補助金・助成金でリスキリング!個人が使える給付制度を詳しく紹介

個人がリスキリング目的で使える補助金はあるのかな?
補助金を使うとどれくらいお得に学べるの?
支給の条件に当てはまるかな…

近年、職場で求められる能力の研鑽や新しいスキルの習得を促すため、政府は社会人のリカレント教育(社会人の学び)やリスキリング(※1)に注力しています。

補助金(※2)や助成金は、新たなスキル習得や転職を見据えリスキリングに励む個人に向けた給付制度の1つです。

そのようななか、補助金を活用しできるだけ費用をおさえつつスキル習得しようとしている人もいますよね。

ただ、補助金や助成金は「企業に向けた制度」といったイメージが強く、個人で使えるのかあいまいな人もいるはず。もちろん、個人がリスキリング目的で使える補助金は存在します。

この記事では活用条件や給付額なども交え、個人がリスキリング目的で使える補助金・助成金をわかりやすく解説します。リスキリングや補助金の情報収集におすすめなサイトも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

※1リスキリングとは
新しい職業に就くまたは現在の職業で必要とされる業務に適応するため必要なスキルを獲得すること。DX(デジタルトランスフォーメーション:デジタルテクノロジーを活用して価値の創造や課題を解決すること)を推進させる背景から、政府や企業は積極的にリスキリングを進めている。
参考:リクルートワークス研究所

※2 補助金とは
国や自治体の政策目標実現に必要な事業者の取り組みをサポートするために給付される資金

この記事の要約
  • 個人がリスキリング目的で活用できる補助金は2種類ある
  • 補助金を活用すれば金銭的な負担を減らしつつスキルが習得できる
  • 学習はもちろんキャリアアップや転職活動支援も無料で利用可能

なお、1人で学習が進められるか、途中で挫折しないか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。

侍エンジニアでは現役エンジニアと学習コーチの2名体制で学習をサポートするため、挫折しづらい環境で学習が進められます。

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本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

目次

個人がリスキリング目的で使える補助金の基礎知識

個人がリスキリング目的で使える補助金の基礎知識

はじめに、次のトピック別で個人がリスキリング目的で使える補助金の基礎知識を解説します。

個人が使える主な補助金は2種類

個人がリスキリング目的で活用できる主な補助金は、次の2つです。

「教育訓練給付制度」とは、雇用の安定や就職の促進を図るため、国が個人のスキルアップやキャリア形成を目的に提供している制度です。個人(プログラミングスクールの受講生)が、厚生労働大臣が指定する教育訓練(プログラミングスクールが提供するコースなど)を修了すると給付を受けられます。

一方で「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、日本における労働人材の円滑化を促すことを目的とした制度であり、経済産業省が実施しています。教育訓練給付制度とは異なり、経済産業省が採択事業者に金銭的な支援をすることで、結果的に個人の費用負担が軽減される制度です。

補助金ごとに給付額や活用条件は異なる

給付額や活用条件は補助金ごとで異なります。

例えば、教育訓練給付制度を活用すると、支払った受講料金の20〜70%(10〜56万円)が給付されます。一方でリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の場合は、支払った受講料金の最大70%(56万円)を受け取ることが可能です。

また、教育訓練給付制度の場合は、コース修了後に給付されるため一旦受講生が受講料を負担する必要があります。しかし、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業は事業者へ直接補助金が支払われます。そのため、受講生が受講料金を負担する必要がありません。

そのほか、補助金を利用できる条件も制度によって異なる点には注意しましょう。

給付金・助成金との違い

「補助金」と類似した制度として「給付金」や「助成金」などがあります。実は「補助金」「給付金」「助成金」に明確な定義はありません。しかし、一般的には次のような違いがあります。

