この記事では、未経験からインフラエンジニアになる方法を、わかりやすく解説します。
IT人材不足の深刻化によりITエンジニアの需要は増し、他の職種に比べ高い報酬が設定されるケースが増えてきました。こうした背景から、ITエンジニアへの転身を考える人は多いですよね。
2007年10月の雇用対策法改正で、求人募集や採用時に年齢制限を設けることは原則禁止されたため、未経験から異業種への転身は目指しやすい状況が整えられているといえます。
ただ、実際に今からインフラエンジニアを目指せばいいのか、そもそもなれるのかイメージが湧かず、不安な人もいるはず。
そこで、この記事では未経験からインフラエンジニアに転身する方法をわかりやすく解説します。インフラエンジニアになる利点や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 人手不足+需要の高さから、インフラエンジニアは未経験でも目指せる
- インフラエンジニアになるにはサーバーやセキュリティの知識が必要
- 独学でインフラエンジニアを目指す方法は自学自習できる人におすすめ
未経験からでもインフラエンジニアへの転身は可能
結論からいえば、未経験からでもインフラエンジニアへの転身は可能です。事実、dodaや求人ボックスなどの求人サイトには、実務経験や年齢を問わない求人が掲載されています。
設計や構築といったITインフラ関連の求人は、実務経験が重視されにくい上に365日・24時間体制で支えていく仕事のため、人手不足に陥りやすい傾向にあります。
加えて、新しい技術を身につけられれば、即戦力になれる可能性があります。最近ではIT技術の発展によりシステムのクラウド化が進んでおり、多くの企業がクラウドエンジニアを必要としています。クラウド技術を使いこなせるエンジニアはまだ多くないため、新しい技術を身につけておけば、未経験でも参入が可能です。
そのため、未経験からでも十分にインフラエンジニアに転身できるだけでなく、クラウドシステムのような新しい技術を身につけられれば即戦力になれる可能性もあります。
クラウド化とは
自社内にサーバーなどを設置して利用していた既存の情報システムを外部事業者のクラウドサービスを利用する方式に移行すること。クラウドサービスを利用することで、いつでも・どこでもデータにアクセスできるようになり、働き方の多様性につながる。
年齢を重ねるにつれ転身への難易度は増す
需要の高さから未経験でもインフラエンジニア転身は可能ですが、年齢が増すにつれ難易度は高まります。
企業の中には長期的なキャリアパスを構築する観点から年齢制限を設けているところもあり、35歳を境に転職の難易度が変化します。
同じ能力を持った20代と40代の未経験者が応募した場合、20代が採用される確率は高くなります。そのため、可能な限り早いうちから転身するか、これまでに培った知識や人脈など、アピールできる武器を持っておくのが良いでしょう。
副業で実務経験を積んだ後の転身が吉
インフラエンジニアは未経験からでも十分に転身が可能です。しかし、副業を活用して実務経験を積んでから転身するほうが採用率は高く、より好条件でインフラエンジニアになれます。
仕事内容 | サーバー及びネットワークの保守運用業務 |
月報酬 | 4~8万円 |
稼働時間 | 月20~40時間(週目安10時間) |
働き方 | フルリモート |
未経験者がインフラエンジニアに転身したとしても、急に専門性の高い仕事を任せられることはありません。初めのうちは、すでに作業手順が確立している運用・保守を担当することが多いです。
しかし、実務経験を積んでいる場合や知識がある場合は、設計や構築など専門性の高い業務にも対応できます。そのため、より責任の大きい仕事を任されたり、次のようにより高い給与を受け取ったりできるようになります。
経験者のほうが給与は高いため、副業を通じてスキルを習得し実務経験を積んでおくことをおすすめします。
挫折しないか不安な人はスクールもおすすめ
前述したとおり、未経験からインフラエンジニアに転職するなら、事前に実務経験を積んでおくのがおすすめです。しかし、本業に従事しつつ自力でスキル習得し、副業を活用して実務経験を積んでいくのは大変だと感じる人もいるのではないでしょうか。
自力で目指せるか不安な人は、プログラミングスクールを経由して転職を目指すのもおすすめです。スクール経由であれば、転職が実現できるよう丁寧にカリキュラムが組まれているため、効率よくスキルアップができます。
なお、数あるスクールのなかでも挫折なくインフラエンジニアを目指すなら「侍エンジニア」がおすすめです。
月分割4,098円から学べる侍エンジニアでは、現役エンジニアと学習コーチが2名体制で学習をサポートしてくれるため、途中で挫折する心配はありません。「受講生の学習完了率98%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境で学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアでは最大80%OFFで受講可能な「給付金コース」を提供中。金銭面での支援を受けつつ、理想のキャリア実現に向けたスキルの習得から、転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してインフラエンジニアへの就業が実現できますよ。
未経験からインフラエンジニアになる5つの方法
ここからは、未経験からインフラエンジニアになる方法を、5つ紹介します。
- 方法1:未経験者OKの求人に応募する
- 方法2:エージェントサービス経由で就業する
- 方法3:プログラミングスクール経由で転職する
- 方法4:独学でスキル習得し副業エンジニアになる
- 方法5:副業を経てフリーランスへ独立する
方法1:未経験者OKの求人に応募する
1つ目は、未経験OKの求人に応募する方法です。冒頭でもお伝えしたとおり、IT人材が不足していることもあり、未経験OKの求人が多く見受けられます。
次のようなサイトでは、未経験OKの求人が見つけやすいでしょう。
