環境エンジニアとは?環境エンジニアになるために有利な資格・知識5つ

環境エンジニアとは環境保全のために働く人のことです。環境エンジニアの仕事内容は多岐にわたり、環境に関することならば分野を問わず知識が必要とされます。

今回は、そんな環境エンジニアになるために必要な知識やそれが学べる学校について紹介しています。

目次

環境エンジニアとは?

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環境エンジニアとは環境保全や公害防止の技術や機器を開発する仕事です。人々が効率を追求した結果、自然界に多大な悪影響を及ぼすと同時に、環境が悪化することにより、人々の体調を脅かす公害や環境問題が発生するようになりました。

そこで需要が生まれたのが環境エンジニアです。人々が快適に生活できるようにしつつ、環境への影響を最小限に抑えられるように尽力します。最近では企業も環境にやさしい技術を開発することが優先される傾向にあるようです。

環境エンジニアの仕事内容

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環境エンジニアは工場廃棄物などの処理装置やリサイクル装置、汚染状況の測定装置、浄水装置など多岐にわたる技術開発に携わります。直接的に環境への影響にかかわることだけでなく、消費電力を減らせるような工場の機械を設計したりアイデアを出したりというようなことも含まれています。

環境関連の問題を解決するには様々な分野をまたいで取り組む必要があります。そのため、仕事を行う上で幅広い知識が求められます。

環境エンジニアになるために有利な資格・知識5つ

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環境エンジニアになりたいと思ったらどのような資格や知識が必要となるのでしょうか。環境エンジニアの仕事は環境を保全することが目的です。

環境というのは決まりきった形はありませんから、問題を解決しようと思ったらどのような知識が必要になるかはわかりません。柔軟に対応し、積極的に学んでいく姿勢が重要です。れから紹介する資格や知識は環境エンジニアの仕事をする上で役立つ可能性が高いものです。参考にしてみてください。

土壌環境監理士

1つ目に紹介する資格は土壌環境監理士です。

土壌環境監理士とは民間資格の1つで、土壌・地下水汚染の調査や対策に関する正しい知識・判断力があるということを認定する資格です。受験するためには土壌・地下水汚染関連業務の実務経験が学歴に関わらず3年以上必要となります。

土壌環境保全士

2つ目に紹介する資格は土壌環境保全士です。

土壌環境保全士も民間資格の1つで、先ほど紹介した土壌環境監理士の資格を取り扱っている土壌環境センターが実施している試験に合格することで獲得できます。HPによると、「『土壌環境保全士』資格制度は、土壌・地下水環境保全分野で社会に信頼されうる資質を有する人材を教育・認定するもの」とされています。

こちらは講習会を受けた後、認定試験に合格すると資格を得ることができます。

環境保全技術に関する知識

3つ目に紹介するのは環境保全に関する知識です。環境保全と一口に言ってもその取り組みは多岐にわたります。大気や河川、海、山、街中など挙げるときりがありません。

私たち人や動物、その他の生き物が生活している世界すべてが環境です。環境保全に関する取り組みは文部科学省のHPでも見ることができます。

環境に携わるものとして今まで行われてきた取り組みは知っておくべきでしょう。

廃棄物処理方法

4つ目に紹介するのは廃棄物処理方法に関する知識です。

廃棄物はいたるところから出ています。工場だけでなく、身近なお店や、各世帯の家庭からも廃棄物は毎日出ています。

その廃棄物は一体どこに消えているのでしょうか。リサイクルや焼却、微生物による分解、埋め立てなど、さまざまな方法で処理がなされています。廃棄物の処理には法律も絡んでいますので、専門的な知識が必要とされます。

バイオテクノロジーなどエネルギー関連の知識

5つ目はエネルギー関連の知識を持っていることです。現代ではエネルギーを消費して何かを稼働させるのが当たり前の時代で、エネルギーは様々な方法で生み出されています。

特に電気は欠かせない存在になっています。そして電気は火力や原子力、水力、太陽光、風力など様々な方法で発電されています。エネルギー問題は今かなり必死になってどこの研究者も取り組んでいます。今環境エンジニアになって取り組む問題もエネルギー関連が多いでしょう。

環境エンジニアの主な就職先4選

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もしも環境エンジニアとして雇用されるとしたら、どんな就職先があるのでしょうか。理学系は就職するのが大変だと耳にすることもあるかもしれませんが、需要はあります。環境系の仕事に就きたいと考えている方は参考にしてみてくださいね。

環境機器メーカー

1つ目は環境機器メーカーです。環境機器は例えば、大気汚染や水質汚染の度合いを調べる機器などがあります。他には浄水装置の開発、リサイクル方法の開発など多岐にわたります。

