
インフラエンジニアとは?年収/仕事内容/未経験からなる方法
インフラエンジニアとはどんな仕事?
未経験からインフラエンジニアになる方法とは?
「インフラエンジニア」は、現代のビジネスになくてはならない仕事です。需要が高い職種ですが、意外と上記のように疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、インフラエンジニアについて基本的なことをひと通りお伝えします。IT業界の経験がなくてもわかりやすい内容のため、ぜひ一読ください。
この記事の目次
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアとは、企業に欠かせないITインフラの導入や稼働を担うエンジニアです。ITインフラとは、ITを活用するための基盤となるサーバーやネットワークのことを指します。
WebサービスやSNSなど、ネットワークを通して利用できるあらゆる仕組みは、ITインフラによって成り立っています。今やビジネスにもITインフラが必要不可欠であり、それを支えるインフラエンジニアも欠かせない存在です。
インフラエンジニアの仕事内容とは?
インフラエンジニアの主な仕事内容は、次の5つです。チームで分担するのが一般的ですが、1人のインフラエンジニアが複数の仕事を受け持つこともあります。
- 要件定義
- 設計
- 構築
- テスト
- 運用・保守
要件定義では顧客から要望をヒアリングし、「どのようなITインフラを作るか」を明確にします。要件定義書をもとに、「どのようにITインフラを実現するか」を具体化するのが設計です。
設計後の構築では、機器の調達や接続、ソフトウェアのインストールや設定などを実際に行います。構築が完了したら、ITインフラが要件や設計どおりに動くかのテストも必要です。
テストが完了して顧客にリリースした後には、運用・保守によりITインフラを支えていきます。稼働状況の監視やシステムのアップデート、障害発生時の対応などを行います。
インフラエンジニアの仕事について、下記の記事も参考にしてください。

インフラエンジニアに必要な入門知識とは?エンジニアが詳しく解説
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアの需要と年収とは?
インフラエンジニアは、とても需要の高い仕事です。たとえば、求人検索エンジン「indeed」で「インフラエンジニア」と検索すると、2022年2月現在で6万件を超える求人がヒットします。

ITインフラは企業に限らず、誰もが情報サービスの提供を受ける上で欠かせません。質の高いITインフラを実現するために、専門的な知識やスキルを持つインフラエンジニアが求められるのです。
また、求人検索エンジン「求人ボックス」の給料ナビによると、インフラエンジニアの平均年収は約546万円となっています(2022年2月現在)。求人の提示年収に基づいたデータのため実際とは異なる場合があるものの、日本の平均年収と比べて高めといえます。

インフラエンジニアの需要や年収については、次の記事をお読みください。

インフラエンジニアの需要は?今後の予測や必要なことを解説
更新日:2022年12月2日

インフラエンジニアの年収は?1000万も可能?年代・性別・経験別に紹介
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアの種類とは?
インフラエンジニアの主な種類は、次の3つです。
- サーバーエンジニア
- ネットワークエンジニア
- クラウドエンジニア
それぞれについて、詳しく解説します。
サーバーエンジニア
システムには、各プログラムを稼働させたり、さまざまなデータを管理したりするために、たくさんの「サーバー」が必要となります。
これらサーバーの構築や管理を行うエンジニアが「サーバーエンジニア」。サーバーを専門としたインフラエンジニアです。
システムの規模や内容に合わせて構成やサイジングなどの設計を行い、選定した機器の構築や設置をします。ミドルウェアなどシステムが稼働する上で必要となるソフトウェアの導入も行い、アプリケーション構築を行うエンジニアにバトンを渡します。
ネットワークエンジニア
「ネットワークエンジニア」とは、ITインフラの中でもユーザーとシステム、あるいはシステム同士をつなぐ「ネットワーク」を専門としたインフラエンジニアです。
システムが必要とするデータ容量やレスポンスを可能とするネットワークを設計し、回線の調達から、ネットワーク機器の選定、調達、設定などを行います。
ネットワークエンジニアについて詳しくは、次の記事を一読ください。

どっちがいい?ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの違い
更新日:2022年12月2日
クラウドエンジニア
「クラウドエンジニア」とは、「クラウドサービス」を用いてITインフラを実現するインフラエンジニアです。クラウドサービスとは、必要な機能をオンラインで利用できる「AWS」などのサービスを指します。
仮想化されたサーバーを用いて、クラウド上にITインフラを構築します。そのため、要件定義から運用・保守までの流れは同様ながら、物理的なハードウェア(サーバー)はほとんど扱いません。
物理サーバーを自社で管理しなくてよい分コストを抑えやすく、企業の基幹システムでもITインフラのクラウド化が進んでいます。クラウドエンジニアの需要は、今後さらに高まるでしょう。
クラウドエンジニアについて詳しくは、次の記事をご覧ください。

インフラエンジニアとクラウドエンジニアの違いとは?将来性を詳しく解説
更新日:2022年12月2日

インフラエンジニアに必要なスキルと適性とは?

