システムエンジニアに資格は必須?高収入SEになるために本当に必要なこと

システムエンジニアになるために資格を取りたい
就活を少しでも有利にしたい

このように、就活がうまくいくか、システムエンジニアになれるのか不安な学生さんは多いのではないでしょうか? 実際に社会で働いた経験がないのに、企業から「この人は戦力になりそうだ!」って認めてもらうのためには、なにをどうすればいいのか分からず不安ですよね。

その不安を少しでも解消するために、あなたのように資格を取得しようと考える人も多いでしょう。しかし残念ながら、資格を取ればシステムエンジニアになれるとは限りません

そこでこの記事では、下記の内容を中心に解説します。

  • なぜシステムエンジニアに資格が必要ないのか
  • 資格を持っていて得するシチュエーション
  • 取得しておいても良い資格
  • 資格取得よりもやるべきこと

なお、次の記事ではそもそもシステムエンジニアとはどんな職業なのか、その仕事内容を年収や将来性も交え詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。

→ システムエンジニア(SE)とは?仕事内容や年収、将来性も紹介

目次

まずは資格について詳しく知ろう

国家資格とベンダー資格がある

資格には大きく分けて国家資格ベンダー資格という2種類があります。

  • 国家資格:国家公認の資格
  • ベンダー資格:企業や団体が認定・運営している資格

国家資格は国が認めている資格です。比較的に一般的・汎用的な内容の試験になります。

ベンダー資格は特定の企業や団体が認める資格です。ある特定の分野に特化したニッチなものも多いので、実際に業務の中で必要なら取ればいいでしょう。会社で取得を推奨されているケースも多くあります。

資格の種類

システムエンジニアに関わりの深い資格の種類として、大きく分けて5種類ほどあります。

  • 全分野で共通・基本となる資格
  • サーバー系
  • ネットワーク系
  • クラウド系
  • セキュリティー系

関わる業務によって取得すべき資格は変わってきますが、全分野で共通・基本となる資格は取得しておいても損はありません。とりあえず資格が欲しいという方は、まずは基本となる資格を取得し、そのあとで業務に関わる資格を取るのがオススメです。

なぜシステムエンジニアには資格はいらない?

画像:Shutterstock

資格があるからできる仕事ではない

資格がなくてもシステムエンジニアになれます。システムエンジニアは、医師や弁護士のような免許制の職業ではありません

会社に入り、システムエンジニアのポジションにつけばシステムエンジニアになれます。大企業であれば教育制度も整っていることが多く、全く知識のない新卒採用した学生たちをシステムエンジニアとして教育してくれます。

またシステムエンジニアになるための資格というものがないため、IT関係の資格を取得してもシステムエンジニアになれる保証はありません。せっかく時間とお金を費やして資格を取得しても、システムエンジニアになれない可能性が捨てきれないのです。

必要とされるスキルや知識が多種多様

持ってれば必ずシステムエンジニアになれる資格というものが存在しないのと同時に、一口にシステムエンジニアと言っても、会社が扱っている商材によって求められるスキルや知識が大きく異なります

例えば、必要とされるスキルや知識には下記のものがあります。

  • ターゲット業界への知識
  • 自社商材への理解
  • IT関係の知識
  • 接客スキル

特にターゲット業界をどれだけ理解できているかによって、提案できる内容も変わってきます。そのため資格を持っていたとしても、実際に自社で扱っている業務と関係ない資格はあまり意味がありません。資格はシステムエンジニアになってから、自社で必要な資格を取ればいいでしょう。

どうしても資格を取っておきたいのであれば、内定を貰ってからどんな資格を取得すればいいかと直接聞いた方が間違いありませんし、内定先にもあなたのやる気をアピールできるでしょう。

資格はあくまで一般教養

IT関係の資格はたくさんありますが、どれか一つを取得すればいいという訳ではありません。IT業界では幅広い知識と経験が求められるからです。

またIT業界は日々新しい技術が登場し、古い技術が廃れていくのが非常に早い業界です。そのため、資格としてカバーできる部分が限られています。

資格は一般的、汎用的な知識であり、回答はマークシートの選択式がほとんどです。そのため実際の現場との乖離が大きく、実践的な知識とはなかなか言えません。経験が重要視されるので、資格があるかないかよりもあなたが何ができるかが大切なのです。

