プログラミング初心者は、何から学び始めればいいの?
できるだけ短い期間で効率よくプログラミングスキルを身につけたい…
ITエンジニアへの就職や転職、副業での収入獲得などに向け、プログラミングを学びたいと考える人は多いですよね。
ただ、何から学び始めれば良いのかわからず、最初の1歩が踏み出せない人もいるでしょう。
正しい手順や方法を知らないままプログラミング学習を始めては、スキルの習得に時間がかかるだけでなく、途中で挫折しかねません。
そこで、この記事ではプログラミング初心者は何から学び始めればいいのか、その勉強手順を学習前の準備も交えわかりやすく解説します。反面教師としておさえておくべき挫折を招く勉強方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、次の動画では「初心者がプログラミングの独学で必ずやるべき4つのこと」と題し、おすすめの勉強手順を詳しく解説しています。動画で独学方法を知りたい人は合わせてご覧ください。
この記事の監修者

監修日:2023年8月28日
硯里宏幸 株式会社アスターリンク代表取締役
名古屋工業大学 大学院工学研究科 情報工学専攻の前期課程を修了後、富士通システムズ・ウエスト(現:富士通株式会社)にシステムエンジニア(SE)として新卒入社。開発・プロジェクトマネジメントなどを7年経験し、株式会社エイチームにWebエンジニアとして転職。7年在籍後、独立。現在は株式会社アスターリンクの代表取締役を務める。
初心者から独学でのプログラミング習得は可能
初心者から独学でプログラミングスキルは習得可能です。学習サイトや書籍、Youtubeなど最近ではプログラミングを学べる教材が多いため、独学でもプログラミングを習得できます。
事実、侍エンジニアが実施した「初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査」では、64%が「独学でプログラミングスキルを身につけた」と回答しました。

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
もちろん、独学はわからない点を解決できず学習途中で挫折するリスクもあります。しかし、最近ではインターネット上で疑問点を検索すれば、参考にできるコード例を見つけることも可能です。「Qiita」のように、コミュニティ参加者に質問できるサイトもあります。
独学でのプログラミング習得は簡単とはいえませんが、学習教材や方法を工夫すれば、初心者でもスキル習得が可能です。
習得期間の目安は約17ヶ月
大前提として、プログラミングスキルの習得には相応の学習期間が必要です。
弊社の調査では、ITエンジニアになるには約17ヶ月の学習期間が必要だとわかりました。1年以上の学習期間がかかるため、長期間学習を継続する工夫が必要です。

調査概要:「エンジニアになるまでの1日の平均学習時間」に関する調査
掲載元:PR TIMES
調査期間:2020年1月~2月
調査方法:インターネット調査
調査対象: SAMURAI ENGINEERブログユーザーとSAMURAI ENGINEERのインストラクター
調査人数:50名
ただし、新卒や未経験が対象の求人では高いプログラミングスキルや、開発経験がそこまで求められないという理由から、早期の実現につながるケースもあります。短期集中型のスクールを利用すれば、通常より短期間でスキルを習得し目的を実現できる可能性もあるのです。
事実、プログラミングを学びITエンジニアになった人へ実施した別の調査では48%が「1年未満」で学習開始からITエンジニアになったと回答しています。

調査概要:プログラミングを学びITエンジニアになった人への意識調査
調査期間:2022/8/15~2022/8/29
対象者:未経験からプログラミングを学びITエンジニアになった10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
今回紹介した調査内容はあくまで参考情報であり、どのくらい学習すべきかは人それぞれです。学習開始後に計画が崩れないためにも、少し多めに学習期間を設定しましょう。
なお、1日あたりの学習時間に関しては「1〜4時間」が多くの回答を占めました。

調査概要:「エンジニアになるまでの1日の平均学習時間」に関する調査
掲載元:PR TIMES
調査期間:2020年1月~2月
調査方法:インターネット調査
調査対象: SAMURAI ENGINEERブログユーザーとSAMURAI ENGINEERのインストラクター
調査人数:50名
仕事や学業の空き時間に学習する人が多いことを考慮すれば、毎日長時間学習するのは現実的ではありません。学習を継続し挫折しない人は、1~4時間で定期的に学習していると予想できます。
学習時間と期間はあくまで目安で、どのくらい学習すべきかは個人差があります。調査結果を参考に学習計画を立て、実施しながら臨機応変に変更すると良いでしょう。
次の記事では、初心者がプログラミングスキルの習得にかかる勉強時間の目安を、学習継続のコツも交え詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

学習途中で挫折する独学者も多い
前述したとおり、独学でもプログラミングスキルの習得は可能です。しかし、プログラミングの学習途中で挫折する独学者は多くいます。
事実、弊社の調査では
- 不明点を聞ける環境になかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
などの理由で、87.5%がプログラミングの学習途中で「挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。


調査概要:プログラミング学習の挫折に関するアンケート
調査対象:10代〜80代の男女298名
調査期間:2019年8月13日~8月20日
調査方法:インターネット調査
掲載元:PR TIMES
独学では、わからない点を自分で調べて解決しなければならず、はじめての学習では学習が中断しがちです。最初は独学でスキルを習得できると感じている人でも、学習をはじめて行き詰まると先に進めなくなります。
学習中の疑問点を相談できる人がいない独学では、スキルを習得するのは簡単ではありません。独学を選択したとしても、行き詰まりを感じたタイミングでスクールを利用するなど、手段に執着せず学習を継続する必要があるでしょう。
なお、下の記事ではプログラミング学習に失敗する原因を、正しい勉強手順も交え詳しく解説しているので参考にしてください。

初心者からのプログラミング学習に必要なもの3つ

プログラミングの勉強を始めるなら、必要なものを揃えましょう。プログラミングの勉強には、次の3つが必須となります。
それぞれ順番に解説します。
なお、次の記事ではプログラミングの勉強に必要なものをより詳しく紹介しているため、あわせて参考にしてください。

