JavaScriptには数多くのフレームワークやライブラリが存在しますよね。そんな中で、
今旬なフレームワークは? それぞれの特徴は?
そもそもフレームワークとライブラリ、ツールって何が違うの?
などなど、さまざまな疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか? JavaScriptの情勢は日々変化するので、情報を追うのも大変なはず。
そこで今回は、JavaScriptの人気フレームワーク6選を紹介し、それぞれの特徴を解説していきます。定番フレームワークから、最新の人気フレームワークまで紹介しているのでフレームワーク選びの参考にしてください。
フレームワーク、ライブラリ、ツールの違いも解説しているので、初心者の方も必見ですよ。
また、次の記事ではそもそもJavaScriptとはどんなプログラミング言語なのか、その特徴やできることを将来性も交えて紹介しているので良ければ参考にしてください。
→ JavaScriptとは?初心者向けに特徴・できること・将来性を簡単解説
そもそもフレームワークとは?
みなさんは「フレームワーク」を使用したことはありますか? そもそもフレームワークが何か分かりますか?
フレームワークという単語自体は、英語で「枠組み・構造」を意味しています。つまり、JavaScriptでWebサービスやアプリを開発するうえで、サーバーとの連携、ルーティング、データの送受信(CRUD)など、全体的な処理の流れを構造化するわけです。
そのため、フレームワークを使えば足りない部分だけを集中して開発すれば良いので、とても効率が良いうえ複数人が一緒に作業しやすくなるメリットもあります。
最初の学習コストは高くなりますが、一度マスターしておけば今後の開発作業は効率が良くなるので、現在では欠かせない存在になっています。
ライブラリやツールとの違い
フレームワークと一緒に「ライブラリ」とか「ツール」という言葉もよく見かけますよね?
これらはとても混同しやすいので、それぞれの違いを簡単に説明していきます。
ライブラリとは
「ライブラリ」は、簡単に言うとある特定のことに特化した機能を提供してくれるプログラムのことです。例えば、代表的なライブラリとして「jQuery」があります。(詳しくは後述します)
いくつかの機能が提供されていますが、主にDOM要素をJavaScriptから簡単に操作するための機能が提供されています。
ツールとは
「ツール」を簡単に説明すると、作業を効率化してくれるものになります。
例えば、プログラムのコンパイラーとかトランスパイラ、画像やコードのサイズを圧縮してくれるもの、テストやデプロイを自動化するもの……など、たくさんあります。有名なものとして「gulp」「Babel」「Webpack」などがありますね。
このように「フレームワーク」「ライブラリ」「ツール」は、それぞれ異なる目的のために存在しているので混乱しないようにしましょう!
境界線は曖昧な事も
フレームワーク、ライブラリ、ツールのそれぞれの違いを解説しましたが、ただ実際これらの境界線は曖昧だったりもします。
というのも、フレームワークにライブラリが含まれたり、ライブラリがフレームワークのようなメソッドを実装していたり……と、実際の機能の幅はさまざまなのです。
明確な定義はそれぞれで違うのですが、最近ではあえてこれらをあまり区別せずに、総じてフレームワークと呼んだりする事もあるという事を覚えておきましょう。
JavaScriptフレームワークを使用するメリット・デメリット
メリット
作業効率の向上
フレームワークを使用し開発することで、コーディングの手間を省き作業を効率化することができます。コーディング量が減る事で、フレームワークを使用しない場合と比べ短時間で高品質な成果物を作ることができるのです。
また、フレームワークには、再利用可能なクラス・ライブラリ等が含まれており、それらをルールに従って利用すれば、誰が作っても同じものを作ることができます。
ソースコードの統一
複数のエンジニアが関わるチーム開発を行う場合、フレームワークを使用しソースコードの統一性を保持することができます。それぞれのエンジニアのスキルによってコーディングには差が出やすいですが、フレームワークの共通ルールを使用することでその差を少なくできます。
また、開発スキルが低い場合でも、フレームワークを利用することでバグも少なくなることも利点として挙げられます。
デメリット
習得コストが掛かる
そのフレームワーク特有のルールを覚えないといけないので、JavaScript以外にも学習にコストが掛かります。