システムエンジニアが持つ資格の必要性

画像:Shutterstock

今までシステムエンジニアになるためには資格は必要ないと解説しました。しかし、資格があってよかったと思えるシチュエーションが全くないわけではありません。このトピックでは、資格を持っている利点についてご紹介します。

就職や転職に有利

実務に活かせるかどうかはさておき、資格を取得することでシステムエンジニアになるために努力してきたことをアピールできます。また資格を持っている場合、面接の時に、下記のような質問されることが多々あります。

  • なぜ資格をとったのか
  • 取得した資格を選んだのはなぜか
  • 資格勉強で苦労した点、工夫した点
  • 資格を今後どう活かしたいか

そのため、これくらいの質問はすんなり答えられるようにしておくと良いですね。資格を持っていることで、どのくらいの専門知識やスキルがあるかを客観的に証明できます。このような理由から、資格を取得していると就職や転職に有利に働く可能性があります。

資格手当がもらえる

会社によって制度はまちまちですが、資格を持っているまたは取得した時に手当がある場合があります。これは、会社が取得を推奨する資格を取ることが前提です。

つまり会社の業務に必要な資格または必要な知識である、ということ。また企業によっては、業務に直接関係がなくても手当が与えられる場合があります。

資格によって手当の金額も違ってきますので、会社に入ってからぜひ確認してくださいね。自分のため、ひいては会社のために取得した資格が、手当となってかえってきてくれるのは純粋に嬉しいですよね。

クライアントへの安心材料

画像:Shutterstock

資格は、ある一定の知識を持っているということを証明するものでもあります。あなたのクライアントになる人たちは、システムについて詳しくありません。だからこそ本当にこの人に任せても大丈夫かな、という不安を持っている人は少なからずいるでしょう。

そんな人に「客観的にこういう資格があるのでちゃんと知識があるんですよ」とアピールできると安心につながります。例えばそれが国家資格ともなれば、その存在感は大きいでしょう。

国家資格が全てではありませんが、やはり社会的に国家資格というのは大きな意味を持ちます。資格を所有しクライアントとの関係がうまくいくのであれば、資格が必要ない職業だとしても持っていることに意義がありますよね。

システムエンジニアにオススメの国家資格

IT関係の国家資格は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)という機関が管理・運営・認定を行なっています。

また、「日経 xTECH」が行った「IT資格実態調査の昇級や昇進に役に立つIT資格トップ20」は、下記の通りでした。

このように基本情報技術者や応用情報技術者、情報処理安全確保支援士などの国家資格が上位を占めています。これらの国家資格は全国の指定の場所で受験できます。国家資格にはどんな種類があるのか、次の図をご覧ください。

色々あってどれを取ればいいか迷ってしまいますよね。次の項目でシステムエンジニアになりたい初心者が取得しておきたい資格から、中級者・上級者向けに資格まで紹介します。

ITパスポート

”職業人として備えておくべき、情報技術に関する共通的な基礎知識を習得した者であり、担当する業務に対して情報技術を活用し、次の活動を行う”(「試験概要」より)

この資格は一般教養レベルで、合格率51.7%でしっかり準備しておけば難しくない試験です。全ての社会人が取得しておいて欲しいITリテラシーの基礎となる試験です。

時期随時
試験料5,700円(消費税込)
試験時間120分
出題形式多肢選択式(四肢択一)
出題数100問(小問形式)

※2020年6月時点

ITパスポートは、現代人なら知っておきたいIT知識があることを証明する資格です。ITパスポートの詳細や勉強方法などはこちらの記事で紹介しています。よかったら参考にしてくださいね。

ITパスポートとは? 現代人なら取りたい資格の概要から勉強法を解説
更新日:2023年10月10日

基本情報技術者試験

“高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者”(試験概要より)

