フリーランスエンジニアの年収ってどうなの?
フリーランスエンジニアが年収アップするポイントは?
プログラミングの副業が注目されており、在宅ワークしやすいフリーランスエンジニアに興味を持つ方も増えています。フリーランスエンジニアを目指す前に、年収は確認しておきたいですよね。
そこで、この記事ではフリーランスエンジニアの年収について、さまざまな観点からご紹介します。年収アップのポイントもわかるので、ぜひご一読ください。
なお、フリーランスエンジニアの月収については、次の記事がおすすめです。
なお、フリーランスエンジニアの年収については次の動画でも解説しているので、良ければご覧ください。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの年収比較
まずは、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの年収を比較してみましょう。大手転職サイトdoda(デューダ)によると、IT業界に勤める会社員エンジニアの平均年収は約452万円。(2020年12月時点)
一方、大手フリーランス求人サイト「フリーランススタート」によると、フリーランスエンジニアの平均年収は約796万円です(2021年5月時点)。フリーランスエンジニアは、会社員エンジニアに比べて年収が高い傾向があるといえます。
もちろん年代や職種、言語によってフリーランスエンジニアの年収は前後します。次章以降では、それぞれの観点について平均年収を見ていきましょう。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いについては、次の記事もあわせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアの平均年収①【年代別】
次に、フリーランスエンジニアの平均年収を年代別にご紹介します。フリーランスエンジニア専門メディア「PE-BANK」によると、20~50代の平均年収はそれぞれ下記のとおりです。
年代 | 平均年収 |
20代 | 約700万円 |
30代 | 約800万円 |
40代 | 約860万円 |
50代 | 約630万円 |
順番に解説していきます。
20代
20代のフリーランスエンジニア平均年収は、約700万円です。20代では多くのスキルを持っている方がまだまだ少ないため、30~40代に比べると低めとなっています。
それでも、会社員エンジニアの平均年収に比べて250万円近く高い水準です。フリーランスは高単価な案件が多く、20代でも能力次第では条件の良い案件を獲得するチャンスは多いといえます。
30代
30代のフリーランスエンジニア平均年収は、約800万円です。20代と比べてエンジニアのスキルが全体的に上がることで、100万円ほども高くなっています。
20代からフリーランスエンジニアを継続していれば、プログラミングスキルに加えて営業力なども向上するのです。その結果案件の受注率が上がり、年収アップにつながっていると考えられます。
40代
40代のフリーランスエンジニア平均年収は、約860万円です。30代からさらに60万円ほど上がり、全年代のなかで最も高い平均年収となっています。
スキルのさらなる向上はもちろん、30代までのフリーランスとしての実績もプラスされるのです。そのため、より高単価な案件を受注しやすくなり、年収もアップしていると考えられます。
50代
50代のフリーランスエンジニア平均年収は約630万円で、40代から比べると下がっています。フリーランスエンジニアには「年功序列」が適用されないのが、会社員エンジニアとの大きな相違点です。
企業によっては年齢が高いエンジニアを敬遠する場合もあり、受注率が低下しやすくなってしまうと考えられます。それでも、会社員エンジニアの平均年収より約180万円も高い平均年収です。
また、50代でもスキルの高いフリーランスエンジニアであれば、40代の平均年収以上に稼いでいる方もいます。フリーランスで生き残るためには、年齢に関係なく継続的にスキルを積んでいくことが大切です。
フリーランスエンジニアの平均年収②【職種別】
次に、フリーランスエンジニアの平均年収を職種別に見ていきましょう。先ほどもご紹介したフリーランススタートのデータによると、おもな職種別の平均年収は下記のとおりです。
職種 | 平均年収 |
Webエンジニア(フロントエンド) | 約827万円 |
AI(人工知能)エンジニア | 約956万円 |
スマートフォンエンジニア(iOS/Android) | 約863万円 |
組み込みエンジニア | 約698万円 |
詳細について1つずつ解説していきます。
Webエンジニア
Web上で動作するプログラムを開発するのが「Webエンジニア」です。そのなかでもユーザーに見える表示部分を開発する「フロントエンドエンジニア」のフリーランス平均年収は、約827万円。
