Pythonは時代遅れ?現在の需要から今後の将来性を徹底予測

Pythonの需要って実際どうなの?
将来性が見込めるプログラミング言語なのかな?

Pythonを学んでみたい気持ちはあるものの、将来性が高いプログラミング言語なのか気になる人は多いですよね。

今後の需要を確認しないまま学びはじめては、勉強にかけた時間や手間を後悔しかねません。

そこで、今回は他の言語と比較しつつ、Pythonの将来性を現在の需要も交えて紹介します。「Pythonを学ぶべきか」といった疑問にもお答えするので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • Pythonは人気が高くAI開発もできるため需要・将来性が高い
  • Pythonエンジニアを求めている企業も年々増加している
  • 学習難易度が低く幅広い開発に利用できるため初心者におすすめ

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本記事を読む前に、そもそもPythonとはどんなプログラミング言語なのか、その特徴をおさらいしておきたい人は次の記事を参考にしてください。

→ Pythonとは?特徴やできること、活用例をわかりやすく簡単に解説

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

目次

Pythonの需要・将来性は高い

Pythonの特徴

次の特徴から、Pythonは需要・将来性が高いプログラミング言語といえます。

  • コンパイルが不要でコードの修正が簡単
  • 文法がシンプルでプログラムが読みやすい
  • フレームワークやライブラリが充実している

Pythonはインタプリタ型の言語で簡単に動作の確認ができます。また、文法がシンプルなため、初心者でもプログラムの読み書きがしやすい言語です。このような特徴からPythonは需要や将来性が高いといえます。

Pythonの需要・将来性が高いといえる3つの理由

Pythonの需要・将来性が高いといえる3つの理由

ここからは、Pythonの需要・将来性が高いといえる具体的な理由を、3つにまとめて解説します。

世界で人気の高いプログラミング言語

世界中における人気の高さは、Pythonの需要・将来性が高いといえる理由の1つです。

プログラミング言語の国際的な人気をランキング形式で掲載している「TIOBE Index(2023年5月時点)」によると、Pythonは最も人気が高い言語へ位置付けられています。

同調査におけるPython単体での市場シェアも2018年頃から右肩上がりに伸びているため、今後もPythonの需要は高まると予想できます。

TIOBE Index」以外の調査からも、Pythonは人気の高いプログラミング言語であることがうかがえます。

調査内容Pythonの全言語中の順位具体的な結果出典
1Googleにおける言語チュートリアルの検索回数を分析・ランキング化(2023年5月)1位全プログラミング言語中のシェア率:27.27%PYPL(PopularitY of Programming Language)
22022年においてGitHub全体で最も使用されたプログラミング言語を調査2位2014年:4位
2015年~2018年:3位
2019年~2022年:2位
※前年度(2021年)と比べると使用量は22.5%増加
The top programming languages 2022
32022年においてITエンジニア向けコミュニティ「Stack Overflow」の世界の開発者・学習者にアンケートを実施4位全アンケート回答者の回答数:34,155件/71,547件
※「過去1年間で広く使用した言語」もしくは「次の1年間で使用したい言語」
Developer Survey Results 2022

ここまで紹介してきたさまざまな調査結果を踏まえても、世界で人気が高いPythonの将来性は高いといえるでしょう。

先端技術の開発に不可欠な言語

先端技術の開発に不可欠なプログラミング言語である点も、Pythonの需要・将来性が高いといえる理由の1つです。なお、ここでいう先端技術とは次のような「革新的かつ先駆的な性質を持つ技術」を指しています。

  • AI
  • 機械学習
  • ブロックチェーン技術
  • ビッグデータ
  • 自動運転技術
  • IoT

先端技術の開発に活用できるフレームワーク・ライブラリが豊富にある点から、Pythonは先端技術の開発に不可欠なプログラミング言語として重宝されています。

また、AI関連ソフトウェアの市場規模が拡大傾向にあることから、AI開発の需要は伸びていくことが予想できます。

また、AI開発を含む先端技術の市場ニーズの高まりから、先端技術開発に関連したスキルを保有する人材の需要も高まっています。経済産業省のデータより、求人増加率や報酬の観点から先端技術開発に携わるデジタル人材(=先端IT従事者)の需要は高いことがわかります。

特に「AI・機械学習」「IoT・M2M」といった分野の求人増加率が高く、高年収も期待できます。これらの分野の開発にはPythonが用いられることが多いのです。

市場ニーズが増している先端技術分野の開発と密接な関係があるPythonの需要・将来性は高いといえます。

Pythonを扱える人材は企業からの需要が高い

Pythonを扱える人材の需要が高い点も、Pythonの需要・将来性が高いといえる理由の1つです。

ITエンジニア向けの学習プラットフォーム「paiza」の調査にて、Pythonは「転職で企業からニーズが高い言語」で4位に位置しています。

paiza
出典:paiza

このように、Pythonが扱える人材の需要は年々増しているとわかります。前述した世界中における人気の高さや先端技術の開発に必要な言語である点が、需要増加の背景といえるでしょう。

なお、求人サイトでの案件募集数も、他の言語と比べ、Pythonの求人数が多い傾向にあります。

PythonRubyC言語
doda361件125件29件
Green4,451件(1,488企業)2,891件(988企業)6,626件(1,725企業)
レバテック
フリーランス
3,332件2,494件1,162件

