AWSを無料で使う方法は?
AWSを無料で勉強する方法は?
ビジネスでの需要が高い「AWS」の勉強を始める人が増えています。その多くが、コストを抑えて勉強するために、上記のような疑問を抱えていますよね。
AWSは「無料枠」を利用することで、無料で始められます。しかし、AWS無料枠の種類や使い方を把握していないと、うっかり料金が発生してしまうことも。
そこで本記事では、無料枠でAWSを始めるために必要な情報を幅広くお伝えします。IT業界の未経験者でもわかりやすい内容のため、ぜひご覧ください。
この記事の目次
AWSを無料で利用するための基礎知識

まずは、AWSの基本的なことについて理解を深めましょう。次の3つに分けて解説します。
- そもそもAWSとは
- AWSに関する最新情報
- AWSを無料で利用するには
そもそもAWSとは
「AWS(Amazon Web Services)」とは、Amazon社が提供しているクラウドサービスのことです。AWSのユーザーは、インターネットを経由してさまざまなサービスを利用できます。
クラウドサービス市場ではトップシェアを誇っており、AWSをビジネスに活用する企業も増えています。AWSエンジニアの需要も高く、読者の中にも目指している人は多いですよね。
AWSでできることは後ほど紹介しますが、2022年2月時点で200種類を超えるサービスが存在し、今でも増えています。AWSの基礎知識を詳しく知りたい人は、次の記事をお読みください。

【2022年】AWSに関する最新情報
AWSは注目度の高いサービスで、今でもIT業界をにぎわせています。ここでは、AWSに関する最新情報を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
AWSを無料で利用するには?
AWSの料金体系は、基本的に「従量課金制」となっており、利用した分だけ料金を支払う仕組みです。ただし冒頭でも触れたとおり、「AWS無料枠」をうまく活用すれば料金は発生しません。
機能や利用期間などの制限が存在するため、しくみを正しく理解することが大切です。AWS無料枠の詳細については、次章で解説します。
AWS無料枠とは
AWS無料枠とは、Amazon社が提供しているAWSの「体験版」のようなものです。AWS無料枠には下記の3種類が存在し、それぞれ特定の機能や期間であれば、AWSを無料で利用できます。
- 無料トライアル
- 12ヵ月間無料
- 無期限無料(常に無料)
AWSのサービスごとに適用できる無料枠は決められているため、必ず確認しましょう。1つずつ、詳しく解説します。
無料トライアル
「無料トライアル」は、サービスごとに決められた期間や回数、データ量だけ無料で利用できる枠です。利用期間のカウントは、「利用開始の手続きを行った日」から始まります。
たとえば、ビジネス分析サービスの「Amazon QuickSight」は2022年2月現在、30日間無料で利用可能です。このサービスの利用開始手続きを1月1日に行った場合、1月30日までは無料で利用できます。
大半のサービスには無料期間が定められていますが、中には「初回のみ無料」や「50GBまで無料」といったものもあります。こうしたサービスは、所定の回数やデータ量を超えた分は料金が発生するため注意が必要です。
12ヵ月間無料
「12ヵ月間無料」は、サインアップ(アカウント作成)した日からカウントして1年間、無料で利用できる枠です。無料トライアルよりも、無料で利用できる期間は長くなります。
たとえば、ストレージサービスの「Amazon S3」は2022年2月現在、12ヵ月間無料で利用可能です。AWSアカウントを1月1日に作成した場合、このサービスを12月31日まで無料で利用できます。
ただし、データ量や利用回数の上限が決められています。上記Amazon S3の場合、たとえばストレージ(ディスクの容量)が5GBを超えた分は料金が発生するため注意が必要です。
無期限無料(常に無料)
「無期限無料(常に無料)」はその名のとおり、利用期間の制限がなく半永久的に無料で利用できる枠です。サービスに適用できる無料枠は変更となる場合もあるため、定期的に確認しましょう。
ただし期間の制限がないとはいえ、サービスごとに月々のデータ量や利用回数は決められています。たとえば、データベースサービスの「Amazon DynamoDB」は2022年2月現在、無期限無料を適用可能です。
しかし、使えるデータ量は25GBまでとなります。また、データベースの読み取り/書き込みが1ヵ月あたり2億回を超えた場合も、超過分の料金が発生するため注意が必要です。
AWSの無料枠サービスで主にできること

