【初心者向け】システム開発とは?開発ができるようになる方法も解説

近年、IT技術の発達や業務効率の改善がもとめらる中で、大きな注目を集めているシステム開発。

しかしIT系の職種の方でないと、イメージしにくい部分があり、なんだかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、

システム開発ってなんだろう?
システム開発はどうやったらできるの?

という疑問に答えるために、

  • システム開発の概要
  • 開発事例
  • 開発の進め方
  • 関わる職種
  • システム開発の学習方法

について解説しています。

今後知らないではすまされない、システム開発の基本的な知識を、ぜひ身につけていきましょう。

この記事の要約
  • システム開発とは業務効率などを改善する仕組みづくりのこと
  • システム開発は要件定義から運用・保守までの複数工程にわかれる
  • システムエンジニアやプロジェクトマネージャーなどがシステム開発を担う

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目次

システム開発とは

そもそものシステム開発とは、「仕組み」や「枠組み」をつくることです。そのためソフトウェアを使っているかどうかは、じつは関係ありません。

しかし現代においては、とりわけ企業の業務効率を改善させるための仕組みづくりを意味しています。

システム開発の事例

システム開発とひとことで言っても、具体的にどのようなことを行うのでしょうか?
ここでは、

・製造業
・販売業
・流通業


のシステム開発の事例を紹介します。

事例①:製造業

プリント・印刷加工を行っている製造業の会社では、生産性の向上を目標としていましたが、データの取得に工数を取られる上に、正確性も低い受注1件あたりの原価と粗利を出せていないという課題がありました。
そこで、

  • 見積
  • 受注
  • 生産
  • 販売
  • 仕入
  • 在庫
  • 会計


の全ての工程を管理できるシステムを導入。

  • その結果、コストをこまかに管理でき改善点が見つけやすくなった
  • 伝票発行、請求書、入金、会計までの処理がはやく正確になった

という成果を得ることができました。

事例②:販売業

アパレルの販売代理店では、

  • 受注伝票
  • メーカーへの発注書
  • 加工手配書


などはすべて紙で管理していたため、1件の受注の管理に多くの時間と手間がかかっていました。

そこで新たに販売管理システムを導入したところ、

  • 見積で入力したデータが納品書まで一括で算出できる
  • 過去の受注履歴の検索、共有が簡単になった
  • 紙の受注伝票や発注書の管理をする必要がなくなった

などの成果が得られ、業務効率のアップとコストダウンの両方を実現することができました。

事例③:流通業

畜農産物の流通を行っている会社は、業務効率やサービス向上のために業務システムを積極的に導入していました。

しかしシステムが古くなってきていたため、

  • 運行データを管理する手間が大きい
  • ドライバーの現在地をリアルタイムで把握できない

という課題を抱えていました。
そこで、クラウド型の新しい運行管理システムを導入したことで、

  • ドライバーの稼働実績を一元管理、自動計算
  • リアルタイムでドライバーの現在地を把握

することが可能となり、さらなる作業効率とサービスの向上を実現しました。

システム開発の進め方

ここからはシステム開発の具体的な進め方について解説します。
システム開発は大きく、

  • 要件定義(要求定義)
  • 外部設計(概要設計)
  • 内部設計(詳細設計)
  • プログラミング(実装)
  • テスト
  • システム移行(リリース)
  • 運用・保守

という7ステップに分けられます。以下ではそれぞれのステップについてくわしく解説していきます。

①:要件定義(要求定義)

システム開発において、ユーザーが求めるものを、どうシステムに落とし込むのかを決めるのが要件定義です。ユーザーの要求に応えるため、細かな動作や考えられるエラー動作などを、プログラムをもとに想定する必要があります。

そのため、あらゆるプログラミング言語の知識や経験が求められる業務になります。

②:外部設計(概要設計)

外部設計は、概要設計とも呼ばれ、要件定義で決定した機能や性能などをもとに、システムの基本的な部分の設計を行います。基本的には外部設計までが、上流工程に含まれます。

操作画面や操作方法など、ユーザーに見える部分の仕様を決定したり、システム開発のスケジュールやセキュリティなどを設計したりと、ユーザーに向けた仕様を設計するのが外部設計です。

③:内部設計(詳細設計)

内部設計は、外部設計をもとにして、システム内部のユーザーから見えない詳細部分の設計を行います。

外部設計の結果を実際にプログラミングしやすくするために、内部設計はプログラム機能を分割し、そこで使用するデータなどを設計する業務になっています。

④:プログラミング(実装)

プログラミングの段階では、実際にプログラマーやエンジニアがコードを書いていきます。外部設計や内部設計をもとに、クライアントやユーザーが求める機能を実装していく段階です。

⑤:テスト

ここからは、実際に設計通りにできたプログラムが、予定通りに動いているのかをテストする段階になります。
テストにも様々な種類があり、それぞれ、

  • 単体テスト
  • 結合テスト
  • 総合テスト
  • 運用テスト

と呼ばれることが多く、これら全てのテストを実行していきます。

単体テスト

単体テストでは、それぞれの機能単体が誤作動していないかどうか、チェックしていきます。エラーが発生した場合は、詳細設計書の通りに、エラー発生時の指示に従って異常を解決する必要があります。

