でも、何を勉強すればいいのかな?
操作方法って、やっぱりスクールに通って勉強するのがいいのかな?
ドローンのスクールってどこがいいんだろう?
最近話題のドローン。農業などいろいろな分野に進出し、ますます注目が集まってきましたよね。でも結論から言えば、操作方法だけ覚えるのならスクールに通う必要は全くありません!
ドローンの操作技術はもちろん大事です。しかしそれだけではなく「人材価値」を高めるために、たとえばプログラミング等といった他のスキルと組み合わせたキャリアプランを考えることが大事です。この記事では、そういえる理由と、ドローンにおける「プログラミングの重要性」をあわせて解説します。
この記事の目次
ドローンの操作方法だけ覚えるならスクールに通う必要はない理由
操作方法を学習するだけならスクールに通う必要はない、その理由は以下の8つです。
- 独学で覚えられるから
- 操作方法が比較的、簡単だから
- 受講料が高額だから
- ドローンを飛ばすのに資格は必要ないから
- スクールの質に偏りが見られるから
- 自分のペースで進めるのが難しいから
- 未経験でもドローンパイロットになれるから
- 操作方法に加えて専門知識・スキルも必要になるから
では順番に解説していきます。
独学で覚えられるから
まずは単純ですが、ドローンの操縦は自力で学習することも十分に可能です。
Googleで検索すれば、掃除方法を解説しているサイトやブログがたくさん出てきます。またYouTubeでは航空法の説明、セッティングから実際の操作方法まで詳しく解説している動画がたくさんあります。
そのため操作方法自体を、お金をかけて学ぶことはあまりおすすめできません。
操作方法が比較的簡単だから
AIが日々進歩しているので、ドローンの性能もどんどん向上しています。最新型のドローンは高性能で、例えば空撮用のドローンであればGPSの信号をキャッチし、その場で安定してホバリングをする機能があります
他にも自動飛行モードや撮影モードが搭載されている機種もあり、次々に新しい機能が生まれています。そのため操作方法は比較的、簡単になっており、今後AIの進歩に伴ってさらに操作方法は簡単になっていくことが予想されます。
受講料が高額だから
民間のドローンスクールは、受講料が非常に高額なケースが目立ちます。体験程度の軽いものであれば1万円程度でできますが、スクール独自の資格認定コースやビジネス向きのコースなどになると、最低10万円~最高50万円とかなり高額です。
この金額なら、最新型のドローンを購入してもお釣りがきます。
ドローンを飛ばすのに資格は必要ないから
スクールには資格を取得するために通う人は多いと思いますが、実は現在ドローンを飛ばすのに資格は必要ありません。どんな人でも買ったその日にドローンを自由に飛ばすことができます(もちろん航空法などの制限はありますが)。
実はその資格はさほど有用なわけでもなく、あくまでも各スクールが独自に作った民間の資格です。その資格を持っていたら優遇されるわけでもないので、資格取得を目的にスクールに通うとすれば、あまり意味はないかもしれません。
スクールの質に偏りが見られるから
ドローンは最近になって登場した、まだまだ歴史の浅い分野です。そのため、パイロットの操縦技術にも偏りが見られます。機械工学などを専門的に学んだパイロットや空撮を専門に扱うベテランの方もいれば、趣味でドローンを飛ばすような方まで様々です。
また先ほど書いたようにドローンには認定資格も存在しないため、インストラクターの質に偏りが見られ、それがそのままスクールの質の偏りに繋がります。
自分のペースで進めるのが難しいから
ドローンスクールは、英会話やプログラミングと違ってオンラインで受講することができません。そのため、実際に現地に通って習う必要があります。
またドローンは夜間飛行させるのに法律で厳しく規制されているということもあり、会社が終わってから平日夜に通うということも難しいという現状です。
総じて、自分のペースで進めることが難しく結局続かない……というケースがありますので、注意が必要です。
未経験でもドローンパイロットになれるから
まだまだ求人案件は少ないものの、未経験OKでドローンパイロットを募集している会社はあります。こうした会社ではドローンの操作方法を1から教えてくれます。
また、現場で必要になるスキルや経験が得られますので、スクールに通うよりも実地力が身につきやすいでしょう。求人案件数は少ないものの、お金をもらいながら現場で役立つ操作方法や知識が学べるので、一石二鳥になります。
操作方法に加えて専門知識・スキルも必要になるから
極端な話、空撮をするぐらいであれば初心者もドローンを買ったその日にできてしまいます。
実際に現場で重宝されるのは、操作方法に加えて専門的な知識のある方です。たとえば、測量であったりドローンを制御するAIのプログラミング技術などがその一例です。
