初心者がゲーム開発する手順は?
初心者がゲーム開発について勉強する方法は?
ゲーム開発してみたいと考えている方の多くが、このような疑問を抱えているのではないでしょうか。ゲーム開発といえば面白そうですが、難しそうなイメージもありますよね。
そのような方のために今回は、初心者がゲーム開発するために必要な情報を一通りお伝えします。初心者におすすめのゲームジャンルについてもご紹介しますので、ぜひご一読ください。
- 初心者にはブラウザゲームの開発がおすすめ
- 企画・仕様の作り込みがゲーム開発成功のカギ
- 学習サイトや本を活用すればゲーム開発は独学できる
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
初心者向けにゲーム開発の5ジャンルについて解説
- ブラウザゲーム
- スマホゲーム
- パソコンゲーム
- VRゲーム
- コンシューマーゲーム
初心者へのおすすめ度も含めて、各ジャンルの詳細をひとつずつ順番に解説していきます。
ブラウザゲーム【おすすめ度:★★★★★】
■主な開発言語
C# / C++ / JavaScript
「ブラウザゲーム」は、パソコンやスマートフォンからWebブラウザを通してプレイできるゲームです。「ビビッドアーミー」を始めとした数々の人気ゲームが、このジャンルに該当します。
さまざまな開発方法がありますが、初心者の方は「Cocos2d-x」というゲームエンジン(ゲーム開発の便利ツール)を使うと良いでしょう。Cocos2d-xを使えばプログラミング言語の中では比較的習得しやすい「JavaScript」を使えるので、初心者の方に最もおすすめのジャンルです。
スマホゲーム【おすすめ度:★★★★☆】
Swift/Kotlin/Java
「スマホゲーム」は、スマートフォンにインストールしてプレイするゲームです。「モンスターストライク」など人気ゲームも多く、スマホゲームの市場は年々拡大しています。
スマホゲームにはiOS版・Android版の2種類があり、それぞれ開発言語が変わってきます。iOS版なら「Swift」、Android版なら「Kotlin」または「Java」を使って開発するのが一般的です。
SwiftやKotlinは文法がシンプルで覚えやすいため、プログラミング初心者でもチャレンジしやすいジャンルです。ただし新しいプログラミング言語なので、Web上の参考情報が少ないというデメリットはあります。
パソコンゲーム【おすすめ度:★★★☆☆】
■主な開発言語
C#/C++/Java
「パソコンゲーム」は、パソコンにインストールしてプレイするゲームです。「Minecraft」のようなヒット作も多く、開発者が多い分参考情報も比較的探しやすいでしょう。
パソコンゲームの主流OSはWindowsですが、特別なライセンスなどは不要なので環境構築しやすいジャンルと言えます。ただし開発言語は全体的に習得難易度が高めで、プログラミング初心者の方だと苦戦するかもしれません。
VRゲーム【おすすめ度:★★☆☆☆】
C#/C++/JavaScript
「VRゲーム」は、専用のゴーグルを通して仮想現実を体験できるゲームです。日本でも「VR JAPAN」などのVRゲームが続々とリリースされており、これから市場が拡大していくジャンルと言えるでしょう。
VRゲームの開発にはVRゴーグルや高スペックなPCが必要となるため、環境構築の敷居は高めです。また、新規性の高いジャンルで参考情報もそれほど多くないので、プログラミング初心者へはあまりおすすめできません。
ただしVRゲームを開発できるエンジニアがまだ少ないため、新規参入しやすい側面もあります。「VRゲームを絶対に開発したい!」という、本気度の高い方向けのジャンルです。
コンシューマーゲーム【おすすめ度:★★☆☆☆】
■主な開発言語
C#/C++
「コンシューマーゲーム」は、専用のゲーム機を使ってプレイするゲームです。「ドラゴンクエスト」シリーズのような誰もが知る人気ゲームも多く、大きな夢のあるジャンルと言えます。
ただしゲームソフトを開発する際には、使用するゲーム機メーカーとライセンス契約を結ぶ必要があります。また、完成度の高いコンシューマーゲームを開発するためには、大規模なチーム開発が欠かせません。
よって、プログラミング初心者が個人で開発することはほぼ不可能です。本気でコンシューマーゲームを開発したい方は、ゲーム会社の転職を目指して開発スキルをしっかり習得しましょう。
初心者がゲーム開発を仕事にする4つのメリット
- ゲームエンジニアは売り手市場