パソコン(PC)
プログラミングにはパソコンが欠かせません。ただし、スペックが低いものだと動作スピードが遅くなることもあります。プログラミングに適したパソコンの用意が必要です。
パソコンの購入前には、下記の3条件を満たしていることをチェックしましょう。
- CPU:i5以上
- メモリ:8GB以上
- ストレージ:256GB以上(SSDを推奨)

iOSのスマホアプリやmacOSのパソコンアプリを作りたい場合は、Macパソコンが適しています。「Xcode」という便利な開発環境を無料で使用できるためです。
それ以外のものを作りたい場合は、国内外トップシェアのWindowsパソコンを選んでおけば間違いありません。自宅以外でも勉強したい場合は、ノートパソコンを選びましょう。
次の記事では、プログラミング初心者におすすめのパソコンを選び方も交え詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

インターネット環境

プログラミング学習には、インターネット環境は必須です。
用語の検索や使用するソフトウェアのインストールなど、学習中はインターネットに接続する機会が多くあります。作成したコードのテスト作業もオンラインで実施するため、最低限必要な設備として準備が必要です。
なお、自宅で勉強する場合、用意するインターネット環境は「光回線」など固定回線で問題ありません。スムーズにインターネットが利用できる通信速度があれば、学習で困ることはないでしょう。
外出先で学習する場合、Free Wi-Fiを使用するケースもあるかもしれません。そのときは、セキュリティ上の観点から、カフェやコワーキングスペースなど施設が公式に提供するWi-Fi環境を使用してください。さらにネットワークが暗号化されていない場合、使用を避けたほうが良いでしょう。
ITエンジニアになると、インターネットに関するセキュリティの知識も求められます。外出先で学習する人は、この機会にセキュリティについて学んでおきましょう。
開発環境

「開発環境」とは、プログラムの作成や実行といった開発作業を効率化するソフトウェアのことです。開発環境は言語によって異なり、たとえば「Python」を学ぶならPython用の開発環境を準備する必要があります。
初心者には、「Cloud9」のようなクラウドサービスもおすすめです。ソフトをダウンロードしなくても、Webブラウザ上でコーディングやデバッグ(動作の確認)などができます。
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
なお、次の記事ではそもそもプログラミングに必要な環境とは何なのか、その特徴や構築の仕方を詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。

勉強前におさえておきたいプログラミングの独学サイクル

初心者から挫折なく独学でプログラミングスキルを習得するには、独学サイクルを踏まえたうえでの学習が不可欠です。学習工程を踏まえ、計画どおりに勉強を進めることを「独学サイクル」と呼びます。
独学サイクルをおさえず学習した場合、座学だけ多く学び実践学習が足りないなど学習内容に過不足が発生するリスクが高いです。
その点独学サイクルを把握して学習をスタートすれば、ビジネスでいうPDCAサイクルのように、試行錯誤を繰り返しながら少しずつスキルアップできます。自分で考え、コードを作成する自走力も身につけられるでしょう。
上記を踏まえ、ここからは次のトピック別で、勉強前におさえておきたいプログラミングの独学サイクルを紹介します。
- 基礎的な独学サイクル(プログラミング基礎知識の習得が目的)
- 応用的な独学サイクル(就職や副業などを想定した実践・応用スキルの習得が目的)
基礎的な独学サイクル

基礎的なプログラミング独学サイクルでは、オリジナリティを入れる必要はありません。基礎文法を覚える場合や、既存のサンプルプログラムを模写する場合は、上図の独学サイクルに従い学びましょう。
学習のゴールを決めたら、上記の図に従い
- Input
- Output
- Check
- Adjust
を繰り返します。
基礎的な独学サイクルは、プログラミングの基礎を理解し身につける工程です。参考書や教材に記載されている用語の理解や、サンプルコードを模写して文法やコード作成の方法を学びます。
いきなり実践的な学習(作品作りなど)からのスタートは、未経験者には難しく挫折しやすいです。基礎を繰り返し学習することで、応用に活かせる基礎スキルを身につけられます。
実際にコード作成でアウトプットすることで、自分が学んだ内容を使いこなせるようになるのです。また作成したコードをチェックし修正することで、正しいコーディングスキルも身につけられます。
はじめにコード作成の基礎を学ぶことで、後で学習する応用的独学サイクルを理解しやすいです。基礎サイクルは、応用サイクルを学ぶための基盤づくり。不明点を残さないように、少しずつ学習するのがポイントです。
応用的な独学サイクル

応用サイクルは、基礎サイクルで身につけたスキルや知識を活かし、実際に作品制作や実践学習を行う工程です。上の図にあるとおり、目標のゴールと計画を設計したら、
- Input
- Output
- Check
- Adjust
を基礎サイクルと同様に繰り返します。
基礎知識がある分プログラミングのイメージはついているため、ゴールとなる制作物や具体的な設計などは作成しやすいでしょう。
また、応用サイクルでは計画・設計からコード作成、テスト作業まで開発工程をすべて学習します。開発する成果物(Webサイトやアプリケーションなど)を考え、設計を作成することで実現可能なアイデアとそうでないアイデアを理解できます。
実際にコードを作成した結果、上手くいかないケースもありますが、自分で試行錯誤することで実務現場で必要な自走力を身につけられるのです。応用的な独学サイクルを繰り返すことで、より実践的でITエンジニアとして就職・独立したときに活躍できる人材を目指せます。
【初心者向け】プログラミングの勉強手順

