選考を勝ち抜くエンジニアの職務経歴書の書き方を大解説!フォーマット・テンプレート・Guithub利用まで

エンジニアへの転職活動を始めたけど、
職務経歴書ってどう書けばいいの?

読みやすく伝わりやすい書き方、自分のPRポイントなどなど、未経験者も経験者も、職務経歴書の作成って難しいものですよね。

そんなあなたのため、今回はエンジニア求人の職務経歴書について解説していきます。就職・転職活動に役立つ内容となっていますので、ぜひご参考ください。

目次

【選考側はここをみる】エンジニアの職務経歴書の重要項目3選

画像:Shutterstock

エンジニアとして就職・転職する場合、職務経歴書を作成する際の重要項目は3つあります。「開発実績」「スキル」「自己アピール」です。もちろん他の職種へ就職・転職する際と同じように、志望動機の具体性、職務経歴の将来への役立ち度、そして自己PRも重要です。

しかし、エンジニアの仕事は「業務とそのエンジニアが持っているスキルのマッチング」が重要であることも事実です。たとえば、近年はGitHub採用を行うIT企業が増加しています。選考の一部として「これまでに開発したアプリと使用言語、フレームワークと自社案件のマッチング」を最初に見ることで、応募者とのミスマッチを防ぐことが目的です。

まずは選考側から見た際の、エンジニアの職務経歴書の重要項目を見ていきましょう。

1:開発実績

ひとつめは開発実績です。これから応募する企業が、KotlinでAndroidアプリを開発しているとしましょう。その際、自分自身にもKotlinによるアプリ開発実績があれば、具体的にどのような仕様に基づき、どれくらいの期間で開発を行ったのかしっかりと記載するのがおすすめです。

プロジェクトの規模についても触れましょう。個人開発のアプリケーションの場合でも、そのアプリケーションの仕様やフレームワークが応募先企業の案件に活かせるものであれば、実績として書き加えるのもおすすめです。

2:テクニカルスキル(使用言語・資格など)

ふたつめはテクニカルスキルです。OS・言語・フレームワーク・DBにつき、それぞれどれくらいの仕様経験やスキルがあるのか網羅的に記載しましょう。

可能であれば、普段のアウトプットが見えるGitHubやブログ、アプリを併記するのが理想的です。

3:自己アピール

自己アピールを記載する際には「良いこと」ばかりを書くのではなく、失敗談や自分に不足している点を記載しておき、その内容から挽回できるPR内容につなげていくことも大切です。つまり、「自分の欠点や失敗をどのようにカバーできるか」という点が評価されます。

上記をふまえたうえで、エンジニアとして働くことへの熱意をはじめ、現在の自分にどれくらいのエンジニアスキルがあるかを漏れなく伝えましょう。

エンジニアの職務経歴書の枚数はA4紙で1〜2枚が理想

職務経歴書は、長ければ長いほどいいというものではありません。採用担当者も、多くの応募者の書類に目を通さなければならないため、一つの書類にかける時間は限られています。

そのため職務経歴書は、簡潔にポイントをまとめた上で、A4用紙で1~2枚程度におさめるのが理想的です。

エンジニアの職務経歴書のフォーマット

エンジニアの職務経歴書は、以下のような項目・流れで書くことが一般的です。

  • タイトル・日付・氏名
  • 職務概要:今まで担当してきた仕事を3〜4行程度で簡潔に書く。
  • 活かせる経験・知識・技術:応募する企業・職種に合わせて、PRポイントをまとめる。箇条書き・文章どちらでも可。
  • 職務経歴:今までの職歴と、担当してきたプロジェクトを年代別に表などで記述する。
  • テクニカルスキル:自分のスキルの一覧
  • 資格:保有資格を取得年も合わせて掲載する
  • 自己PR:どんなことに自信があるか、応募企業にどんな貢献ができるかを書く。

例として、このようなレイアウトで記述するといいでしょう。

画像:職務経歴書の記入例

エンジニアの職務経歴書テンプレート4選

skill

画像:Shutterstock

それでは、実際にどんなことを書いていけばいいかをみていきましょう。ここでは、下記の3つの職種と経験度に合わせて、職務経歴書に書くべき内容のテンプレート(例)を紹介します。

  • システムエンジニア(SE)
  • Webエンジニア
  • サーバー・ネットワークエンジニア
  • 未経験エンジニア

システムエンジニアの職務経歴書テンプレート

職務概要

2013年に〇〇株式会社に入社後、法人向け業務システムの要件定義及び負荷試験、保守運用まで含めたディレクションをしてきました。テストツールの導入によるテスト自動化で、従来のテストに比べて工数を20%削減することにも成功し、売り上げの増加に貢献しました。