浄水装置があるからこそ私たちが使った水を再び川や海に返すことができます。水道をひねってきれいな水が出てくるのもきちんと浄水して管理してくれる人がいるからです。

環境調査研究機関

2つ目は環境調査機関です。環境保全を行うのには今どのような状況下にあるのかを調べる必要があります。この地域の空気や水質が汚染されていると分かれば、どうして他よりも汚染度が高いのか、原因は何かを調べる必要があります。

人々の生活スタイルは数年で恐ろしく変化を遂げています。今までは考えられなかったような問題も起こっています。早期解決を目指し、常日頃調査と研究が必要になっています。

分析機関

3つ目は分析機関です。分析機関では実際に計測したデータや採取物をさらに詳しく観察、分析します。例えば採取してきた水の中に含まれる成分を専用の機器を使って特定することがあります。進学する大学によっては機器分析を学ぶこともあります。

公共団体

4つ目は公共団体です。地方ごとにさまざまな環境への取り組みがされています。

公共団体では人が暮らす街の環境保全や世界遺産、その土地の生物多様性などを守る仕事をしています。自然環境を守るのはもちろん、公園や道路といった公共施設の整備や衛生管理などを行います。

実際に市や町全体を作っていけるのは公共団体でもあります。地域密着型で事業が行われています。

環境エンジニアを目指せる学校5選

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環境エンジニアを目指せる学校を紹介していきます。環境エンジニアになるために必須の資格などは今のところ特にありませんが、環境保全をしていくうえで専門的な知識が必要とされているので、関係のある大学や専門学校を出ていると就職する際にプラスになります。

あくまでも一例ですので、さまざまな学校を調べていただくことをおすすめします。

名古屋市立大学(総合生命理学部)

1つ目は名古屋市立大学の総合生命理学部です。総合生命理学部では基礎自然科学を学修しています。

また、医学部・薬学部・看護学部などの医療系の応用学部が連携強化を推進しています。自然環境のほかに医学系の学部とも協力して研究や開発を行えるというところが強みです。

環境汚染による人の健康状態の悪化などに興味のある方にはおすすめの大学となっています。

日本自然環境専門学校(自然環境科学科)

2つ目は日本自然環境専門学校の自然環境研究科です。自然環境研究科では3年間で環境に関する幅広い知識を取得することを目的としています。

専門学校が大学と異なる点は企業が求める即戦力を鍛える戦略を取っていることです。また、自然環境研究科は同専門学校の他学科のカリキュラムを融合した形をとっています。柔軟に学びたいことが選択できます。

岡山大学(環境理工学科)

3つ目は岡山大学の環境理工学部です。環境理工学部は自然と人間が調和した豊かで快適な環境を創造する能力をもつ人材を育成することを目的としている学部です。

環境理工学部ですので、自然の摂理を研究する理学部と自然の法則を利用してモノづくりをする工学部が融合しています。プラスして環境のことも学ぶことで環境に考慮した社会システムを形成できる人間を育てるカリキュラムで学ぶことができます。

大阪電気通信大学(環境科学科)

4つ目は大阪電気通信大学の環境科学科です。環境科学科は工学部の学科の1つです。食品から住環境に関することまで幅広く学ぶことができます。

この学科は自然環境を整えるというよりは人間社会を快適に整えることを学ぶことに特化しています。食品の衛生の知識やインテリアデザイン、電子工作など身の回りの生活で使うものに深くかかわる分野を学ぶことができます。

東京テクニカルカレッジ(環境テクノロジー科)

5つ目は東京テクニカルカレッジの環境テクノロジー科です。東京テクニカルカレッジの環境テクノロジー科では環境を保持するための技術が学べます。

水質や大気の測定、処理装置の使い方や知識を身に着けます。こちらも人が住む町の環境を整えることを中心に学びます。卒業後すぐ使える知識や技術を身に着けたい人は専門学校をおすすめします。

環境エンジニアについて理解を深めよう

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今回は、環境エンジニアとは何か、環境エンジニアになる方法をお話していきました。

環境エンジニアと一口に言っても様々な仕事があります。環境エンジニアを目指している方は、自分はどの環境を守りたいのか、どの業務を担当したいのかを洗い出しておくと、どこで学び、どこで働きたいというのが絞れます。

環境を守る仕事をしたいと考えている人は、人と自然環境の調和を図る環境エンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

兵庫県西宮市出身。現在大学4年生。プログラミングスクールを卒業したのち株式会社SAMURAIでインターン生として活動中。
記事の執筆や編集、業務改善システムの改善を担当中。

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