ここからは、プログラミング初心者におすすめの勉強手順を、8つのステップにまとめて紹介します。
- ステップ1:プログラミングの勉強目的を決める
- ステップ2:習得するプログラミング言語を決める
- ステップ3:プログラミングの学習方法を決める
- ステップ4:HTML/CSSを学ぶ
- ステップ5:選んだ言語の基礎文法・構文を学ぶ
- ステップ6:サンプルアプリ/Webサイトを作ってみる
- ステップ7:サンプルアプリ/Weサイトをカスタマイズする
- ステップ8:オリジナルサービスを開発する
なお、プログラミングを学ぶ手順は作りたいもの次第で異なります。そのため、今回は「WebサイトまたはWebアプリケーション」を作りたいものに設定し、勉強手順を解説いたします。
ステップ1:プログラミングの勉強目的を決める
まずは、プログラミングを学ぶ目的を明確にしましょう。
プログラミングを学び始めたとき、目的があいまいだとモチベーションを維持できません。ただ「プログラミングを習得する」という目的だけでは、学習の意欲や行動につながりにくいです。
たとえばダイエットをするとき「とにかく痩せる」という目標より「3ヶ月で5キロ痩せる」というように具体的な目的のほうがやる気が継続しやすいでしょう。具体的な数字を目的にすれば、学習中の成長も実感でき、モチベーションにつながります。
目的とは、いいかえると「プログラミングを学んだ先にどうしたいのか」です。プログラミングを仕事にすることを前提とした場合、目的の例としては次の3つが挙げられます。
- 就職・転職して、高収入を実現したい
- フリーランスで、自由に働きたい
- 副業で、すき間時間を使って稼ぎたい
もちろん、次のように仕事・趣味を問わない目的でもOKです。
- プログラミングを学んでみたい
- この世にない自分だけのアプリケーションを作りたい
ただし、プログラミングも一種の「ものづくり」です。いずれの目的にしても、達成に必要となる具体的な目標である「プログラミングで何を作るか」まで明確にしましょう。
たとえばスマホアプリに興味があるなら「スマホアプリを作成してフリーランスで自由に働きたい」などを目的・目標にすれば問題ありません。
とはいえ、プログラミング初心者だと「作りたいものがない」「自分に何が向いているかわからない」という人もいるでしょう。その場合は弊社の「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
診断にかかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、あなたに合うプログラミング言語や制作物、おすすめの学習プランを診断できます。
プログラミングを勉強する目的があいまいな人はぜひ一度お試しください。
自分にあうプログラミング言語や学習プランを診断してみるステップ2:学ぶプログラミング言語を決める

プログラミング学習の目的を明確にしたあとは、目的の達成に必要な「プログラミング言語」を決めましょう。プログラミング言語とは、プログラムを書くときに使う言語のことです。
コンピューターは人間の言語を理解できないため、理解できるプログラミング言語に変換しなければいけません。現在数多くのプログラミング言語が存在しますが、できることはそれぞれ異なるため、目的に合わせて言語は使い分けられています。
上記画像も参考に、自分がプログラミングを学ぶ目的や開発したいものに合わせて、自分に合う言語を選択してください。
とはいえ、どの言語を選べばいいかわからない人もいるでしょう。弊社が初心者からプログラミング学習を始めた人100名に「最初に学んだプログラミング言語」を聞いたところ、
- Python(24%)
- Java(22%)
などの回答が多くを占めました。

調査概要:初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査
調査期間:2022/8/07~2022/8/21
対象者:初心者からプログラミング学習を始めた男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
PythonはAI開発やデータ分析、機械学習など最先端技術の開発に使用される言語です。またWebアプリケーション開発にも使用できるため、近年需要が高まりつつあります。AIや機械学習は将来性も高いといわれる分野のため、学習する人も多いと考えられます。
Javaは、業務システム開発で使用される機会が多く、世界的に需要の高い言語です。新しい言語とはいえませんが、習得できれば活躍の場が多い言語といわれています。
どの言語を選ぶのが正解かは、人それぞれ異なります。学習目的や開発したいもの、将来性など自分に合う言語を選んでください。
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
SEなどの業務系ではJavaやC#、VB.netを用いるケースが多いです。Web系のベンチャーでは、RubyやPHPを採用しているサービスが多い傾向です。
ステップ3:プログラミングの学習方法を決める
習得するプログラミング言語を決めたら、次は学習方法を選択しましょう。代表的な学習方法は、下記のとおりです。
上記のとおり、学習方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、学習スタイルや学習目的に合わせて選択する必要があります。
たとえば、オフライン中心で学習したいなら学習本が最適でしょう。逆に通勤・通学など空き時間に学習するなら、学習サイト・アプリを選択すべきです。
なお、弊社が初心者からプログラミング学習を始めた人100名に「主な学習方法」を聞いたところ、
- オンライン学習サービス(32%)
- 本/書籍(20%)
- Youtube(18%)
などの回答が多くを占めました。

調査概要:初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査
調査期間:2022/8/07~2022/8/21
対象者:初心者からプログラミング学習を始めた男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
学習サイトといったオンラインサービスは、手軽に基礎から実践まで学習できる点から多くの人に選ばれていると予想できます。
注目すべきは3番目に多いYouTubeです。最近では、プログラミング学習者や現役エンジニアの学習ノウハウ動画などが配信されています。無料動画で手軽に学習できるのは、令和時代の特徴といえるでしょう。
上記の調査結果やそれぞれの特徴を把握したうえで、自分が学びやすい学習方法を選択できれば、効率的にスキルを習得できます。
おすすめの教材は以降で詳しく紹介しますが、今すぐに知りたい人は下記のリンクからチェックしてください。
ステップ4:HTML/CSSを学ぶ
次は、選んだ学習方法でHTML/CSSを学びましょう。
先ほど「習得するプログラミング言語を決める」で決めた言語を学ぶ前に、HTML/CSSを学ぶことで効率よくWebサイト・アプリケーションを開発できます。
HTML/CSSは、Webサイトやアプリケーションのデザインや配置を作成するための言語です。HTMLは段落や見出しといった構成、CSSは文字色などのデザインを決定します。HTML/CSSを最初に学ぶことで、Webサイト・アプリケーション開発の足がかりになるのです。
JavaやJavaScriptなどを使い開発をする場合でも、HTML/CSSはデザイン作成で必ず使用します。Web開発の基礎といえる言語であるため、はじめに学習しましょう。
またHTML/CSSは比較的難易度が低く、未経験者でも習得しやすいです。はじめから難易度の高い言語を学ぶと、理解できず挫折するリスクがあります。しかし難易度が低い言語であれば、無理なく学習できるためプログラミング学習の自信にもつながるでしょう。
HTML/CSSで学習に慣れることで、あとで学習するプログラミング言語の学習に取り組みやすいです。Web開発の基礎となる言語でもあるため、HTML/CSSは最初に学習しましょう。
ステップ5:選んだ言語の基礎文法・構文を学ぶ
HTMLとCSSの基本を学んだら、次は習得するプログラミング言語の基礎的な文法・構文を勉強します。入門レベルの学習本や学習サイトで、書かれている基礎知識を順番に吸収していけばOKです。
このとき、プログラミング言語に適した開発環境も導入しましょう。教材に書かれたプログラムを実行することでイメージしやすくなり、内容をスムーズに理解できます。
文法や構文などプログラムの書き方が理解できた人は「フレームワーク」も使ってみましょう。フレームワークは「プログラムのひな形」のようなもので、開発を効率化するために欠かせません。
たとえばRubyなら「Ruby on Rails」、JavaScriptなら「jQuery」のように、使えるフレームワークは言語ごとに異なります。自分が選んだ言語でどのようなフレームワークが利用できるか、学習中に確認すると良いでしょう。
ステップ6:サンプルアプリ/Webサイトを作ってみる

