どうしてWebデザイナーは「やめとけ」といわれているんだろう?
Webデザイナーになって後悔はしたくない…
Webデザイナーになりたい気持ちはあるものの、ネガティブな噂から目指すべきか判断できない人は多いですよね。
働きぶりや収入事情を知らないままWebデザイナーの仕事に就いては「イメージしていた仕事と違った…」と後悔しかねません。
そこで、この記事ではWebデザイナーが「やめとけ」「後悔する」などといわれる理由を解説します。仕事内容ややりがいなどの実態を踏まえ、Webデザイナーがどのような人に適している職業なのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- Webデザイナーは残業の多さや給料の安さからやめとけといわれる
- Webデザイナーが稼げる金額はスキル次第で変わる
- スキルを身につければ独立も可能な点はWebデザイナーの魅力
Webデザイナーは目指すべきなのか
結論、Webデザイナーは下記を確認したうえで、目指すかどうかを判断しましょう。
- Webデザイナーの実態(仕事内容や年収など)
- Webデザイナーへの適性
上記2点の詳細は後述します。
大前提として、Webデザイナーという職種が今後なくなることはありません。高いデザイン力や対応力やデザイン以外のスキルも持つ人材は、将来的にもとくに高い需要が見込めます。
昨今ではWebサイト以外の新たなメディアの台頭やAIツールの普及などの懸念点はあるものの、スキルの高いWebデザイナーは依然としてさまざまなフィールドで活躍できるでしょう。
しかし、正しい知識を持たないままWebデザイナーになると、実態を知ったときに後悔しがちです。また、自分自身にWebデザイナーの適性があるかも重要な判断材料の1つです。
そのため、本記事の「Webデザイナーはやめとけ」といわれる理由や業界の実態をはじめ、Webデザイナーへの適性を把握した上で、判断することをおすすめします。
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Webデザイナーは「やめとけ」「後悔する」といわれる10の理由
さっそく、Webデザイナーが「やめとけ」「後悔する」といわれる理由を、10個にまとめて紹介します。
- 理由1:残業が多い
- 理由2:健康を害する
- 理由3:給料が安い
- 理由4:収入が不安定
- 理由5:なり手が多い
- 理由6:クライアントの要望に振り回される
- 理由7:業務の範囲が広く多い
- 理由8:新しい技術やトレンドに追いつけない
- 理由9:目指せるキャリアパスの幅が狭い
- 理由10:AIに仕事が奪われる
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理由1:残業が多い
Web業界は全体的に残業が多い業界として知られていますが、Webデザイナーも例外ではありません。
Webデザイナーの主な仕事は、納期までにWebデザインを完成させることです。しかし、クライアントからの急な仕様変更依頼や社内からの修正指示などが頻発すると、計画どおりに作業が進みません。
とくにWebデザインは、言語化が難しいことに加えてクライアントも専門的な知識を有していないことが多いです。そのため、実際に完成したWebサイトを閲覧してから変更依頼が発生することも。このような依頼に対応するために、連日終電で帰宅する人もいます。
上記より、Webデザイナーは残業時間が多くなってしまいがちです。
なお、次の記事ではWebデザイナーは激務なのか、その内情を詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
理由2:健康を害する
Webデザイナーは、働き方の特性上、心身の健康を害することも多いようです。
Webデザイナーは基本的に座りっぱなしで仕事に取り組みます。長時間同じ体制で椅子に腰掛けなければならないため、腰痛を抱えている人も少なくありません。
主な仕事内容は顧客やメンバーとの打ち合わせをはじめ、Webデザインの作成などですが、パソコンと向き合っている時間も長いです。そのため、肩こりや目の疲れに悩んでいるWebデザイナーもいます。さらに、1日の行動量も限られるため、運動不足から肥満に陥りがちです。
そのほか、クライアントや納期前のプレッシャーやストレスから、頭痛や胃痛をはじめ精神的に疲弊してしまうことも。「自分は若いから大丈夫」と考えていても、心身の疲労は気付かないうちに蓄積していきます。
年齢を重ねるほど、健康を害するリスクは年々高まっていく点も、Webデザイナーはやめとけといわれる理由の1つです。
理由3:給料が安い