種類給付対象特徴
補助金企業・国や地方自治体が中小企業支援のために支給
・審査に落ちることも多い
助成金企業・主に雇用や研究開発などに対して交付
・一定要件を満たせば支給されることが多い
給付金企業・個人・国や地方自治体が企業や個人に対して支給
・用途は幅広い

補助金と助成金は、企業への支援を目的として支給されますが、給付金は個人を対象としたものが少なくありません。また、補助金は厳格な審査を通過できないケースも多々ありますが、助成金は一定要件を満たせば支給されます。

このように、給付金と助成金はそれぞれ特徴が異なるため、活用したい制度の概要は把握しておくことをおすすめします。

個人がリスキリング目的で使える補助金・助成金

個人がリスキリング目的で使える補助金・助成金

ここからは、前述した個人がリスキリング目的で使える下記2つの補助金を詳しく解説します。

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

給付の目的・転職やキャリアアップの実現支援
・リスキリングと労働移動の円滑化の促進
対象者・転職を検討している人
・現在働いている人
※直接的な補助対象は事業に参画する企業
活用条件・サービス登録時および初回キャリア相談時に在職者であること
・転職を目指している人
支給額支払った受講料の最大70%(上限56万円)

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業は、現在働いている人が新たなスキルを学ぶことで、転職を経てキャリアアップの実現を支援する制度です。

この制度では、下記の利用が可能です。

  • キャリア相談(無料)
  • リスキリング
  • 転職支援(無料)

本事業の直接的な補助対象は、参画事業者(プログラミングスクールなど)であり、個人ではありません。具体的には、現在働いているかつ転職を検討している人が本制度を利用すると、支払った受講料の最大70%(上限56万円)が事業者へ支払われます。そのため、受講生は金銭的な負担が軽減された価格で講座を受講できるのが特徴です。

なお、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業については、次の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業とは?活用条件や利点も紹介
更新日:2024年4月29日

教育訓練給付制度

給付の目的・働く人々の主体的なスキルアップやキャリア形成を支援する
・雇用の安定や就職の促進を図る
対象者・在職中の人
・離職して1年以内の人
活用条件以下種類により異なる
・専門実践教育訓練
・特定一般教育訓練
・一般教育訓練
支給額支払った受講料の20~70%(10~56万円)

教育訓練給付制度は、労働者の主体的なスキルアップを支援する制度です。この制度では、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講および修了した場合、その費用の一部を給付金として受け取れます。

対象者は現在働いている人、あるいは離職して1年以内の人であり、対象講座の難度によって20〜70%と給付率が異なるのが特徴です。

なお、この制度は個人が対象となっており、申請は講座を修了した日から1ヶ月以内となっています。そのため、一時的に受講料を支払う必要がある点には注意しましょう。

個人がリスキリング目的で補助金・助成金を活用する3つのメリット

個人がリスキリング目的で補助金・助成金を活用する3つのメリット

ここからは、個人がリスキリング目的で補助金を活用するメリットを、3つにまとめて解説します。

メリット1:学習にかかる金銭的な負担が減らせる

助成金や給付金を活用すれば、学習にかかる金銭的な負担を減らせます。

スクールに通えば、さまざまなスキルを効率的に身につけることが可能です。しかし、一方で金銭的な負担が発生するため入校を決断できない人も少なくありません。

助成金や給付金を利用すると、受講料の最大70%(上限56万円)という大きな額が給付されます。そのため、金銭面に関する心配も減り、スクールで学びやすくなる点がメリットといえます。

メリット2:キャリアアップや転職の好機になる

助成金や給付金により、キャリアアップや転職のチャンスを得ることが可能です。

とくにIT業界は深刻な人材不足の状況が続いています。経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2030年には最大で約79万人のIT人材不足に陥るとのことです。

そのため、プログラミングといったスキルを学べば、異業種からIT業界への転職を実現しやすくなります。また、すでにITエンジニアとして働いている人も、AIやクラウドなどの高度なスキルを学ぶことで市場価値を高めることが可能です。