プログラミング言語の基礎知識を学んだあとは、サンプルアプリやWebサイトを作成しましょう。
ITエンジニアとして開発に携わるには、基礎知識だけでなくコーディングスキルも求められます。しかしプログラミング初心者は、どのようにコーディングスキルを高めると良いかわからないでしょう。
そのため最初は、学習サイトや学習本に記載されているサンプルコードや練習問題を参考に、サンプルWebサイト・アプリケーションを作成してください。お手本があるため、つまずいたときも参考にしながら作成できます。
大切なのは完成度を求めるのではなく、開発手順やコーディングのコツをつかむことです。多少機能面やデザインが物足りないと感じても、あとで成長できるため落ち込まないようにしましょう。
また既存の優れたWebサイトやアプリケーションも、1種のサンプルといえます。「こんなサービスを作りたい」というサンプルがあれば、模写(真似)にトライするのも効果的です。
なお、次の記事ではコーディングスキルが向上する模写のやり方を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。

ステップ7:サンプルアプリ/Weサイトをカスタマイズする
次は、作成したサンプルアプリやWebサイトを自分なりにカスタマイズしてみましょう。サンプルコードをもとに成果物を作成できるのであれば、基本的なコーディングスキルは身についています。
しかし開発現場で必要な自分で考えてコーディングする応用力は、自力でコードを作成しなければ習得できません。そのため、少しずつオリジナル要素を加えながら、コード作成に慣れていきましょう。
最初から難しいアレンジを行うと、エラーが連発して作業が中断してしまい挫折の原因になります。まずはボタンの追加やアニメーションの追加など、ピンポイントでアレンジを加えましょう。
「今のアプリをより良くする」という意識でアレンジを考え、実装する経験を繰り返すことで実践的な開発スキルが身につきます。
なおカスタマイズのアイデアを見つけるときは、下記の視点で考えると良いでしょう。
課題ベースで考えてみる | 例)ここが不便だな⇒もっと使いやすくするにはどうしよう? |
既存の別要素を組み合わせて考えてみる | 例)あのサービスにある機能をここに入れたらどうだろう? |
自分で既存作品の課題を見つけ出し、解決策を実装できれば実務現場で活躍できるITエンジニアに近づきます。あくまで学習の一環であるため、失敗を恐れずチャレンジしましょう。
ステップ8:オリジナルサービスを開発する

アレンジできる実践力が身についたら、最後はオリジナル作品を開発しましょう。
オリジナルサービスの開発は、
- 1.企画
- 2.設計
- 3.実装
- 4.テスト
- 5.修正
- 6.完成
の手順で行います。
ここまでの学習を参考にアイデアを企画に落とし込み、実現できるよう設計書を作成しましょう。 設計書を作成するときは、自分のスキルで実現可能な範囲で作成すれば、実装時に苦戦するリスクを減らせます。
コード作成後にテスト作業を行い、エラーがあれば修正を実施。エラーの対処法などを学びつつ、完成させれば学習は終了です。
開発したオリジナルサービスは、転職活動や副業での案件獲得時にポートフォリオとして活用できます。ここまでくれば、後は転職・独立の準備を進めましょう。
なお次の記事では、プログラミングスキルを独学で身につけたい人に向け、おすすめの勉強法を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

プログラミング初心者におすすめの学習教材

ここでは次の4種類に分けて、プログラミング初心者におすすめの教材を紹介します。
それぞれのメリットがあるので、組み合わせて学習効果を高めていきましょう。
また、次の記事ではプログラミング学習教材の選び方を、おすすめの教材も交えて解説しているのであわせて参考にしてください。

学習サイト
学習サイトはWebブラウザさえあれば利用できるため、休日やすきま時間などで効率的な勉強が可能です。動画形式で学べるものや、質問機能を利用できるサービスまで、学習サイトの種類は幅広く自分に合うものを選べます。学べる言語や料金体系はサービスごとに異なるため、必ず確認しましょう。
なお、無料で利用できる学習サイトの多くはお金をかけず手軽に学べる一方、不明点を質問・相談できる機能がありません。前述したとおり、不明点を解決できないことでプログラミング学習に挫折する独学者は多いです。
1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は、数千円の費用をかけて「不明点を質問・相談できる有料の学習サイト」を選ぶと良いでしょう。では、ここからプログラミング初心者におすすめの学習サイトを2つ紹介します。
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)
40種類以上の教材が登録無料から始められる「侍テラコヤ」では、
- 現役エンジニアが応える回答率100%のQ&A掲示板
- 必要に応じて受けられる現役エンジニアとのオンラインレッスン
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきた不明点を解決しながら挫折なく、プログラミングスキルが習得可能です。
Q&A掲示板の例
Google検索等で解決できなかった抽象度の高い質問も解決可能
また「学習ログ」で勉強の進み具合やこれまでの学習時間を確認しながら、自分のペースで学習を進められます。