- 収入アップのチャンスも多い
- 柔軟なスタイルで働きやすい
- マーケティングスキルが身に付く
それぞれ、順番に解説していきます。
ゲームエンジニアは売り手市場
ゲームエンジニアの需要は現在とても高く、多くのゲーム開発企業が人材を取り合う「売り手市場」です。
実際のところ、求人検索エンジン大手の「求人ボックス」で「ゲーム開発」と検索すると2021年3月現在、実に30,000件を超える求人がヒットします。
また、ゲーム開発は将来性の高さも魅力のひとつ。ゲームメディア大手の「ファミ通」が発行している「ファミ通ゲーム白書 2020」によると、ゲーム市場はここ10年ずっと拡大しています。
収入アップのチャンスも多い
求人ボックスによると、ゲームプログラマーの平均年収は約498万円です。国税庁によると日本全体の平均年収は約436万円なので、ゲームプログラマーの年収は比較的高いことが分かります。
柔軟なスタイルで働きやすい
ゲーム開発の仕事は、パソコンを使うのが基本です。パソコンさえあれば自宅やカフェでも開発ができるので、勤務場所に縛られず働きやすいのも魅力でしょう。
コンシューマーゲームでは難しいものの、ブラウザゲームやスマホゲームであれば在宅ワーク可能なフリーランス案件もあります。ゲームを個人で開発するフリーランスだと、会社勤めと違って時間の制約もありません。
マーケティングスキルが身に付く
また、特にゲームを個人で開発する場合は、ジャンルごとのゲームを販売するためのノウハウも身に付きます。自分の商品を収益化するプロセスを経験しておくことは、ニューノーマル時代においてとても価値が高いことです。
初心者がゲーム開発するために欠かせない3つのスキル
- プログラミングスキル
- 開発するジャンルごとの基礎知識
- 開発環境やフレームワークに関する知識
詳細は、それぞれ順に解説していきます。
プログラミングスキル
まず、絶対的に求められるのがプログラミングスキルです。何を開発するかによって必要なプログラミング言語は変わってくるため、ここで確認しておきましょう。
冒頭でもご紹介しましたが、改めてジャンル別に良く使われるプログラミング言語について一覧表にまとめました。プログラミング言語選びの参考にしてくださいね。
なお、以下の記事ではゲーム開発におすすめのプログラミング言語について詳しく解説していますので、あわせて読むと良いでしょう。
開発するジャンルごとの基礎知識
こちらも、開発するジャンルごとにそれぞれ必要となる基礎知識を一覧表にしましたので、参考にしてくださいね。
開発環境やフレームワークに関する知識
ゲーム開発では必ずと言っていいほど、専用の開発環境やフレームワーク(開発を楽にする出来合いのプログラム)が使われます。開発環境やフレームワークを使うことで、キャラクターの複雑な動作などでも少ない手間でプログラミング可能になるのです。
よって、開発ジャンルごとに使われる開発環境やフレームワークの知識も欠かせません。
なお、開発環境の中でもゲーム開発に特化したものを特に「ゲームエンジン」と呼びます。特にポピュラーなゲームエンジンは「Unity」「Unreal Engine」「Cocos2d-x」の3つで、いずれかを学習するのもおすすめです。
ジャンルごとの代表的な開発環境・フレームワークも一覧表にしましたので、ご確認ください。
以下の記事では、ゲーム開発を効率化できるゲームエンジンについて紹介していますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
初心者が個人でゲーム開発するための5ステップ
- ステップ1:ゲームを企画する
- ステップ2:ゲームの仕様を決める
- ステップ3:ゲームをプログラミングする
- ステップ4:ゲームの動作をテストする
- ステップ5:完成したゲームをリリース(公開)する
各ステップの詳細は、順番に解説していきます。
ステップ1:ゲームを企画する
まずは、ゲームのアイデアを出して大まかな方向性を定めましょう。開発するジャンルを前述の5つから選ぶだけでなく、RPGやシューティングといったゲームの細かい種類も決める必要があります。
仕事として売れるゲームを作りたい場合、企画をしっかり練ることがとても重要になってきます。たとえばRPGを作る場合は、この段階で大まかなストーリー設定も決めておかなければなりません。
ポイントは、ユーザー目線に立って考えることです。ユーザーがどんなゲームを求めているのか、どんなシステムやストーリーならユーザーの心をつかめるのか、といった観点で考えましょう。
