エンジニアのポートフォリオはそのエンジニアの実績を示すものです。そしてポートフォリオは転職する際に企業に実力を示す重要な材料です。
ではポートフォリオがないエンジニアに、転職は難しいのでしょうか。ポートフォリオがないエンジニアが転職する方法についてご紹介します。
- エンジニアへの転職はスキルを測れるポートフォリオが鍵となる
- ポートフォリオがない場合は知識量・面接時の対応などでアピール
- 複数エージェントへ登録し自分に合う担当を見つけることも重要
エンジニアのポートフォリオとは
エンジニアのポートフォリオとは、これまでそのエンジニアが作り上げてきたいわば作品集です。本来ポートフォリオには、書類を挟んで持ち運ぶケースという意味があります。その意味の通り、転職活動においては転職先の求めている人材像にあった実績をまとめ、企業に対してアピールする材料となります。
エンジニアはポートフォリオがスキルの基準
ポートフォリオは、エンジニアにとって言わば実力の基準になります。
ポートフォリオに収録した内容がその人の主たる実績として判断され、またポートフォリオそのものの作り込み度合いや完成度も表現者たるエンジニアの実力を測る物差しとして用いられるのです。ですからポートフォリオはエンジニアのスキルを反映しているものと言えます。
ポートフォリオのないエンジニアが転職するコツ6選
エンジニアの実力を証明するために必要不可欠なポートフォリオですが、転職する際に企業側から必要書類として履歴書などと同様に提出を求められることもあります。それではポートフォリオがないエンジニアは絶対に転職できないのでしょうか。
ポートフォリオなしのエンジニアが転職するには、理解しておかなければいけないポイントがいくつかあります。ポートフォリオがないエンジニアが転職する上で大切になるコツを紹介します。
実務経験がなくとも知識は必要
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ、1つめは、経験がなくとも知識は持っているということです。エンジニアとしての実務経験を証明するものがポートフォリオである以上、ポートフォリオなしで実力を証明して見せることは困難です。
ならばせめて自分は素人ではなく、一定水準の力はある人間だということを証明するためには、職務遂行上必要な知識を持ち合わせていることを示す必要があります。
面接での志望動機がカギ
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ、2つめは面接での志望動機です。技術、知識と来たら次に上がるのは意識や志でしょう。
ポートフォリオがなく、エンジニアとしての技術が証明できず、加えて入社して何を成し遂げたいのかもはっきりしないといった印象を与えてしまっては選考で大きなマイナスです。ですから、自分がどういった動機で転職を希望しているのかということは、企業側に対して明確に示す必要があるのです。
年齢は若い方が有利
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ3つめは、若いうちに動くということです。エンジニア業界では若手ほど重宝される傾向があります。
加えて高齢でキャリアを積んでいる人物ほど、一般的に企業が支払う賃金は多くなるものです。そうなると、転職市場でもより低いコストで雇い入れることができる若手の方が有利であることは間違いありません。
よりよい環境を求めて転職するのなら、できるだけ早いうちが良いでしょう。
即戦力にならないことを自覚する
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ、4つめは即戦力にならないことを自覚するということです。ポートフォリオがエンジニアの技術を表現するものであり、それがないということは認めてもらえる実力がないということ。
その前提に立って考えれば、ポートフォリオなしで要職者の求人を狙うことは現実的ではありません。あまり応募する求人の水準を高く設定しすぎないよう、門戸を広げることを意識しましょう。
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ポテンシャルが高いと思わせること
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ、5つめはポテンシャルの高さを印象付けることです。ポートフォリオはエンジニアの実力を客観的な尺度で評価可能にするものです。
そのポートフォリオがない状態でも企業側に対して技術的なアドバンテージを感じさせるには印象づくりが大切になります。自分の知識や経験について具体例を挙げながら説得力のある説明ができるようにしておきましょう。
転職エージェントに複数登録する
ポートフォリオがないエンジニアが転職するコツ、6つめは転職エージェントの登録です。転職エージェントは転職者と企業との間に立って、転職を希望する人がより良い条件で採用されるように、また企業側にとってもメリットの大きい人材を獲得できるように調整してくれる存在です。
自分の技術を証明するポートフォリオがないのであれば、客観的な立場からその技術を企業に伝えてくれる転職エージェントを活用していきましょう。
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント5選
本来後ろ盾となるポートフォリオがない状態で、一人で転職活動をすることは困難な場合があります。ポートフォリオがないというだけで企業側から相手にされず書類選考で落ちてしまう可能性もあるでしょう。
そこで転職を少しでも有利に進めるために、企業との間に立って仲介役を担ってくれる転職エージェントを活用することが転職成功の鍵となります。ここでは、ポートフォリオなしでエンジニアが転職する際にお勧めの転職エージェントをご紹介します。
Wantedly
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント、1つめはWantedlyです。WantedlyはビジネスSNSであり、様々な企業や人と出会うきっかけが生まれます。
自分のプロフィールを作成したりチャット機能で交流したりする中で、自分を求める企業とラフに出会うことができる新しい形の転職活動ができます。