なお、侍テラコヤは入会金不要・いつでも退会OKに加え、利用から1ヵ月の間は「全額返金保証制度」が適用されるので「他のサービスを選べばよかった」と後悔する心配もありません。
侍テラコヤは、すきま時間でコスパよくプログラミングスキルを学びたい人におすすめの学習サイトです。
公式サイトで詳細を見るドットインストール
全部で500以上のレッスン、7,000本以上の教材が提供されており、
- HTML/CSS
- JavaScript
- PHP
- Python
- Scratch など
幅広いニーズに対応しています。ドットインストールは無料・有料プランがあり、無料プランは教材や一部機能が制限されています。
有料プランでは、全教材の利用や講師への質問が可能です。月額1,080円で利用できるため、利用しやすいと感じたら課金を検討すると良いでしょう。
公式サイトで詳細を見るまた、次の記事では上記を含めたおすすめのプログラミング学習サイトを、選び方も交え詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてください。

学習本
書店や通販サイトをチェックすると、数多くのプログラミング学習本が見つかります。学習本はオフラインでも学べるうえに、1冊で幅広い知識を得られる点がメリットです。
学べる言語はもちろん、入門から応用レベルまで難易度も幅広いため、自分のスキルに合わせて選びましょう。ここでは、プログラミング初心者におすすめの学習本を2冊紹介します。
おうちで学べるプログラミングのきほん
「おうちで学べるプログラミングのきほん」は、実践しながらプログラムが動く仕組みを学べる1冊です。コンピューターの基礎やプログラミング言語の違いなども解説されており、予備知識なしでも読めます。
初心者にもわかりやすい解説が魅力ではあるものの、実践学習向けの課題は少ないため、コーディングスキルを高めるには別の本や学習サイトも併用すると良いでしょう。
ちゃんと使える力を身につける Webとプログラミングのきほんのきほん
「ちゃんと使える力を身につける Webとプログラミングのきほんのきほん」は、これからWebプログラミングを学びたい人におすすめの1冊です。インターネットやWebの仕組みが解説されており、Webプログラミングに欠かせない基礎知識が身につきます。
初心者でもわかりやすいように、図やイラストで解説されているため理解しやすいです。Webプログラミングを学んでみたいが、難しい内容は挫折しそうな人に向いています。
なお、次の記事では上記を含めたおすすめのプログラミング学習本を、選び方も交え詳しく紹介しているのであわせて参考にしてください。

学習ゲーム
ゲーム感覚でプログラミングを学べるサービスもあります。ゲームのジャンルはRPGやパズルなど、さまざまです。楽しみながら飽きずに学べるため、モチベーションを維持できるか不安な人に適しています。
無料で学べるサービスも数多くありますが、学びたい言語をサポートしているかを確認しましょう。ここでは、プログラミング初心者におすすめの学習ゲームを2つ紹介します。
コードクロニクル

「コードクロニクル」は、RPG感覚で人気のプログラミング言語を学べるサービスです。コードを魔法のように書いていくうちに、自然にプログラミングスキルが向上します。
登録無料でゲーム感覚で学習でき、
- PHP
- Ruby
- Python
- Java
- JavaScript など
幅広い言語を学べます。問題数は400問以上用意されており、繰り返し学ぶことで各言語の文法を習得できるゲームです。
CodinGame

「CodinGame」は、パズルゲーム感覚でプログラミングを学べるサービスです。基本的に英語表記ですが学べる言語がとても幅広く、
- Java
- Python
- Ruby
- JavaScript
- C言語 など
数多くの言語を学べます。コーディングと合わせてプログラムのデバッグも体験可能です。英語ができる人で、楽しみながら学習したい人に向いています。
なお、下の記事では上記を含めたおすすめのプログラミングゲームを、選び方も交え詳しく紹介しているのであわせて参考にしてください。

学習アプリ
スマートフォンでプログラミングを学べるアプリもあります。すき間時間に学べるのはもちろん、初心者向けのアプリが多いため、気軽に始めやすいのも魅力です。
学習アプリは、学習サイトと同様に料金体系や学習形式が異なるため、自分に合ったものを選びましょう。ここでは、プログラミング初心者におすすめの学習アプリを2つ紹介します。
Progate(プロゲート)

「Progate」は、スライド形式でわかりやすくプログラミングを学べるアプリです。人気のプログラミング言語に幅広く対応しており、
- HTML/CSS
- JavaScript
- Ruby
- PHP
- Python など
Web開発で使用する言語を中心に学習できます。イラストが充実しているため、初心者でも学習内容をイメージしやすいでしょう。また自分のアカウントにレベル設定があり、学習を進めるうちにレベルが上がりキャラクターを育てられます。
RPGゲームのキャラクター育成に似たシステムがあり、楽しみながら継続学習ができる点は魅力です。
なおProgateは無料プランと有料プランが存在し、無料プランは学習教材が制限されています。有料プランはすべての教材を月額990円から利用できるため、お試しで学習して問題なければ課金も検討すると良いでしょう。
Udemy

「Udemy」は、さまざまな講師が公開しているプログラミングの講座動画を選んで学べるアプリです。動画は買い切り型のため、1度購入すれば何度でも繰り返し勉強できます。学べる言語も幅広く、
- Python
- SQL
- JavaScript
- Java
- C#
- Webデザイン など
多くの技術を学べます。人気の講座やテーマ別の講座もまとめられているため、自分に合うものを選択しやすいです。講座主催者は現役エンジニアも多いため、有料アプリケーションでも本格的に学習したい人に向いています。
なお、次の記事では上記を含めたおすすめのプログラミング学習アプリを、選び方も交え詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