AWS無料枠は2022年2月現在、100を超えるAWSのサービスで適用可能となっています。AWS無料枠を使ってできることは、下記の5つが代表的です。
- データの保存・管理
- Webサイトの構築・運用
- データベースの構築・運用
- アプリ・プログラムの実行
- 先端技術の活用
それぞれサービスの具体例も交えながら、詳しく解説します。AWSの主要なサービスを知りたい人は、次の記事もぜひ参考にしてください。

データの保存・管理
AWSを利用することで、大量のデータをオンラインで保存・管理できます。クラウドサービスのため、オフィスに限らずどこでも必要なデータにアクセスできるのが利点です。
また暗号化などのセキュリティ対策が充実しており、オンライン管理でも心配ありません。企業のデータ管理はもちろん、個人でもパソコン・スマートフォン間のファイル共有などに使えます。
先ほども紹介した12ヵ月間無料の「Amazon S3」を使えば、5GBまでのデータを保存・管理できます。
Webサイトの構築・運用
Webサイトの構築・運用のために、AWSを用いている企業も多くあります。AWSなら使った分だけ料金を支払えばよく、自社でサーバーを導入・稼働するよりも手間やコストを抑えやすいのです。
12ヵ月間無料の「Amazon EC2」を使えば、Webサイトに不可欠なサーバーをオンラインで構築・運用できます。企業のWebサイトだけでなく、個人ブログなどにも利用可能です。
データベースの構築・運用
大量のデータを効率よく収集・活用するためには、「データベース」が欠かせません。AWSを用いることで、データベースの構築・運用も行えます。
12ヵ月間無料の「Amazon RDS」は、大規模なリレーショナルデータベースサービスです。大量のデータを高速・安全に処理できるため、業務システムにも本格的に使われています。
アプリ・プログラムの実行
通常、アプリやプログラムを実行するためには、サーバーなどの実行環境を整える必要があります。しかしAWSを用いることで、実行環境を気にせずアプリ・プログラムを実行可能です。
無期限無料の「AWS Lambda」を使えば、サーバーを意識することなくアプリ・プログラムを実行できます。1ヵ月あたり100万回までの実行が無料(2022年2月現在)で、業務アプリの運用や個人で作ったプログラムのテストなど、用途はさまざまです。
先端技術の活用
「機械学習」や「IoT」(モノのインターネット)など、先端技術のビジネス利用も増えています。AWSには、こうした先端技術を活用できるサービスも多数存在します。
たとえば、無料トライアルの「Amazon Forecast」を利用することで、機械学習によってビジネスの予測分析が可能です。一例として、過去の売上や需要から必要な在庫を予測する、といった使い方ができます。
無料枠はAWSの勉強にも使える?
AWS無料枠は、AWSの勉強にも利用可能です。勉強で使うデータを保存・管理したり、自分で作ったプログラムを実行したり、さまざまな使い方が考えられます。
サービスによってデータ量や利用回数、利用時間の制限はありますが、勉強する分にはそれほど困らないでしょう。
たとえば、前述のAmazon EC2でオリジナルのWebサイトを制作する場合、無料枠でも1ヵ月あたり750時間も利用できます(2022年2月現在)。1ヵ月は31日換算でも744時間のため、ずっと使い続けても無料枠の範囲内に収まります。
AWSの勉強におすすめのサービスは、「AWS Cloud9」です。Web上でプログラムの作成や実行が行える統合開発環境で、インストールせず手軽に利用できます。AWS Cloud9に興味のある人は、次の記事を参考にしてください。