ITエンジニアの登竜門と言われる試験です。ITパスポートとは違い合格率が25.6%と、十分に準備して試験に臨まなければ合格できません。ITエンジニアとしての基礎知識を試される試験です。

時期 4月第3日曜日、10月第3日曜日
試験料5,700円(消費税込)
試験時間午前:9:30~12:00(150分)
午後:13:00~15:30(150分)
出題形式 午前:多肢選択式(四肢択一)
午後:多肢選択式
出題数 午前:80問
午後:13問
回答数 午前:80問
午後:7問

※2020年6月時点

ITパスポートがITを利用する側に必要な知識を有しているかどうかを証明する資格だったのに対し、基本情報技術者試験はIT技術を提供する側の資格です。そのため、これからエンジニアとしてキャリアをスタート人が、まず取得するべき資格と言えます。

基本情報技術者試験の詳細や勉強方法などについては、こちらの記事で紹介しているので、よかったら参考にしてくださいね。

基本情報技術者試験とは? IT業界人なら必須といわれる資格を解説
更新日:2023年10月10日

応用情報技術者試験

”高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者”(試験概要より)

こちらは合格率23.1%の少し難易度の高い、ITエンジニアとしての応用力が試される試験です。基本情報技術者試験では基礎的な内容だけでしたが、応用情報技術者試験では技術から管理、経営まで幅広い知識と応用力が必要とされます。

時期 4月第3日曜日、10月第3日曜日
試験料 5,700円(消費税込)
試験時間 午前:9:30~12:00(150分)
午後:13:00~15:30(150分)
出題形式 午前:多肢選択式(四肢択一)
午後:多肢選択式
出題数 午前:80問
午後:11問
回答数 午前:80問
午後:5問

※2020年6月時点

応用情報技術者試験は、合格率が20%前後と基本情報技術者試験と差がありません。しかし、試験内容は記述式問題があるなど、難易度がグッと上がります。そのため、ある程度エンジニアのキャリアを積んでからチャレンジするといいでしょう。

応用情報技術者試験の詳細や勉強方法などについては、こちらの記事で紹介しているので、よかったら参考にしてくださいね。

応用情報技術者試験とは? IT業界で上を目指すなら取得したい資格を紹介
更新日:2023年10月10日

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は情報セキュリティ分野の国家資格で、情報処理技術者試験制度のスキルレベル4に該当します。

資格を取得することで、情報セキュリティの専門家として安全なシステムの企画から要件定義、開発、運用、保守と幅広い知識とスキルを持っていることを証明できます。合格率は約16%前後で、難易度が高い試験だと言えます。

時期4月第3日曜日、10月第3日曜日
試験時間・午前Ⅰ:50分(9:30~10:20)
・午前Ⅱ:40分(10:50~11:30)
・午後Ⅰ:90分(12:30~14:00)
・午後Ⅱ:120分(14:30~16:30)
試験料・5,700円(消費税込)
情報処理安全支援士として活動する場合は、別途登録料が必要です。
・登録免許税:9,000円
・登録手数料:10,700円
出題形式・午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)
・午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:記述式
出題数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:3問
・午後Ⅱ:2問
解答数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:2問
・午後Ⅱ:1問

試験に合格後に登録簿へ登録することで、情報セキュリティーのスペシャリストの情報処理安全確保支援士として仕事ができます。情報処理安全確保支援士は、IT系資格の中で初の登録制の士業です。そのため、セキュリティー関連の仕事をしたい場合は、資格を取得するのがおすすめです。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、データベース分野の国家資格で、データベース管理者などを対象としています。また、情報処理技術者試験制度のスキルレベル4に該当します。

資格を取得することで、データベースの設計、開発、運用、保守に関する幅広い知識とスキルを持っていることを証明可能です。合格率は約13%前後で、難易度が高い試験だと言えます。