Webデザイナーは、給料が低いことでも知られています。dodaが2022年に発表した平均年収ランキングでは、Webデザイナーの平均年収は361万円でした。
国税庁が発表した民間給与実態統計調査によれば、2022年の平均給与は458万円とのことですが、この結果をみてもWebデザイナーの給料は安いと言わざるを得ません。
Webデザイナーは、スキルを身に付ければ高収入を狙うことも可能です。実際、顧客のビジネスを成功に導けるWebデザイナーは、スキルはもちろん最新のトレンドもキャッチアップしており、積極的に提案できる人ほど収入を高めやすい傾向にあります。
一方で、実務経験が短かったり、スキルが乏しかったりすると収入も低くなってしまいがちです。また、副業やフリーランスWebデザイナーの場合は、働いた分だけ収入を獲得できるものの、作業量には限界があります。
さらに、最近ではクラウドソーシングサービスの普及に伴い、学生や主婦などの個人が低い金額でWebデザインを請け負うケースも増えています。「労働時間の割に低賃金」という状況にますます拍車がかかっているようです。
理由4:収入が不安定
Webデザイナーには派遣やフリーランスで働く人も多く、仕事の受注量によって月の収入に大きな変化が生じます。Webデザイナーという職業は、正社員を除き全般的に収入が不安定になりがちです。
フリーランスとして独立した当初は、知人や友人、正社員として働いていた時代の人脈をたどって、高収入の獲得に成功する人もいます。しかし、突然クライアント側の都合で契約が終了することも。「報酬が高いから」という理由で特定のクライアントに売上を依存していると、収入が激減する点には注意が必要です。
また、体調を崩してしまったり、私用により仕事を休まざるを得なくなったりした場合も、収入は下がってしまいます。
どのように収入を確保していくのか、どうやってクライアントから継続的に仕事を受注していくのかは、Webデザイナー個人の力量に左右されることになるでしょう。
理由5:なり手が多い
Webデザイナーはなり手が多い職種です。Webデザイナーになるために必要な資格はとくにありません。
正社員の場合は、Webデザイナーとして採用されたその日から、Webデザイナーを名乗ることが可能です。近年では、リモートで働ける仕事としてWebデザイナーの人気が高まっているため、さらになり手も増加しています。
Webデザイナーのなり手が多いということは、求人数も多く将来性がある業界といえます。しかし、言い換えれば、誰かが退職しても代わりの人材を比較的容易に確保しやすい業界でもあるのです。
結果「使い捨て」になりやすく、給料や労働時間をはじめ、あらゆる労働環境が改善されにくい状況に陥っているところが少なくありません。
理由6:クライアントの要望に振り回される
Webデザイナーは、クライアントに振り回されることも少なくありません。クライアントのニーズを反映したデザインを行う仕事なので、とにかくクライアント至上主義。デザインがよくわかっていないクライアントは、抽象的な依頼や修正指示を行うことが多くあります。
そのため、納期直前になって急なデザイン変更を依頼されることがよくあります。
「納期直前の依頼はお断りすれば良い」と考える人もいるでしょう。しかし、Webサイト制作会社の場合、社員数が数十人というケースも少なくありません(※1)。
規模の小さい会社がクライアントからの依頼を断ってしまうと、次回以降の発注に影響するリスクが高まってしまうため、多少の無理をしてでもクライアントの要望に応えることになります。
このように、クライアントに振り回されることが辛くて、Webデザイナーをやめてしまう人も多いようです。
理由7:業務の範囲が広く多い
Webデザインを行うには、UI/UXをはじめSEOやマーケティングに関する知識も必要になります。しかし、Webデザイナーはデザインやコーディングを担当するだけではなく、Web制作に関する幅広い業務に対応しなければなりません。
また、WordPressなどWebサイトを簡単に構築できるソフトウェアの普及やSNSなどWebサイト以外の情報発信ツールにより、Webサイトをゼロからデザインする案件自体も減少傾向にあります。結果、人員の少ないWeb制作会社などでは、営業などもWebデザイナー自身が担当するケースも出てきています。
デザインがしたくてWeb制作会社に入ったのに、就職してみたらデザイン以外のことも多く担当しなければならないという点も、Webデザイナーがキツいと言われる理由の一つです。
理由8:新しい技術やトレンドに追いつけない
Webデザインに関するトレンドや技術は、日々変化しています。数年前に流行したデザインであっても、少し時間が経過するだけで古く感じてしまうほどです。
