こんにちは! 侍ブログ編集部です。
一部のプログラミング言語では必須であり、エンジニアの仕事の幅を大きく広げることができる「ターミナル(terminal)」、プログラミング学習を始めるまで、存在すら知らなかった人も多いのではないでしょうか。
ターミナル(terminal)を使おうと思っても、あのよくわからない文字がブワーッと出てくる感じは、プログラミング初心者には少しとっつきづらいですよね。
そこで今回は、
- Macのターミナルの概要
- よく使うコマンド
などを、初心者の方でも絶対わかるように簡単に解説していきます!
この内容を参考にすれば、Macターミナルを使いこなして「脱・初心者」になることができるでしょう。それではどうぞ!
そもそもターミナルって何?
ターミナル (terminal) は、アップルのMac OS Xを購入した時に予めインストールされているアプリのひとつです。
キーボードを使って特別な文字の命令を打ち込むことで、マウスの操作ではできないコンピュータの細かい設定や、特別な操作ができるようになります。
ひとまず、
なんとなく便利そうなことができて、キーボードだけで操作可能で、使えれば上級者っぽい!
というイメージだけできれば十分です。
ターミナルについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をどうぞ!

ターミナルでできること
ターミナルを使うと、下記のようなことができます。
- ファイルを探せる
- ファイルの中身を書き換えられる
- サーバーサイドの言語を実行する
- データベースにアクセスする
- 必要ファイルをダウンロードする
あれ?これってクリックとかすればできるじゃん!と思った方も多いでしょう。その通りです。
ターミナルは、普段マウスでやるようなことを、文字の指示だけで行なう事ができます。マウスでできる=ターミナルでできると言っても過言ではないのです。
ターミナルの仕組み
※難しい用語が出てくるので、読み飛ばしてもOKです。
ターミナルは、文字を使ってパソコンを操作していきます。
まずターミナルで、パソコン内部に指示を飛ばします。この指示を受け取るのが「シェル」というものです。
シェルは指示をパソコンの動作を司る心臓部分(カーネル)が理解できるように変換し、カーネルに「こういう指示をもらったからこうしてください」と伝えます。
その指示を受けたカーネルは必要な処理を行ない、その結果をシェルに戻します。更にシェルはターミナルで表示ができるように変換し、結果を私達に伝えてくれます。
図にするとこんな感じです。
シェルやカーネルについての詳しい解説は、下記の記事をご覧ください!


起動や設定の方法は?
通常のターミナルの起動
ターミナルはアプリケーション/ユーティリティフォルダの中にインストールされています。
頻繁に使いたい場合はDocに追加しておくか、「Spotlight検索」から「ターミナル」と打ち込むことで素早く起動することも可能です。
背景や文字色の変更
背景や文字の色を変えたい場合は、環境設定中にある「プロファイル」から変更することができます。
ここでは、あらかじめ用意されているいくつかの配色パターンから、背景色や文字の色を選ぶこともできます。また、これらの配色は自分の好きな色にカスタマイズすることもできます。
ターミナルの終了方法
ターミナルを終了する際は、基本的にはターミナルのウィンドウを消せばOKです。
しかし何かのサーバーに接続している場合は、接続を終了してから閉じる必要があります。「exit」と入力し、実行した上で閉じるようにしましょう。
まず最初に覚えておくべきコマンド
それでは実際に基本的なターミナル(シェル)の使い方を見ていきましょう。
基本的なものでも組み合わせると便利に使えるので、是非抑えておいて下さい。
pwd
自分がいるディレクトリ(フォルダ)を表示するコマンドです。作業しているところの確認などに使用します。
cd
ディレクトリ(フォルダ)を移動するコマンドです。フォルダにダブルクリックで入ったり、ひとつ上の階層に上がったりするような操作で使用します。
ls
ディレクトリ(フォルダ)の内容を表示するコマンドです。自分が今いるところにどんなファイルがあるのかを表示させます。
その他のよく使うコマンド
ターミナルで使うコマンドは、とんでもなくたくさんの種類があります。その中でもよく使うコマンドを、一覧でご紹介しましょう。
【表示系】
pwd | 現在いるディレクトリを表示する |
ls | 現在いるディレクトリのファイルをリストで表示する |
【実行系】
cd | ディレクトリを移動する |
cp | ファイルのコピーを作成する |
rm | ファイルを削除する |
find | ファイルやディレクトリを検索する |
各コマンドの詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。

