ChatGPTで活用できるプロンプトの型おすすめ3選!活用のコツも紹介

ChatGPTのプロンプトにはどんなものがあるんだろう?
使いやすいプロンプトの型みたいなのってないかな…

使いこなすと大変便利なChatGPTですが、不正確な情報を返してきたり求めていない回答が来たりと、上手く使えずに悩む人も多いですよね。

明確で具体的なプロンプトを与えることが、正確な回答を得るための秘訣とも言えるので、ChatGPTを利用するうえでプロンプトは非常に重要です。

そこで、今回はChatGPTで活用できるおすすめのプロンプトを、質問結果の画像付きで紹介します。効果的なChatGPTのプロンプトを作るコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

なお、次の記事ではそもそもChatGPTとは何なのか、その特徴をサービスの仕組みやできること、料金なども踏まえ詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。

→ ChatGPTとは何かをわかりやすく解説!仕組みやできることも簡単に紹介

この記事の要約
  • ChatGPTはAIチャットサービスで最新モデルはGPT4
  • 無償版GPT3.5よりも有償版4.0のほうが精度が高い
  • プロンプト作成の際はおすすめの型を活用するのがよい

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この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

目次

ChatGPTを使う前におさえておきたい基礎知識

ChatGPTを使う前におさえておきたい基礎知識

ChatGPTとは、人工知能の研究機関であるOpenAI社が開発したAIチャットサービスです。無料で利用できるサービスとして話題沸騰中ですが、その最大の特徴は自然な会話形式でやり取りできることでしょう。

そんなChatGPTを利用するにあたって理解しておきたい基礎知識を、3つ紹介します。

最新モデルは「GPT4」

ChatGPTに搭載される大規模言語モデル(LLM:LargeLanguageModels)の最新版は、GPT4です。GPT4よりも古いバージョンのGPT3.5やGPT3は無料で利用できましたが、GPT4は有償となります。GPT4を利用するには、ChatGPTの有料プランである「ChatGPT Plus」の契約が必要です。

GPT3は、2020年9月にマイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」上で利用可能なAPIとして公開されました。その後OpenAI社がGPT3の改良版であるGPT3.5を開発して、ChatGPTが誕生します。そして2023年3月にGPT4が誕生しました。

GPT4では、画像を入力に使えるなど新しい機能の追加に加えて、その性能も格段に向上しています。

また、下の記事ではChatGPT4とは何なのか、その特徴を料金や「ChatGPT3.5」との違いも交え詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

ChatGPT4とは?料金やできること、使い方もわかりやすく解説
更新日:2024年4月16日

GPT4とGPT3.5の違い

GPT4とGPT3.5の違いは、次の2点です。

  • 回答の精度はGPT3.5よりもGPT4が優れている
  • 司法試験や各種の大学試験などでGPT3.5以上にGPT4が成果をあげている

それぞれの詳細を説明します。

一つ目の違いは、問い合わせに対する回答の精度です。開発元のOpenAI社が公表しているレポートを見ると、英語で質問を与えたときに得られる回答の精度は、GPT3.5よりもGPT4の方が優れています。

二つ目の違いは、司法試験や各種の大学試験などでGPT3.5以上にGPT4の方が成果をあげていることです。こちらもレポートの結果をご覧ください。

GPT4では、模擬司法試験で受験者の上位10%に入るスコアを出しました。一方GPT3.5では、下位10%に入るスコアに留まっています。GPT4では回答の精度が格段に上がっていることが分かります。

なお、次の記事では8つの観点でChatGPTの有料版と無料版の違いを詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。

ChatGPT無料版と有料版の違い!8つの観点でわかりやすく解説
更新日:2024年4月15日

英語と日本語における入出力の違い

ChatGPTなどのAIでは、文章を読み書きするときに「トークン」という単位で処理します。ChatGPTでは、入出力合わせて最大で約4,000トークンしか扱えない仕様になっています。