また海外発のフレームワークが多いため、英語のドキュメントしかなかったり情報があまりネット上に充実していない場合があるのもネックになりますね。
複数フレームワークの習得が必要になる
フレームワークは企業や案件によって使用するものが異なる場合があるので、その時々に合わせて使用するフレームワークを学習する必要があります。
チーム開発では自分だけ習得しているフレームワークを使うということはできないので、習得したフレームワークを活かすなら案件を選んでいく必要があるでしょう。
JavaScriptのおすすめフレームワーク・ライブラリ6選
では、JavaScriptの人気フレームワークをご紹介したいと思います。前述した通り、ライブラリやツールとの定義が少し曖昧だったり、人によって位置付けが違う可能性もあるので、ライブラリも一緒に紹介していきます。
それぞれメリットやデメリットが存在するので、作成したいアプリケーションにとってどれが一番最適なものか選ぶのも重要な作業となるでしょう。
AngularJS
開発者 Google及びコミュニティ
読み方 | アンギュラー/アングラー |
種別 | フレームワーク |
公開日 | 2016年9月 |
Webサイト | https://angularjs.org/ |
AngularJSとは、Googleが開発しているフレームワークです。
JavaScriptを勉強し始めた人も、一度は聞いた事があるくらいの有名なフレームワークです。AngularJSは、システムの管理画面系アプリケーションやページ数の少ないWebアプリケーションに向いています。
AngularJSを使用する大きなメリットのひとつとして、動作端末が多いアプリケーションを作成できるということが挙げられます。
つまり作成したアプリケーションがどの動作環境で作動するかどうか、気にしなくても開発を進めることができるのです。AngularJSについての詳しい説明は、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。

Vue.js
開発者 Evan You(元Google)
読み方 | ビュー・ジェイエス |
種別 | フレームワーク |
公開日 | 2014年2月 |
Webサイト | https://vuejs.org/ |
Vue.jsは、自由度の高いフレームワークとして人気を集めています。
幅広い規模のアプリケーションの開発に向いていると言われています。他のライブラリを導入し、組合すことができることから、自由度が高く効率よく開発できることが特徴的です。
Vue.jsについての詳しい説明は以下のリンクを参考にしてみてくださいね。

jQuery
開発者 ジョン・レシグ
読み方 | ジェイクエリー |
種別 | ライブラリ |
公開日 | 2006年1月 |
Webサイト | https://jquery.com/ |
JavaScriptのライブラリの中で最も有名で、最も使われているのがjQueryです。
どんなブラウザでも使えるのがjQueryの一番の特徴です。ブラウザの違いを吸収して、どのブラウザでも同じコードで動作するようにしてくれるというのです。これが最も使われている理由でもありますね。
また、それ以外にも読み込みが簡単だったり拡張が容易であったりと、さまざまなメリットがあります。全Webサイト中75.3%が使用しているとも言われているjQuery、ぜひ覚えておきましょう。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
React.js
開発者 Facebook及びコミュニティ
読み方 | リアクトジェイエス |
種別 | ライブラリ |
公開日 | 2011年頃 |
Webサイト | https://reactjs.org/ |
React.jsはFacebookが開発しているフレームワークです。
React.jsのプログラムはオープンソースであることから、信頼性の高いフレームワークとして人気を集めています。動作も速さもメリットのひとつとして挙げられるので、シングルページアプリケーション(SPA)などの開発に向いていると言われています。
React.jsについての詳しい説明は、以下のリンクを参考にしてみてくださいね。

Riot.js
開発者-
読み方 | ライアットジェイエス |
種別 | ライブラリ |
公開日 | – |
Webサイト | https://riot.js.org/ja/ |
Riot.jsは、昨今の複雑化したフレームワークを踏まえて、非常にシンプルかつ学習コストの低いコンポーネント指向のフレームワークです