求人サイトは、応募する求人を自分で取捨選択できる反面、なかなか採用されない可能性もあります。それだけでなく、求人サイトの閲覧から応募まですべて自分でやらなければならないため、時間もかかります。
始めのうちは利用するサイトを絞ったり、リサーチする時間を決めておいたりするのがおすすめです。
方法2:エージェントサービス経由で就業する
2つ目は、エージェントサービスを経由して就業する方法です。転職エージェントは、エージェントが求人の紹介や職務経歴書の添削、面接対策などを行ってくれるサービスです。サポートが充実しているため、未経験者でも心配ありません。
また、多くの転職エージェントは企業から紹介料などの形で報酬を得ているため、求職者は基本的に無料で使えるのも魅力です。
次のサイトは、未経験者におすすめの転職エージェントサイトです。
エージェントサービスを経由するのは、求人案件のリサーチや応募などにかける時間を削減できるのが魅力的です。しかし、登録するだけで就業が確約されるわけではありません。いつまで経っても就業先が見つからないこともありえるため、注意が必要です。
方法3:プログラミングスクール経由で転職する
3つ目は、プログラミングスクール経由で転職する方法です。プログラミングスキルを習得してから転職活動をすれば、より好条件な待遇での転職も可能となります。
プログラミングスクールでスキルを習得してから転職を目指すのであれば、採用の確率も高まるでしょう。
「侍エンジニア」には、受講料が最大70%OFFとなる給付金を利用できるコースを提供。費用は抑えつつ、転職へ向けて着実にステップアップしていけるでしょう。
方法4:独学でスキル習得し副業エンジニアになる
4つ目は、独学でスキルを習得し、副業エンジニアになる方法です。独学でスキルを習得する方法は、主に4つあります。
勉強方法 | メリット |
学習本を読む | 必要な箇所を繰り返しじっくり学べる |
学習サイトを利用する | オンラインで手軽に学べる |
動画を見て学ぶ | 聴覚も活用して効率よく学べる |
勉強会に参加する | 仲間を作ってモチベーションを上げられる |
独学でスキルを習得する際は、学習だけに時間をかけるのではなく、勉強した内容を実践していく必要があります。
そのために、クラウドソーシングサイトやフリーランスエージェントサービスを活用して、副業を始めるのがおすすめです。難易度の低い案件から遂行していき、少しずつ経験と実績を積んでおけば、いざインフラエンジニアとして転職する際に大きな武器となるでしょう。
なお、次の記事ではインフラエンジニアの勉強方法や副業の始め方などを解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ インフラエンジニアの勉強方法7選!初心者向けにわかりやすく解説
→ インフラエンジニアは副業できる?副業の種類や案件獲得法を紹介
方法5:副業を経てフリーランスへ独立する
5つ目は、副業を経てフリーランスへ独立する方法です。
副業で培った経験や人脈により、より好条件の案件を獲得できることもあるでしょう。副業が軌道に乗った結果、本業の収入を超えたり、転職時に目標としている報酬額を上回っていたりするかもしれません。
フリーランスのインフラエンジニアになれば、複数案件を同時に請け負うことも可能なため、より多くの報酬を望めます。
会社員とは違い、各種事務手続きも自分で管理しなければなりませんが、納期管理や自己管理がしっかりできるのであれば、フリーランスへ独立するのもおすすめです。
次の記事では、フリーランスのインフラエンジニアになるために必要な知識を紹介していますので、ぜひご覧ください。
→ フリーランスのインフラエンジニアになるには?必要な知識を完全網羅
インフラエンジニアへの適性がある未経験者の特徴3つ
なかには、自分がインフラエンジニアに向いているか不安な人もいますよね。
そこで、ここからはインフラエンジニアへ適性がある未経験者の特徴を、3つにまとめて紹介します。
素直さ・謙虚さを持ち合わせている人
素直さや謙虚さを持っている人は、インフラエンジニアへの適性があります。
インフラエンジニアは、比較的他者との関わり合いが少ない職業ですが、必ず他者とのコミュニケーションが発生する職業でもあります。自分が管轄しているシステム内にて予期せぬトラブルが発生した場合、素直に原因が報告できることは、とても大事です。
仮に別の原因があったとしても、謙虚な姿勢で素直に聞き入れられれば、より迅速な対応を講じられます。
素直さや謙虚さを持ち合わせている人は、さまざまな事象と直面することになるインフラエンジニアに向いているといえるでしょう。
物事を段階的に考えられる人
物事を段階的に考えられる人は、インフラエンジニアに向いています。
インフラエンジニアが行う業務の多くは、ITインフラの保守・運用です。論理的思考力があれば、トラブルに直面した際、事象を段階的に考えられ落ち着いて対応できます。
ITインフラのように365日・24時間体制で支えていかなければならない業務において、焦りや曖昧な判断はあまりよくありません。
また、物事を段階的に考えられることで「先を読む力」も養えます。「このコマンドを実行したら、どのように結果が返ってくるか」「運用・保守中にアラートが発生したらどのように動くか」など、起きた事象に対し一歩二歩先読みをする力はトラブルへ冷静に対処するうえで不可欠です。
そのため、倫理的思考力があり、落ち着いて物事を考えられる人はインフラエンジニアに向いているといえます。
直面した問題に怯まない人
直面した問題に怯まない人は、インフラエンジニアの適性があるといえます。
システムを扱う人はさまざまな問題に直面します。日常生活に関わるITインフラの運用・保守を担当しているのであれば、プレッシャーも大きいでしょう。
そんななか、何かしら問題が発生した際は、怯まず落ち着いて対処していかなければなりません。そのため、どんな問題に直面しても怯まず落ち着いて冷静に対応できる人は、インフラエンジニアに向いています。
未経験からのインフラエンジニア転身にまつわるFAQ
最後に、未経験からのインフラエンジニア転身によくある疑問へまとめて回答します。
なぜ企業は未経験者を採用するの?