このように助成金や給付金を利用すれば、キャリアアップや転職などを実現しやすくなる点がメリットのひとつです。

メリット3:学習と就業活動の双方をサポートしてもらえる 

助成金や給付金を利用してスクールに通えば、学習と就業活動の双方をサポートしてくれます。

「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、リスキリングだけではなくキャリア相談や転職支援を無料で受けられます。1人でキャリアに悩んでいてもどうすべきかの答えを見つけるのは難しく、将来への不安からストレスだけがたまりがちです。

キャリア相談や転職支援を利用すれば、豊富な経験と知識をもつプロのキャリアカウンセラーが親身になってアドバイスをしてくれます。

IT業界の知識をまったくもっていない人が、1人で学習と就業活動をすすめるのは難しいと言わざるを得ません。そのため、スクールに通うことで、学習と就業活動を同時にサポートしてくれる点は、助成金や給付金を活用するメリットといえるでしょう。

補助金でリスキリングするならITスキルの習得がおすすめ

リスキリングの対象スキルは数多くありますが、おすすめしたいのはIT関連のスキルです。

ITは限られたひとつの業界ではなく、すべての業界・業種で必要なものといえます。例えば、小売業では在庫や物流などの効率的な管理を実現するためにITを活用しており、ECサイトも重要なチャネルのひとつです。

また、製造業では、これまでアナログだった業務をデジタル化しロボットなどを導入したり、品質管理に画像処理などのAIを活用したりすることで、企業の競争力を高めています。このような状況をみても、ITはビジネスパーソンにとっては必須スキルといっても過言ではないといえます。

ITスキルのなかでもとくにおすすめしたいのが、プログラミングです。プログラミングを学べば、Webアプリケーションやスマホアプリなどさまざまなものを開発できるようになります。さらに、論理的思考力や問題解決力などを身につけることが可能です。

なお、1人でプログラミングスキルが習得できるか不安な人は、侍エンジニアでの学習がおすすめです。

侍エンジニアでは、現役エンジニアと学習コーチが2名体制で学習をサポートしてくれるため、途中で挫折する心配はありません。

また、すでにある既存の教材で学習を進めるのはなく、事前にプログラミングを学ぶ目的や理想の生活・仕事像をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でも理想の実現に必要なスキルを効率的に習得できます。

「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象コースを受講すれば、最大70%OFFの受講料で学習可能です。

学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心して転職や副業での収入獲得などの目的が実現できますよ。

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なお、次の記事ではリスキリングにプログラミングがおすすめの理由を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。

→ リスキリングにプログラミングはあり?学ぶ利点や目指せるキャリアも紹介

個人がリスキリング目的で補助金を活用する手順

個人がリスキリング目的で補助金を活用する手順

個人がリスキリング目的で補助金を活用する場合は、次の3ステップで進める必要があります。

  • STEP1:受講したいサービスを決める
  • STEP2:事業者が実施するキャリア面談に申し込む
  • STEP3:該当のリスキリング講座を受講する

「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を活用するには、認定された事業者が提供するサービスを選ぶ必要があります。対象サービスはこちらから検索可能です。IT・デジタル分野のスキルだけでも36件あるため、自分に合うサービスを選ぶことをおすすめします。

受講サービスへの申込みが完了したら、キャリア面談を行いましょう。キャリア面談では、主に次のポイントを確認します。

  • 転職後の志望キャリアについて
  • キャリア実現に必要なスキル
  • 受講すべき講座 など

もちろん、自分のキャリアに迷いがある人、どのようなスキルを学べばよいかわからない人も、気軽に相談可能です。キャリア面談を実施すると「自分が将来どうなりたいのか」が明確になります。さらに、その将来像を実現するために必要となるスキルも明らかとなるのが特徴です。

最後にリスキリングの講座を受講します。同じような講座が並んでいますが、学習サポートが充実したスクールがおすすめです。例えば侍エンジニアであれば、下記学習サポートを提供しています。

