UBound関数、LBound関数って使ってますか?配列の要素数を調べるときに使うと便利な関数です。この記事では、UBound関数、LBound関数について
- UBound関数、LBound関数とは
- UBound関数の使い方
- LBound関数の使い方
といった基本的な内容から、Ubound、LBound関数で配列要素を列挙する方法など具体的な使い方についても解説していきます。今回はUBound関数、LBound関数について、使い方をわかりやすく解説します。
UBound関数、LBound関数とは
UBound関数は引数に指定した配列で使用できる最も大きいインデックス番号を返します。LBound関数は引数に指定した配列で使用できる最も小さいインデックス番号を返します。配列の要素数を調べるためにLBound関数とUBound関数はよく使われています。
要素数は下記の式で求めることができます。
要素数 = UBound関数の戻り値 - LBound関数の戻り値 + 1
それではこれらの関数の使い方について配列の宣言と一緒にみていきましょう!
UBound関数の使い方
UBound関数は引数に指定した配列が1次元配列の場合と、2次元以上の多次元配列の場合で引数の指定が変わってきます。
UBound(arrayname [ ,dimension ] )
[ ]内は省略可能です。引数arraynameでは配列名を指定します。引数dimensionでは次元を指定します。
1次元配列の場合
1次元配列の場合は、引数に対象となる配列名のみを指定します。サンプルコードで確認しましょう。
Sub macro1()
'配列の宣言
Dim arr1(3) As Integer
Dim arr2(5) As Integer
Dim arr3(11) As Integer
'UBound関数の戻り値の表示
Dim str As String
str = UBound(arr1) & vbCrLf & UBound(arr2) & vbCrLf & UBound(arr3)
MsgBox str, vbInformation
End Sub

このサンプルコードでは配列のインデックス番号の上限値がそれぞれ3、5、11の配列を宣言しています。UBound関数の引数にそれぞれの配列名を指定し、戻り値を表示しています。
宣言時に指定した配列のインデックス番号の上限値とUBound関数の戻り値が一致しているのがわかります。
多次元配列の場合
多次元配列の場合は、第1引数に対象となる配列名を、第2引数に調べる配列の次元を指定します。それではサンプルコードで確認しましょう。
Sub macro2()
'配列の宣言
Dim arr(3, 5, 11) As Integer
'UBound関数の戻り値の表示
Dim str As String
str = UBound(arr, 1) & vbCrLf & UBound(arr, 2) & vbCrLf & UBound(arr, 3)
MsgBox str, vbInformation
End Sub

このサンプルコードでは各次元のインデックス番号の上限値がそれぞれ3、5、11の3次元配列を宣言しています。UBound関数の第2引数にそれぞれの次元を指定し、戻り値を表示しています。
宣言時に指定した各次元のインデックス番号の上限値とUBound関数の戻り値が一致しているのがわかります。
LBound関数の使い方
LBound関数も引数に指定した配列が1次元配列の場合と、2次元以上の多次元配列の場合で引数の指定が変わってきます。引数の指定の仕方はUBound関数と同じです。
LBound(arrayname [ ,dimension ] )
1次元配列の場合
1次元配列の場合は、引数に対象となる配列名のみを指定します。サンプルコードで確認しましょう。
Sub macro3()
'配列の宣言
Dim arr1(1 To 3) As Integer
Dim arr2(3 To 5) As Integer
Dim arr3(5 To 11) As Integer
'LBound関数の戻り値の表示
Dim str As String
str = LBound(arr1) & vbCrLf & LBound(arr2) & vbCrLf & LBound(arr3)
MsgBox str, vbInformation
End Sub

このサンプルコードでは配列のインデックス番号の下限値がそれぞれ1、3、5の配列を宣言しています。LBound関数の引数にそれぞれの配列名を指定し、戻り値を表示しています。
宣言時に指定した配列のインデックス番号の下限値とLBound関数の戻り値が一致しているのがわかります。
多次元配列の場合
多次元配列の場合は、第1引数に対象となる配列名を、第2引数に調べる配列の次元を指定します。それではサンプルコードで確認しましょう。
Sub macro4()
'配列の宣言
Dim arr(1 To 3, 3 To 5, 5 To 11) As Integer
'LBound関数の戻り値の表示
Dim str As String
str = LBound(arr, 1) & vbCrLf & LBound(arr, 2) & vbCrLf & LBound(arr, 3)
MsgBox str, vbInformation
End Sub

このサンプルコードでは各次元のインデックス番号の下限値がそれぞれ1、3、5の3次元配列を宣言しています。LBound関数の第2引数にそれぞれの次元を指定し、戻り値を表示しています。
宣言時に指定した各次元のインデックス番号の下限値とLBound関数の戻り値が一致しているのがわかります。
UBound、LBound関数で配列の要素数を取得
UBound、LBound関数の使い方をお伝えしましたので、実際に配列の要素数を取得してみましょう。文字列を区切り文字で分割し配列に格納するSplit関数を例にして、格納した要素数を求めてみます。
要素数は前述のとおり下記の式で求めることができます。
要素数 = UBound関数の戻り値 - LBound関数の戻り値 + 1
Sub macro7()
Dim arr() As String
arr = Split("侍,エンジニア,塾", ",")
MsgBox "要素数: " & UBound(arr) - LBound(arr) + 1
End Sub

Split関数の使い方については、こちらで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
UBound、LBound関数で配列要素を列挙する
UBound関数、LBound関数は配列の要素をひとつずつ参照する場合にFor文とあわせてよく使われます。
1次元配列の場合
1次元配列の場合のサンプルコードを確認しましょう。
Sub macro5()
'配列の宣言
Dim arr(1 To 3) As Integer
'配列の各要素の初期化と表示
Dim str As String, i As Integer
For i = LBound(arr) To UBound(arr)
arr(i) = i
str = str & arr(i) & ", "
Next i
MsgBox str, vbInformation
End Sub

多次元配列の場合
3次元配列の場合のサンプルコードを確認しましょう。
Sub macro6()
'配列の宣言
Dim arr(1 To 3, 3 To 5, 5 To 11) As Integer
'配列の各要素の初期化と表示
Dim str As String, i As Integer, j As Integer, k As Integer
For i = LBound(arr, 1) To UBound(arr, 1)
For j = LBound(arr, 2) To UBound(arr, 2)
For k = LBound(arr, 3) To UBound(arr, 3)
arr(i, j, k) = i * 100 + j * 10 + k
str = str & arr(i, j, k) & ", "
Next k
str = str & vbCrLf
Next j
str = str & vbCrLf
Next i
MsgBox str, vbInformation
End Sub

まとめ
ここではUBound関数、LBound関数について説明しました。配列の要素数を調べたり、For文とあわせて要素にひとつずつアクセスする場合に使うと便利です。使いこなすことができるように、この記事を何度も参考にして下さいね!