企業が未経験者も採用する理由は、次のようなものが考えられます。
- IT関連の人材不足が深刻化している
- 企業のニーズに合わせて効率よく業務を教えられる
国内におけるIT関連の人材不足が深刻化していることもあり、深刻な人手不足を解消するために未経験者であっても採用する企業が増えています。転職を希望している人は学習意欲が高い傾向にあると、企業側は期待しているからです。
IT業界では、教育に力を入れている企業も多く見受けられます。自社で扱っている技術や言語を中心としたカリキュラムを組むことで、短い期間で即戦力となる人材育成が可能となるためです。
しかしながら、スキルがある人ならば企業側も教育にかけるコストを削減できます。そのため、スキルを事前にある程度習得しておくほうが、転職の際は有利に進められるでしょう。
資格は取得しておいた方がいい?
インフラエンジニアを目指す未経験者におすすめの資格3つを、下表にまとめました。
資格名 | 証明できる知識・スキル |
基本情報処理技術者 | ITに関する幅広い知識 |
LPIC(Linux技術者認定) | Linuxに関する知識やスキル |
CCNA(シスコ技術者認定) | シスコ社製のネットワーク機器に関する知識やスキル |
Linuxは、ITインフラのWebサーバーに広く使われているコンピューターOSです。また、ネットワークシステムの構築では、シスコ社製のネットワーク機器がよく使われます。
インフラエンジニアの知識やスキルを証明できる資格を取得すると、求職活動で役立ちます。
ただし、インフラエンジニアになるために資格が必須というわけではありません。資格取得のための勉強時間を確保できない人や、独学で資格取得できる自信がない人は、スキル習得を優先しましょう。
インフラエンジニアに役立つ資格をより詳しく知りたい人は、次の記事も合わせてご覧ください。
→ インフラエンジニアにおすすめの資格8選!取得するメリットと難易度
なお、独学でITエンジニアを目指せるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアから指導を受けつつ、就業活動のサポートが受けられます。
「累計受講者数4万5,000名以上」「転職成功率99%」を誇る侍エンジニアなら、未経験からでもスムーズにITエンジニアへの就業が実現できますよ。
目指す前におさえておくべきことはある?
インフラエンジニアを目指す前に、次の項目をおさえておくのがおすすめです。
- すぐにやりたい仕事ができるとは限らない
- 転職前に比べ年収は下がる可能性が高い
- 需要を高めるには相応の努力が必要
インフラエンジニアは未経験からでも転職が可能ですが、すぐに自分がやりたいと考えている仕事に就けるとは限りません。転職できるまでに相応の時間がかかる可能性があることも考慮しておきましょう。
未経験で転職する場合、基本的に年収は下がる傾向にあります。IT関連の仕事は、他の職種に比べ高い報酬を設けるケースが増えてはいます。しかし、企業側も未経験者を初めから高い報酬で雇うにはリスクが伴うため、転職前と年収を比べた場合、下がってしまう可能性もあるでしょう。
自身のインフラエンジニアとしての需要を高めるには、相応の努力が必要となります。既存業務に必要な知識やスキルを習得するだけでなく、クラウド化といった最新技術の知識やスキルも習得していかなければなりません。
まとめ
今回は、未経験からインフラエンジニアを目指す上で押さえておくべき点について、トピックに分けて解説しました。
インフラエンジニアは需要が高く、やりがいのある仕事です。未経験から挫折せずにインフラエンジニアになるためには、まずは勉強方法や仕事の探し方などを把握することが重要となります。
今回紹介した内容を参考にして、ぜひインフラエンジニアを目指してみてください。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
ITエンジニア
【プロフィール】
インフラ企業にて、AWSの開発業務へ従事。本業に励む傍ら、副業でWebアプリの開発にも携わる。現在は、侍エンジニアのインストラクターとしても活躍中。
【専門分野】
AWS,Python,Java