初心者が陥りがちな挫折を招く勉強方法

ここまで、初心者がプログラミングスキルを身につける学習手順を紹介しました。ただなかには、前述した手順で勉強を進めても挫折してしまう人もいます。
そこで、ここからは初心者が陥りがちな挫折を招く勉強方法を4つ紹介します。
複数のプログラミング言語を同時に学ぶ
初心者がいきなり複数のプログラミング言語を並行して学ぶのは、挫折を招く可能性が高くなります。
同じ開発分野で複数言語を使用する機会も多いため、なかには複数言語を同時に学習しはじめる人もいます。
しかしプログラミング言語は1つ習得するのも簡単ではないため、2つ以上一緒に学習する難易度は高いです。同じ分野で使用する言語でも、文法やフレームワークの種類など、細かい違いがあります。
未経験者が右も左もわからない段階で複数言語に挑戦するのは、学習内容の混乱につながるためおすすめできません。欲張って複数学ぼうとした結果、すべての言語が理解できず挫折するリスクもあります。
たとえば、PythonとJavaScriptを学ぶ場合、頭のなかで文法が混乱する可能性があるのです。学んだ記憶はあるものの、その文法がどの言語のものかわからなくなるケースがあります。
1つの言語を学ぶ場合は実践学習を繰り返すうちに慣れますが、同時に学習した場合は慣れる前に2つめの言語を学ぶため、混乱しやすいです。
焦らなくても、開発現場では1つの言語を習得していれば担当できる作業はあります。2つめ以降の言語に挑戦するのは、最初に学んだ言語で開発ができるくらいまで成長できたタイミングで問題ありません。
まずは1つの言語を習得することを目標に、文法やフレームワークなど基本的な概念やルールを習得しましょう。
実践せずサンプルコードをコピー&ペーストする
自分でコード検証をせず、サンプルコードをコピー&ペーストする人も挫折しやすい傾向があります。
検索したサンプルコードの内容を理解しない状態でコピー&ペーストした場合、実行結果はうまくいくかもしれません。しかし、該当コードの作成方法や修正ポイントなどは理解できないでしょう。
コピー&ペーストで課題をクリアしても、スキルが身についていなければ次の学習で苦戦します。プログラミングは学習の積み重ねで理解度が変わるため、理解しないまま進めるとあとで内容がわからなくなるのです。
初心者はわからないところをコピーして解決しがちですが、大事なのは今実行できるかではなく、次のコード作成時に再現できるかです。
サンプルコードをコピーすることは悪いわけではありませんが、自分が記載したコードとサンプルコードの違いは確認しましょう。そのうえで、どうすれば正しいコードになるか文法的に理解してください。
合わせて、再度同じプログラムを自力で作成すれば、学んだ内容を理解できているか確認できます。コピーして満足するのではなく、理解度がアップしているかも重視しましょう。
エラーに一喜一憂する
エラーに一喜一憂する人も、長い目で見ると挫折しやすいです。プログラミング初心者には、エラーが出ると落ち込み、エラーが出ずに動作すると喜ぶ人もいます。しかしエラーが出ているからといって、必ずしも悪い状況とは限りません。
文法的な間違いがあれば反省すべきミスといえますが、プログラムは文字間違いや他コードとの兼ね合いでエラーが発生するケースもあります。
文字の書き間違いであれば落ち込む必要はなく、すぐエラーは解消できるでしょう。また他コードとの兼ね合いの場合、自分の作成したコードではなく別原因があるかもしれません。
エラーが出ない場合も同様で、自分のコードが正しく書けている場合もありますが、間違いが含まれるものの偶然動作しているケースもあります。
エラーは単純なコードミスだけでなく、複合的な原因が含まれる場合もあるため、エラーの有無で一喜一憂するのは意味がありません。エラーの有無に注目するあまり、正しいコードが記載できているか確認しなければ、間違えたままスキルを身につけてしまいます。
覚えたスキルを修正するのは癖を直すのと同じで難しいため、実践で使えるスキルを身につけるためにもエラーの有無は気にしすぎないことが大事です。
さらに現役エンジニアでもエラーは日常的に発生するため、気にする意味はありません。ミスを気にして作業効率が下がるのは本末転倒です。いかに同じミスを繰り返さないかに注力し、コーディングの理解度を高めると良いでしょう。
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
空き時間ができたタイミングで学習する
空き時間ができたら学習しようと考えている人は、挫折する可能性が高いです。仕事や学業の合間に学習する場合、空き時間に学習するという考えは正しいでしょう。しかし計画性がなく、そのときの気分で学習を決めている人は要注意です。
学習計画がなく空き時間に学習する場合、何かと理由をつけて学習を先延ばしするリスクがあります。学習は誰かに強制されているわけではないため、自制心が強くなければ継続できません。
たとえば、
- 空き時間ができたけど、少しだけテレビを見よう
- 学習するつもりだったけど、気分が乗らないから明日からはじめよう
など何を理由にしても休もうと思えば休めるのです。空き時間に学習できると決めて本当に実行できる人であれば良いですが、誘惑に負けて怠けてしまうと学習が進みません。
さらに学習間隔が空くと、学んだ内容を忘れてしまいスキルが身につかないケースも多いです。効率的な学習を継続するためにも、無計画で学習するのではなく、スケジュールを作成して空き時間を有効活用しましょう。
なお次の記事では、プログラミングができない理由や改善方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

効率的にプログラミングを習得する4つのコツ

効率的にプログラミングを習得するには、学習を繰り返しながら理解スピードを高める必要があります。ここでは、効率的にプログラミングを習得する4つのコツを解説します。
なお、弊社が初心者からプログラミング学習を始めた人100名に「効率よくプログラミングを身につけるのに必要なもの」を聞いた調査では、
- 実践の場(30%)
- わからないことをすぐ聞ける環境(25%)
- 毎日続けて勉強する習慣(18%)
などの回答が多くを占めました。