Webデザイナーとして活躍するには、常に流行を把握し、トレンドを取り入れたWebデザインを実現できるスキルが必要となります。
さらに、Webデザインに必要なツールをはじめ、デバイス(パソコンやスマートフォン)やインターネットブラウザも進化しています。ツールの新機能はもちろん、インターネットブラウザの仕様変更などにもアンテナをはっておくことが重要です。
このように、Webデザイナーはさまざまな変化についていかなければなりません。しかし、激務からスキルの向上に時間を割けず、結果的に最新の技術やトレンドに追いつけなくなるケースも多々あるようです。
理由9:目指せるキャリアパスの幅が狭い
Webアプリケーションや業務システムなどを担うITエンジニアであれば、経験を積むにつれてプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーを目指すことが可能です。
また、プログラミングスキルに加えて各分野の専門性を高めれば、セキュリティエンジニアやAIエンジニアなどのキャリアパスを選択できます。
一方でWebデザイナーの主な仕事は、Webデザインの制作です。将来的にWebディレクターやWebコンサルタントなどを目指せますが、ほかのIT系職種と比較するとキャリアパスの幅が狭まるのは事実です。そのため、長年Webデザイナーとして働いても、付加価値がつきにくいという特徴があるのです。
なお、次の記事ではWebデザイナーのキャリアパスについて詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
理由10:AIに仕事が奪われる
昨今、AIは急速な進化を遂げており、さまざまな業務や日常の常識を根底から覆し続けています。とくにChatGPTといった生成AIの技術革新は、私たちの想像を遥かに超えるスピードで進化しているのです。
言語能力や画像認識力が大幅に強化されたGPT-4o(ジーピーティーフォーオー/オムニ)は、ついに「感情」に似た表現もできるようになりました。そのため、将来的に多くの仕事がAIに奪われると予想されています。
これはWebデザイン業界も例外ではありません。一部の有識者によれば生成AIの活用により、Webデザイナーの仕事はなくなりかねないという意見もあるのです。
一例をあげるとGeniusは、Webデザイナーからも多くの支持を集めているFigma上で、より良いデザインを提供してくれるAIサービスです。また、Designs.AIはAIがわずか2分でロゴや動画を作成してくれます。
このようなAIツールが進化すれば、Webデザイナーの業務も確実に減少していくはずです。
現役Webデザイナーが感じる魅力・メリット4つ
なかには「やっぱりWebデザイナーにはならないほうがいいのかな…」と感じている人もいますよね。しかし実際のところ、Webデザイナーにはメリットや魅力を感じる側面も多いです。
そこで、ここからはWebデザイナーとして働く人が感じる魅力やメリットを、4つにまとめて紹介します。
- 魅力1:手に職がつく
- 魅力2:スキルが身につけば独立も可能
- 魅力3:複数の収入源が作れる
- 魅力4:デザイン作りにやりがいを感じる
魅力1:手に職がつく
技術職であるWebデザイナーは、手に職をつけられるのがメリットの1つです。スキルアップすれば活躍の場は広がり、収入を増やせる可能性も高くなります。
前述したように、Webデザイン業界の技術やトレンドの移り変わりが早いので、常に最新技術や流行のデザインを学び続けなければいけません。
しかし、基礎的な部分は変わらないものがあるので、使うツールや流行が変わっても最低限のWebデザインは作成可能です。また、AIなどに仕事を奪われる可能性があるとはいえ、現時点ではWebデザイナーにしかできないことも多く、高い需要があります。
そのため、一定の技術や知識を習得すれば、これから先も食いっぱぐれることはないでしょう。
魅力2:スキルが身につけば独立も可能
Webデザイナーとして高いスキルを習得すれば、フリーランスのWebデザイナーとして独立も可能です。フリーランスWebデザイナーは、一般的な正社員とは異なり在宅やノマドワーカーとして仕事をするなど自由な働き方を実現できます。
Webデザイナーを目指す人が増えているとはいえ、高いWebデザインスキルを持ったデザイナーはそれほど多くありません。Webサイトの制作案件は、現在もなおあふれています。確かな技術さえ身につければ、独立しても十分仕事はあるでしょう。
独立できるレベルのスキルを付けるには、数年は企業で働いて仕事の流れや技術を覚える必要があります。デザインの知識だけでなく、営業などの対人スキルやマーケティングスキルなども鍛えておくと、独立してからも仕事を取りやすくなるはずです。
魅力3:複数の収入源が作れる