時期4月第3日曜日
試験時間・午前Ⅰ:50分(9:30~10:20)
・午前Ⅱ:40分(10:50~11:30)
・午後Ⅰ:90分(12:30~14:00)
・午後Ⅱ:120分(14:30~16:30)
試験料5,700円(消費税込)
出題形式・午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)
・午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:記述式
出題数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:3問
・午後Ⅱ:2問
解答数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:2問
・午後Ⅱ:1問

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクト分野の国家資格で、プロジェクトマネージャを目指す人を対象としています。また、情報処理技術者試験制度のスキルレベル4に該当します。

資格を取得することで、プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画の作成や、必要となる要員や資源を確保し、予算、スケジュール、品質などの計画に基づいてプロジェクトを実行・管理する知識やスキルを有することを証明できます。合格率は12〜14%前後で、難易度が高い試験だと言えます。

時期4月第3日曜日
試験時間・午前Ⅰ:50分(9:30~10:20)
・午前Ⅱ:40分(10:50~11:30)
・午後Ⅰ:90分(12:30~14:00)
・午後Ⅱ:120分(14:30~16:30)
試験料5,700円(消費税込)
出題形式・午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)
・午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:論述式
出題数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:3問
・午後Ⅱ:2問
解答数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:2問
・午後Ⅱ:1問

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、経営分野の国家資格で最近注目を集めている資格です。「日経 xTECH」が2019年8月に実施した、「これから取りたいとおもう資格のランキング」では2位でした。

ITストラテジスト試験の対象者は、CIOやCTO、ITコンサルタントを目指す人です。資格を取得することで、事業企画、業務改革推進、情報化企画、製品・サービス企画などの部門において、ITを活用した基本戦略の策定・提案・推進を遂行するために必要な知識やスキルを持っていることを証明できます。

合格率は15%前後のため、難易度が高いと言えるでしょう。

時期10月第3日曜日
試験時間・午前Ⅰ:50分(9:30~10:20)
・午前Ⅱ:40分(10:50~11:30)
・午後Ⅰ:90分(12:30~14:00)
・午後Ⅱ:120分(14:30~16:30)
試験料5,700円(消費税込)
出題形式・午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)
・午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:論述式
出題数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:4問
・午後Ⅱ:3問
解答数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:2問
・午後Ⅱ:1問

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、上級エンジニアを目指す人のおすすめの資格です。試験に合格することで、業務知識に基づいて的確な分析を行い、業務ニーズに適した情報システムのグランドデザインを設計ができる知識とスキルがあることを証明できます。合格率は15%前後のため、難易度が高いと言えるでしょう。

時期10月第3日曜日
試験時間・午前Ⅰ:50分(9:30~10:20)
・午前Ⅱ:40分(10:50~11:30)
・午後Ⅰ:90分(12:30~14:00)
・午後Ⅱ:120分(14:30~16:30)
試験料5,700円(消費税込)
出題形式・午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一)
・午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一)
・午後Ⅰ:記述式
・午後Ⅱ:論述式
出題数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:4問
・午後Ⅱ:3問
解答数・午前Ⅰ:30問
・午前Ⅱ:25問
・午後Ⅰ:2問
・午後Ⅱ:1問

システムエンジニアにオススメのベンダー資格

次は、ベンダー資格の中でシステムエンジニアにおすすめの資格を難易度順に紹介します。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

Microsoft 社が提供しているベンダー資格が、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)です。Microsoft Office ソフトの操作技能スキルを証明できます。試験科目は、以下の5種類。

  • Word
  • Excel
  • PowerPoint
  • Access
  • Outlook

プログラミングに関する問題は出題されません。しかしシステムエンジニアとして仕事をする場合、WordやExcelを使って資料や設計書を作成する必要あります。

つまり、システムエンジニアとしてWordやExcel、PowerPointのスキルは、持っていて当たり前なのです。そのためもし自信がなければ、資格取得にチャレンジしてみるといいでしょう。

オラクルマスター

オラクルマスターは日本オラクル社が実施しいているベンダー資格です。Oracle Databaseシリーズの技術力がどの程度あるか評価し認定します。日本国内のみならず、海外でも実施されています。資格のレベルは下記の4段階あります。

