する

プログラミングを習得できたら、仕事獲得に役立つ「ポートフォリオ」を作成しましょう。ポートフォリオとは、自分のスキルを目で見える形で表現できる作品集のことです。

Web系のITエンジニア志望者であれば、自作したWebサイト・Webアプリを公開する方法が一般的です。Web系でない場合でも、「GitHub」といったサービスを用いることで、自作のプログラムを公開・共有できます。

ポートフォリオは、IT業界の未経験者でも企業にスキルや実績をアピールできる貴重なツールです。習得したスキルを存分に発揮して、企業の担当者を唸らせる高品質なポートフォリオを作成しましょう。

なお、プログラミングスクールを利用する場合は、講師のサポートを受けながらポートフォリオを作成できるケースも多いです。そもそもポートフォリオとは何かを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

エンジニアのポートフォリオとは?作成するメリットや例、作り方も紹介

ステップ6:ITエンジニアになる準備を進める

ITエンジニアとして就職・転職を目指す場合は、内定獲得に向けて準備を進めましょう。具体的に必要となる準備作業は、主に次の3つです。なお、多くのプログラミングスクールではこれらのサポートを受けられます。

企業探し・企業分析自分のキャリアプランに合った企業を探し、各社を詳細に分析します。
書類作成履歴書や職務経歴書を作成します。志望動機や自己PRなどは、各社に合わせることが大切です。
面接対策本番でうまく受け答えができるように、模擬面接での事前練習が必要です。

就職・転職先を探すときには、「求人サイト」や「転職エージェント」を活用するのがポピュラーです。ITエンジニアを目指すなら、やはりIT専門のサービスがおすすめです。自分の目的に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。

手段概要おすすめサービス
求人
サイト
自分のペースで求人の検索や応募を行えるはじめてのエンジニア
レバテックキャリア
マイナビITエージェント
転職
エージェント
スタッフが求人紹介などをサポートしてくれるレバテックキャリア
マイナビIT AGENT
ウズカレIT

なお、副業やフリーランスの場合は、クラウドワークスランサーズといった「クラウドソーシングサイト」で案件を探す方法がポピュラーです。さまざまなサービスを有効活用しながら、理想を実現できる仕事を獲得しましょう。

未経験からでもITエンジニアを目指せる3つの理由

未経験からでもITエンジニアを目指せる3つの理由

プログラミング未経験者の中には、ITエンジニアになれるのか不安な人もいますよね。しかし、誰でもITエンジニアを目指すことは可能です。ここでは、そういえる理由を3つにまとめて紹介します。

理由1:IT人材が不足しているから

IT業界全体として人材不足の傾向があり、人材の確保に苦労する企業も少なくありません。そのため、プログラミング未経験者や文系出身者であっても、ITエンジニアとして活躍できる場面があります。

経済産業省の調査によると、人材の需要・供給のギャップは2018年ごろから開き続け、2030年には最大で79万人の人材不足が発生すると予測されています。

人手不足の状況もあり、経験豊富なITエンジニアを雇用することは難しくなっているのです。そこで、人材不足を解消するために、未経験者を雇用して自社で育成するケースが増えています。

実際のところ、冒頭で紹介したような未経験OKのITエンジニア求人も珍しくありません。学生・社会人、経験者・未経験者を問わず、ITエンジニアの仕事を探しやすい環境となっています。

もちろんスキル習得はしておくべきですが、活躍の場が多い点はITエンジニアを目指せる理由の1つです。

理由2:学歴よりスキルが重視される傾向にあるから

学歴や資格よりスキルが重視される傾向にある

ITエンジニアは、学歴よりもスキルが重視される傾向があります。そのため学歴に自信がない人や、IT系の学歴がない人でも、ITエンジニアになることは十分可能です。

もちろん、優れた学歴を持っていればアピールポイントにできる可能性はあります。しかし、そうでないからといってITエンジニアを諦める必要はありません。

次のように、高卒からITエンジニアになった人も、文系大学卒からITエンジニアになった人も数多くいます。

工場勤務からの転身!高卒でも4社の内定を獲得できた、たった1つの理由
文系大学生が半年でオリジナルアプリを制作!開発会社の内定を勝ち取るまで

つまり、確かなスキルさえ身につけていれば、企業にとって学歴は大きな問題ではないのです。

理由3:スキル習得に必要な環境が充実しているから

プログラミングスキルを習得する環境が充実している

未経験者からでもスキルを習得できる環境が充実していることも、ITエンジニアを目指せる理由です。

インターネットやプログラミングスクールがない時代には、書籍での独学や経験者からの対面指導くらいしか学習方法がありませんでした。しかし、それはひと昔前のことです。

最近ではインターネット上に多数の学習ノウハウが公開されており、現役エンジニアが監修した高品質な学習サイトも豊富です。オンライン型のプログラミングスクールも増えたため、自宅にいながら指導を受けられます。