ステップ2:ゲームの仕様を決める
ゲーム画面のデザインはもちろん、ボタンを押したときの動作内容やキャラクターのアクションなどなど…。プログラミングを始めてから「このキャラクターはどうやって動かそう…」と考えることのないよう、必要事項は一通り検討しましょう。
また、開発に使用するプログラミング言語やゲームエンジン、ライブラリもこのステップで決める必要があります。プログラミングを始める前に開発方法をクリアーにしておくことで、実現性の高い仕様となるのです。
ステップ3:ゲームをプログラミングする
決まった仕様をもとに、プログラミングしましょう。ステップ2で決めたプログラミング言語やゲームエンジン、ライブラリを使用してプログラムを作成していきます。
ゲームを個人開発する場合、まずは動作やシステムの基本的な部分を中心に作成するのがおすすめです。先にデザイン周りを完璧に仕上げても、ゲームの基本部分が上手く動かないと意味がありません。
ステップ4:ゲームの動作をテストする
基本的な部分に問題がなければ、本来想定していない操作をユーザーが行った場合を想定して、「いじわるテスト」も行いましょう。プログラミングのバグは本来想定していない状況で見つかりやすいため、異常なケースでもテストしておくことでバグを減らせます。
ステップ5:完成したゲームをリリース(公開)する
テストの結果が問題なければ、完成ですのでリリースしましょう。個人開発したゲームのリリースに使える代表的なサイトを3つご紹介します。
パソコンゲーム・VRゲームなら「STEAM」
iPhone向けスマホゲームなら「App Store」
Android向けスマホゲームなら「Google Play」
ゲーム開発を勉強する3つの方法
- 学習サイトで独学する
- 本を読んで独学する
- プログラミングスクールでプロに教わる
それぞれ詳細は順番に解説していきます。
学習サイトで独学する
学習サイトはパソコンから利用できるので、そのまま実践しやすいのがメリットです。またスマートフォンからでも利用できるため、通勤・通学時間の合間にでも勉強できます。
学習サイトは大きく分けると「テキストベース」「動画ベース」の2種類あり、自分に合ったものを使うと良いでしょう。
本を読んで独学する
本を使った勉強だと1冊で幅広く学べるうえに、情報が集約されており後から復習しやすいのがメリットです。ゲーム開発の勉強本もたくさん存在しますが、そのなかでも初心者におすすめの3冊をご紹介します。
人気のゲームエンジンであるUnityを使って、C#の基礎を学べる1冊です。UnityとC#を習得すればスマホゲーム以外の全ジャンルを開発できるようになるので、読んで損はありません。
こちらも人気のゲームエンジンであるUnreal Engineを使って、ゲーム開発するためのノウハウを学べる1冊です。プログラミングを勉強したことがない方でも、読みやすい内容になっています。
2Dゲームの開発を通して、JavaScriptを使ったグラフィックスプログラミングの基礎を学べる1冊です。初心者でも習得しやすいJavaScriptを使って開発できる、ブラウザゲームを作りたい方は読んでみると良いでしょう。
おすすめのゲーム勉強本は以下の記事でも紹介していますので、併せて参考にしてくださいね。
プログラミングスクールでプロに教わる
独学に自信がないという方は、プログラミングスクールに通ってプロに教わるのがおすすめです。分からないことがあってもすぐに質問できますし、仲間がいるのでモチベーション向上にもつながります。
侍エンジニア塾は挫折率8%という圧倒的低さで、スキル習得をしっかりサポートいたします。無料カウンセリングも受けられるので、まずは気軽に試してみてくださいね。
まとめ
今回は、初心者がゲーム開発するために必要な以下5つの情報について、一通りお伝えしました。
- ゲーム開発の5ジャンルに関する基礎知識
- 初心者がゲーム開発を仕事にする4つのメリット
- 初心者がゲーム開発するために欠かせない3つのスキル
- 初心者が個人でゲーム開発するための5ステップ
- ゲーム開発を勉強する3つの方法
ゲーム開発は覚えることが多くて大変ですが、自分が作ったゲームをプレイしてもらえる喜びが大きく魅力的な仕事です。今回ご紹介した知識を活かして、ぜひゲーム開発にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
また分からなくなったら、いつでもこの記事に戻ってきてくださいね。