資格名スキルロール
Bronze
(ブロンズ)
DSの基礎知識ITエンジニア
Silver
(シルバー)
日常の運用管理
基本的なSQL
運用担当者
Gold
(ゴールド)
マルチテナント環境
バックアップ
リカバリ
インストール
18c、19c新機能
データベース管理者
Platinum
(プラチナ)
高可用性
セキュリティ
性能管理
データベースエキスパート

引用元:オラクルマスター https://www.oracle.com/jp/education/index-172250-ja.html

資格を取得することで、データベースに関する知識やスキル、SQLの基礎を一通り有していることを証明できます。ステップアップ型の資格のため、下位の資格から順番に取得する必要があります。

Linux技術者認定試験

Linux技術者認定試験は、Linux技術者としてのスキルを証明するベンダー資格です。日本だけでなく海外でも通用する資格のため、海外でも仕事をしたいと思っている人におすすめです。

資格を取得することで、ネットワークの運用管理の知識やスキルと有していることを証明できます。Linux技術者認定試験のLPICはレベルが3段階あります。

資格名 試験範囲 
LPIC-1101システムアーキテクチャ
Linuxのインストールとパッケージ管理
GNUおよびUnixコマンド
デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準
5年以内に101と102の両方に合格が必須
LPIC-1102シェルとシェルスクリプト
インターフェースとデスクトップ
管理タスク
必須システムサービス
ネットワーキングの基礎
セキュリティ
LPIC-2201キャパシティプランニング
Linuxカーネル
システム起動
ファイルシステムとデバイス
高度なストレージデバイスの管理
ネットワーク構成
システム・メンテナンス
5年以内に201と202の両方に合格が必須
LPIC-2202ドメインネームサーバー
ウェブサービス
ファイル共有
ネットワーククライアント管理
電子メールサービス
システムセキュリティ
LPIC-3300OpenLDAPの設定
認証バックエンドとしてのOpenLDAP
Sambaの基礎
Samba共有設定
Sambaユーザーとグループの管理
Sambaドメイン統合
Sambaネームサービス
LinuxおよびWindowsクライアントの操作
 –

引用元:Linux技術者認定試験 https://www.lpi.org/ja/

資格を取得することで、Linuxシステムの構築・運用の知識やスキルを身につけることが可能です。ステップアップ型の資格のため、下位の資格から順番に取得する必要があります。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、シスコシステムズが行っている認定資格です。資格を取得することで、ネットワークに関する知識や技術力を証明できます。シスコ技術者認定試験には5つのグレードがあります。

  • エントリー
  • アソシエイト
  • プロフェッショナル
  • エキスパート
  • アーキテクト

まずはエントリー資格(CCT)のチャレンジし、最低でもアソシエイト(CCNA)まで取得しておくといいでしょう。

職種別システムエンジニアにおすすめの資格

ネットワークエンジニア向け

ネットワークエンジニアは、ネットワークのシステムの運用定義、設計から、システム構築、運用、保守、管理などを行う仕事です。そのためネットワークに関する知識やスキルだけでなく、データベースに関する知識やスキルが必要です。

ネットワークエンジニアを目指す人におすすめの資格は下記の通りです。

  • Linux技術者認定試験
  • シスコ技術者認定
  • オラクルマスター
  • ネットワークスペシャリスト

サーバエンジニア向け

サーバエンジニアは、サーバの運用構築業務や保守業務などを行う仕事です。そのため、サーバエンジニアの仕事をするためには、OSに関する知識やスキルが必要です。また、保守業務も行うのでセキュリティに関する知識やスキルもあった方がいいでしょう。

ネットワークエンジニアを目指す人におすすめの資格は下記の通りです。

  • Linux技術者認定試験
  • シスコ技術者試験
  • 情報処理安全確保支援士

セキュリティエンジニア向け

セキュリティエンジニアはセキュリティの専門家です。セキュリティに配慮したシステムの設計やシステムの実装、保守運用などの業務を行います。そのため、セキュリティエンジニアに必要な知識やスキルは下記の通りです。

