UXデザイナーとは?仕事内容や必要なスキルから将来性まで解説

UXデザイナーはどんな職種なんだろう?
UIデザイナーやWebデザイナーとは仕事内容が違うのかな…

UXデザイナーは、ユーザー体験の設計を通してプロダクトの価値を高める重要な役割を担う職業です。

ただ、具体的な仕事内容や平均年収があいまいな人もいますよね。

この記事では、UXデザイナーとはどんな職業なのか、その仕事内容を平均年収や将来性も交えて解説します。必要なスキルも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

なお、UXデザイナーを目指す際は、独学で学ぶよりも現役デザイナーからフィードバックをもらいながら学習できる環境がおすすめです。特にコーチングが充実しているUIUXデザインスクールなら、初心者でも着実にスキルを身につけられます。

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本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

目次

UXデザイナーとは

UXデザイナーとは

UXデザイナーとは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience、以下UX)をデザインする専門家のことを指します。

ユーザーの思考や行動に基づいて、製品やWebサイト、アプリケーションの画面デザインを設計するのが主な仕事内容です。

UIデザイナーとの違い

UIデザイナーとの違い
UIデザイナーとの違い

UXデザイナーとUIデザイナーは、どちらもデザインに関わる職種ですが、目指す目標と設計の範囲が異なります。

目指す目標設計範囲必要なスキル
UXデザイナーユーザーの体験向上全体的なユーザー体験心理学、マーケティング、データ分析
UIデザイナー直感的な操作性インターフェース(見た目、操作感)グラフィックデザイン、ブランディング、コーディング

UXデザイナーは、ユーザーの体験全体の向上を目指します。一方、UIデザイナーは、アプリやWebサイトのインターフェース、つまり見た目や操作感の直感的な設計の担当です。

また、UXデザイナーには心理学やマーケティング、データ分析のスキルも求められるのに対し、UIデザイナーにはグラフィックデザインやブランディング、コーディングのスキルが必要とされます。

なお、下記の記事ではUIとUXの違いを詳しく解説しているので合わせて参考にしてください。

UI/UXとは?違いや関係性など初心者向けに専門用語なしで紹介します
更新日:2024年4月29日

Webデザイナーとの違い

UXデザイナーとWebデザイナーの違いは、業務の目的と範囲にあります。

WebデザイナーUXデザイナー
目的ビジュアルデザインユーザー体験
主な業務レイアウトデザイン
色彩
タイポグラフィ
ユーザーリサーチ
操作性・利便性の最適化

Webデザイナーの担当は、レイアウトや色彩、タイポグラフィなどの設計、Webサイトのビジュアルデザインです。一方、UXデザイナーはユーザー体験の向上を目的とし、ユーザーリサーチや操作性・利便性の最適化に取り組みます。

このように、UXデザイナーはUIデザイナーやWebデザイナーとは専門性が異なります。ユーザー視点に立ったデザインを実現するには、幅広い知識とスキルが求められる職種だといえるでしょう。

UXデザイナーの仕事内容

UXデザイナーの仕事内容

UXデザイナーの仕事は、主に下記の3つに分類されます。

  • 1. リサーチ
  • 2. デザイン
  • 3. 評価

UXデザイナーがまずやることは、ユーザーのニーズや行動を深く理解するためのリサーチです。アンケートやインタビュー、ユーザビリティテストなどの手法を用いて、ユーザーの意見や課題を収集・分析します。ユーザーの視点に立ってニーズを捉えることが、UXデザイナーに求められる重要なスキルの一つです。

リサーチの結果を踏まえ、UXデザイナーはユーザーインターフェース(UI)の設計を行います。ワイヤーフレームやプロトタイプを作成し、ユーザーにとって使いやすく直感的なデザインを目指します。デザインの際は、ユーザーの目的や行動を考慮しながら、適切な情報の配置や導線の設計を行うことが重要です。UIデザイナーと連携しながら、ビジュアルデザインとUXの両立を図ることも求められます。

デザインが終わると、設計したUIが実際にユーザーにとって使いやすいものかどうかを検証することが必要です。ユーザビリティテストやA/Bテストなどの手法を用いて、デザインの有効性を確認します。

このように、UXデザイナーはリサーチからデザイン、評価の3つの業務を通して、ユーザー目線でのプロダクト設計を行います。幅広い知識とスキルも求められる職種ですが、ユーザーの満足度に直結するやりがいのある仕事です。

UXデザイナーの平均年収

求人ボックスによると、UXデザイナーの平均年収は、約645万円です。

年収の幅は319万円から1,012万円と広く、経験や能力によって大きな差が生じる可能性もあります。

一方、国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」では、令和3年の給与所得者の平均給与は443万円でした。これと比較すると、UXデザイナーの平均年収は全体平均を大きく上回っていることがわかります。

