そもそもHTMLエディタとは?
HTMLエディタの種類は?
おすすめのHTMLエディタについて知りたい
HTMLの編集を効率アップしたい方に欠かせないものが、「HTMLエディタ」です。
しかし通常のテキストエディタを使っている方の多くは、HTMLエディタについてこのような疑問を抱えていますよね。
そこでこの記事では、HTMLエディタの基礎知識やおすすめのもの6選をご紹介します。HTML初心者の方でも分かりやすい内容になっていますので、ぜひご一読ください。
なお、そもそものHTMLやエディタについてあまり良く知らない方は、まず以下の記事で前提知識を押さえておきましょう。
この記事の目次
HTMLエディタとは何か?初心者向けに解説

HTMLエディタとは、その名の通りHTMLファイルの編集に特化したエディタです。
HTML編集用の便利な機能が多く備わっており、通常のテキストエディタを使うよりも格段に効率アップできます。
たとえば入力を自動補完してくれる機能によって、プログラマーが手入力する手間を削減することが可能です。また、プレビュー機能を使えばソースコードを編集しながら表示も確認できるので、細かい調整が容易になります。
HTMLエディタの多くは無料で利用でき、カスタマイズなどの独自機能もさまざまです。
記事の後半ではおすすめHTMLエディタをご紹介しますので、自分に合ったものを見つけましょう。なお、HTMLエディタの主な機能やメリットについては、次章で解説します。

HTMLエディタを使う4つのメリット

HTMLエディタを使うことで得られる主なメリットは、以下の4つです。
- HTMLの記述を効率化できる
- 見やすくなり記述ミスを減らせる
- プレビュー機能で実際の表示も確認できる
- CSSやJavaScriptの記述にも使える
それぞれ、順番に解説していきます。
メリット1:HTMLの記述を効率化できる
HTMLエディタには自動補完機能があるため、手入力する負担が減りHTMLの記述を効率化できるメリットがあります。
HTMLエディタによって細かく仕様は変わってきますが、最もポピュラーなものは「終了タグの補完」と「タグの入力候補表示(スニペット)」です。
たとえば「HtmlInstant」というHTMLエディタだと、"<h1>"と入力するだけで終了タグの"</h1>"を自動的に記述してくれます。
また「Atom」というHTMLエディタの場合は、"h"と入力するだけでhから始まるタグの入力候補を表示してくれます。"h1"を選択すると、h1の開始タグと終了タグが自動入力されるので便利です。
このような自動補完機能を使えばHTMLの記述量が大幅に削減でき、効率アップにつながるでしょう。
メリット2:見やすくなり記述ミスを減らせる
HTMLの階層構造が複雑になると、タグや属性などの位置関係が分かりづらくなり、記述ミスしやすくなります。
その点HTMLエディタを使うと、構成要素ごとに色分けして表示されるため見やすく、記述ミスを減らせるのもメリットです。
たとえばAtomの場合はタグの要素名を赤色、属性名をオレンジ色、属性値を緑色で表示してくれます。
このように色分けされていると、どこに何が記載されているか把握しやすいですよね。
メリット3:プレビュー機能で実際の表示も確認できる
HTMLファイルに記述されたソースコードと、Webブラウザ上での実際の表示は異なりますよね。
実際の表示を確認する場合は、HTMLファイルをWebブラウザ上で開かなければなりません。
しかし、HTMLファイルを変更するたびに開き直すのでは面倒でしょう。そこで便利なのが、多くのHTMLエディタが持つプレビュー機能。
この機能を使用すると、HTMLファイルを編集しながらWebブラウザ上の表示もリアルタイムに確認できます。
このように、実際の表示を把握しながらHTMLを変更できるので細かい調整がしやすいのもメリットです。
メリット4:CSSやJavaScriptの記述にも使える
HTMLファイルを扱う方の多くは、HTMLと関わりの深い「CSS」や「JavaScript」も扱うのではないでしょうか。
CSSはWebコンテンツのデザインをカスタマイズする言語、JavaScriptはWebコンテンツに動きを付ける言語です。
多くのHTMLエディタは複数のプログラミング言語に対応しており、CSSやJavaScriptのファイルも編集できるメリットがあります。後ほどご紹介しますが、中には同じ画面でHTMLやCSSを同時編集できる高機能なHTMLエディタも。
CSS・JavaScriptの基礎知識や書き方について知りたい方には、以下の記事がおすすめです。
HTMLエディタは大きく分けると2種類