  • サーバ
  • OS
  • セキュリティ関連
  • ネットワーク
  • IT関連の法律

これらの知識やスキルを有している証明できる資格として、おすすめの資格は下記の通りです。

  • シスコ技術者認定資格
  • 情報処理安全確保支援士試験

プロジェクトマネージャ向け

プロジェクトマネージャはプロジェクトをスムーズに進めるために、進行管理やマネージメント業務を行います。そのため、システムやプログラミングに関する知識やスキルだけでなく、リーダシップやコミュニケーション能力が必要です。

プロジェクトマネージャになるために、必要な資格はありません。ただしプロジェクトマネージャとして求めれられる知識やスキルを持っていることを証明できる資格は下記の通りです。

  • プロジェクトマネージャー試験
  • ITストラテジスト試験
  • 応用情報技術者試験

資格取得の方法

画像:Shutterstock

独学

資格の過去問題がIPAのホームページで公開されていますので、そちらで学習するのは必須です。また、多くの学習書籍が発売されているので、そちらで学習するのも良いでしょう。

ただし発行されている書籍は多種多様で、どれがいいのか迷ってしまいますよね。まずは書店に足を運び、手にとって中身を確認しましょう。あなたの今のレベルで理解できるか、わかりやすい説明なのかということを必ずチェックしてください。

スクール・通信講座

スクールや通信講座で取り扱われていることが多く、一人での学習は不安という方にオススメです。独学で学習するよりもしっかりと試験対策ができます。

費用はかかってしまいますが、絶対に合格したいという人はスクールや通信講座をオススメします。スクールや通信講座では体系的に学べるとともに、どんな問題が出題されるのかの予想も立ててくれます。そのため、無駄なく学習を進めることができ、質問もできるのでより合格に近づくことができるでしょう。

システムエンジニアになるために資格よりも大切な事

画像:Shutterstock

インターンやアルバイト

資格を取得することもいいですが、実際に経験を積む方が良いでしょう。実際に体験することでシステムエンジニアの仕事内容を理解でき、自分に向いているのかどうなのかも確認できる機会となります。

就活時にもアピールできますし、少しでも経験をしたことがある人の方が採用する側にとっても魅力になります。

実際にプログラムを組む

どんな業種のシステムエンジニアになっても、自社の開発(または商材として所有)しているシステムを理解して顧客に合うシステムを提案する必要があります。そのため、プログラミングの知識があるとより理解が深まります。実際にプログラマー(PG)からシステムエンジニア(SE)になる人も多く、企業によってはPG経験を経てからでないとSEになれない企業もあります。

プログラミングを知らずにSEになると、自社の製品に対する理解が浅くなり、クライアントへの提案も表面的なものになってしまう可能性があります。プログラミングは必須ではないにしろ、あなたの可能性を広げてくれる一つの選択肢となるでしょう。

まとめ

画像:Shutterstock

この記事を読んでシステムエンジニアになるために、必ず資格は必要ではないということを理解していただけたでしょう。

もしそれでも資格を取得して、就活を有利にしたいと思う人にオススメの資格は下記の通りです。

  • ITパスポート試験(IP)
  • 基本情報技術者試験(FE)
  • 応用情報技術者試験(AP)

どの資格もITエンジニアとしての基礎を証明し、さらにプロとしての応用力を身に着けることができます。その他の資格は、実際に入った企業に必要な資格を取れば良いでしょう。

しかし資格を取るよりも大切なことは、実際に経験をすることです。ネットや書籍などでシステムエンジニアを知った気でいても、入る企業や業界・業種によって求められる知識もスキルも全く異なります。インターンやアルバイトなどを通し、自分がなりたい職業なのか体験してみると良いでしょう。

この記事があなたの将来の目標に少しでも役立つことを祈っております!

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この記事を書いた人

猫をこよなく愛する、侍エンジニアブログ編集部のモリシタです。
価値ある情報をお届けする為、日々精進しながら執筆活動に取組んでいます!

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