ただし、UXデザイナーの年収は個人差が大きいため、一概に高収入が約束されているわけではありません。スキルや経験を積み、市場価値を高めていくことが重要です。年収アップを実現するには、専門性を高め、実績を積み重ねていくことが欠かせません。

UXデザイナーの将来性

UXデザイナーは将来性のある仕事であると考えられます。なぜなら、今後もUXデザイナーの需要は高まると考えられるためです。

スマートフォンやSNS、各種アプリの普及に伴い、ユーザー体験(UX)の重要性が広く認識されるようになりました。企業が他社との差別化を図るためにユーザー目線でのサービス設計を重視する傾向は今後も続くと予想され、UXデザイナーの需要は増加傾向です。UXデザインはすでに付加価値ではなく、ユーザーが商品やサービスを選ぶ基準のひとつです。

実際に、UXデザイナーの求人数は近年大幅に増えており、今後もこの傾向は続くと考えられます。デジタル化の進展とともに、あらゆる業界でUXデザインの必要性が高まっており、将来的にも幅広い分野での活躍が期待できます。

ただし、UXデザイナーとして長期的に活躍するためには、常に新しい技術や手法を学び、変化し続けるユーザーニーズに対応していかなければいけません。デザインスキルだけでなく、マーケティングやデータ分析、プログラミングなど、多様なスキルを身につけることが大切です。

UXデザイナーを含むWebデザイナー全般の将来性については、下記の記事でも詳しく解説しています。デザイナーとしてのキャリアを考える際の参考にしてください。

Webデザイナーの将来性を徹底解剖【10年後も活躍するためにすべきこと】
更新日:2024年4月29日

UXデザイナーに必要な5つのスキル

UXデザイナーに必要な5つのスキル

ここからは、UXデザイナーに必要なスキルを、5つにまとめて紹介します。

なお、簡単に各スキルの概要を知りたい人は次の表を参考にしてください。

詳細
デザインスキルデザインの基本を理解し、UXに活かす
コミュニケーションスキルクライアントとの円滑なコミュニケーションが大切
マーケティングスキルユーザーのニーズや市場環境の理解
SEOスキル検索エンジンがWebサイトを評価し、ユーザーに表示するための手法を理解していることが必要
コーディングスキルデザインと機能を実現するための、HTMLやCSSなどのコーディング知識

1.デザインスキル

UXデザイナーには、デザインの基本原則を理解し、それをユーザー体験の向上に活かす能力が求められます。レイアウト、色彩、タイポグラフィなどのビジュアルデザインの知識に加え、ユーザビリティやアクセシビリティを考慮したデザイン思考が必要です。

デザインスキルを磨くためには、デザイン理論の学習だけでなく、実際の制作経験を積むことが大切です。多様なプロジェクトに携わり、ユーザーの反応を観察しながらデザインを改善していく経験が、UXデザイナーとしての成長につながります。

2.コミュニケーションスキル

UXデザイナーは、クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーションが欠かせません。プロジェクトの目的や要件を正確に理解し、デザインの意図や根拠を明確に説明できる能力が求められます。

また、ユーザーリサーチの際には、ユーザーとのインタビューやアンケートを通じて、ニーズや課題を引き出すコミュニケーション力が必要です。相手の立場に立って共感し、コミュニケ―ションをとることで有益な情報を引き出せます。

3.マーケティングスキル

UXデザイナーは、ユーザーのニーズや市場環境を深く理解することが求められます。ターゲットユーザーの属性や行動パターン、競合他社の動向などを分析し、ビジネス戦略に合致したUXデザインを提案する能力が必要です。

マーケティングスキルを身につけるには、マーケティング理論の学習に加え、データ分析やユーザーリサーチの手法を習得することが大切です。ユーザーの行動データや市場トレンドを読み解き、UXデザインに反映させる力が求められます。

4.SEOスキル

UXデザイナーは、検索エンジン最適化(SEO)の知識を持っていることが望まれます。検索エンジンがWebサイトを評価し、ユーザーに表示するための手法を理解しておくことで、より効果的なUXデザインが可能です。

SEOを考慮したUXデザインには、キーワードの適切な配置やコンテンツ構成、ページの読み込み速度の最適化などが含まれます。SEOの基本的な知識を身につけ、デザインとSEOを両立させる工夫が必要です。

5.コーディングスキル

UXデザイナーは、デザインの実装に関わるコーディングスキルを持っていると役立ちます。HTMLやCSSなどのマークアップ言語の知識があれば、デザインの意図を正確に開発チームに伝えることができるからです。

コーディングスキルがあることで、デザインの実現可能性を検討したり、プロトタイプを作成したりすることも可能になります。UXデザイナーとして、デザインと開発の橋渡し役を担うためには、一定のコーディングスキルも必要です。