Webデザインのスキルがあれば、給料だけではなく複数の収入源を獲得できます。会社員として働きながら副収入を得ることができるのも魅力の1つです。具体的には次のような副収入の獲得を実現できます。
- Webデザインに関する副業
- Webサイトの広告収入
- アイコンやロゴの販売
Webデザイナーのデメリットである収入の低さや不安定さも、収入源を複数持つことで解消可能です。とくに独立を目指す場合は、収入源が多いほど生活も安定するので安心です。
魅力4:デザイン作りにやりがいを感じる
大変な部分も多くあるWebデザイナーの仕事ですが、それでも続ける理由は「楽しいから」ではないでしょうか。
実際にSNSで検索してみてもそういった声は多く、とくにスキルを学び始めた初心者の方からは一様に「楽しい」という感想が聞かれます。
デザイン上のわずかな変更でもWebサイトの印象はまったく異なります。自分自身のセンスがWebサイトにそのまま直結するため、制作物がインターネット上に公開されたときは1つの「作品」を世に送り出したような気持ちになるのです。
その「作品」が世界中の人の目に触れるだけではなく、ビジネスとしても良い効果を生み出すことができれば、大きなやりがいを得られるはずです。
また、下の記事ではWebデザイナーのやりがいを詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
Webデザイナーを後悔する・やめておくべき人の共通点
なかには、Webデザイナーを目指すべきか判断できない人もいますよね。
そこで、ここからはWebデザイナーを後悔する・やめておくべき人の共通点を、4つにまとめて紹介します。
共通点1:細かく地道な作業が続けられない
細かく地道な作業が続けられない人は、Webデザイナーに向いていません。
「Webデザイナー」と聞くと、華やかでクリエイティブな仕事をイメージする人も少なくありません。Web制作会社で働く人は、比較的年齢が若く高いセンスを持った人が多いため、そのような側面があるのは事実です。
しかし、Webデザイン制作自体は、1つひとつコツコツと進めていく地道な作業が大半です。また、クライアントからの要望や開発側からの意見などにより、繰り返し修正せざるを得ないことも。楽しそうだと考えてWebデザインをはじめたものの、細かい作業が苦になって挫折してしまう人も存在します。
このような事態に陥らないためにも、自分自身がデザインやコーディングといった地道な作業に適性があるか、しっかりと見極めることが重要です。
共通点2:人の気持ちに寄り添えない
人の気持ちに寄り添えない人も、Webデザイナーに向いていない人の共通点です。
Webデザインは、ただWebサイトの外観を整えるだけではありません。ヒアリングを通してクライアントがWebサイトに求めることを把握し、Webデザインを通じて実現することが重要です。
例えば、自社のイメージをアピールしたい企業のコーポレートサイトであれば、その会社のイメージにあった配色やフォントなどを選択する必要があります。また、ECサイトなどのWebデザインでは、ユーザーに「購入したい」と思わせるデザインが求められるでしょう。
そのために自身のセンスや技術に加えて、時間と情熱を費やしてWebデザインを制作します。結果、相手に喜んでもらうことが好きな人は、Webデザイナーが向いていると言えます。
「自分が作りたいものを優先する」あるいは「クライアントの気持ちに寄り添わない」という人は、Webデザイナー以外の道を模索すべきでしょう。
共通点3:世の中の変化を嫌う人
Webデザイナーに向いていない人の特徴として「世の中の変化を嫌う人」が挙げられます。
Web業界には変化がつきものです。しかも、その変化は緩やかではなく急激なものです。常にオープンなマインドセットを持ち「次はどんなトレンドがくるだろう」とワクワクできる人でないとこの業界には向いていません。
技術の移り変わりに対応できなければ、いずれは仕事が取れなくなり稼げなくなるでしょう。年功序列を希望している人は、別業界へのチャレンジをおすすめします。
共通点4:成長意欲がない人
Webデザイナーとして活躍するためには、高い成長意欲をもつことが重要です。
ユーザーが求めるWebデザインを実現するには、HTML/CSSやJavaSciptなどのスキルはもちろん、ユーザーの行動心理などを理解する必要があります。また、常にトレンドのWebデザインを学ぶ姿勢も求められるでしょう。
成長意欲がなく、プライベートな時間で自己研鑽する習慣がない人は、いつまでたっても簡単なWebデザインしか作成できません。そのような仕事をしていても、ユーザーの課題や要望を実現することは不可能です。