このように学習環境が充実したことで、プログラミング未経験者でもスキルを習得しやすくなりました。どの学習方法を選ぶにしても、高品質な学習環境が身近になった現在は、ITエンジニアを目指しやすいといえます。

ITエンジニアを目指す前の確認ポイント4つ

ITエンジニアを目指す前の確認ポイント4つ

ITエンジニアを目指す前に、重要なことを確認しておきましょう。ここからは、ITエンジニアを目指す前に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

なぜエンジニアになりたいのか

まずは、「なぜITエンジニアになりたいのか」を明確にしましょう。ITエンジニアを目指す動機によって、学習の方向性も変わってくるためです。

たとえば、「収入アップを実現したい」が動機なら、高収入が期待できるプログラミング言語を選ぶのがよいでしょう。「自由な働き方を実現したい」が動機なら、フリーランスで活躍するために営業力なども磨く必要があります。

このように、最初の段階でITエンジニアを目指す動機を決め、学習の方向性を定めることが大切です。

参考までに、ITエンジニアになった100名に「ITエンジニアになろうと考えた理由」を質問した結果を紹介します。多くのITエンジニアが、将来性や高収入への期待から、ITエンジニアを目指したとわかります。

ITエンジニアになろうと考えた理由

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES

ITエンジニアになりたい理由が何であれ、その実現につながる学習戦略を立てましょう。

どんなエンジニアになりたいのか

どんなエンジニアになりたいか

どんなITエンジニアになりたいのかを明確にしましょう。次のように、ITエンジニアの種類はさまざまです。自分が理想とするITエンジニア像を決めておかないと「イメージと違った…」と後悔しかねません。

  • Webエンジニア
  • インフラエンジニア
  • AIエンジニア
  • ゲームエンジニア

明確に「作りたいものがある」という場合は、それに沿ってITエンジニアの種類を決めるのも有力な手段です。

どんな環境でどんな仕事がしたいのか考えたうえで、理想のITエンジニア像を考えておく必要があります。理想のITエンジニア像が見つかれば、その目標に向けて努力しやすくなるため、早めに決めておきましょう。

なお、自分に向いている職種があいまいな人は弊社の「ITキャリア診断」をお試しください。

かかる時間はたった1分。5つの質問に答えるだけで、上画像のような自分にあう職種を診断してもらえます。自分にあう職種がわからない人は、ぜひ一度お試しください。

IT職種を診断してみる

ITエンジニアへの適性はあるか

ITエンジニアには適性(向き・不向き)があります。適性がなくてもITエンジニアを目指すことは可能ですが、適性があるとより成功しやすくなるでしょう。1つの判断材料として知っておくと損にはなりません。

大まかな適性を判断するために、ITエンジニアに向いている人の主な特徴3つをまとめました。当てはまるものが多いほど、向いている可能性は高くなります。

数字やアルファベットを扱うのが苦でない人ITエンジニアは、アルファベットが並んだプログラムや、数字が並んだデータなどを頻ぱんに扱います。数字やアルファベットが苦手な人だと、長続きしないケースが少なくありません。
知らないことを学ぶのが好きな人日進月歩のIT業界で生き残るためには、新しい技術や知識を継続的に吸収していくことが求められます。知らないことを学ぶのが好きな人のほうが、積極的に学び成長していけるでしょう。
チームで仕事をするのが好きな人ITエンジニアは1人で黙々と作業するイメージを持たれがちですが、チームメイトとの連携がとても大切です。チームで仕事をするのが好きな人のほうが、周りと上手く連携できるでしょう。

もちろん、上記の特徴だけで完全に適性を判断できるわけではありません。実際にプログラミングを試してみたり、現役エンジニアに話を聞いてみたりなど、さまざま方法で適性を探ってみるとよいでしょう。

なお次の記事では、ITエンジニアに向いている人の特徴をほかにも紹介しているので、よければ参考にしてください。

ITエンジニアに向いている人の特徴7つ!適性を確かめる方法も紹介

どのくらいのお金や時間を確保できるか

どのくらいのお金や時間が確保できるか

ITエンジニアを目指す前に、スキルの習得にどれくらいのお金と時間を確保できるかを考えましょう。

プログラミングなどのスキル習得にあたっては、教材の購入費用やスクールの受講費用など、少なからず費用がかかります。どれくらいお金をかけられるかは、学習者の経済状況によって異なるでしょう。

また、学習時間についても、社会人と学生では確保できる時間が異なるはずです。自分の生活リズムや経済状況と相談しながら、自分に合った学習方法を選ぶ必要があります。

たとえば、経済的な余裕があるものの学習時間が限られている場合は、スクールを利用するのが効率的です。一方、経済的な余裕があまりないものの時間に余裕があるなら、本やWebサイトでの独学も可能でしょう。

参考までに、ITエンジニアになった100名が「学習開始からITエンジニアになるまでにかかった期間」のアンケート結果は次のとおりです。半数の人が1年以上の学習期間を要していることがわかります。