HTMLエディタは、大きく分けると「インストール型」「オンライン型」の2種類です。それぞれ、順番に解説していきます。
軽量で使いやすい「インストール型」
インストールして使うタイプのHTMLエディタです。
- インストールが済めばオフラインでも使える
- ネットワークを経由しないため動作が軽い
などのメリットがあります。
その一方でインストールの手間が発生する点や、データ管理を自分のパソコンで行う必要がある点はデメリットです。
オフラインでのHTML編集が多い方や、使いやすさを重視したい方におすすめします。
インストール不要な「オンライン型」
ネットワークを経由して、Webブラウザ上から利用するタイプのHTMLエディタです。
インストールの手間がかからない、Web上でデータ管理できるためパソコンのデータ容量を圧迫しない、などのメリットがあります。
その反面、オフライン環境では使えない点やネットワークの状態によっては動作が重いこともある点がデメリットです。
パソコンのデータ容量を増やしたくない方や、基本的にオンラインでしかHTML編集しない方におすすめします。

無料で使えるおすすめHTMLエディタ6選

ここでは、基本的に無料で使えるおすすめHTMLエディタを、インストール型・オンライン型それぞれ3つずつご紹介します。
HTMLエディタによってさまざまな機能があるので、自分に合った使いやすいものを見つけてくださいね。
インストール型のフリーHTMLエディタ
まずは、インストール型のHTMLエディタを3つご紹介します。
MacやLinuxでも使える「Visual Studio Code」
- インテリセンスなどの便利な機能が豊富
- JavaScriptやPythonなど、主要な言語に対応
- ショートカットが豊富で使いやすい
- 日本語で使える
「Visual Studio Code」は、2015年にリリースされたばかりの比較的新しいHTMLエディタです。Microsoft社が提供しているため信頼性が高く、Windowsに限らずMac OSやLinux上でも使えます。
HTMLはもちろんJavaScriptやPythonなど、主要なプログラミング言語のほとんどに対応できる汎用性の高さも魅力のひとつです。
インテリセンス(自動補完システム)といった便利な機能も豊富で、迷ったらこれを選べば間違いありません。
Visual Studio Codeの使い方を知りたい方には、以下の記事が参考になりますよ。

カスタマイズしやすい「Atom」
- 拡張機能が豊富で自分好みにカスタマイズできる
- GitHubと連携できる
- JavaScriptやPythonなど、主要な言語に対応
- ダウンロード時に日本語へ切り替えられる
「Atom」もVisual Studio Codeと同様、2015年にリリースされたばかりの比較的新しいHTMLエディタです。
「パッケージ」と呼ばれる拡張機能をインストールすることで、見た目や動作を自由にカスタマイズできる特徴があります。ソフトウェア開発のプラットフォームである「GitHub」の開発元が提供しているツールのため、GitHubと連携できるのもメリットです。
Web開発で人気が高まっている、注目のHTMLエディタといえます。
以下の記事ではAtomのインストール方法や使い方を紹介していますので、ぜひご覧ください。

高機能で軽量な「Sublime Text」
- 高速かつ軽量な動作
- ショートカットキーが豊富で使いやすい
- JavaScriptやPythonなど、主要な言語に対応
- 日本語化が可能
「Sublime Text」は、「恋に落ちるエディタ」というキャッチフレーズを持つHTMLエディタです。動作が高速で使いやすいため、日本だけでなく世界中に多くの愛用者が存在します。
またデフォルトで使えるショートカットキーも豊富なので、使いこなせばかなり効率アップが期待できるでしょう。
ただし、基本的に無料で利用できますが、ライセンスの取得は有料なので気に入った方は購入をおすすめします。
Sublime Textの導入方法や使い方を知りたい方は、以下の記事を読むと良いでしょう。