「スキルアップが面倒」あるいは「プライベートな時間を割いてまで学習したくない」という人は、Webデザイナーになって後悔しやすいため、ほかの職種を視野にいれることをおすすめします。
Webデザイナーに向いている人の特徴
前述した「Webデザイナーを後悔する・やめておくべき人の共通点」につづき、ここからはWebデザイナーに向いている人の特徴を、3つにまとめて紹介します。
特徴1:細かい作業が苦にならない人
細かい作業が苦にならない人は、Webデザイナーに向いています。
華やかなイメージがあるWebデザイナーですが、ピクセル単位での配置調整やサイズの微調整など、その仕事内容には細かい作業が多く含まれます。そのため、細かい作業が苦にならない人は品質の高いデザインを制作できる素養があるのです。
特徴2:人と協力しながら何かを作るのが好きな人
人と協力しながら何かを作るのが好きな人も、Webデザイナーに向いています。
Webデザイナーは、クライアントはもちろん、社内のWebディレクターやコーダーなど多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めます。そのため、人と協力して何かを創出したい人は、楽しみながら働ける可能性が高いといえます。
特徴3:知らないことを学ぶことが好きな人
知らないことを学ぶことが好きな人も、Webデザイナーに向いているといえます。
前述したとおり、Webデザイナーには次々に登場する情報や技術へ対応する柔軟性が必要です。そのため、積極的に知らないことを学び、自身のスキルを更新できる人はWebデザイナーへの適性があるといえます。
また、Webデザイナーがキャリアアップするためには、プログラミングやマーケティングスキルといった能力が欠かせません。新たなスキルを習得する高い意欲がある点でも、知らないことを学ぶのが好きな人はWebデザイナーに向いています。
なお、次の記事ではWebデザイナーに向いている人・向いていない人の特徴を詳しく解説しているので合わせて参考にしてください。
Webデザイナーの適性を確かめる3つの方法
なかには、自分がWebデザイナーに向いているのか、判断できない人もいますよね。
そこで、ここからはWebデザイナーへの適性を確かめる方法を、3つにまとめて紹介します。
適性診断サイトを活用する
適性診断サイトを活用すれば、Webデザイナーへの適性を確認できます。適性診断サイトは、主に次の2つにわかれます。
- Webデザイナーの能力的な適性を判断できるもの
- 性格的な適性を診断するもの
自分にあうキャリアを選ぶためには、両方の診断結果を参考にしましょう。多くの適性診断サイトでは、簡単な質問や問題に回答するだけで適性がわかります。
なお、Webデザイナーへの適性を診断するなら次のサイトがおすすめです。
Webデザイナーを目指してよいか悩んでいる人は、積極的に適性診断サイトを利用しましょう。
Webデザインを学んでみる
Webデザイナーへの適性を確かめるためには、実際にWebデザインを学んでみることをおすすめします。
実際に手を動かしてWebデザインに取り組むことで、Webデザイナーという仕事に向いているかを判断しやすくなります。また、実際に作品づくりの過程で、自分の得意不得意も明らかになるでしょう。
なお、Webデザインは本やスクールなどでも学習可能です。しかし、お金をかけず気軽にWebデザインを学ぶなら、次のようなオンライン学習サイトがおすすめです。
とくに侍テラコヤは、無料プランでも一部教材が利用可能できるだけではなく、学習ログの確認や過去の質問回答なども閲覧できます。Webデザインがどのようなものか知りたい人は無料プランからスタートし、本格的に学びたい場合は有料プランに切り替えるとよいでしょう。
現役Webデザイナーに話を聞いてみる
現役Webデザイナーに話を聞いてみることも、Webデザイナーへの適性を確認できます。
実際にWebデザイナーとして働いている人の体験談には、最新の開発現場に関する情報が含まれます。たとえば、今必要とされている技術やノウハウ、向いている人の特徴などを確認できるのです。自分の適性やIT業界のトレンドを把握する意味でも、現役Webデザイナーに話を聞くと良いでしょう。
ただし「話を聞けそうな現役Webデザイナーが近くにいない」という人も多いかもしれません。その場合はスクールや学習サービスを使い、現役Webデザイナーのメンターを見つけることをおすすめします。
費用はかかるものの、学習サポートやキャリア相談をはじめ、さまざまな情報を獲得できます。それらのメリットを考えると、費用分の価値は十分にあるはずです。
目指す前におさえておきたいWebデザイナーの実態
ここからは、次のトピック別でWebデザイナーを目指す前におさえておきたい実態を紹介します。