フリーランスエンジニア全体の平均年収(約796万円)よりも、若干高くなっています。在宅時間の増加などでWebサービスの需要は高まっており、Webエンジニアはフリーランスでも仕事を獲得しやすいのです。
なおWebエンジニアには、Webサーバー上でデータを管理するプログラムを開発する「バックエンドエンジニア」もいます。
AI(人工知能)エンジニア
人間の脳の働きをプログラムで再現する「AI(人工知能)エンジニア」のフリーランス平均年収は、約956万円です。フリーランスエンジニアのなかでも、トップクラスに高い平均年収となっています。
AIは幅広いビジネスシーンに活躍の場を広げており、AIエンジニアを求める企業も多いのです。しかも新しい分野で、求人数のわりにAIエンジニア数が少ないこともあって、高単価な案件が多いといえます。
スマートフォンエンジニア
スマホアプリを開発する「スマートフォンエンジニア」のフリーランス平均年収は、約863万円です。iOSエンジニアが約866万円、Androidエンジニアが約859万円となり、スマートフォンOSによる差はさほどありません。
スマートフォンは今やほとんどの人が持っており、スマホアプリの需要も高水準です。スマートフォンエンジニアの数がまだ多くないこともあり、フリーランスエンジニアの全体平均を70万円近く上回っています。
組み込みエンジニア
電子機器の制御プログラムを開発する「組み込みエンジニア」のフリーランス平均年収は、約698万円です。フリーランスエンジニアの全体平均と比べると、低めとなっています。
組み込み開発では、動作確認などで実際の機器を用いることが欠かせず、企業に常駐する案件が大半です。在宅ワークできる職種と比べて選択肢が狭まりやすいため、安定した仕事獲得が難しいといえます。
とはいえ会社員エンジニアの全体平均と比べると、250万円ほど高い平均年収です。最近注目のIoT(モノのインターネット)開発ができる魅力もあるので、在宅ワークにこだわらない方におすすめします。
フリーランスエンジニアの平均年収③【言語別】
フリーランスエンジニアと一言でいっても、開発対象や使っているプログラミング言語はさまざまです。ここでは、前章でご紹介した職種でよく使われる言語別に、フリーランスエンジニアの平均年収をご紹介します。
フリーランススタートでは、言語ごとに月額平均単価が公表されています。今回はそれらを12か月換算して、平均年収としました。
言語 | 平均年収 |
JavaScript | 約810万円 |
Python | 約869万円 |
Java | 約757万円 |
C++ | 約726万円 |
上の言語から、順に詳しく解説していきます。
JavaScript
「JavaScript」は、Webサイトに動的な処理をプラスするプログラミング言語です。JavaScriptのフリーランス平均年収は約810万円で、フリーランスの全体平均(約796万円)を少し上回っています。
Webサービスのフロントエンド開発では、JavaScriptが欠かせません。前述のとおりWebサービスの需要が高いこともあって、連動するようにJavaScriptの年収も高水準となっています。
Python
「Python」は、AI開発で特にポピュラーなプログラミング言語です。Pythonのフリーランス平均年収は約869万円で、全言語の中でもかなり高水準といえます。
やはりAI開発に高単価な案件が多いことが、Pythonの平均年収の高さにつながっているでしょう。またPythonはWebサービスのバックエンド開発に使われることもあり、案件が豊富で仕事を獲得しやすい面もあります。
Java
「Java」は、Androidのスマホアプリ開発で人気の高いプログラミング言語です。Javaのフリーランス平均年収は約757万円で、全体平均を若干下回っています。
Javaは汎用性が高く、フリーランスでは難易度の高い組み込み開発などにも使われることが影響しています。スマホアプリ開発やWeb開発では、高単価な案件も豊富です。
C++
「C++」は、組み込み開発でよく使われるプログラミング言語です。C++のフリーランス平均年収は約726万円で、全体平均と比べると低めとなっています。
C++は高単価案件の多いゲーム開発にも良く使われる分、組み込みエンジニアの平均年収(約698万円)よりも高水準です。とはいえ全体的に在宅ワークしづらい利用分野が多いため、前述した言語ほどは平均年収が高くありません。
フリーランスエンジニアの平均年収④【雇用形態別】
弊社がエンジニア100名を対象に行った「雇用形態別の年収に関するアンケート結果」は次のとおりです。
会社員では全体の平均が448万円。男性(516万円)、女性(448万円)の結果となりました。
フリーランスの年収は会社員と比較して低く、全体の平均は373万円、副業では345万円となっています。フリーランスは単価が高いイメージがありますが、業務内容や契約期間によっても年収は大きく異なります。
フリーランスエンジニアの年収は手取りでいくら?