  • 現役エンジニアの個別レッスン
  • 回答率100%のQ&A掲示板

プログラミング学習はわからないことがたくさん発生します。それらを効率的に解消するためには、スクールが提供する学習サポートを積極的に活用することが重要です。

なお「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、転職サポートも無料で受けられます。書類作成支援や面接対策を行ってくれるため、はじめて転職する人も安心して活動を行えるでしょう。

リスキリング・補助金の情報収集に役立つおすすめサイト

ここからは、リスキリング・補助金の情報収集に役立つおすすめサイトを3つ紹介します。

補助金に関してわからないことやリスキリングの対象講座を調べる際は、上のサイトを活用するのがおすすめです。

日本リスキリングコンソーシアム

日本リスキリングコンソーシアムは、国や地方自治体に加えて民間企業が一体となりリスキリングを支援する取り組みを行っています。

主幹事のGoogle社をはじめ、特別推進パートナーの経済同友会が中心となり、多くの自治体や企業が参加しているのが特徴です。このコンソーシアムでは、デジタルスキルを中心とした1,000以上のトレーニングプログラムを提供しているため、レベルを問わずに学べます。また、トレーニングプログラムで得たスキルを活かせるように、幅広いジョブマッチングの機会を提供しています。

無料で利用できるため、自分に合った講座を見つけたい人は会員登録しておきましょう。

日本リスキリングコンソーシアム

マナビDX

マナビDX
出典:マナビDX

マナビDXは経済産業省からの委託により、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営しているポータルサイトです。

同サイトでは、デジタルに関する知識やスキルを習得できる講座を中心に紹介しています。どのようなスキルを学べばよいかわからない人に向けて、経済産業省およびIPA(独立行政法人情報処理推進機構)で策定したデジタルスキル標準にならい、4つのレベルに分けて掲載されている点が特徴です。また、公的機関が運営しているため、安心して利用できる点も嬉しいポイントといえます。

受講料無料の講座も数多く掲載されているため、興味がある人は受講してみてはいかがでしょうか。

マナビDX

補助金ポータル

補助金ポータルは、株式会社補助金ポータルが運営する補助金・助成金支援のプラットフォームです。

全国の官公庁や自治体などの補助金や助成金の情報をデータベース化しており、地域や目的で検索できるようになっています。また、補助金や助成金に関する最新トレンドや制度の開始予測などを発信しているため、必要な情報をすばやくキャッチできる点が特徴です。また、専門家とのマッチングサービスも提供しているため、補助金の活用をサポートしてくれる点も魅力といえます。

補助金に関する情報を収集したい人にはおすすめのサービスです。

補助金ポータル

まとめ

今回は企業の従業員や個人がリスキリング目的で使える補助金・助成金を、活用条件や給付額なども交えて解説しました。

現在、リスキリングを支援する動きは日本政府が中心となり加速しています。対象スキルの中でもおすすめしたいのが、プログラミングを中心とするデジタルスキルです。補助金や助成金を利用すれば、金銭的な負担を抑えながらスキルの習得を実現できます。さらにキャリア相談や転職活動支援などを無料で利用できる点も嬉しいポイントです。

IT業界に興味を持っている人、ITエンジニアとして働きたい人は「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」などを活用して、キャリアアップや転職実現にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

この記事を書いた人

【プロフィール】
Webライター8年目。IT企業でPM(プロジェクトマネージャー)として複数プロジェクトの管理を行う傍ら、2017年からWebライター活動を開始。IT分野を中心に、オウンドメディアの記事執筆を担当。2021年から侍エンジニアブログの記事制作を務めており、現役エンジニアならではの視点を意識し、読者に有益な情報提供を心掛けています。
【専門分野】
Web開発/プロジェクトマネジメント
【保有資格】
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
AWS Certified Developer - Associate認定

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