初任給・平均年収
求人ボックスによると、Webデザイナーの初任給は約22万円(平均年収約377万円)です。
一方、厚生労働省の「令和5賃金構造基本統計調査」で公表されている情報通信業全体の平均年収は約407万円です。厚生労働省の調査結果はあくまで1つの指標となりますが、両者を比較するとWebデザイナーの平均年収はIT業界の中では低いと感じる人もいるかもしれません。
しかし、令和5年賃金構造基本統計調査の平均年収は全年齢層が対象です。同調査結果の20〜24歳の平均年収は241.7万円であるため、Webデザイナーとして就業した初年度の方が年収は高いといえます。
また、Webデザイナーを雇用する業種は多岐にわたり、就職先ごとに年収は大きく変動します。もちろん、Webデザインスキルによっては年収が高くなる可能性もあるため、平均年収以上の収入を得ることも可能です。
高収入を得る方法も交え、Webデザイナーの平均年収をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
需要・将来性
Webデザイナーは、今後も高い将来性が期待できます。
デジタル分野の成長に伴い、Webサイトや広告をデザインするWebデザイナーの必要性が増していくからです。
経済産業省が発表した「コンテンツの世界市場・日本市場の概観(令和2年)」からも、Webを中心とするデジタル分野が大きく成長を続けており、今後も更なる成長が期待できることがわかります。
また同省の別調査からわかるとおり、2013年以降EC市場は右肩上がりで成長を遂げており、2021年には20兆6,950億円もの市場規模に到達しています。
少し観点を変え、求人情報も確認してみましょう。求人検索サイトの求人ボックスによれば、Webデザイナーの求人件数は、常時4~6万件を維持していることがわかります。
複数の調査結果を総合的にみると、Webを中心とするデジタル分野が大きく成長を続けているのは紛れもない事実です。そして、Webの世界は今後も更なる成長が期待できます。
一部ではAIの台頭によりWebデザイナーの仕事が無くなると危惧する声もあります。しかし、クライアントの要望に対する細やかな対応はWebデザイナーにしかできない作業です。
そのため、Webデザイナーも同様に高い将来性があるといえるでしょう。
なお、次の記事では現在の需要も交え、Webデザイナーの将来性を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
未経験からの目指しやすさ
Webデザイナーは未経験からでも目指しやすい職種です。
アルバイトや派遣、フリーランスなど、多様な雇用形態で募集されているためです。求人のなかには、未経験歓迎の募集案件も少なくないため、Webデザイナーとして働くハードルは比較的低いといえるでしょう。
ただし、Webデザインを独学で学習する場合は、途中で挫折するリスクが高い点には注意が必要です。コストを抑えるために独学を選択する人も少なくありませんが。
しかし、独学の場合は有識者に質問できないため、学習中に発生した疑問点などは1人で解決しなくてはなりません。結果、学習が効率的に進まなくなり、モチベーションが低下してしまうことも。
効率的にWebデザイナーを目指したい人は、Webデザインスクールなどの活用をご検討ください。
なお、次の記事では未経験からWebデザイナーを目指す難易度や具体的なステップを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
Webデザイナーとして活躍する5つのポイント
ここまでWebデザイナーに向いている人、向いていない人の特徴を解説しました。では、どのような人がWebデザイナーとして活躍できるのでしょうか。
ここでは、Webデザイナーとして活躍するためのポイントを、5つにまとめて紹介します。
- ポイント1:利用者を想定したデザインスキルの研鑽
- ポイント2:需要が増すデザイン以外のスキルを身につける
- ポイント3:上流工程が担える会社で働く
- ポイント4:独立を見据えて仕事に励む
- ポイント5:副業で収入UPをはかる
ポイント1:利用者を想定したデザインスキルの研鑽
Webデザイナーとして活躍するためには、利用者の要望に応えられるレベルのWebデザインスキルが必要です。
Webデザイナーは自分がつくりたいものではなく、クライアントの要望を実現するのが仕事です。Webデザインのスキル不足により、クライアントがやりたいこと、解決したい課題を解消できないようでは、Webデザイナーとして活躍するのは難しいといわざるを得ません。
クライアントの頭の中にあるイメージをヒアリングした結果を、Webデザインに具現化できれば、Webデザイナーとして幅広く活躍できるはずです。