オンライン型のフリーHTMLエディタ
次に、オンライン型のHTMLエディタを3つご紹介します。
CSS・JavaScriptもブラウザ上で編集できる「Liveweave」
- HTML・CSS・JavaScriptの表示内容を並行し確認できる
- 拡張機能はないものの、基本機能は備わっている
- 英語のみ対応
「Liveweave」は、HTML・CSS・JavaScript・実際の表示を4分割画面でそれぞれ確認できる優れたオンラインHTMLエディタです。HTML(左上)、CSS(左下)、JavaScript(右上)のソースコードをそれぞれ編集すると、実際の表示が右下の画面にリアルタイムで表示されます。
HTMLだけでなくCSSやJavaScriptの編集も効率的に行いたい方に、ぴったりのHTMLエディタです。
システム自体は英語表示ですが基本機能は一通りそろっており、それほど不便に感じることはないでしょう。
シンプルで使いやすい「HtmlInstant」
- HTMLのみ対応なためシンプルで使いやすい
- コードとプレビュー表示の双方向編集に対応
- 拡張機能はないが基本機能は備わっている
- 英語のみ対応
「HtmlInstant」は、HTMLの編集のみに特化したオンラインHTMLエディタです。
拡張機能や複数言語対応はありませんが、その分シンプルで使いやすいメリットがあります。また双方向の編集に対応しているのも特徴で、プレビュー表示(左側)を編集するとHTMLソースコード(右側)にも反映されます。
基本文法やタグの性質などを勉強したいHTML初心者の方におすすめのHTMLエディタです。
統合開発環境(IDE)としても使える「Replit」
- 開発に必要な機能が一通りそろっている
- JavaScriptやPythonなど主要な言語に対応
- 無料でも基本的な機能を使える
- 利用にはログインが必要
- 英語のみ対応
「Replit」は、プログラム開発に必要な機能が一通りそろったオンラインの統合開発環境です。
HTMLはもちろん主要な言語を使ったプログラミングが可能で、複数言語のファイルをまとめて管理できます。また、画面上部にある「Run」ボタンを押すだけで簡単にプログラムを実行できるので、JavaScriptの動作確認に便利です。
無料でも500MBのオンラインストレージが利用できますが、容量を増やしたい方には有料プランの検討をおすすめします。
なお、Replitを利用するにはアカウントでのログインが必要となります。Google・GitHub・Facebookのアカウントがあればログインに使えますが、いずれも持っていない場合はアカウント作成しましょう。
統合開発環境について理解を深めたい方は、以下の記事も読むと良いでしょう。

HTML/CSSのスキルを最短で習得するならスクールがおすすめ
便利なHTMLエディタが分かっても、HTMLやCSSのスキルがなければ最大限には活かしきれません。HTMLのタグは100種類以上あり、それぞれの使い方をしっかり覚えて使いこなすのはかなり大変です。
また、HTMLスキルだけではWebサイトの骨組みしか表現できません。Webサイトにデザインやアクションをプラスするためには、CSSやJavaScriptも勉強する必要があります。
「独学だと挫折しそう…」と感じた方には、プログラミングスクールがおすすめです。
オーダーメイドのカリキュラムで効率的に学べるうえに、プロの講師が教えてくれるので挫折する心配がありません。
「SAMURAI ENGINEER」はマンツーマンに特化したプログラミングスクールで、スキル習得から転職までしっかりサポートいたします。
無料体験レッスンがオンラインでも受講できるので、HTMLやWeb開発のスキルを習得したい方はぜひお試しください。
まとめ
今回はHTMLエディタについて、以下4点をご紹介しました。
- HTMLエディタの概要
- HTMLエディタを使う4つのメリット
- HTMLエディタの種類
- 無料で使えるおすすめHTMLエディタ6選
Web開発やWebデザインの基礎であるHTMLの編集を効率アップするためには、HTMLエディタの活用が鍵となります。今回ご紹介したHTMLエディタの中から、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。
また分からなくなったら、いつでもこの記事を読み返してくださいね。
タグの入力候補を表示してくれる機能。たとえば、"h"と入力すると”h1”や”h2”などのタグが候補として表示されるので便利です。
「インストール型」「オンライン型」の2種類。使いやすさを重視するならインストール型、インストールの手間やパソコンのデータ容量を気にするならオンライン型が良いでしょう。
CSSとJavaScript。CSSはWebコンテンツのデザインをカスタマイズし、JavaScriptはWebコンテンツに動きを付ける役割があります。