活かせる経験・知識・技術

  • ヒアリングから案件定義、進捗管理、開発までの経験
  • Java・MySQL・Oracleへの深い知識
  • XX名を統括するプロジェクトのマネジャー(PM)としての経験

職務経歴

2013年〜2020年 株式会社XXXXX
資本金:X千万円 雇用形態:正社員 部署・役職:プロジェクトマネジャー(2014年〜)

 

担当プロジェクト
2018〜2020年 概要;

B2B向け電子署名システムの開発・導入

担当業務:

要件定義/ベンダーコントロール/システムテスト・負荷試験/デバッグ

開発規模:30名(業務委託含む) 開発期間:6ヶ月

開発環境

【言語】Java

テクニカルスキル

言語環境 年数 レベル
PHP(CakePHP) 3年 クライアント企業のヒアリング〜案件定義、進捗管理、メンバーへの指導が可能
PHP(Laravel) 1年 クライアント企業のヒアリング〜案件定義、進捗管理、メンバーへの指導が可能
Java(Spring Framework) 5年 クライアント企業のヒアリング〜案件定義、進捗管理、メンバーへの指導が可能
MySQL 5年 構築・チューニングが可能
Oracle 5年 SQLを使ったプログラミングが可能

自己PR

私はシステムエンジニアとして、開発速度を重視する際はPHP、法人向けサービスなど安定性を重視する場合はJavaを採用して、開発とチームマネジメントを担当してまいりました。要件定義〜テスト、保守運用まで一気通貫して担当、ベンダーコントロールやチームマネジメントも担当できる点が強みです。

これまでの開発経験を活かし、御社の法人向け大規模サービスと新規事業の双方に貢献できるのではないかと考えております。

Webエンジニアの職務経歴書テンプレート

職務概要

株式会社●●に入社依頼、要件定義及び、Ruby on Railsの開発スピードの速さを活かした最短でのモック作成や、Seleniumによるテストを行ってきました。開発言語を、初学者に人気の高いRubyで統一することによって、若手エンジニアも開発に参加しやすい環境づくりを実現しました。

活かせる経験・知識・技術

  • Ruby、PHPのプログラミング
  • 新規Webサービスの開発経験
  • 若手エンジニアへの指導経験

職務経歴

2014年〜2020年  ●●株式会社
資本金:X千万円 雇用形態:正社員

 

担当プロジェクト
2017〜2020年 概要;

Ruby on Railsによるスキルシェアサービスの新規開発・保守運用

担当業務:

要件定義/モック作成/進捗管理/テスト

開発規模:30名(業務委託含む) 開発期間:6ヶ月

開発環境

【言語】Ruby (Ruby on Rails)

テクニカルスキル

言語環境 年数 レベル
Ruby (Ruby on Rails) 2年 要件定義〜実装が可能
PHP 2年 要件定義〜実装が可能
AWS 1年 要件定義〜導入〜保守運用が可能

自己PR

大学病院や大学の研究室など、高いセキュリティが求められる環境で無線LAN構築、負荷分散や情報システムの導入を行ってきました。またクラウド化による生産性向上・インフラのコスト削減を常に図り、最小のコストで最大の生産性を実現していきます。

サーバー/ネットワークエンジニアの職務経歴書テンプレート

職務概要

株式会社●●に入社後、サーバーサイド・ネットワークエンジニアとして、30社以上のプロジェクトに関わってきました。主にLinuxを中心にCisco製品による無線LAN構築、負荷分散、TCP/IPからファイアウォールポリシーの策定を担当してきた経験があります。また、シェルプログラミングもメンバーへの指導が可能です。

活かせる経験・知識・技術

  • Solaris、Linux、Windows各Serverにおける技術的経験・知識
  • 若手エンジニアへの指導経験

職務経歴

2013年〜2020年  △△株式会社
資本金:X千万円 雇用形態:正社員

 

担当プロジェクト
2018〜2020年 概要;

大学病院を対象としたHISの導入およびメールシステムのクラウド化、セキュリティ強化

担当業務:

  • 要件定義・基本設計・詳細設計
  • OS及びアプリケーションのインストール
  • サーバーの動作確認テスト

開発規模:5名

テクニカルスキル

言語環境 年数 レベル
MySQL 6年 保守運用・メンバーへの指導が可能
Linux 6年 保守運用・メンバーへの指導が可能
Shell 6年 メンバーへの指導が可能

自己PR

大学病院や大学の研究室など、高いセキュリティが求められる環境で無線LAN構築、負荷分散や情報システムの導入を行ってきました。またクラウド化による生産性向上・インフラのコスト削減を常に図り、最小のコストで最大の生産性を実現していきます。