ポイント2:需要が増すデザイン以外のスキルを身につける
Webデザインはもちろん、需要が高いプラスαのスキルを身に付ければ、Webデザイナーとして活躍できる領域を拡大できます。
Webデザイナーであれば、一定レベル以上のWebデザインスキルを有しているはずです。ただ、前述した通り「WebデザインスキルをもったWebデザイナー」は、たくさんいます。そのため、ほかのWebデザイナーと差別化できない場合、高年収は期待できません。
一方で、Webデザイン以外のスキルを獲得すれば、市場価値を高めることが可能です。例えば、Webデザインスキルに合わせてディレクションのスキルを磨けば「Webサイトを作るだけの存在」から「Webサイトの制作・運用も一手に任せられる存在」を目指せます。
なお、おすすめはHTML/CSSやJavaScriptなどのフロントエンド開発に関するスキルや、マーケティングおよびSEO関連の知識です。
自身の業務領域を広く、あるいは深くするためにも幅広いスキルを身につけるようにしましょう。
ポイント3:上流工程が担える会社で働く
収入を上げたい、もしくは将来的に独立したいのであれば、上流工程を担える会社に入りましょう。
最も代表的なキャリアプランは、Webサイト制作の現場監督たる「Webディレクター」を目指すことです。Webディレクターになるためには、サイト制作に関わる全ての職種の仕事を一通り経験しておくことをおすすめします。
Webデザイン設計や制作はもちろん、プロジェクト全体の進捗を管理するマネジメントスキルや、Googleアナリティクス等を使ったアクセス解析などのWebマーケティングの知識も必要となります。
多方面の知識やスキルが必要になり責任も増しますが、その分だけ高年収が期待できます。
ポイント4:独立を見据えて仕事に励む
正社員Webデザイナーとして働く人は、フリーランスWebデザイナーとしての独立を見据えて日々の仕事に励みましょう。
フリーランスWebエンジニアは会社員のWebエンジニアよりも、さまざまなスキルが必要となります。なぜなら、フリーランスは自分自身のスキルが最大にして唯一の武器だからです。
また、案件を獲得するのも自分自身です。そのため、高いWebデザインスキルはもちろん、営業力やコミュニケーション力も磨く必要があります。
独立を見据えて仕事に励むことでWebデザイナーとしてのスキルをはじめ、ビジネスパーソンとしての総合的な能力も向上します。その結果、会社員としての昇進・昇給する可能性が高くなります。さらにフリーランス独立の道に着実に近づけるでしょう。
なお、次の記事では未経験からフリーランスWebデザイナーになるにはどうすればいいのか、その方法を詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
ポイント5:副業で収入UPをはかる
会社員として働きながら、副業としてWebデザインの仕事を行い収入を安定させる方法もあります。
会社員としての安定収入を確保しつつ副収入が得られるため、低リスクで収入アップにチャレンジできます。副業で案件をこなせば、技術やスキルも向上していきます。本業にも良い影響を与えるので、副業でWebデザイン案件をこなすのはおすすめです。
しかし、副業案件の受注量には注意が必要です。副業案件が増加すると、その分負担も大きくなります。平日の仕事終わりや土日でこなさなければいけないので、ゆっくり休む暇がありません。
もちろん、無理がないように受注量をコントロールしながら、自分のやりたい案件だけ対応することも可能です。ゆっくり自分のペースで楽しみながら仕事をできるのも副業のメリットですね。
なお、次の記事ではWebデザインを用いた副業の仕事内容や稼ぎ方を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
まとめ
今回は、Webデザイナーが「やめとけ」「後悔する」などと言われる理由を解説しました。
Webデザイナーが「やめとけ」といわれるのは、主に収入の低さや残業の多さなど労働環境がよくない場合が多いという理由があげられます。Webデザイナーは比較的簡単に目指せるため参入障壁が低く、競争が激しくなりがちです。それにともない単価も低くなってしまうため、キャリアが浅い内は恵まれた労働環境とは言い難いかもしれません。
しかし、確かなスキルとプラスαの能力があれば、仕事を継続的に獲得できるだけではなく、高年収を獲得できる可能性もあるのです。
まずは今回解説した内容をもとに、Webデザイナーを目指してみてはいかがでしょうか。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。