例えば、Node.jsやトランスパイラなどの開発環境を準備しなくても、scriptタグ1つですぐにでもRiot.jsは使い始めることができます。
また大きな特徴としてカスタムタグを作成することが可能で、しかもHTML / CSS / JSを1つのタグにまとめることができます。
次の例は「something-tag」という独自のHTMLタグを作成している例です。
<pre class="lang:html decode:true"><style> h1 { font-size: 18px; } </style></pre> <script><span data-mce-type="bookmark" style="display: inline-block; width: 0px; overflow: hidden; line-height: 0;" class="mce_SELRES_start"></span> console.log('Hello Riot.js'); </script> <pre class="lang:html decode:true"></pre>
このようにカスタムタグ内にHTML / CSS / JSを統合できるので、コードの見通しや処理の流れが把握しやすくなるわけです。
また、イベント処理などは「onclick」「onsubmit」など標準のJavaScriptでお馴染みのメソッドを利用することで、極めて学習コストを低くしているのも魅力的でしょう。
Hyperapp
開発者 Jorge Bucaran(Qiitaの中の人)
読み方 | ハイパーアップ |
種別 | ライブラリ |
公開日 | – |
Webサイト | https://github.com/jorgebucaran(github) |
Hyperappは、わずか1KBという超軽量のフレームワークでありながら、ReactやVueのようなプログラミングをもっと効率よく行えるように設計されています。
知っておくべきHyperappから提供されているメソッドは「app()」「h()」の2つだけであり、これだけでやりたいことがほぼ実現できるという究極のシンプルさも魅力的です。簡単に説明すると、app()は「状態・アクション・表示」を管理する関数です。
app{state, action, view, document.body}
つまり、「どんなデータをどういう風に処理して表示するか?」ということをプログラムしていくだけで、効率の良いソースコードになるように工夫されているわけですね。
また、「h()」は 簡単に言うとJavaScriptからHTMLを簡単に記述する関数になります。
h("div", {id: 'app'})
画面には次のようなHTMLが出力されます。
ちなみに、HyperappではDOM情報をすべてJSONオブジェクトとして管理しているので、h()はDOM情報をJSONに変換する役割も担っているわけです。
今おすすめのJavaScriptフレームワークを徹底比較!
以下、今回紹介したフレームワークをGoogle Trendsで調べた結果です。(5つまでしか比較できない為、Riot.jsは抜きました)
2010年〜2020年5月までのデータになります。昔からjQueryがずっと人気だったのは一目見てわかりますね。ただしここ数年、他のフレームワークやライブラリが台頭してきたことにより、人気が低下気味でもあります。
その中で、最も今勢いがあるのはReactでしょう。、InstagramやTwitterなどで利用されている事も影響しているのかもしれません。
これからJavaScriptのフレームワークを習得しようと考えている人は、Reactも候補に入れる事をおすすめします。
次に、フレームワークごとの扱いやすさ・求人数を比較表にまとめました。
※扱いやすさは初心者向けかどうか・コードの簡単さから独自に算出しています。
「React.js」や「AngularJS」も需要はありますが、初心者でも扱いやすく仕事にも繋げていきたいと考える場合、「Vue.js」・「jQuery」を習得していくことがおすすめです。
上記はどちらもネット上に情報が多いので学習しやすく、導入も比較的簡単です。逆にHyperappは求人がなくトレンドにもあがっていないので、学習するメリットは薄いと言えますね。
JavaScriptのフレームワークは、種類が多くトレンドも移り変わりが早いです。これからJavaScriptフレームワークの習得を考えている方は、自分が学習する目的を踏まえた上で学ぶフレームワークを選んでいくことが大事と言えるでしょう。
各フレームワークはどんな開発に向いている?