UXデザインの5段階モデル

UXデザインの5段階モデル

UXデザインを進める際には、5つのステップからなるプロセスが用いられます。ここでは、UXデザインの5段階モデルを解説します。

ステップ1:戦略

UXデザインは、まず戦略から始まります。デザインを通して達成したい具体的な目標を設定し、提供したいユーザー体験と期待される成果を明確にします。

この段階では、競合他社の分析やターゲットユーザーの選定も重要な要素です。市場環境やユーザーニーズを踏まえた戦略を立てることで、効果的なUXデザインの基盤を築けます。

ステップ2:要件

次に、ユーザーが求めるものを明確にし、UXデザインの要件を決定します。ターゲットとなるユーザーを特定し、ユーザーリサーチやインタビューを通じて、ニーズや課題の洗い出しが必要です。

ユーザーの目的や行動パターン、直面している問題点などを深く理解することで、ユーザー中心のUXデザインを実現するための方向性がわかります。

ステップ3:構造

構造の段階では、ユーザーがアプリやWebサイトを利用する際のフローを設計します。ユーザーが迷うことなく目的を達成できるよう、情報のまとまりや画面遷移を最適化しなければいけません。

ユーザーの行動を想定しながら、直感的でわかりやすい構造を設計します。ユーザーにストレスなく体験を提供できるように構造を考えます。

ステップ4:骨格

骨格のステップでは、大まかなレイアウトや機能の配置を決定します。具体的には、ワイヤーフレームの作成が中心となり、下記のような要素を配置します。

  • ヘッダー
  • メインコンテンツ
  • サイドバー
  • フッター

ユーザーが必要な情報にたどり着きやすいレイアウトにしなければいけません。ここでは、視覚的なデザインよりも、機能性を重視したシンプルな表現が求められます。

ステップ5:表層

最後の表層は、ユーザーが直接目にする部分のデザインを担当します。ユーザーの使いやすさと視覚的な魅力を両立させ、製品やサービスの操作性や情報伝達を最適化することが目的です。

色彩やタイポグラフィ、アイコンなどのビジュアル要素を用いて、ユーザーの感情に訴えかけるデザインにします。ただし、誤解を生むようなデザインは避け、ユーザビリティを損なわないよう注意が必要です。

UXデザイナーを目指すなら質問相談できる環境が重要

UXデザインに必要なスキルは、独学で身につけることも可能です。しかし、UXデザインは専門的な知識も必要となるため、自分で調べて解決策を見つけられなければ手詰まりとなってしまう可能性もゼロではありません。

場合によっては数日悩んでしまうこともあり、モチベーションが続かずUXデザインの勉強に挫折してしまうこともあるので、プロに質問や相談ができる環境を整えておくことをおすすめします。

もしも現在学生の学生の場合は、UXデザインが学べる大学や専門学校を検討すると良いでしょう。UI/UXデザインが学べる教育機関は下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

UI/UXデザインが学べる大学・専門学校おすすめ6選!就業先の違いも紹介
更新日:2024年4月29日

スクールでUXデザインを学んだ後は、UXデザイナーを募集しているデザイン会社などへの就職を目指すことになります。実務経験を積みながら、さらなるスキルアップを図っていくことが理想的です。

なお、侍エンジニアでもデザインのスキルが学べるコースもあります。現役デザイナーからの指導を受けられるため、実践的なスキルを身につけたい人におすすめです。

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UXデザイナーを目指すなら、独学だけでなく、専門家からの指導を受けられる環境を整えることが大切です。学習方法や環境選びを工夫し、効率的にスキルを習得していきましょう。

まとめ:UXデザイナーを目指すなら幅広いスキルを身につけよう

UXデザイナーは、今後も需要が高まることも予想される職種です。年収も平均以上を十分に狙えるため、魅力的なキャリアパスといえます。

ただし、UXデザイナーの仕事は幅広く、デザインスキル以外にもさまざまなスキルが求められます。UXデザインの5段階モデルに沿って業務を進める際には、戦略立案やユーザーリサーチ、情報設計など、各ステップで異なる作業が必要です。

UXデザイナーに必要なスキルは、独学で習得することも可能ですが、専門的な知識が求められるため、学習の過程で挫折してしまう人も少なくありません。スキルアップを目指すなら、体系的なカリキュラムと講師のサポートが受けられるスクールの利用も検討しましょう。

そこでおすすめしたいのが、侍エンジニアのWebデザインコースです。現役デザイナーから直接指導を受けられるため、実践的なスキルを効率的に身につけられます。

まずは無料カウンセリングに参加し、学習方法や目標について相談してみるのがおすすめです。プロのアドバイスを受けながら、着実にスキルを身につけましょう。

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この記事の監修者

株式会社SAMURAI

高木 晃

情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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