いまWebデザイナーとして働いてる、または目指そうとしている方で。
そうお考えの方は多いでしょう。
この記事では、SES・事業会社でWebディレクターとして勤務してきた私がWebデザイナーさんの平均年収を調査し、年収を400万円以上に上げる方法をご提案いたします。
そもそもWebデザイナーの平均年収は?
そもそもWebデザイナーの平均年収はどのくらいなのでしょうか。
求人情報サイトを元に、
- 平均年収
- 男女別の年収比
- 年代別の年収比
以上の3点をご紹介致します。
Webデザイナーの平均年収
結論としてWebデザイナーとして会社勤めする方の平均年収は400万円に届いていません。
「doda」のエージェントサービスに登録した人のデータによると、正社員Webデザイナーの平均年収は357万円という結果が出ています。手取り額ならば年300万円弱、月25万円ぐらいです。
ちなみにWeb制作業を含むクリエイティブ系の平均年収は379万円で、それよりも22万円低い平均年収です。
次は求人サイト「求人ボックス」の求人情報を元にしたデータを見てみましょう。
正社員Webデザイナーの平均年収は437万円です。
dodaエージェンサービスの357万円と比べると、80万円の開きがあります。この差の理由は、求人の募集要項では求職者のスキルや経験に対して提示される年収が「300万〜600万」などと条件に幅を持たせているためだと考えられます。
また、派遣社員Webデザイナーの平均時給は1755円です。フルタイムで年に1920時(160時間×12ヶ月)働いた場合の年収は337万円です。
正社員も派遣社員も、年収はあまり変わりません。残業がある派遣現場なら正社員よりも年収が高くなることもあるでしょう。
男女別の平均年収
- 男性:369万円
- 女性:334万円
男性の方が女性よりも約1.18倍高い現状となっています。
年代別の平均年収
- 20代:319万円
- 30代:378万円
- 40代:425万円
10年の世代毎に年収が40〜50万増加です。年45万円は月にすると3万7500円の違いです。
先輩デザイナーが食事代をおごってくれたら感謝を忘れないようにしましょう!

年収をあげるために必要な5つのスキル
正社員Webデザイナーの平均年収は357万円という結果でした。これは東京でも大きな不自由なく暮らせる年収でしょう。
しかし将来を考え貯蓄もしたいとなると、不安なことが多い収入ですよね。
じゃあ収入を上げるのはどうすればいいのか? 下記のような三つの選択肢があります。
- 今いる会社で給与を増やす交渉をする
- 転職する
- フリーランスとして独立する
しかし、どの選択肢を選ぶにしても、Webデザイナーの価値を決定づけるものは保持しているスキルです。
次からは、Webデザイナーが年収を上げるために必要な5つのスキルを挙げていきます。
UI/UX設計
UIは「ユーザーインターフェイス」UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略称です。簡単にいえばユーザがサービスを利用したときに得られる、感情・経験・行動などをデザインすることです。
Webサイトの目的にはPRや販売などがあります。Webサイトがその目的を果たせるように、ユーザー目線でWebサイトをデザインしていきます。
顧客のビジネスやそのWebサイトの本質的な課題から関わることになる仕事で、いま注目されている分野です。詳しくは下記の記事でも解説しているのでご参考ください。

競合調査力
競合の調査とそれを元にしたクライアントへの提案は、主にWebディレクターやプロデューサーの仕事です。その分野も引き受けちゃいましょう。
「どうしてこの色使いが流行ってるのか?」「どうしてこの配置だといいのか?」「コンテンツ追加や変更の場合の工数はどうなるのか?」
そのような、デザインの理由と実務をいちばん知ってるのはデザイナーです。
うまく言語化してディレクターやクライアントに伝えることができたら、プロジェクト全体のプロセスにも関わることができる人材への足掛かりとなります。
課題解決力
仕事で関わるWebサイトの全てはクライアントの商売のためにあります。その課題を解決するためにWebサイトは作られます。
Web制作を発注されるとき、しっかりした企業でもその課題がまだ曖昧になってるケースって多いんです。ここで有用となる課題を発見し解決する力も血肉にしておきましょう。
大きなプロセスから、細かな業務のフローまで課題解決能力は役に立ちます。下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

マーケティングスキル
Webデザイナーが作るホームページやLP・バナーなどのクリエイティブのおよそ全ては、マーケティング側が設定した数字と紐づけられています。
マーケティングの意図が解るようになり、解析などもある程度できるようになれば、もっと重宝される人材になります。また先に解説したUI/UXの実務でも、数字を基にした提案ができるようになります。
下記の記事は「エンジニア×マーケティング」のシナジーを解説した記事ですが、この図式は「Webデザイナー×マーケティング」にも隣接した話です。「マーケティング」に加えてディレクションのスキルも育んだらグロースハッカーにもなれます。