※2023年5月時点の求人サイトでの検索情報をもとに記載しています。

このように、実際の求人掲載数からPythonを扱える人材を欲しいと感じている企業は増加しており、現状のPythonの需要・将来性が高いといえるでしょう。

他言語と比較してわかるPythonの将来性

他言語と比較してわかるPythonの将来性

ここからは、先ほど紹介した「TIOBE Index」の調査結果上位を占めた下記3言語と比較しつつ、Pythonの将来性を解説します。

C言語との比較

PythonとC言語は得意領域や活用場面が異なります。AI開発やブロックチェーン技術といった先端技術の分野においてPythonのほうが将来性は高いといえます。

TIOBE Index」ではC言語はPythonに次いで2位に位置しています。C言語はハードウェアや家電製品・電子機器などの組み込みシステムに使用される機会が多い言語です。

C言語の特徴は次のような点です。

  • 汎用性が高い
  • 実行速度が速い
  • 学習難易度が高い

C言語はOS・アプリ開発や組み込み制御機器といった幅広い分野に利用されており、汎用性の高さが特徴です。しかし、コンパイルの必要性やコーディング量はPythonと異なっており、Pythonのほうが学習難易度は低く、勉強を始めやすいといえます。

Javaとの比較

JavaとPythonは両者ともに需要の高いプログラミング言語です。Javaは金融・公共機関といった安定性を要求するシステムでもよく使用されています。一方で、PythonはAI開発やビッグデータなどに用いられています。

TIOBE Index」よりJavaは3位に位置しています。JavaはJava仮想マシン上で動作するため、OS・開発環境が違っていても記述したコードの実行が可能です。そのため、自由度の高いプログラミング言語として、Javaは現在でも人気を維持しています。

しかし「PYPL(PopularitY of Programming Language)」によると、AI・機械学習などの先端技術分野の発展に伴い、PythonはJavaの人気を追い抜くまでに急激な成長を遂げています。

このようにPythonとJavaは両者ともに需要が高いです。しかし、近年では人工知能開発やデータ分析といった先端技術が世界中で注目を集めているため、将来性の高さの観点ではPythonのほうに軍配が上がるかもしれません。

なお、PythonとJavaの比較内容を詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事を参考にしてください。

【2019年】JavaとPython徹底比較を専門用語ゼロで解説

C++との比較

PythonとC++は「C言語との比較」と同様で、得意分野や活用場面が異なるので、AIなどの先端技術の領域においてPythonのほうが将来性は高いといえます。

TIOBE Index」よりC++は4位に位置しています。C++はC言語にオブジェクト指向の概念を取り入れたの機能プログラミング言語です。C++はC言語と同様で、実行速度の速さに定評があります。そのため、C++を使用すればPythonよりも早くプログラムの実行ができる場合も少なくありません。また、C++はC言語とは異なり、オブジェクト指向型の言語で効率よくコーディングができます。

C++はC言語と親和性があるため、C言語を使った開発に併用して用いられることもあり需要は高いです。しかし、C言語やC++の不得意とする分野では、Pythonが使用される場合も多いです。Pythonは学習難易度も低いので、プログラミング初心者にとって勉強を始めやすく、需要は伸びていくことが予想できます。

Pythonを学ぶべきかで悩んだら

ここまで解説したように、Pythonの需要・将来性は高く、今後学ぶべき価値があるプログラミング言語といえます。

他の言語と比べ、Pythonには次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット・学習難易度が低い
・先端技術を得意分野とする
デメリット・実行速度が遅い
・日本語サポートが少ない

このような特徴を踏まえると、Pythonは次のような人に適した言語といえます。

  • プログラミング初心者
  • AI・機械学習・データ分析の先端技術を扱いたい人
  • 情報収集は英語文献でも抵抗がない人

一方、実行速度の問題から大規模システム開発に携わりたい人にPythonは向いていないかもしれません。

自分に合うプログラミング言語が何か悩んでいる人は、この機会に「プログラミング学習プラン診断」をぜひ活用してみましょう。

Pythonの需要・将来性にまつわるFAQ

最後に、Pythonの需要や将来性にまつわるよくある質問へ回答します。

Pythonエンジニアの年収はどれくらい?

Pythonエンジニアの年収は400万円~1000万円超です。「求人ボックス」のAIエンジニアの平均年収は592万円(2023年5月時点)です。

Pythonエンジニアは需要が高く希少価値があるため、他の職種と比べ年収の高さが特徴です。また、先端技術分野に携わるエンジニアに対して、2,000万円~4,000万円といった高額な待遇を掲げる企業も増えています。

なお、次の記事では仕事内容や職種別にPythonエンジニアの平均年収を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。

Pythonエンジニアの年収を職種別に比較!高収入の理由も紹介

未経験からPythonを身につけるのは難しい?

Pythonは未経験からでも学びやすいプログラミング言語です。文法のシンプルさやコード記述量の少なさが理由です。

ただし、専門性の高いプログラムを構築する場合、数学や統計などの知識も必要になります。したがって、Pythonの習得難易度は専門性が上がるほど高まります。

しかし、Pythonの基礎スキル自体は初心者でも身につけやすいです。プログラミング未経験者で何の言語から始めたらよいかわからない人は、Pythonから学んでみることをお勧めします。

なお、下記の記事ではPythonの難易度について他の人気言語と比較しながら紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

Pythonの難易度は高い?初心者向けに人気言語5つと徹底比較

まとめ

今回は、他のプログラミング言語と比較しつつPythonの将来性を、現在の需要も交えて紹介しました。

Pythonは世界中で注目されており、学習のしやすさの観点からプログラミング初心者にも人気のあるプログラミング言語の一つです。先端技術分野の発展に伴い、AIや機械学習に関連したライブラリやフレームワークが豊富なPythonの需要は増加しており、将来性も期待できます。

Pythonを勉強し始める場合、学習の途中でエラー・バグの解決ができないことや疑問点・不明点の発生により、挫折してしまう人も少なくありません。そこで、現役エンジニアとマンツーマンのサポートを受けながら学習できる「SAMURAI ENGINEER」を利用してみるのもおすすめです。

この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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