調査概要:初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査
調査期間:2022/8/07~2022/8/21
対象者:初心者からプログラミング学習を始めた男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
実際に手を動かしながら学ぶ
実際に手を動かして学習することで、プログラミングスキルを効率的に身につけられます。「手を動かしながら学習できる環境」は、具体的に参考書やWebサイトにある課題や、オリジナル作品づくりができる環境のことです。
プログラミングの仕組みや言語の文法は座学で学べますが、コーディングスキルは実際に手を動かして覚えるしかありません。それぞれの言語に必要な開発環境を準備したうえで、コード作成経験を繰り返すことで実践で活かせるスキルを身につけられるのです。
コーディングを繰り返せば、エラーの対処法や質問すべきタイミングもわかるようになります。最初は苦戦するかもしれませんが、結果的に実践に必要なスキルを効率的に習得できるのです。
逆にコーディング学習をおろそかにした場合、エラーの対処法が身につかず実践開発で苦戦するでしょう。またはコード作成の経験が不足しているため、少し応用すれば作成できるコードも考えが及ばない可能性があります。
プログラミングを学習するときは、教材の課題やオリジナル作品づくりをとおして、手を動かしながらコーディングを学ぶことが大事です。
「完全な理解」を求めすぎない
学習内容を完璧に理解しようとすると、学習が停滞しやすいです。プログラミング学習では、専門用語や聞きなれない概念が登場します。それらの知識は必要ではあるものの、完璧に理解できていない場合でもコーディングや開発業は可能です。
用語や概念の意味を簡単に理解できており、第三者に説明できるくらいの理解があれば問題ありません。またコーディングに関しても、多少サンプルコードと異なったとしても動作が問題なければ先に進んで良いでしょう。
しかしなかには、自分が腑に落ちるまで学習しないと気が済まない人もいます。ただ実際はそこまで完璧に理解する必要はないため、作業効率を高めるためにも学習を先に進めるべきです。
さらに学習期間が限られる場合、一部の分野に学習時間を使いすぎると、他分野の学習がおろそかになります。その結果、必要なスキルが身につかず挫折するリスクにつながるのです。
最初から完璧を求めるのではなく、ある程度学習の進捗も気にしながら学習すると良いでしょう。そのあとで気になる部分があれば、少しずつ追加学習をして知識・スキルを積み重ねてください。
AIツールで学習を補助してもらう
AIツールに学習を補助してもらうことで、学習効率を高める方法もあります。最近では無料でも利用できる「ChatGPT」や「GitHub Copilot」など、プログラミング学習に活用できるAIサービスが登場しました。
ChatGPTはチャット形式のサービスで、質問に対してインターネット上にある情報をもとに最適な回答を行います。一方GitHub Copilotは、AIを活用してコードやコメントに適したコードを提案してくれるサービスです。
AIサービスを活用すれば、時間のかかるプログラミング学習の効率化が可能です。たとえば、わからない単語や用語を質問すれば、インターネット上の情報から最適な返答をしてくれます。
また細かい条件を与えれば、該当のコードまで作成するサービスも。コードの内容や情報の精査は必要なものの、お手本となるサンプルコードを短時間で入手可能です。今までインターネットで長時間検索していた時間を短縮できるのは、学習者にとって大きなメリットでしょう。
なお「ChatGPT」と「GitHub Copilot」の具体的な活用方法は、下記のとおりです。
活用方法の例 | |
ChatGPT | ・わからない用語や文法などの意味を検索する ・指定した条件のサンプルコードを提案してもらう ・自分が作成したコードを添削してもらう |
GitHub Copilot | ・作成途中のコードの提案をしてもらう ・サンプルコードを作成してもらう |
たとえばChatGPTで下記の質問をした場合、下記のコードが作成されました。
JavaScriptでログイン画面のコードを作成して。
条件
・IDとパスワードの入力を求める画面を作成
<!DOCTYPE html> <html> <head> <title>Login</title> <script> function validateForm() { var username = document.forms["loginForm"]["username"].value; var password = document.forms["loginForm"]["password"].value; if (username == "") { alert("ユーザー名を入力してください"); return false; } if (password == "") { alert("パスワードを入力してください"); return false; } } </script> </head> <body> <h2>ログイン</h2> <form name="loginForm" onsubmit="return validateForm()" method="post"> <label for="username">ユーザー名:</label> <input type="text" id="username" name="username"><br><br> <label for="password">パスワード:</label> <input type="password" id="password" name="password"><br><br> <input type="submit" value="ログイン"> </form> </body> </html>
このように、自分が知りたいコードの条件を記載すれば、AIが自動でコードを作成してくれます。そのまま利用すれば学習になりませんが、サンプルコードとして活用できるでしょう。GitHub Copilotも同様に、サンプルコード作成ツールとして活用できます。
これ以外にもAIツールは多く登場しているため、学習効率をアップするために積極的に使用すると良いでしょう。
ただしAIサービスの精度は、2023年現在まだ不安定です。すべての情報や回答が正しいとは限りません。AIサービスを利用して入手した情報は、必ず検索するなどして裏づけを行いましょう。
30分悩んでも答えが出なければ質問する

学習中に30分悩んでも理解できない、問題が解決しない場合は第三者に質問すると学習効率が高まります。学習中にわからない点が出るのは当たり前ですが、いつまでも悩んでいると学習が進みません。逆にすぐ諦めて答えを求めると、自分で考える力が身につかない問題もあります。
そのため、まずは30分自力で試行錯誤することで、思考力を習得。それでも解決しない場合は、第三者に相談して学習を効率化するのがおすすめです。
30分以上自分で考えても、新しいアイデアを思いつかなければいつまでも解決しません。また「自分だけで解決しないといけない」と考えすぎると勉強へのモチベーションが下がり、挫折につながります。
30分程度自分で考えてみて、それでもわからないときは「teratail」や「SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)」等のQ&Aサイトで質問するようにしましょう。
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
プログラミングでは常に新しい技術に出会うため、わからないことは多々あります。そのため、自分で調べる力は必須です。わからない点を多角的に調べ、自ら理解する姿勢がないとプロになるのは難しいでしょう。
なお、次の記事ではプログラミングが上達するコツを詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。

さらに下記の記事で、独学でモチベーションを維持する方法を注意点も交えて紹介しています。学習中にやる気を維持できるか不安な人は、ぜひ参考にしてください。

挫折なくプログラミング習得を目指すなら
独学でプログラミングを習得できるかな…
途中で挫折したらどうしよう…
冒頭で解説したように、学習者の87.5%が挫折を経験していることから、独学でプログラミングを習得できるか不安な方もいますよね。
また、多くの無料学習サイトやWebサービスに不明点を質問・相談できる機能がないといった背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。


