Pythonではパッケージのインストールを簡単にするために、pipというパッケージ管理ツールが用意されています。
この記事では
- 【基礎】pipとは
- 【基礎】バージョンを確認する方法
- 【基礎】インストール済みパッケージを確認する方法
- 【実践】パッケージをインストール、アップグレード、アンインストールする方法
- 【実践】インストールされているパッケージを確認する方法
などについて解説していきます。pipはコマンドの知識が必要で敷居が高く感じられますが、慣れるととても簡単にパッケージをインストールすることが出来ます。
ここでは、そんなpipコマンドについて詳しく解説していきます!
なお、Pythonの記事については、こちらにまとめています。
pipとは
pipはPythonのパッケージを管理するためのツールになります。
パッケージには
- 公式が配布しているもの
- サードパーティが配布しているもの
と大きく分けて2つがあります。
サードパーティのパッケージはPyPIというサイトで配布されています。
公式サイトURL=> https://pypi.org/
公式が配布しているものはたいていPythonをインストールする時点で自動的にインストールされますが、サードパーティが配布しているパッケージは別にインストールをする必要があります。
このサードパーティが配布しているパッケージをインストールするために、pipを使います。pipを使うことでパッケージの管理が楽になります。
Pythonのパッケージ管理ツールは他に、easy_installやcondaなどがあります。
pipはeasy_installの強化版として、condaはAnacondaと呼ばれる科学技術計算を扱うためのPythonで使われるパッケージマネージャとして考えて良いでしょう。
pipでバージョンを確認する
それでは早速pipを使ってみましょう。
まずは、pipでバージョンを確認してみましょう。
pip -V
実行結果
pip 9.0.1 from /Users/username/Python/temp/lib/python3.6/site-packages (python 3.6)
このようにpipのバージョン確認とともに、pipがインストールされていることがわかりましたね。
インストール済みのパッケージを一覧で確認したい場合は、以下のように引数にlistを指定します。
python -m pip list
実行結果
Package Version ---------------------------------- --------- alabaster 0.7.10 anaconda-client 1.6.14 anaconda-navigator 1.8.7 anaconda-project 0.8.2 appnope 0.1.0 appscript 1.0.1 asn1crypto 0.24.0 astroid 1.6.3 astropy 3.0.2 attrs 18.1.0 Babel 2.5.3 backcall 0.1.0 backports.shutil-get-terminal-size 1.0.0 beautifulsoup4 4.6.0 bitarray 0.8.1 〜
このようにインストール済みパッケージが一覧で表示されることがわかりますね!
インストール済みパッケージを確認する
インストール済みのパッケージを確認するには、pipコマンドで以下のように指定します。
python -m pip freeze
実行結果
alabaster==0.7.10 anaconda-client==1.6.14 anaconda-navigator==1.8.7 anaconda-project==0.8.2 appnope==0.1.0 appscript==1.0.1 asn1crypto==0.24.0 〜
このようにインストール済みのパッケージが一覧で表示されます。
特定のパッケージがインストールされているか確認したい場合は、grepでパッケージ名を指定すると、便利です。
python -m pip freeze |grep anaconda
実行結果
anaconda-client==1.6.14 anaconda-navigator==1.8.7 anaconda-project==0.8.2
grepで指定したパッケージのみ表示されました!
pipの使い方
パッケージをインストールする方法
それではpipでパッケージをインストールしてみましょう。パッケージのインストールはinstallコマンドを使います。
pip install numpy
基本的にはこのように、パッケージ(ここではnumpy)を指定してインストールをすることが出来ます。
また、バージョンを指定してインストールすることも出来ます。
pip install 'numpy==1.14.2'
このようにバージョンを指定して、パッケージ(この場合はnumpy)をインストールすることが出来ます。
パッケージをアップグレードする方法
pipにはパッケージをアップグレードするコマンドはありません。
しかし、installコマンドに「–upgrade」オプションを付け加えれば、パッケージをアップグレードすることが出来ます。一例として、pipそのものをアップグレードする場合は、このコマンドを実行しましょう。
pip install --upgrade pip
upgradeオプションを追加することでpip本体をアップグレードすることが出来ます。
インストールされているパッケージを確認する方法
自分がどのパッケージをインストールしたか、忘れてしまうことがあるかもしれません。
しかし、自分がどのパッケージをインストールしたか確認するためのコマンドがあります。
pip freeze
このコマンドを使えば、パッケージ名とバージョンが表示されます。
これで一度インストールしたパッケージでも、installコマンドを使って再度インストールしなくて済みますね。
パッケージをアンインストールする方法
もう使わなくなったり、不具合が発生したパッケージをアンインストールしたい場合も、pipのコマンドで対応できます。
pip uninstall numpy
uninstallコマンドを使えば簡単にパッケージのアンインストールが出来ます。
またオプションとして、「-y」を加えれば確認をスキップしてアンインストールすることが出来ます。
pip uninstall -y numpy
pipのコマンドはそれほど難しくありませんね。
まとめ
この記事ではPythonのパッケージマネージャであるpipを使う方法とそのコマンドについて解説してきました。
コマンドと聞くとなんだか敬遠しがちですが、それほど難しいものではないことがわかって頂けたかと思います。
もしコマンドの使い方について忘れてしまった場合は、ぜひまたこの記事を読み返して見てください!