これまでご紹介したフリーランスエンジニアの平均年収は、手取り額ではありません。フリーランスでは各種保険料や税金を自分で支払うこととなり、残った金額が手取りとなります。
個人差はあるものの、年収500万円のフリーランスであれば349〜374万ほどが手取りになると推定されます。(弊社のシミュレーション結果)
会社員であれば企業側が保険料を負担してくれますが、フリーランスは自分だけで全額負担しなければなりません。そのため同じ額面だと、会社員よりは手取り額が少なくなる傾向があります。
フリーランスエンジニアの手取りについて詳しくは、こちらの記事をお読みください。
フリーランスエンジニアは年収1000万円も狙える?
月額単価100万円を超える案件もあるフリーランスエンジニアは、年収1000万円も十分狙える仕事です。実際に、年収1000万円を達成している方も少なくありません。
ただし、実現するには高単価な案件を高い受注率で継続的に獲得していく必要があります。年収アップするための具体的なポイントは、次章でご紹介します。
フリーランスエンジニアの年収をアップさせる4つのポイント
年収アップを目指すフリーランスエンジニアが押さえておきたいポイントは、下記の4つです。
- 資格よりスキルアップ優先
- ポートフォリオを充実
- 営業力を高める
- エージェントの利用
1つずつ順番に解説していきます。
資格取得よりもスキルアップを優先する
フリーランスエンジニアが年収アップするなら、資格取得よりもスキルアップを優先しましょう。エンジニアの仕事獲得に役立つ資格は難易度の高いものが多く、取得までの学習コストがかなり大きいのです。
資格が必須となる案件は限られていますし、自分で応募する案件を選べるのであまり困ることはありません。資格取得にコストをかけるよりも、スキルアップに注力してアピールポイントを増やした方が、費用対効果は高くなるでしょう。
ポートフォリオを充実させる
「ポートフォリオ」とは、自分が作ったプログラム作品集のことです。受注率をアップさせるために、ポートフォリオを充実させましょう。
ポートフォリオの完成度が高ければ、スキルの高さを企業に強くアピールできます。フリーランスエンジニアがポートフォリオを作成するメリットやコツについては、次の記事を参考にしてください。
営業力を高める
フリーランスエンジニアが、多くの企業から案件を獲得していくためには、営業力が欠かせません。顧客に自分を売り込み受注率アップさせるために、営業力を強化しましょう。
営業力が高まると顧客との信頼関係を築きやすくなり、継続案件の獲得チャンスも増えます。ただし、フリーランスだと対面でアピールできる機会は少ないので、オンラインでいかに自分を売り込めるかが鍵です。
フリーランスエンジニアが営業力を高めるためのポイントについては、こちらの記事をご覧ください。
エージェントを利用する
「エージェント」は案件の紹介や、契約などのサポートをしてくれるサービスです。エージェントを利用することで条件の良い案件を獲得しやすくなり、年収アップにつながります。
最もおすすめなのは、登録者数ナンバー1の「レバテックフリーランス」です。エージェントを有効活用するためのポイントについては、次の記事を読んで押さえておきましょう。
未経験から稼げるフリーランスエンジニアを目指すならスクールへ
フリーランスエンジニアとして自分で仕事を獲得し続けることは、容易ではありません。特にプログラミング未経験だと、スキルを習得する前に挫折してしまう方がほとんどです。
未経験から稼げるフリーランスエンジニアになりたい方には、プログラミングスクールを活用することをおすすめします。プロの講師が丁寧にサポートしてくれるので、挫折せず効率的に学べます。
弊社「SAMURAI ENGINEER」は、フリーランス歴3年以上のエンジニアがメイン講師を務めるスクールです。マンツーマン指導で、スキル習得から仕事獲得までしっかりサポートいたします。
受講は完全オンライン形式で、無料カウンセリングもオンラインで受けられます。未経験からフリーランスエンジニアを最速で目指す方は、ぜひお試しください。
まとめ
今回はフリーランスエンジニアの年収に関して、下記の7点をご紹介しました。
- フリーランスと会社員の年収比較
- 年代別フリーランス平均年収
- 職種別フリーランス平均年収
- 言語別フリーランス平均年収
- フリーランスの手取り年収
- フリーランスは年収1000万円も狙える?
- フリーランスが年収アップする4ポイント
フリーランスエンジニアは難易度が高いものの、年収アップを狙いやすい魅力的な仕事です。今回の内容を参考にして、ぜひフリーランスエンジニアを目指してみてください。
この記事のおさらい
フリーランスエンジニアの平均年収は約796万円。会社員エンジニアの平均年収は約452万円で、フリーランスエンジニアの方が平均年収は高いといえます。
年収1000万円を狙うことは十分可能です。ただし、高単価な案件を高い受注率で継続的に獲得していく必要があります。