具体的なAWSの勉強方法を知りたい人は、次の記事をぜひご覧ください。

AWS無料枠を使うための4ステップ
AWS無料枠を使うためには、大まかに次の4ステップが必要です。
- 1. 使えるサービスを確認する
- 2. 無料アカウントを作成する
- 3. 無料範囲で使えるよう設定する
- 4. 好きなサービスを利用する
各ステップの詳細について、順番に解説します。
ステップ1:使えるサービスを確認する
前述のとおり、12ヵ月間無料の枠はアカウントを作成した日から、無料期間のカウントが始まります。無料枠を無駄にしないよう、どのサービスを使うか事前に確認しましょう。
確認方法は簡単。下記のAWS無料枠の公式サイトで、気になるサービスを探してクリックするだけです。
サービスの種類からサービスを探したい人は、フィルタリング機能(青枠)を利用しましょう。ピンポイントにサービスを探したい人は、キーワード検索(赤枠)すればOKです。
ステップ2:無料アカウントを作成する
無料枠に限らず、AWSの利用にはアカウント作成が必要です。使いたいサービスが決まったら、AWSの無料アカウントを作成しましょう。
大まかな手順は、下記のとおりです。
- 1. 公式サイト右上の「今すぐ無料サインアップ」をクリック
- 2. アカウント基本情報(メールアドレス・パスワード・アカウント名)を入力
- 3. 連絡先情報(電話番号や住所)を入力
- 4. 請求情報(クレジットカードまたはデビットカード)を入力
- 5. SMSまたは音声電話で本人確認を実施
- 6. AWSサポートプランを選択
注意すべきは、無料枠を利用するとしてもクレジットカード(またはデビットカード)の情報入力が必要な点です。AWS無料枠の制限を超えてしまったときのために必要とされています。
また、AWSには2022年2月現在、3種類のサポートプランがあります。無料でAWSを勉強したい人は、「ベーシックサポート」を選択しましょう。なお、後からでもプランの変更は可能です。
詳しい手順は、公式サイトを参考にしてください。
ステップ3:無料範囲で使えるよう設定する
AWSの勉強に熱中していると、無料利用枠のデータ制限を超えて利用してしまうことも考えられます。こうした料金の発生を未然に防ぐために、アラートの設定を行いましょう。
大まかな手順は、下記のとおりです。
- 1. 作成したアカウントでサインイン
- 2. アカウント名->マイ請求ダッシュボードをクリック
- 3. 画面左側にある「Billingの設定」(請求設定)をクリック
- 4. 「無料利用枠の使用アラートを受信する」をチェックし、任意のメールアドレスを入力
- 5. 「設定の保存」をクリック
「無料利用枠の使用アラートを受信する」をチェックすると、利用データ量が無料利用枠の85%(または100%)に達したときに、アラートメールが送信されます。なおアラート機能が適用されるのは、無期限無料または12ヵ月間無料のAWS無料枠を含むサービスです。
詳しい手順は、公式サイトをご覧ください。
ステップ4:好きなサービスを利用する
AWSの設定が完了したら、ステップ1で見つけたサービスを選んで利用できます。
サインイン後の画面右上に表示される地域(リージョン)には、心当たりのない海外の地名が設定されていることがあります。「より快適に使いたい」という人は、自宅の最寄り地域(多くの場合「東京」)に変更しましょう。
あとは使いたいサービスを検索して、それぞれ利用開始の手続きを進めればOKです。
AWS無料枠を使うときの注意点3つ

AWS無料枠を使うときには、次の3つに注意しましょう。
- AWSから来るメールは英語表記
- 料金が発生していないかこまめなチェックが必要
- サービスを放置するとアカウント解約後も料金が発生する
1つずつ、順番に解説します。
注意点1:AWSから来るメールは英語表記
アカウント作成時に設定したメールアドレスには、AWSから各種メールが届きます。ただし、AWS無料枠のアラートなども含めて、AWSからのメールは全て英語表記です。
翻訳サービスを使えば、英語が苦手な人でも困ることはありません。とはいえ、スパムメールと勘違いしてメールを削除しないように注意しましょう。メールの仕分け機能を使うと、ほかのメールと混在しないため便利です。
注意点2:料金が発生していないかこまめなチェックが必要
誤って無料枠の範囲を超えたり、無料枠の対象外サービスを利用したりすることも考えられます。こうした勘違いに気づかずにいると、料金がどんどん積み重なってしまいます。
そのため無料枠を利用していても、料金が発生していないかはこまめにチェックしましょう。AWSからのメールはもちろん、AWSマネジメントコンソールでの無料枠の利用状況確認も必要です。
具体的なチェック方法は、公式サイトを一読ください。
注意点3:サービスを放置するとアカウント解約後も料金が発生する
使わないサービスをアクティブ(利用状態)のままにしていると、無料枠の期間が気付かぬうちに終了してしまいます。場合によってはアカウント解約後も料金が発生するため、注意が必要です。
AWSマネジメントコンソールから料金が発生しているサービスを特定し、不要であれば停止・削除しましょう。詳細な手順は、公式サイトをご覧ください。
無料枠の期間終了後もAWSを使い続けたい場合でも、不要な請求を避けるために利用サービスの定期確認をおすすめします。
挫折なくAWSのスキル習得を目指すなら
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調査概要:プログラミング学習の挫折に関するアンケート
調査対象:10代〜80代の男女298名
調査期間:2019年8月13日~8月20日
調査方法:インターネット調査
掲載元:PR TIMES
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調査概要:プログラミング学習サイトの活用経験がある人への意識調査
調査期間:2022/9/9~2022/9/19
対象者:プログラミング学習サイトを活用した経験がある10~60代の男女100名
調査媒体:クラウドワークス
掲載元:PR TIMES
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