ここでは、インフラエンジニアに必要なスキルや適性について解説します。
インフラエンジニアに必要なスキルとは?
インフラエンジニアの種類にかかわらず、次の3つのスキルは最低限必須です。
- サーバーの知識
- ネットワークの知識
- セキュリティの知識
サーバーOSとして用いられるWindowsやLinux、Unixの知識や基本的な扱い方は押さえておきましょう。クラウドエンジニアも、仮想サーバーでLinuxなどのOSを用いることになります。
また、ネットワーク機器や通信技術など、ネットワークに関する知識も必要です。ITインフラにはサイバー攻撃のリスクもあるため、ファイアウォールや暗号化などの基本的なセキュリティ技術も学びましょう。
インフラエンジニアに必要なスキルについては、次の記事でより詳しく解説しています。

インフラエンジニア必須のスキルを完全網羅!スキルチェックシート付き
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアに必要な適性とは?
インフラエンジニアに向いている人の主な特徴は、下記の3つです。
- 1つのことをやり抜ける
- 機械に抵抗なく触れられる
- 人のために仕事ができる
インフラエンジニアは企業の基幹システムに関わることもあり、大規模な案件が多いといえます。そのため、1つのことをやり抜ける根気強さが必要です。
サーバーエンジニアやネットワークエンジニアの場合は、IT機器に触れる機会も多くなります。よって、機械に抵抗なく触れられる人の方が向いています。
また、インフラエンジニアは企業だけでなく、多数のユーザーに価値を提供できる仕事です。「人のために仕事したい」と思える人だと、モチベーションを維持しやすいでしょう。
インフラエンジニアの仕事環境とは?
インフラエンジニアの仕事環境についても把握しましょう。次の4つについて、順番に解説します。
- キャリアパス
- 魅力とやりがい
- きついと言われる理由
- できる副業
インフラエンジニアのキャリアパスとは?
インフラエンジニアのキャリアパスは、大まかに「技術系」と「マネジメント系」の2種類です。前者は技術的により高度なスキルが求められ、後者はチームや顧客との関わりが強く、対外的なスキルも求められます。
インフラエンジニアからのキャリアパスとしておすすめの仕事を、下表にピックアップしました。サーバーエンジニアやネットワークエンジニアの場合は、クラウドに専門分野を広げるのも有力です。
おすすめキャリアパス
インフラエンジニアのキャリアパスについては、次の記事も参考にしてください。

インフラエンジニアのキャリアパスは?技術・マネジメント系別で解説
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアの魅力とやりがいとは?
インフラエンジニアの魅力・やりがいは、次の3つです。
- 仕事が豊富にある
- 規模の大きな仕事ができる
- 社会への貢献度が高い
前述のとおりインフラエンジニアには多くの求人があるため、仕事探しに困らないのが魅力です。また大規模な仕事も多いため、成功したときの達成感も大きいでしょう。
ITインフラは企業だけにとどまらず、多くのユーザーの助けとなる存在です。社会への貢献度が高いのは、大きなやりがいにつながります。
インフラエンジニアの魅力・やりがいについて詳しくは、下記の2記事をご覧ください。

インフラエンジニアの魅力を5つ紹介!エンジニアが詳しく解説
更新日:2022年12月2日

インフラエンジニアのやりがいとは?現役エンジニアが詳しく解説
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアの仕事がきついと言われる理由とは?
インフラエンジニアは魅力の多い仕事ですが、下記のような理由で「きつい」と言う人もいます。これらは主に、運用・保守を担当するインフラエンジニアの働き方に関するものです。
- シフト勤務が大変
- 急なトラブル対応が発生することも
24時間・365日体制でITインフラを維持していくために、運用・保守の担当者はシフト勤務となることがあります。シフト勤務だと夜間勤務や土日出勤が増えやすく、「きつい」となるのです。
また、万全の体制であっても、ITインフラがダウンしてしまう場合はあります。そうなれば、トラブル対応のために休日出勤が必要となり、復旧まで対応に追われることになります。
ただし、職場によっても事情は変わるため、必ず休日出勤になるような状況に直面するとは限りません。インフラエンジニアがきついと言われる理由を詳しく知りたい人は、次の記事をお読みください。

