C言語に限らず、ほとんどのプログラミング言語には「標準ライブラリ」といわれるものがあります。
標準ライブラリは「プログラミングの基礎」ともいわれ、アプリ開発を行う際には必ず使うものとなっています。
そこで今回は、C言語の標準ライブラリについて意味や特徴を解説していきます。
最初から理解することは難しいですが、なんとなく感じをつかんでいただければいいでしょう!
なお、次の記事ではそもそもC言語とはどんなプログラミング言語なのか、その特徴をできることや将来性も交えわかりやすく解説しているので良ければ参考にしてください。
- C言語の標準ライブラリは使用頻度の高い機能をまとめたもの
- 入出力/汎用処理/文字列処理などライブラリがよく使用される
- 標準ライブラリはファイル先頭にライブラリ名を追加すれば使える
標準ライブラリとは
「ライブラリ」とは、ある程度まとまった機能を提供するプログラムの部品のことです。
ライブラリは独立した部品として提供されていて、特定の処理を行いたい時に必要な分だけ読み込んで使うことができるようになっています。
プログラミングではさまざなま処理を行って開発をすすめていきます。
標準ライブラリを使いこなすことで、プログラミングの効率がよくなり、自分の思い通りに作っていくことができるようになります。
処理はものすごくたくさんの種類がありますが、その中でも「入出力」「文字列処理」「時間」などは必ずといっていいほど利用される処理なので、プログラミング言語に最初から導入されています。
最初からあるものなので、「標準ライブラリ」と呼ばれています。
なお、C言語の標準ライブラリは、「標準Cライブラリ(ひょうじゅんシーライブラリ)」と呼んだりします。
C言語でよく使われる標準ライブラリ
よく使われる標準ライブラリについて解説します。
最初は実際に使うイメージが湧かないのでよくわからないかもしれません。
ざっとこんな感じのことができるんだと思っていただくだけで問題ありません。
C言語の標準ライブラリはたくさん種類があるので、今回は代表的なものをご紹介します。
入出力
主に「データ」を取り扱うライブラリです。
データには「テキストデータ」「オフィスデータ(ワード、エクセルなど)」「画像データ」「音声データ」などたくさんの種類があります。
ファイルからデータを読み込んだり、中身を編集したり、データを削除したりすることができます。
汎用処理
汎用処理では、難しい用語が並びますが「メモリ関連」「プロセス関連」「数値の変換」など、特に分類されないコンピューターの汎用的な処理ができます。
C言語はハードウェアのひとつである「メモリの操作」が容易にできます。
メモリの操作ができるプログラミング言語は数少ないのですが、C言語では標準でできるようになっています。
文字列処理
主に「文字列処理」を行うライブラリです。
文字をつなげたり、削除したり、特定の文字を検索したりすることができます。
数学関数
「数学」を扱うことができるライブラリです。
平方根やサイン、コサインなどの三角関数、角度など数学を使った専門的な処理をすることができます。
時間
「時刻」を取り扱うことができるライブラリです。
現在時刻や時刻の差分を計算することができます。
標準ライブラリの使い方
標準ライブラリを使う方法はものすごく簡単です。
ファイルの先頭に「#include <ライブラリ名>」を追加することで使える状態になります。
具体的なコードを見るとわかりやすいので、例をみてみましょう。
#include <stdio.h> #include <math.h> // ↑ファイルの先頭に追加するだけです int main ( void ) { printf("こんにちは!"); return 0; }
このように、入出力のライブラリが使いたいなら「#include <stdio.h>」、数学のライブラリが使いたいなら「#include <math.h>」をそれぞれ追加するだけで利用できるようになります。
標準ライブラリを追加することでさまざまな命令を使うことができるようになり、自分の意図した処理を行うことができます。
こちらの記事で使える命令の一覧を見ることができますので、興味のある方はご覧いただくといいでしょう。
【C言語講座】標準ライブラリ
非常にたくさんの命令がありますが、全部覚える必要はありません。
学習を行っていくにつれて、自然と覚えることができるようになります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
標準ライブラリは、C言語の学習において基礎といえるものです。
標準ライブラリを使いこなすことで、プログラミングの効率が非常によくなります。
まだイメージが湧かないと思いますが、実際に使っていくことでだんだん理解できるようになるでしょう。