英語では1ワードを1トークンとしてカウントしますが、日本語の場合は1文字を1トークンとしてカウントするため、英語に比べると日本語は余裕がありません。

このことは英語と日本語における精度の違いにも現れており、以下のように英語の精度の方が高いです。

実際に、日本語と英語のそれぞれでChatGPTを利用した結果を紹介します。まずは日本語の場合です。

ChatGPTにおける日本語の入出力の例
出典:ChatGPT

箇条書きにまとめられていて、誤った内容もありません。続いて英語でプロンプトを作成した場合の回答は、以下の通りです。

ChatGPTにおける英語の入出力の例
出典:ChatGPT

比較しやすいように、和訳した文章を以下に掲載します。

Pythonは、以下のような主な特徴を持つ人気のプログラミング言語です
読みやすさとシンプルさ
Pythonは、きれいで読みやすい構文が特徴です。コードブロックを定義するためにインデントを使用することで、他のいくつかの言語と比較して、コードがより整理されています。このため、初心者が学習しやすく、開発者が他の人が書いたコードを理解するのも容易です。
多用途性と豊富なライブラリ
Pythonは、Web開発からデータ分析、人工知能、自動化まで、幅広い用途に使用できる汎用プログラミング言語です。また、簡単にインストールして使える標準ライブラリやサードパーティライブラリが充実しており、開発者は素早く機能を追加してプロジェクトを効率化できます。
強力なコミュニティとサポート
Pythonは堅牢なグローバルコミュニティに支えられており、質問や問題に対して幅広いサポートを提供しています。多くの企業や団体がPythonを使用しており、実世界での活用の幅を広げています。このような強力なサポートネットワークにより、Pythonは今後も繁栄と進化を続けるプログラミング言語であることが保証されます。

和訳してみると、大きな差はないのですが、日本語に比べると英語の方が詳しい言い回しになっています。英語の方が精度が高いことを示しているので、プロンプトは英語で与えるようにしましょう。

ChatGPTで活用できるプロンプトの型おすすめ3選

ChatGPTで活用できるプロンプトの型おすすめ3選

基礎をおさえたところで、ここからはChatGPTで活用できるおすすめのプロンプトを3つ紹介します。

今回は、どんな分野でも活用できるものを厳選しました。

1.専門家風の文章が生成できるプロンプトの型

1つ目に紹介するのは、専門家風の文章が生成できるプロンプトの型です。ChatGPTに職業などの役割を与えることによって、専門家に質問したような回答が得られます。

プロンプトの型あなたは「職業名などを入れる」です。「テキストを入れる」を教えてください。
プロンプトの実例あなたは「気象予報士」です。「雷が落ちる場所の特定が難しい理由」を教えてください。
※今回は回答が長くならないよう、文字数を400字以内に指定しています。
専門家風の文章が生成できるプロンプトの例
出典:ChatGPT

まるで気象予報士が解説しているような回答が得られました。このように、プロンプトに職業名などの役割を与えることで、専門家風な文章が得られます。

2.端的な文章が生成できるプロンプトの型

2つ目に紹介するのは、端的な文章が生成できるプロンプトの型です。ChatGPTから端的な回答が欲しい場合、箇条書きでまとめるよう指示を出すのがおすすめといえます。

プロンプトの型「聞きたいこと」を箇条書きで「数字+つ」にまとめて教えてください。
プロンプトの実例「プログラミングを学ぶメリット」を箇条書きで「3つ」にまとめて教えてください。

それでは、実行した結果を見てみましょう。

端的な文章が生成できるプロンプトの例
出典:ChatGPT

指示通り、箇条書きでまとめられています。このように、端的な回答が欲しい場合には、箇条書きでいくつにまとめて欲しいかまで指示するのがおすすめです。

3.対話形式の文章が得られるプロンプトの型

3つ目に紹介するのは、対話形式の文章が得られるプロンプトの型です。登場人物を指定して指示を与えると、対話形式の回答を得られます。

プロンプトの型「テキストを入れる」と「テキストを入れる」の違いを「登場人物」と「登場人物」の対話形式で教えてください。
プロンプトの実例「データサイエンティスト」と「データアナリスト」の違いを先生と生徒の対話形式で教えてください。

対話が長くならないように、対話の回数を3回までに指定して実行した結果を以下に紹介します。

対話形式の文章が得られるプロンプトの例
出典:ChatGPT

先生と生徒が交互に対話する文章が得られました。自然な対話形式の回答が欲しい場合には、今回の型をお試しください。

効果的なChatGPTのプロンプトを作る4つのコツ

効果的なChatGPTのプロンプトを作る4つのコツ

前の章では、ChatGPTで使えるおすすめのプロンプトの型を紹介しました。しかし「型を利用してみたけど欲しい回答が得られなかった」ということもありますよね。

その場合には、型をベースにしながら必要に応じて、自分でプロンプトを作れると便利です。

ここでは、自分で効果的なプロンプトを作るためのコツを4つ紹介します。

立場を指定する

効果的なプロンプトを作るコツの1つ目は、立場を指定することです。前章で紹介したプロンプトの型では「気象予報士」を指定しました。

気象予報士という立場を指定することで、まるで気象予報士が解説するような回答を得られるメリットがあります。

それでは、気象予報士という立場を指定せずに質問を与えると、どのような回答が得られるのでしょうか。以下に回答結果を紹介します。

ChatGPTで立場を指定せず質問した場合の応答例
出典:ChatGPT

気象予報士という立場を指定した場合に比べると、どことなくWebに載っているような一般的な回答です。この例からも、プロが解説するような文章を求める場合には、立場を指定することの重要性が分かります。