インフラエンジニアがきつい理由とは?後悔しないコツを紹介
更新日:2022年12月2日

インフラエンジニアになって後悔したこと10選!失敗しないコツも解説
更新日:2023年1月16日
インフラエンジニアができる副業とは?
インフラエンジニアができる副業としては、次の5つが考えられます。当然ながら、持っているスキルの質や内容によって選択肢は変わります。
- クラウドインフラ構築
- 既存インフラの保守・運用
- ITコンサルティング
- セミナーやイベントの講師
- ブログやYouTubeなど情報発信
クラウドインフラ構築は、ネットワーク経由での作業が多いため、在宅ワークが比較的しやすい副業です。すき間時間に稼ぎやすいため、ガッツリ副業したい人はクラウドスキルを身につけましょう。
サーバーやネットワークのスキルがあるなら、既存インフラの保守・運用の副業が可能です。ただし基本的に現場作業となるため、副業するならオフの日になるでしょう。
インフラエンジニアとしての高いスキルがあれば、ITコンサルティングや講師業を探す手もあります。ハードルは高いものの、ブログやYouTubeをうまく活用して収益化するチャンスもゼロではありません。
インフラエンジニアの副業について詳しくは、次の記事をご覧ください。

インフラエンジニアは副業できる?副業の種類や案件獲得法を紹介
更新日:2022年12月2日

未経験からでもインフラエンジニアになれる理由とは?
未経験からでも、インフラエンジニアになることはできます。その主な理由は、次の3つです。
- 需要が高いため
- 新しい技術を身につければ即戦力になれるため
- 勉強できる環境が充実しているため
インフラエンジニアは前述のとおり需要が高く、多くの企業が人材を求めています。特に、運用や保守の仕事であればそれほどスキルが重視されず、未経験可の案件も多いのです。
また、最近ではITインフラのクラウド化がトレンドとなっています。クラウド技術に精通したエンジニアはまだ多くないため、未経験でも参入のチャンスはあるでしょう。
インフラエンジニアを学べる書籍やサイトは豊富にあるため、独学でも学びやすくなっています。未経験からインフラエンジニアを目指す人は、次の記事を参考にしてください。

【2023年最新版】未経験からインフラエンジニアになるための完全ガイド
更新日:2023年1月18日
未経験30代からインフラエンジニアになれる?
「未経験で通るのは新卒だけ」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、30代以上の未経験者でも、インフラエンジニアになることは可能です。
IT業界はスキルがものを言う世界のため、スキルがあれば30代以上でも採用のチャンスがあります。前述のとおり学習環境が整っているため、独学でさらなるスキルアップも可能です。
また後述する資格を取得すれば、スキルを企業へアピールしやすくなります。インフラエンジニアは人と関わることが多い仕事のため、前職で培ったビジネススキルも活かしやすいでしょう。
30代未経験からインフラエンジニアを目指す人には、次の記事がおすすめです。

30代未経験でインフラエンジニアになれる?転職成功のコツを紹介
更新日:2022年12月2日
フリーランスのインフラエンジニアにはなれる?
インフラエンジニアには、1つの企業に所属しない「フリーランス」という選択肢も存在します。未経験でもフリーランスのインフラエンジニアになることは、不可能ではありません。
しかし難易度は高いため、それ相応の覚悟が必要です。インフラエンジニアの確かなスキルはもちろん、継続的に仕事を受注するために営業力や提案力なども求められます。
未経験からフリーランスのインフラエンジニアを目指すなら、後述するスクールでしっかり学ぶことをおすすめします。求職活動には、フリーランス向けエージェントを活用するのも効果的です。
フリーランスのインフラエンジニアを目指す人は、次の記事をご覧ください。

フリーランスのインフラエンジニアになるには?必要な知識を完全網羅
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアになるための勉強法とは?
やりたい仕事によって学ぶべき内容も変わるため、自分に合った勉強法を選択することが大切です。ここでは、インフラエンジニアの勉強に関して、下記の3つを紹介します。
- おすすめの言語
- おすすめの資格
- おすすめの本
インフラエンジニアの勉強法について詳しく知りたい人は、次の記事も一読ください。