調査概要:プログラミングに興味がある方の意識調査
調査期間:2021/11/19~2021/12/3
対象者:プログラミング学習を検討している10代~50代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント
私自身も独学でプログラミングを学びましたが、もし学習前に戻れるなら「効率的に学べる」という意味で、プログラミングスクールを検討すると思います。
加えて、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたところ「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました。
上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「プログラミングスキルを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とスキルの習得自体を諦めかねません。
仮にわからないことを飛ばしながら勉強を進めたとしても、ITエンジニアへの転職や副業での収入獲得を実現できる実践的なスキルが身につかなければ、結局後悔することになります。
そこで、おすすめしたいのが「SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)」です。
料金 | 月分割4.098円~ |
実績 | ・累計指導実績4万5,000名以上 ・受講生の学習完了率98% ・受講生の転職成功率99% ・転職成功後の平均年収65万円UP ・転職成功後の離職率3% |
侍エンジニアをおすすめする最大の理由は「挫折しづらい学習環境」にあります。
冒頭で述べたとおり、独学者の多くは自力で不明点やエラーを解決できないためにプログラミング学習を挫折しています。そのため、現役エンジニアのようなプロに質問・相談できない状況でプログラミングスキルを習得するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、侍エンジニアでは
- 現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスン
- 現役エンジニアに質問できるオンラインでのQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」「転職成功率99%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でプログラミング学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアでは受講生一人ひとりの目的をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でもITエンジニアへの転職や副業での収入獲得に必要なプログラミングスキルだけを効率的に習得可能です。
最短距離で目的を実現できるようカリキュラムが組まれているため、勉強する順番や内容を誤り非効率に時間や手間を費やす心配もありません。
なお、侍エンジニアでは最大70%OFFで受講可能な「給付金コース」を提供中。金銭面での支援を受けつつ、理想のキャリア実現に向けたスキルの習得から、転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
※1:転職後の1年間、転職先での継続的な就業や転職に伴う賃金上昇などのフォローアップ
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してITエンジニアへの転職や副業での収入獲得などの目的が実現できますよ。
公式サイトで詳細を見るプログラミング初心者の実態調査
初心者がプログラミングを学ぶ手順や方法は理解できたものの、実際にプログラミングスキルを習得できるか自信がない人もいるでしょう。
そこで、ここからは弊社が初心者からプログラミング学習を始めた男女100名に実施した意識調査をもとに、次のトピック別でプログラミング初心者の実態を紹介します。
プログラミング学習で苦労したこと
「プログラミング学習で苦労したこと」を聞いたところ、
- わからないことやエラーの解決(31%)
- 専門用語やコードを書く際のルールへの理解(25%)
などの回答が多くを占めました。

調査概要:初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査
調査期間:2022/8/07~2022/8/21
対象者:初心者からプログラミング学習を始めた男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
前述したとおり、独学ではわからない点やエラーを自分で解決しなければいけません。
文法ミスが原因のケースもあれば、スペルミスが原因の場合もあり、解決は簡単ではありません。とくに学習初心者は思い込みや経験不足から、エラー解決に時間がかかりやすいです。質問できる環境がなければ、学習が停滞する可能性もあります。
またプログラミングは、専門用語や文法のルールが多いです。はじめて学習する人は、カタカナの用語や聞きなれない概念の理解に苦戦するケースもあります。独学でスキルを習得する場合でも、質問できる環境や丁寧に用語説明がされている教材は用意する必要があるでしょう。
プログラミングを学習してよかったこと
「プログラミングを学習してよかったこと」を聞いたところ、
- 就職・転職先、働き方の選択肢が広がった(28%)
- 副業での報酬獲得に活かせた(22%)
- 今の仕事に活かせた(21%)
などの回答が多くを占めました。

調査概要:初心者からプログラミング学習を始めた人への意識調査
調査期間:2022/8/07~2022/8/21
対象者:初心者からプログラミング学習を始めた男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
プログラミングを学習する目的として転職や就職、副業を掲げる人は多いため、調査結果でも働き方の選択肢が広がった点を評価する人が多いです。
プログラミングスキルは、IT業界だけでなく一般企業への転職でも評価してもらえます。またWebデザインやWeb開発スキルがあれば、副業として収入を増やすことも可能です。
なお「今の仕事に活かせた」と回答した人のなかには、
- 「システムの仕組みを理解でき、お客様の話を実務面から理解できるようになった。」
- 「バグが起きたときに細かく分析する癖がつき、日常でも問題点を細分化しながら少しずつ解決できるようになった。」
などと答えた人もいました。目的以外に好影響を与えるのも、プログラミングを学ぶ利点の1つといえます。
プログラミング学習を始めるあなたへ
今回はプログラミング初心者向けに、「何から始めれば良いのか」から、おすすめの教材まで幅広くお伝えしました。
プログラミングの習得には、多くの時間がかかります。遠回りしたり挫折したりしないように、勉強手順や方法などの正しい知識を押さえることが大切です。
初心者だからといって、あきらめる必要はありません。今回の内容を参考にして、ぜひプログラミングの勉強にチャレンジしてみてください。
挫折せず目的を達成するなら
専属マンツーマンレッスンの侍エンジニア

プログラミング学習の挫折率は約90%と言われています。学習を成功させるには、モチベーションを維持して成長を実感できる環境が必要です。
侍エンジニアなら「現役エンジニア講師」、「学習コーチ」、「Q&A掲示板」トリプルサポート体制であなたの学習をサポートするほか、オーダーメイドカリキュラムで必要なことだけを学べるため、さまざまなランキングでNo1という実績を挙げています。
挫折せず最短でプログラミングを習得したいなら侍エンジニアがおすすめです!
硯里宏幸さんのコメント
Webエンジニア兼開発/プロジェクトマネジメント