条件を指定する

効果的なプロンプトを作るコツの2つ目は、条件を指定することです。前章で紹介したプロンプトの型では「箇条書きで3つにまとめる」ことを指定しました。ChatGPTは指示された通り、箇条書きで3つに絞られた回答を返してきましたよね。

しかし下記のように、箇条書きの数を指定しないと、冗長な回答になりました。

ChatGPTで条件を指定せず質問した場合の応答例
出典:ChatGPT

制約条件をつけることによって出力の範囲を狭めることが、より質の良い文章の生成につながります。

具体例を明記する

効果的なプロンプトを作るコツの3つ目は、具体例を明記することです。具体例を「明記した場合」と「明記しなかった場合」の回答結果を見ながら解説します。

まずは具体例を明記した場合の回答結果です。

ChatGPTで具体例を明記した場合の応答例
出典:ChatGPT

つづいて、具体例を明記しなかった場合の回答結果がこちらです。

ChatGPTで具体例を明記しなかった場合の応答例
出典:ChatGPT

回答内容は同じですが、回答の具体例として「①:」を明記しなかったことによって、出力の仕方に差異がでました。出力方法を指定したい場合には、具体例を明記しましょう。

求める回答に近づくまで対話を続ける

効果的なプロンプトを作るコツの4つ目は、求める回答に近づくまで対話を続けることです。

ChatGPTでは、一度得られた回答に続けて質問できます。たとえば初めに「犬の犬種」を質問すると、以下の結果が得られました。

ChatGPTで犬の犬種を質問した際の応答例
出典:ChatGPT

大型犬だけを知りたいと思ったので、以下の質問を続けます。

「上記の結果のうち、大型犬だけをおしえてください」

ChatGPTで大型犬だけを限定して質問した際の応答例
出典:ChatGPT

すると、先に抽出した10種の中から、大型犬のみが抽出されました。このように、何度も質問を続けると求める回答に近づきます。

ChatGPTのプロンプトにまつわるFAQ

最後に、ChatGPTのプロンプトへよくある質問にお答えします。

お金をかけてでもGPT4を使った方がいい?

以下の2点をメリットとして考える方は、GPT4の利用を検討してもよいでしょう。

  • 回答精度の大幅な向上
  • 入力できる文字数が2,500文字から25,000文字まで増加

GPT4では、画像や音声の入力からでも文章を生成できるようになりました。しかし他の機能は、性能の向上という点以外では、GPT3.5となんら違いはありません。GPT4も学習期間は2021年9月までのデータを用いているため、誤った回答を返すこともあります。

先述したように、GPT4を利用するためには「ChatGPT Plus」を月額20ドル(日本円で約2,600円)で契約する必要があり、無料で利用できるわけではありません。

Microsoftが提供する検索エンジンのBingでは、GPT4が無料で利用できるので試してみてもよいでしょう。

プロンプトの作成に役立つツールってある?

ChatGPTに入力するプロンプトの作成に役立つツールとして「AIPRM for ChatGPT」を紹介します。AIPRM for ChatGPTは、ChatGPTを便利に使うためのGoogleChromeの拡張機能です。

先ほど、効果的なプロンプト作成のコツを紹介しましたが、このツールを使うと目的に合う効果的なプロンプトを簡単に利用できます。

操作方法は以下のような画面で、目的に合ったプロンプトを選択してタイトルかキーワードを入力するだけです。

AIPRM for ChatGPT活用時の画面
出典:ChatGPT

本ツール最大のメリットは、SEO記事ライティングの効率化にあります。コストをかけずにWebサイトのSEO対策を行え、操作も簡単なので初心者にも使いやすいです。

ただし、信頼しすぎるのは危険で、生成された内容の吟味は必要といえます。また、ツールにばかり頼ってしまうと低品質なコンテンツになる可能性が高くなります。

ツールを上手く活用して、自分の考えを取り入れて記事の作成を行いましょう。

まとめ

今回は、ChatGPTで活用できるおすすめのプロンプトや、効果的なプロンプトを作成するコツを紹介しました。

立場や条件を指定すること、具体例を明記して何度も対話を続けることで、より良い回答が得られます。

プロンプトの作成を補助してくれるような便利なツールも存在するため、上手く利用するのも良いでしょう。この記事の内容を参考にして、効果的なプロンプトを作成してください。

この記事を書いた人

【プロフィール】
関西の家電メーカーにてブルーレイレコーダーや電動アシストカートの開発を経験。地元の鳥取県に帰省後は、Webアプリケーションの開発に従事。組み込み系からWeb開発まで、幅広いソフトウェア開発経験を活かし、2022年よりWebライターとして活動中。侍エンジニアブログでは、PythonやWeb開発分野の記事執筆を担当。読者の悩みや知りたいことを汲み取った構成を意識しながら執筆しています。
【専門分野】
IT/Web開発/組み込み開発/AI/ロボット開発
【保有資格】
基本情報技術者試験
【SNS】
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