未経験からのエンジニア転職の職務経歴書テンプレート

職務概要

2015年から2020年まで、〇〇建築会社で勤務し、施工管理として、XX〜XX人規模のプロジェクトを統括する経験を積みました。2017年には、プロジェクトのサブリーダーとして、〇〇モールの開発プロジェクトに従事。厳しい工期・予算の中でも、チームメンバーとのコミュニケーションを大切にし、高い安全管理・品質管理を達成しました。

活かせる経験・知識・技術

  • プロジェクト統括スキル
  • コミュニケーションスキル
  • Rubyを使った開発経験

職務経歴

2015年〜2020年  ■■株式会社
資本金:X千万円 雇用形態:正社員

担当業務:建設会社の施工管理

テクニカルスキル

言語環境 年数 レベル
Ruby on Rails 3ヶ月 学習開始から1ヶ月で、twitterクローンを開発

自作twitterクローンアプリ:heroku(自作アプリのURLを記載)

自己PR

私は北関東の建設会社の施工管理として5年間勤務し、建設会社ではプロジェクト管理が紙の書類で行われていることが、工期遅れや残業時間の増大に繋がっていると気づきました。

必要な書類をスキャンし、クラウドで管理することはできないかと考え、プログラミング学習を始め、Ruby on Railsでクローンサービスの開発に取り組んでいます。

技術力はまだまだですが、企業のペーパーレス化をサポートし、なおかつ言語にRubyを採用している御社で、「ペーパーレス化が遅れている業界の視点」も持つエンジニアとして、事業に貢献していきたいです。

Guithubを使って職務経歴書を書く場合も同じフォーマットが使える

近年はGitHub使って採用を行うIT企業が増加しています。GitHub上に自分の職務経歴書を作ってオープンにしておくと、自ら応募書類を出さなくても、企業の方から問合せメールやスカウトなどが届くことがあります。そのため、手間をかけずに、自分を売り込んでいくことができます。

GitHub上で職務経歴書を書く場合も、紙の場合とほとんど内容(必要項目)は変わりません。以下に、実際にGitHub上に公開されていたmikedaさんというエンジニアの方の職務経歴書を載せておきますので、参考にしてみてください。また、実際のコードも公開されています。

エンジニアの職務経歴書の作成ポイント6つ

画像:Shutterstock

エンジニアを希望する人が職務経歴書を書く際のポイントとしては、まず「自分がどのようなエンジニアになりたいのか」、「エンジニアを経て将来的にどのような職種で活躍していきたいか」という、現状から将来的ビジョンをある程度でも形成することが必要です。

さらに、職務経歴書を作成する際の最低限のマナーを覚えておき、テクニカルターム(専門用語)、これまでの活動実績や功績、そして企業ニーズとの合致を考慮する必要があります。

ポイント1:職務内容は時系列に並べる

職務経歴書を作成する場合は、これまでの職歴を時系列にきちんとそろえて記入し、読み手が読みやすく見やすいように配慮しましょう。このような記載順序・正確な記載法を、マナーに沿って覚えることは非常に大切です。

また、文字を統一して書くことや、西暦と年号のどちらで記載するか、使う言葉も多方面へ散在してしまう表現法をとらないことが重要です。

ポイント2:言語や開発環境を正確に書く

自分が携えているエンジニア関連のテクニカルタームや、これまでに携わった開発環境を書き、また将来的に所属したい開発環境があればそのことについて明記しておくことで、少しでも自分のエンジニアへの熱意を伝えましょう。

エンジニアとして知っておくべき言語をしっかり踏まえた上で、現在のエンジニアの開発環境にはどのようなものがあるかについて、しっかり事前調査しておくのがおすすめです。

ポイント3:実績は明確に書く

エンジニア関連の職種に就いた実績や、独自で活動したエンジニア関連の実績などがあれば、それを漏れなく記載しておきましょう。

職務経歴書で注意すべき点は、「これは職歴として必要ない・アピールにならない」と自分勝手に決め付けないことです。エンジニアに求められる職務経歴書のポイントでは、アピールポイントとなるものはすべて伝えることであり、少しでも実績として認められる内容を見つけ出しましょう。

ポイント4:企業が求めている能力をアピールする

エンジニアの種別によって変わる企業ニーズを事前に踏まえ、それに見合うPRをしましょう。企業ニーズに自己ニーズをきっちり合致させておくことは、どの企業へ入社する場合でも非常に重要なことです。

自己ニーズがどれだけ優れていても、個別能力がどれほどエンジニアとして高い場合でも、企業ニーズに合致しなければ不採用となる可能性が高くなるので、注意しましょう。

ポイント5:マネジメント経験があれば記載する

現在のエンジニア関連の職種においては、コンサル系・マネジメント系のスキルがあれば重宝され、歓待を受ける傾向が見られています。

特にシステムエンジニア・ネットワークエンジニアなどをはじめ、企業の将来設計に関わる職種では必須となるでしょう。またプログラマーなど、従来のエンジニア関連の職種においても、今後は企業コンサル系のスキルが求められるため、マネジメント経験は重要なアピールポイントとなります。