WORKPORT
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント、2つめはWORKPORTです。ワークポートは転職相談支援を行う総合人材転職エージェントです。
多くの国内拠点に加え、海外2つの都市にもオフィスを持っている上、インターネット上で転職活動を管理できるeコンシェルサービスも提供しています。
リクルートエージェント
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント、3つめはリクルートエージェントです。就職・転職活動支援を行う、リクルートキャリアが提供する転職支援エージェントです。
その広い情報網から、一般には出回っていない非公開求人情報を抱えているほか、各業界に精通したキャリアアドバイザーが個々人の希望やスキルに適した転職先を紹介してくれます。
マイナビクリエイター
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント、4つめはマイナビクリエイターです。こちらも就職・転職支援を行う株式会社マイナビのサービスです。
このエージェントの最大の魅力はweb・ゲーム・ITなどのクリエイティブ業界に特化した専門のエージェントであるということです。複数の職種の求人を扱う総合転職支援系のエージェントに比べ専門性の高い支援が受けられます。
Green
ポートフォリオがないエンジニアにおすすめの転職エージェント、最後にご紹介するのはGreenです。こちらもIT・Web系の専門転職エージェントとなっています。
このエージェントはIT関係の成長企業が中心に登録されています。転職をカジュアルにというコンセプトを掲げ、応募前に企業の担当と会うことができるなど、柔軟な転職活動が期待できます。
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント5選
ここまでエンジニアがポートフォリオなしで転職活動を進めることは非常に難しいということを話してきました。それはポートフォリオがエンジニアの実力を証明するために有効なツールであるからということが主な理由です。
それではここで改めて、なぜポートフォリオがエンジニアにとって必要なのか、また、ポートフォリオを作る上で参考にしていただきたい気を付けるべきポイントについてご説明していきます。
技術スキルが証明できる
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント、1つめは技術スキルが証明できるということです。これはここまでで何度も話してきているので、すでに理解していると思われますが、ポートフォリオはエンジニアがそれまで積み重ねてきた実績をまとめたものです。
つまりポートフォリオを見れば、そのエンジニアがどのような経験をし、スキルを身につけ、現在どの程度の技量を持ち合わせているのかが客観的に明らかになります。
書類選考で優遇される
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント、2つめは書類選考で優遇されることがあるということです。企業がエンジニアを採用する際には、履歴書と併せてポートフォリオの提出を求めることがあります。
そのため、ポートフォリオを提出するかどうかで評価に開きが出る可能性があります。また、ポートフォリオの提出が必須されていなくても、ポートフォリオがあれば一目で実力が分かるため、ポートフォリオは書類選考の時点でも大切になります。
表示速度やコードの質も判断材料
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント、3つめは表示速度やコードの質も判断材料にされるということです。エンジニアの実力を図るためには、完成された製品の外面だけではなくその構造までを評価する必要があります。
ポートフォリオがあれば一つひとつの制作物について、さらにはポートフォリオそのものの作りこみから表示速度やエンジニアが使用しているコードも読み取ることができるのです。
作品に明確な意図が込められている
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント、4つめは作品に明確な意図が込められているということです。ポートフォリオはただ自分の実績をやみくもに盛り込めばよいというものではありません。
応募先の企業がどういった人物やスキルを求めているのかについてしっかり把握してそのニーズに対応した実績を盛り込む必要があります。したがってポートフォリオは、その都度カスタマイズするようにしましょう。
ユーザー目線で使いやすい仕様
エンジニアにポートフォリオが必要な理由とポイント、最後はユーザー目線で使いやすい仕様を心掛けるということです。ポートフォリオ自体の作りこみも評価のポイントになるということは既に説明した通りです。
その点から考えれば、作り手だけが理解できる、見やすいポートフォリオではかえってマイナスの評価を受けてしまいます。ポートフォリオ自体の見やすさ、わかりやすさにも気を遣うようにしましょう。
エンジニアポートフォリオがないよりある方が転職は有利
今回は、エンジニアのポートフォリオがない場合の転職のコツをお伝えしていきました。
エンジニアが転職する際にはポートフォリオがあった方が有利であることは間違いありません。
できる限り上で紹介したポイントを参考にポートフォリオを作成しましょう。またポートフォリオがないからと言って転職をあきらめる必要はありませんが、自分が不利な状況であることを自覚し、可能な限りその差を補えるようなアピールを用意するように心がけましょう。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
独学でプログラミング学習を始めるも挫折。プログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」を受講し、Web制作を学ぶ。副業でWeb制作を行いつつ、「初心者がプログラミングで挫折しないためのコンテンツ制作」をモットーにWebライターとして侍エンジニアブログ編集部に従事。