結合テスト

結合テストでは、単体テストで予定通りに作動した機能を連結させても、プログラムがエラーなく作動するかを確認する業務です。

総合テスト

総合テストは、システム全体を連結させても、正常に作動するかを確認する業務です。異常が発生した場合は、結合テストや単体テストの結果までさかのぼって、どこにエラーの原因があるのかを探らなければいけません。

運用テスト

運用テストは、実際の本番環境でもエラーなく作動するかどうか確認する業務です。

運用テストは、別名導入テストとも呼ばれ、ここでミスが起きるとユーザーやクライアントに直接影響が出るため、特に注意を払って本番環境のもとテストを行う必要があります。

⑥:システム移行(リリース)

システム移行は、旧システムから切り替える工程で、リリースは、新しく構築したシステムを本番環境に移行し公開する業務です。システム移行にも、一斉移行や、徐々に切り替える順次移行など、さまざまな移行方法があります。

⑦:運用・保守

システムを移行・リリースした後は、システムが停止しないよう、メモリの利用状況などをチェックする業務である、運用・保守の段階に入ります。その他にも、システムの細かな部分を改善したり、システムに不具合が起きた時の対応なども保守・運用業務に含まれます。

システム開発に関わる職種

ここでは、システム開発に関わる職種について解説していきます。

システム開発に関わる職種は大きく、

  • システムエンジニア
  • プログラマー
  • プロジェクトマネージャー

に分けられます。

それでは、それぞれの職種について見ていきましょう。

システムエンジニア

システムエンジニアは、System Engineerの頭文字を取ってSEとも呼ばれている、システム開発における設計書(仕様書)の作成を主に担当する職種です。

具体的には、

  • 要件定義
  • 外部設計
  • 内部設計
  • テスト

の4つが仕事内容になります。しかし場合によっては、エンジニアがプログラミングも行うことがあります。

プログラマー

プログラマーは、ProgrammerからPGとも呼ばれている設計書(仕様書)をもとに実際にプログラミングを行う職種です。システム開発においては、設計書の通りにプログラミングをしたとしても、システムがうまく動かないことがあります。

このような場合には、設計書の間違いを指摘し、修正していくのもプログラマーの重要な役割であるとされています。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、Project Managerの頭文字を取ってPMとも呼ばれており、

  • 予算
  • スケジュール
  • メンバー


を決定し、チームを結成してシステム開発を行っていく職種のことです。またシステム開発が進行しているときには、計画通りに進まなかったり、計画そのものを変更する必要がある場合いがあります。

そのような際にも、開発がスムーズに進むようにクライアントやメンバーの間に立ちながら、さまざまな業務の調整を行うことも、プロジェクトマネージャーの役割になります。

システム開発ができるようになる方法

ここまでシステム開発がどのように行われているかについて解説してきましたが、いったいどうすればシステム開発ができるようになるのでしょうか?

システム開発ができるようになる方法は、

  • 企業に勤めて実務経験を積む
  • 教材などを使って独学で学ぶ
  • プログラミングスクールで学ぶ

の3つの方法があります。以下では、それぞれの方法についてくわしく解説していきます。

企業に勤めて実務経験を積む

現在エンジニアやプログラマーが不足しているため、未経験者でも企業の技術研修を受けた上で、いきなり実務経験を積むことも可能です。

もちろん事前の知識やスキルがほとんどないまま、実際の業務を行うことになるので、

  • 業務を行うハードルが高い
  • 業務が自分に合わなかったときにすぐには辞められない

といったデメリットも同時にあります。

独学で学ぶ

現在プログラミングの学習教材は、

  • 書籍
  • Webサイト
  • 動画
  • 学習サービス


などがあり、価格も非常に安価であるため、だれでもシステム開発が独学できるようになっています。ただし、独学でシステム開発ができるようになるためには、かなりの努力が必要です。

  • わからないところを自分で調べて解決できる
  • 自分で学習のモチベーションを維持できる

といったことができなければ、途中で挫折してしまう可能性が非常に高いでしょう。

プログラミングスクールで学ぶ

最後のシステム開発ができるようになる方法は、プログラミングを学べるスクールで学習することです。
プログラミングスクールでは、

  • 専門の講師に直接指導してもらえる
  • わからないところを講師に直接相談できる
  • 一緒に学ぶ他の学生とモチベーションを高めあえる

という環境が揃っているため、初心者の方でも学習に取り組みやすくなっています。また就職支援も同時に行っているスクールも多く、卒業後にすぐに実務経験を積むことも可能になるでしょう。

まとめ

ここまでシステム開発について、

  • システム開発の概要
  • 開発事例
  • 開発の進め方
  • 関わる職種
  • システム開発の学習方法

に触れながら解説してきました。

IT技術が発達していくなかで、ますます需要が高まることが見込まれているシステム開発。システム開発についての知識があれば、あなたの今後のキャリアがより良いものになっていく可能性は非常に高くなるでしょう。

今後のキャリアの選択肢として、システム開発に携わることも検討してみてはいかがでしょうか。

なお、システム開発については下記メディア「Sqripts」でも発信しているので、良ければ参考にしてください。

この記事を書いた人

兵庫県西宮市出身。現在大学4年生。プログラミングスクールを卒業したのち株式会社SAMURAIでインターン生として活動中。
記事の執筆や編集、業務改善システムの改善を担当中。

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