インフラエンジニアの勉強方法7選!初心者向けにわかりやすく解説
更新日:2023年1月18日
インフラエンジニア向けのおすすめ言語
インフラエンジニアにとって、プログラミングスキルは必須ではありません。しかし、プログラミングスキルを身につければ、活躍の場をより広げられます。
インフラエンジニアにおすすめの言語は、次の4つです。
- OS操作系言語(Shell/DOSコマンド/PowerShell)
- Python(パイソン)
- Ruby(ルビー)
- Java(ジャバ)
OSを操作できる言語として、LinuxやUnixでは「Shell(シェルスクリプト)」、Windowsでは「DOSコマンド」「PowerShell」があります。こうした言語を覚えれば、ITインフラ構築時にサーバーの設定を効率化することが可能です。
「Python」は、サーバーの処理を自動化したり、障害発生時のログ解析を効率化したりするのに役立ちます。「Ruby」や「Java」は、ITインフラ上で監視用のシステムを開発する場合などに使われることがあります。
インフラエンジニア向けおすすめ言語の詳細は、次の記事をご覧ください。

【2023年版】インフラエンジニア向けおすすめ言語5選!現役が詳しく解説
更新日:2023年1月2日
インフラエンジニアにおすすめの資格
インフラエンジニアの資格を目指しながら勉強すると、体系的に必要な知識が身につきます。必須の資格はないものの、持っていれば企業へのアピールとしても効果的です。
インフラエンジニアにおすすめの資格を、3つピックアップして紹介します。

「基本情報技術者試験」は、幅広いITスキルを証明できる資格です。国家資格のため知名度が高く、インフラエンジニアに限らずIT業界全般で役に立ちます。より専門的な「ネットワークスペシャリスト」などを目指す人も、まずは、この資格からトライしてみましょう。
「Linux技術者認定試験(LinuC)」は、サーバーOSとしてポピュラーな「Linux」に関する知識やスキルを証明できる資格です。仮想サーバーにもLinuxは使われるため、サーバーエンジニアはもちろんクラウドエンジニアにも役立ちます。
「シスコ技術者認定(CCNA)」は、ネットワーク機器の最大手であるシスコ社が認定する資格です。ネットワークの機器や技術に関する知識を証明できるため、ネットワークエンジニアに役立ちます。
インフラエンジニアにおすすめの資格をもっと知りたい人は、次の記事をお読みください。

インフラエンジニアにおすすめの資格8選!取得するメリットと難易度
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニア向けのおすすめ本
インフラエンジニアの勉強に役立つ本も数多くあります。本だと1冊で幅広い知識をカバーでき、じっくり学べるのが魅力です。
インフラエンジニアの種類別に、おすすめの本を計3冊紹介します。
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サーバーエンジニアを目指す人におすすめの1冊です。サーバーにまつわる基礎知識が幅広く解説されており、イラストが充実しているため初心者でも問題ありません。
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ネットワークエンジニアを目指す人におすすめの1冊です。イラスト付きでネットワークの基礎の基礎から解説されているため、未経験でも気軽に勉強できます。
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クラウドエンジニアを目指す人におすすめの1冊です。大手クラウドサービスの全体像や企業での活用事例など、クラウドに関する幅広い知識が身につきます。
インフラエンジニア向けのおすすめ本を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

インフラエンジニア向けおすすめ本21選!分野別に紹介
更新日:2022年12月2日
インフラエンジニアへの転職を保証するスクールとは?
未経験でもインフラエンジニアになれるとはいえ、確かなスキルの習得が求められます。しかし、勉強や求職活動を独力ですべて行うことは、簡単ではありません。
未経験からインフラエンジニアに転職するなら、弊社「SAMURAI ENGINEER」の利用がおすすめです。現役エンジニアによるマンツーマン指導が受けられるオンライン型スクールで、累計28,000人以上の指導実績があります。
「転職保証コース」では、「AWS認定資格」の取得に向けて効率的な学習が可能です。トップシェアのクラウドサービス「AWS」のスキルを証明できることで、転職成功がぐっと近づきます。
転職成功率98%・平均年収65万円アップ(2022年2月現在)の実績があります。インフラエンジニアへの転職を成功させたい人は、ぜひ転職保証コースをお試しください。
転職保証コースはこちらまとめ
今回は、インフラエンジニアに関する下記の5点についてお伝えしました。
- インフラエンジニアとは?
- 必要なスキルと適性
- 仕事環境
- 未経験からでもなれる理由
- なるための勉強法
インフラエンジニアは需要が高く、やりがいのある仕事です。しかし、独学では挫折する人も多いため、勉強を始める前に基本的なことをしっかり押さえておきましょう。
本記事を参考にして、ぜひインフラエンジニアへの転職にチャレンジしてください。