それでは先程紹介したそれぞれのJavascriptフレームハークはどのような開発に向いているのかを見ていきましょう。Javascriptのフレームワーク選びで迷っている方などは、自分がどのような開発をしていきたいかなど、需要に合わせたJavascriptフレームワークを選びましょう。
AngularJS
AngularJSでは、マスターメンテナンスなどのような「CRUD系アプリ」「業務系アプリ」といった、各機能が独立した画面として成り立って存在しており、フォームを使ってデータなどの送受信を行うようなアプリの開発に向いているとされています。
ですが逆に、ゲームなどのように変化するデータの量が多くて速度重視となるアプリの開発や、シングルページアプリケーションと呼ばれる、AjaxやWebSocket通信を使い、画面が遷移しないWebアプリなどの開発にはあまり向いていない印象です。
Vue.js
Vue.jsでは先程紹介したAngularJSが苦手としている、シングルページアプリケーション開発に使われていることが非常に多いです。
シングルページアプリケーションで開発すると、ページ遷移をする時はJavaScriptを使用することによりHTMLの一部を差し替えて切り替えることができます。従来のWebページではページ遷移の時に全体を切り替える必要があったので、シングルページアプリケーションによって新しいUIの実現やスピードの向上を実現することが可能となりました。
このようなパフォーマンスの高さから今では多くの企業でWebサイトやアプリケーションの開発にシングルページアプリケーションを採用しており、シングルページアプリケーション開発に使われるVue.jsの人気も高まっているという訳です。
jQuery
jQueryはとても多くのWebサイトで使われています。主に商用のホームページやECサイトなどで使われることが多く、Webアプリケーションでも小中規模のものはだいたい使われています。
jQueryではプラグインを利用することで、機能追加も簡単にでき、ブラウザ間のの違いを気にすることもないところも特徴の1つです。
React.js
React.jsはWebサイトよりもアプリケーション開発に使われることのほうが多いです。何かに特化したWebサイトやアプリケーションの開発がしたい方に最適です。
他にもReact.jsではVR開発も行えます。VRと聞けば、Unityを利用したゲーム開発が主に一般的なのですが、Reac.jsでtはWebベースのVR開発を行うことができます。
Riot.js
Riot.jsは軽量なライブラリのためAngularJSのようにフルスタックではありません。そのため、Riot.jsは比較的小規模での開発に適しています。その分小規模開発ではRiot.jsの真価が発揮されることでしょう。
また、Riot.jsにはデータバインディングの機能もありません。またCoC(設定より規約)のような明確な書き方のルールも存在しないため、チーム開発の場合は開発している人に依存しないようなルール決めなどが大切となります。そのような理由から大規模な開発には向きません。
Hyperapp
Hyperappは前述したとおり、軽量のフレームワークでありながらプログラミングを更に効率よく行える設計になっていることから、気軽にWEBアプリケーションの開発に用いることが出来ます。
また、究極なまでにシンプルに設計されているため、比較的規模が多くなってしまうような開発でも一貫して管理などがしやすいところも特徴なので、大人数で開発する際にもよく利用されることがあります。
今人気のJavascriptフレームワークは?
Javascript自体が、昨今ではWEB制作の際には必須と言っても過言ではないくらい人気の言語となっています。そんなJavascriptで実際によく使われているフレームワークを、今回ご紹介した中から2つに厳選してご紹介します。
まず結論から言うと、今人気のフレームワークは下記の2つです。
- React.js
- Vue.js
この結果については、実際にWebエンジニアとしていくつもの開発に携わった中での体感ですので、個人差はあるかと思いますが、このVue.jsとReact.jsは間違いなく多くの開発現場で利用されている人気のフレームワークと言えます。
その理由としては、習得難易度の低さやいかに効率的に開発を進められるか。というところがポイントとなっています。
もちろんそれぞれのフレームワークごとに、良いところ・悪いところや向き不向きがあるので、開発に合わせて最適なフレームワークを選択できるように最低限の知識はつけておいて損はないと思います。
もし、まだ初心者でどれにしたら良いかわからないという方は、自分がどんなものを作っていきたいかを明確にしてからそれに合ったJavascriptフレームワークを選択できるように、準備しておきましょう。そのためには、まずJavascriptでの開発が最低限できることが必須なので、その後から考えても良いかもしれませんね。
JavaScriptを習得して仕事に繋げたい人は……
この記事を読んでいる人の中では、JavaScript及びそのフレームワークを習得することによって、仕事獲得や転職などに繋げたいと考えている人もいるのではないでしょうか?
そんなあなたは、プログラミングスクールに通って学習を進める事をおすすめします。JavaScriptは初心者でも比較的とっつきやすい言語ではありますが、その反対非常に奥の深い言語なので、習得しようと思ったら案外大変な言語です。
仕事などに繋げる事を考えると、独学だけでなくプロの力を借りた方が確実なのです。
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まとめ
この記事では、JavaScriptの「フレームワーク」ついて解説しました。
JavaScriptプログラミングにおいて、フレームワークを使うと便利なシチュエーションはたくさんあります。みなさんもこの記事を通して、JavaScriptのフレームワークに関する知識をどんどん増やしていってくださいね!
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