学習開始からITエンジニアになるまでにかかった期間

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES

5年以上の学習期間を要した人もゼロではありません。学習にどれだけ時間を費やせるかを確認しておかないと、想像以上に学習期間が必要となり、モチベーションが維持できないケースもあります。

学習の方向性を決めるためにも、どのくらいのお金や時間を確保できるかチェックしましょう。

なる前におさえておきたいITエンジニアの内情

なる前におさえておきたいITエンジニアの内情

最後に、ITエンジニアの内情についても知っておきましょう。ここからは、次の3つに分けて解説します。

就職後1年目の平均年収

ITエンジニアへの就職後に、どれだけ収入を得られるのか気になる人は多いでしょう。

ITエンジニアになった100名に対して「ITエンジニアに就職・転職した年の年収」を聞いたところ、約3割が「300~350万円」と回答しました。

ITエンジニアに就職・転職した年の年収

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES

未経験からITエンジニアへ就職・転職した回答者が多いため、いきなり高年収という人は多くありません。実績や実務経験のない点を踏まえれば、働きはじめの年収としては妥当といえるでしょう。

しかし、なかには1年目から年収500万円以上を稼いだ人もいます。より好条件でITエンジニアになりたいなら、確かなスキルを身につけましょう。

未経験からITエンジニアへの転身を果たした人は大勢います。働きはじめの年収が理想の金額でなくとも、実務や学習を通じて実績やスキルを磨けば、希望の年収を達成することは十分に可能です。

働きがい

ITエンジニアの働きがいは、主に次の3つです。

努力次第で収入を増やせる前述のとおり、ITエンジニアはスキルが重視されます。そのため、努力してスキルや経験を積み重ねれば、収入アップという形で報われやすいのが魅力です。
働き方の選択肢が広がるITエンジニア職種の多くは、パソコンやインターネット環境があれば働けます。そのため、リモートワークで自由に働ける選択肢もあるのも魅力です。
利用者からの感謝の声にやりがいを感じる自分が作ったプロダクトの利用者から、感謝の声を聞ける場合があります。高品質なプロダクトを開発すれば、利用者に喜んでもらえるのも魅力です。

一方で、ITエンジニアとして働くうえで「きつい」と感じる場面もあります。主なものは次の2つです。

納期直前は精神・肉体的に仕事がきつい多くのITエンジニアには納期(完成品を納入する期限)があります。納期が近づくと残業の負担やプレッシャーが増大し、「きつい」と感じやすいのです。
クライアントからの急な要望に振り回されるクライアント(顧客)からの依頼を受けてプロダクトを開発する場合、急な要望が発生するケースもあります。立場上、断ることが難しいことが多いため、振り回されて「きつい」と感じやすいのです。

ITエンジニアの働きがいやきつさも、目指すうえでの判断材料になるでしょう。なお次の記事では、現役ITエンジニアが感じた「きつい」の理由や働きがいを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

ITエンジニアはきついのか?口コミからわかる現場の本音

年齢による転職難易度

年齢が高くなるほどITエンジニアへ転職するための難易度も一般的には高くなります。次のような理由から、若い人材のほうが採用選考で有利になりやすいためです。

  • 年齢が高いほど雇用コストが増大しやすい
  • 年齢が高いほど活躍できる期間が短くなる
  • 年齢が高いと飲み込みが遅い場合がある

とはいえ、年齢が高くてもITエンジニアになることは可能です。前述のとおり、ITエンジニアはスキルが重視される傾向があります。経験を活かしつつ確かなスキルを身につければ、高齢でも成功の可能性は十分あります。

なお次の記事では、プログラミングと年齢の関係性について解説しているので、よければ参考にしてください。

プログラミングに年齢の制限・限界はある?転職や副業への活用法も紹介

まとめ

今回は、ITエンジニアになるには何から始めればいいのか、その手順を必要なスキルも交えて紹介しました。

ITエンジニアになる方法はさまざまですが、いずれにしても十分な準備が必要です。どんなITエンジニアになりたいのかを明確にしたうえで、プログラミングスキルを身につけましょう。

ITエンジニアは年齢や性別、文系・理系などを問わず挑戦できる職種です。最初から諦めるのではなく、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

この記事を書いた人

【プロフィール】
9年ほどITエンジニアを経験したのち、豊富な技術文書の作成経験を活かし、専業Webライターへ転身。クラウドワークスでは半年ほどでプロ認定、3年半ほどでトッププロ認定を受ける。システムエンジニア・プログラマー・テストエンジニアなどを経験しており、上流から下流まで幅広い開発工程のノウハウを習得しているのが強み。侍エンジニアブログでは、2020年から幅広い分野の執筆を担当。「挫折させないライティング」をモットーに、プログラミング初心者の方でも負担なく読める記事の執筆を心がけています。
【専門分野】
IT/システム開発/組み込み開発/アプリ開発(主にWindows)
【保有資格】
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)初級
JSTQB認定テスト技術者資格(Foundation Level)

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