コピーライティングスキル
コピーライティングスキルがあれば、ちょっとしたLPやバナーなどの制作は、ほぼ自分で完結することも可能です。発注者サイドから考えたら、とても頼りになる人材です。
ひとつ上で紹介した「マーケティングスキル」との組み合わせも強力です。
書籍などで基礎を把握したら、目に入った全ての広告物のコピーライティングを「その意図や構造はどうなっているのか?」と意識して考えることで成長できます。デザインとも通じるものがありますよ。
Webデザイナーとしてレベルを上げたいなら
Webデザイナーとしてレベルを上げ年収を400万円以上にしたい。そのためにはやはり、
- スキルを上げる
- できる幅を広げる
- 実績を重ねる
これらが前提です。
これらの積み重ねなく転職しようにも、ほぼ同じような待遇の所にしかいけません。フリーランスになるのも不安要素が大きすぎます。
自身の強みとなるスキルを身に付けよう
年収を400万円以上にするためには、Webデザイン実務に加えて強みとなるスキルが必要です。それらは大きく分けて4つの方向に分けることができます。
UI/UXデザイナーのスキル
顧客体験を設計したり創造する能力を得ます。Webデザイナーと同じく「デザイナー」ですが、突き詰めて行くうちに接客や販売促進、営業などの幅広い知見が必要になってきます。
目下発展中の分野であり、さまざまな設計や測定の手法が生み出されています。既存クライアントに新しい提案をすることができたり、社内でUI/UX改善の新規事業を発足させることにより昇給が望めます。
2.プロジェクトマネジメントのスキル
ディレクター/プロデューサー寄りの能力を得ます。提案力や課題解決力、コスト管理能力などが必要です。
社内での昇進/昇給や独立も視野に入れることができます。
3.マーケティングのスキル
マーケター寄りの能力を得ます。デジタルマーケティングの知識や実務はもちろん、コピーライティングのスキル、またはそれがディレクションできる知識も必要です。
コンパクトな組織でスピード感を求められる事業会社やWeb系企業のほか、広告代理店などへの転職がしやすくなります。
4.プログラミングのスキル
Webデザイナーなら必須であるHTML/CSSに加え、JavaScriptやサーバーサイドのプログラミング言語であるPHPやRubyを習得します。
WebサイトやWebアプリなど、サービスの全体的な設計や運用を担うことができます。また、その設計や仕組みを意識したデザインを実現させることが可能になります。
デザインができるWebエンジニアとして貴重な人材になれるのはもちろん、全体を俯瞰できることでディレクションやプロデュースする際に的確な提案やマネジメントをしやすくなります。
質の高いWebデザインを学べるおすすめスクール
では、どうやってそれを学ぶべきでしょう。日進月歩のWeb業界とはいえ、現在の業務を回しているだけではなかなか新しい分野や違う領域に触れにくかったりします。
プロジェクトマネジメントやUI/UXデザインというのは、どうしても実務の中で身につくことが多い分野になってしまいます。自分で学習することは大事ですが、それだけでは身につきにくいものです。
そこでオススメしたいのがプログラミングのスキルを習得することです。
すでにWebデザイナーとして働いている方であれば、自社のなかで自分の業務領域を広げることは歓迎されるはずです。身近なところから信頼と実績を重ねていき、収入を増やしていくのが仕事の王道です。
忙しい社会人でもプログラミング学習を達成しやすいのがオンラインスクールです。弊社を含めて3つのスクールを紹介いたします。
侍エンジニア
オンラインマンツーマン形式でレッスンしてくれることが好評な侍エンジニア。希望があれば対面でレッスンを受けることも可能です。
最も特徴的なのは「フルオーダーメイドカリキュラム」という方式を採用していること。あなたの目標や理想に合わせて、あなただけのカリキュラムや学習スケジュールを作成してくれます。だからこそ、無駄なく最短でスキルを身に付けることができるのです。
また、レッスンは最後まで一貫して同じエンジニア講師が担当します。コミュニケーションが苦手な人やモチベーションが途切れがちな人でも、安心して効率的に学習を続けることができます。
- URL:https://www.sejuku.net/
- 対応時間:年中無休 8時〜22時
- 対象のコース例と料金:ビジネスコース(6ヶ月/698,000円)、教養コース(1ヶ月/168,000円)
- 転職・就職支援:あり ※キャリアアドバイザーが担当、転職成功でコース料金が0円になる「特待生コー
ス」あり。
デジタルハリウッドSTUDIO by LIG
デジタルハリウッドSTUDIO by LIGのWebプログラミング専攻コースは受講期間6ヶ月。Webデザイナー専攻コースもあるスクールなので実務で活きるスキルを得ることができます。
通学とオンラインの双方を取り入れたハイブリット型のWebデザインスクールで通学してみっちり学習した後にオンラインで復習することができるので、学習の高い定着率を実現しています。
転職や就職のサポートもついているため、実際に転職活動をする際にはサポートを受けながら転職まで万全の体制で突き進むことができます。
- URL:https://liginc.co.jp/studioueno/
- 対応時間:平日22時、土日20時まで
- 対象のコース例と料金:Webプログラミング専攻/6ヶ月、¥450,000(税抜)
- 転職・就職支援:あり
CodeCamp
CodeCampは、当塾と同じくオンライン型×個別指導のスクールです。メンターによる対応時間が平日・土日祝日を問わず7時~23時40分と長いのが特徴で、 仕事が終わってからWebデザインの勉強をしたいという社会人の方にピッタリです。
また、他スクールに比べて料金も比較的安価に抑えられているのも嬉しいポイントで、価格重視でかつある程度のクオリティのレッスンを望む人には最適なスクールと言えるでしょう。
対応時間:平日土日問わず 7時~23時40分
対象のコース例と料金:デザインマスターコース(2ヶ月/4ヶ月/6ヶ月、入学金10,000円+148,000円〜)
転職・就職支援:あり ※専任アドバイザーによる転職支援

まとめ
今回はWebデザイナーの平均年収を調査し、年収を400万円以上に上げる方法を解説しました。
400万円以上が望めると書かれた求人要件は多いですが、実際は付随するスキルや実績がないとなかなか400万円に達しないのが現状です。
Webをデザインするあなたは、これからどの方向に向かいますか? 挫けずに楽しく夢のあるインターネットとクリエイティブを作っていきましょう!
また、フリーランスになる場合。売上で400万円以上は比較的容易かもしれませんが、それは利益でなく飽くまで「売上」ということにご注意ください。税金や費用がそこにかかってきます。