こうした専門的な知識・スキルを持っている人は非常に重宝され、AIエンジニアの求人数が増えていて、年収も2倍以上の開きがある場合もあります。しかし、こうした専門分野を教えてくれるドローンスクールはほとんどありません。

ドローンの操作方法以外でより重要な「プログラミング」
先ほども書いたように、ドローンを制御する「AI」にはプログラミングは欠かせません。そのため、空撮だけでなく高度なドローン操作を行いたい場合や、より人材としての市場価値を上げるためにはプログラミングも合わせて習得することが重要です。
プログラミングも必ずしもスクールに通う必要はなく、プログラミング学習用のドローンがありますので、こちらを使って学習してみるのがいいでしょう。なお、おすすめは以下の3つです。
Tello Edu
Tello Eduは、DJIが提供している、様々なプログラミング言語を学べるドローンです。
AIプログラミングの定番言語である「Python」や「Scratch」、「Swift」まで幅広く対応しています。今までプログラミングに触れたことがないという初心者の方に特におすすめです。
CoDrone
CoDroneは超小型で37gという軽量なドローン。自分で組み立てて作るという凝ったつくりになっています。
「Lite」と「Pro」の2種類の仕様があり、両方で「Python」が使用可能。また「Pro」ではArduinoと呼ばれる比較的簡単なプログラミング言語を使うことができます。
Airblock
Airblockは、耐衝撃性に優れ、しかも陸・水でも操縦できるというドローンです。そのため万が一落下しても安心。すぐにまた組み立てることができるので初心者や子ども向けといえます。
Scratchのような、専用のビジュアルプログラミングアプリ「Makeblock」を用いて、ゲーム感覚でプログラミングの「触り」を楽しみつつ学べます。
ドローンのプログラミングに必要な言語
上記で少し触れましたが、ドローンのプログラミングに必要な言語も簡単にご紹介しておこうと思います。
Python
ドローンはAIを使って制御されていますので、AI・機械学習開発の定番言語である「Python」は必須です。
AIは複雑かつ多くの数学的な処理を行うことで高度な操作を可能にしてます。この数学的処理を行いやすいように作られた言語がPythonなのです。
そして多くのAI・機械学習エンジニアが現在進行系でPythonを使い、新たな技術の開発を進めています。いまやAIプログラミング=Pythonと言っても過言ではありません。ドローンのプログラミングを学ぶ上では、Pythonは避けて通れません。
C言語/C++
C言語/C++も、ドローンに欠かせないプログラミング言語です。先程もプログラミング学習用のドローンの章で紹介したドローンの超有名メーカー「DJI」の製品でも、C言語/C++が使われています。
具体的には、機体のリアルタイム姿勢制御や超音波による距離測定、障害物を検知する機能のプログラムを書くのに用いられていて、高度な操作に多く用いられています。
C言語/C++の習得はプログラム言語のなかでも難易度が高く、習得には時間がかかります。そのため、独学よりもプログラミングスクールに通い学習することをおすすめします。
※ AI・機械学習が学べるおすすめのスクールは以下の記事をどうぞ。
操作技術以外で需要の高いスキルは?
なお、プログラミング以外では、以下のようなスキルもドローンの操作技術と合わせて身につけておくと有利になります。
測量
現在、需要が高まっているのが「測量」です。
測量は人間が行うのにはどうしても限界があります。広大なエリアを測量するためには時間も労力もかかりますし、険しい地形に足を踏み込まねばならなかったり、自然災害に遭う危険も伴います。
その役割をドローンが担うことで、少ない人数でも測量を行うことができ、かつ衛星データと連携し正確なデータを測定することが可能です。
実際に求人サイトでもドローンを用いた測量スタッフの求人案件はあり、dodaでは51件(2019年5月1日時点)の案件があります。
農業
農業の分野においてもドローンは期待されています。
農業は人手不足や高齢化などの問題点の他、天候に左右されたり害獣被害など多くの問題を抱えています。そのため、ドローンには
- 農薬散布:広範囲に均等に短時間で撒くことができる
- 害獣対策:野生のサル、クマ、イノシシなどが農作物を食い荒らす害獣の監視など
などといった役割が期待されています。農業の経験・知見を身に着けておけば、多くの需要が見込まれる可能性があります。
まとめ
以上のように、ドローンは単純に操作方法を習うくらいであれば、わざわざスクールに通う必要はありません。それよりも、プログラミングや測量、農業などの経験やスキルを身につけておいた方が、人材価値は高まります。
ドローンスクールに通い始める前に、もう一度スクールに通う目的やキャリアプランをきちんと考えてみましょう。