ターミナルを使うと何が嬉しいの?
ここまで読んでみて
と思った方も多いのではないでしょうか?
確かに普通に使う分には、ターミナルの出番はほぼ無いと言っても過言ではありません。しかしターミナルを使うことで、エンジニアに嬉しいメリットがたくさんあるのです!
きめ細かい動作の指定ができる
例えば、コンピュータの中のどこにファイルを置いたか忘れてしまった場合どのように調べるでしょうか。
Macには「Spotlight」という強力な検索ツール(画面右上の虫眼鏡のマーク)がついていますので、もちろんそれで検索するのも良いでしょう。
でも「ファイル名が曖昧にしか思い出せない場合」などはどうするでしょうか? そんな時に、ターミナルを使うのがとても便利です。
例えば、
- Tから始まって.txtで終わるファイルだったはず。
- 最終更新日は2016年3月25日以降だったはず。
- 自分のアカウントで制作していたはず。
一括で操作ができる
例えば、1つのフォルダ内にファイルが1000個あったとして、全てのファイルに連番を振りたいという場合があったとします。
これをひとつひとつ手でやるのはものすごく面倒ですよね。
ですが、ターミナルを使って自分でそのコマンドを打つことができれば、わずか数十秒だけで作業が完了してしまいます。
慣れると操作がとてつもなく早い
キーボードだけで操作するため一見不便そうですが、むしろコマンドに慣れるといちいちマウスで手を動かさずに済むので無駄な動きが減って操作が早くなります。
自分で様々なショートカットや、処理をまとめたコマンド表のようなものを作っておくと、特定の操作も一括で行えるようになります。
ターミナル初心者あるある問題Q&A
Q1.そもそもディレクトリって何?
A.わかりやすく言うと、パソコンの中にあるフォルダのことです。
パソコン内には、いろいろなフォルダに分けて画像ファイルや文章ファイルなどを保存していますよね。「写真」というフォルダの中に「沖縄旅行」というようにフォルダを作る(入れ子にする)こともあります。
それらの構造をディレクトリ構造と言います。このディレクトリをターミナルで指定してあげることで、フォルダの中身を表示したり、削除したりができるというわけです。
Q2.思っていたとおりにディレクトリが移動できない
A.まず自分がいる位置を「pwd」でしっかり確認しましょう。確認ができたら、マウスでの作業をイメージします。
今の場所からどのようにマウスで操作すれば、目的のディレクトリにたどり着けるでしょうか?一個戻って他のフォルダを表示して、更に他のフォルダを表示して…とイメージすると、ターミナルでどのように指示を出すべきかが見えてきます。
それでもよくわからなくなったら、最初の方のディレクトリ(ホームディレクトリ)まで戻っちゃいましょう。「cd」の後ろに何も書かずに実行すれば、ホームディレクトリまで戻ることができます。あとは目的のディレクトリまで、cdで移動していけばOKです。
Q3.エラーがどうしても解決できない!
A.プログラミング学習であるあるのエラーが「command not found」というエラーです。
これは「指示されたコマンドなんて無いですよ」か「指示されたけどそんなファイル無いからできないよ」という意味のエラーです。
なので下記の3つをチェックして、問題点を探しましょう。
- 指定したファイルは存在しているか
- パスをミスっていないか
- そもそも必要なコマンドをダウンロードしているか
問題点が見えてきたら、あとは調べて解決するだけ。下記の記事で検索のコツを身に着けながら解決していきましょう。

Q4.難しすぎるんだけど覚えなきゃだめ?
A.正直、フロントエンド系言語だけをやるならば躍起になって覚える必要はありません。
しかし、サーバーサイド系の言語の場合、プログラムの実行の為にターミナルが必要になる場面が多数あります。それに、先ほどご紹介したように、覚えておくと便利な場面も多数あるので、プログラミングに触れるならば覚えておいて損はありません。
という方は、教えてくれる講師をつけながら身につけてみませんか?
侍エンジニアのレッスンは完全オーダーメイドなので、プログラミング言語の学習と並行して、ターミナルの使い方もしっかり覚えることができます。
気になる方は、下記からサービスの詳細をご覧ください!
侍エンジニアのサービス詳細を見る
まとめ
Macのターミナルは、慣れるまではとても難しく感じてしまうと思います。しかし慣れてしまえばこっちのものですし、やっていることはマウスでやっている作業の文字版と考えれば、そこまで高いハードルではありません。
まずはディレクトリの移動やファイルの表示だけでもOK!Macユーザーならばすぐに触れることができるので、ぜひ一度触れてみてください!