ポイント6:エンジニア未経験の場合は「学習意欲」と「前職の活かせそうな経験」をアピール

エンジニア未経験の場合は、学習意欲と前職の活かせそうな経験をアピールしましょう。実際に、侍エンジニアでも多くのプログラミング未経験の方の学習サポートと転職支援を行い、「書類通過しやすい経歴書」の書き方も指導しています。そして、多くのエンジニア転職を実現してきました。

>>侍エンジニアの転職支援の詳細を見る

たとえば、先に紹介した「未経験」の場合のエンジニアの職務経歴書サンプルでは、建設会社の施工管理を「活かせそうな経験」とした上で、Ruby on Railsのtwitterクローンの開発を、学習意欲を示す材料としています。

未経験からエンジニア転職する人材の大きな魅力は、IT業界にいるだけでは気づかない「他業界」の視点を持っていることです。そうした人材がITスキルを身につけると、将来的には開発サイドの視点もビジネスサイドの視点も併せ持つエンジニアとしての活躍が期待されます。

Webで職務経歴書を作成できるサイト5選

画像:Shutterstock

ここからは、エンジニアとして就職・転職する際に必ず役立つWeb履歴書作成サイトを5つご紹介していきます。

Web履歴書・職務経歴書を一度作成しておくことにより、その後の転職時にも流用させる形で十分役立てることができます。自分にしっくりとくる扱いやすいWebサイトを事前に見つけ出しておき、魅力あるエンジニアのための職務経歴書を的確に作成ができるようにしましょう。

1:レジュメビルダー

レジュメビルダー」は、インターネット上で取得できる簡易型の職務経歴書作成サイトです。

特に、会社で使用する重要書類などもこのレジュメビルダーで作成されることが多く、それだけ信頼性が高いと言えます。WordファイルまたはPDFファイルで誰でも簡単に職務経歴書を作成できるので、短時間でスムーズに利用できます。

⇒参考:doda レジュメビルダー https://doda.jp/guide/syokureki/resume.html

2:エンジニア専用 職務経歴自動作成ツール

エンジニア専用 職務経歴自動作成ツール」は、インターネット上で簡単にインストールできるワードプレス型の作成サイトです。

職務経歴書の作成に必要な項目をすべて自動で行なってくれるため、誰でもすぐに作成することができます。入力欄が用意されており、そこで記載すべき職務経歴書の内容がすべてわかるため、そのとおりに記入していくだけで完了します。

⇒参考:メイテックネクスト エンジニア専用 職務経歴自動作成ツール https://www.m-next.jp/topics/resume/

3:職務経歴書メーカー

職務経歴書メーカー」は職務経歴書専用作成ツールとして知られ、オート作成・セミオート作成機能が付属している点から、非常に多くのユーザーに利用されている人気サイトです。

これまで何度かサービスバージョンが更新されてきたサイトであり、最新版が利用できます。職種別で職務経歴書作成の分野が用意されており、エンジニアとして就職を希望する場合でも、そのエンジニアの詳細な派生において的確な項目を記載できるでしょう。

⇒参考:職務経歴書メーカー https://www.resumemaker.jp/

4:ルーシッド職務経歴書サービス

ルーシッド職務経歴書サービス」の特徴は、セキュリティサポートが充実していることと、面倒くさい会員登録が一切不要であること。

プレミアムプランでは「280円版」、「1,280円版」から利用できるものがありますが、通常サービスは無料で利用可能です。エンジニアとして就職・転職する際に少しでも現在のPR内容を魅力的に伝えるべく、あらゆるエンジニア企業のニーズを加味した内容の記載項目も用意されています。

⇒参考:ルーシッド職務経歴書サービス https://lucid.jp/

5:りれきしょ君

りれきしょ君」は、基本的に履歴書・職務経歴書の2種類を専門的に作成・保存できるサイトで、スムーズに作成できる点とセキュリティサポートが充実している点で魅力があります。

PDF化も可能で、履歴書・職務経歴書に必要な項目はすべてそろっています。アカウント登録だけで簡単に利用でき、利用料は無料です。

⇒参考:りれきしょ君 https://ri-reki.com/

まとめ

今回は、「エンジニアの職務経歴書の作成ポイント」についての詳細情報や、おすすめのWebサイトなどについてご紹介しました。

エンジニア関連の職種は現代非常に多く見られており、さらに次世代においても引き継がれていく人気職種となるでしょう。自己ニーズと企業ニーズを合致させ、着実な就職・転職を希望しましょう。

この記事を書いた人

元ウェブディレクター/編集者
メイン機はOS9時代からMac。
最近はUnityに興味があります。

目次