駆け出しエンジニアの末路とは?辛いときの対処法を徹底解説

スキル不足で今後もエンジニアとして活躍できるか不安
新しい技術が次々と出てきて常に勉強しなければならないから辛い

このような悩みを抱えている駆け出しエンジニアの方も多いのではないでしょうか。エンジニアとして働き始めの時期は、分からないことばかりで不安に感じてしまいますよね。

また駆け出しエンジニアのなかには、スキル不足で休日も勉強する必要があり、なかなか休息が取れない方もいるかと思います。エンジニアとして働いていて辛いと感じる時も多々あると思いますが、辛いときは無理し過ぎず、周りの人に相談することが重要です。

本記事では、駆け出しエンジニアが辛い理由や辛いときの対処法、エンジニアとして成功するための秘訣などを解説します。

「エンジニアとして活躍する自信がない」「エンジニアの業務が辛い」とお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

目次

駆け出しエンジニアはなぜ辛いのか

駆け出しエンジニアはなぜ辛いのか

「なぜ駆け出しエンジニアはこんなに辛いのか」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。駆け出しエンジニアが辛い理由として以下の4つが挙げられます。

上記の内容は多くの駆け出しエンジニアが直面する状況ともいえます。それでは1つずつ見ていきましょう。

技術的な不安定感がある

駆け出しエンジニアが辛い理由の一つめは、技術的に不安がある点です。駆け出しエンジニアは、他の経験豊富なエンジニアと比較して経験が足りず、技術面に大きな差があります。

仕事内容はどれも経験がない案件ばかりで、毎回頭を悩ませて疲弊してしまう方も多いでしょう。依頼された仕事に対して完璧なコーディングができずに、自分のスキル不足に嫌気が差してしまうケースもあります。

「またこんなに修正がある…」と毎回落胆してしまい、辛い思いをしながらコードを修正した方もいるのではないでしょうか。

常に学び続けなければならない

駆け出しエンジニアが辛い理由の二つめは、常に学び続けなければいけない点です。IT業界は移り変わりが激しい業界であり、すぐに新しい技術が導入されます。そのため、技術の移り変わりに対応するために、エンジニアは常に学習を続けなければなりません。

特に駆け出しエンジニアは技術不足のため、経験豊富なエンジニアよりも学習する必要があります。業務内だけでは技術を学びきれないため、休日などのプライベートな時間も学習に充てなければ他のエンジニアに追いつけません。

「休日も勉強する必要があるためなかなか休めず辛い」と悩んでいる駆け出しエンジニアも多いです。

納期や品質に対するプレッシャー

駆け出しエンジニアが辛い理由の三つめは、納期や品質に対するプレッシャーがある点です。駆け出しエンジニアの場合経験が浅いため、依頼された仕事をうまく進められず、毎回納期に追われてしまうケースがあります。

納期がギリギリなのにもかかわらず、途中で問題や仕様変更が発生してしまい「納期に間に合うのか?」と不安に感じた経験もあるかと思います。また品質面においても、自分の書いたコードに自信が持てず不安に感じることも多いですよね。

駆け出しエンジニアのなかには、「何度もコードの不備を指摘され自信がなくなってしまう」と悩んでいる方も多いです。

コミュニケーションがうまく取れない

駆け出しエンジニアが辛い最後の理由はコミュニケーションがうまく取れない点です。駆け出しエンジニアは経験が浅いため、技術的に分からない点も多く、先輩や上司に質問する機会が多くなります。

責任感が強い方の場合、何度も質問していると「先輩の時間を奪っている」という罪悪感を感じてしまいます。徐々に質問しづらくなり、「コミュニケーションがうまく取れない」と悩んでいる駆け出しエンジニアも多いです。

またリモートワークだと対面で話す機会がなく、相手が忙しいかどうかを目で確認できません。そのため「今質問しても大丈夫なのか」と不安に感じてしまい、コミュニケーション不足に陥ってしまうケースもあります。

駆け出しエンジニアのよくある失敗例

駆け出しエンジニアのよくある失敗例

駆け出しエンジニアのよくある失敗例として以下の4つが挙げられます。

スキル不足が原因で開発が遅延してしまう、テスト不足でバグを発生させてしまうなど、多くの駆け出しエンジニアは同じ失敗を経験しています。

それでは1つずつ見ていきましょう。

コードの品質が低い

プログラミングのソースコードの品質には、可読性や信頼性保守性効率性など複数の特性があります。駆け出しエンジニアが書いたコードは、上記の特性が十分に満たされておらず、品質が低いなどの問題が多々あります。

ソースコードの品質はコストに大きく影響するため、高品質でなければなりません。例えば運用開始後に保守や新機能を追加する際にコードの品質が低いと、既存機能に影響を与えず保守・開発を行うのに時間がかかってしまいます。

テストの不足

駆け出しエンジニアの中には、「コードを書くのは楽しいけどテストは苦手」という方もいるのではないでしょうか。開発現場では実装後のテストが非常に重要です。バグをなくすために、単体テスト結合テストなど複数のテストを行います。

駆け出しエンジニアの場合、経験不足やテストへの苦手意識を持つことが原因で、テストが十分に行われずバグを発生させてしまうケースがあります。テスト不足が原因で重大な損害を与えてしまうケースもあるので、テストは慎重に行わなければなりません。

開発が遅延する

駆け出しエンジニアの場合、納期に間に合わず開発が遅延してしまうケースがあります。納期に間に合わない原因は、スキル不足で実装が終わらない、実装は完了したがテストをしてみると修正点が多いなどさまざまです。

また技術面以外にも経験が浅いため、実装やテストなどにかかる工数の見積もりが甘い点も開発が遅延してしまう要因の1つです。突発的な仕様変更や問題発生にも対応できるような余裕を持たせたスケジュールを組まず、タイトなスケジュールを組んでしまう方も多いのではないでしょか。

コミュニケーションエラーを起こす

コミュニケーションエラーとは、コミュニケーションに関するさまざまなミスを意味します。情報伝達不足受け取った情報の誤認識など、コミュニケーションエラーにはさまざまなパターンがあります。

駆け出しエンジニアの場合、コミュニケーションエラーが起こりやすく、業務に支障をきたしてしまうケースが多いため注意が必要です。例えば上司から複数の業務を依頼された際に、依頼内容を正しく解釈しておらず後になって修正するケースもあります。

また駆け出しエンジニアはスキル不足のため、どうしても上司に質問する回数が多くなってしまいます。何度も質問をしてしまうと「迷惑なのでは?」と不安に感じてしまい、分からないことがあっても質問しない方もいるのではないでしょうか。

分からない状態で仕事をしてしまうと、後工程で大きな問題に発展してしまう可能性もあるため、気をつけなければなりません。

駆け出しエンジニアが辛いときの対処法

駆け出しエンジニアが辛いときの対処法

駆け出しエンジニアのうちは辛いことが多く、「エンジニアをやめたい」と悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。

駆け出しエンジニアで辛いと感じている方は以下の3つの対処法を実践してください。

それでは1つずつ見ていきましょう。

休息をとる

駆け出しエンジニアの方のなかには、「休日も勉強しないといけない…」と追い込まれている方もいるかと思います。確かにスキル不足のうちは、経験豊富なエンジニアに追いつくためにも常に学び続けなければなりません。

しかし休息を取らずにひたすら勉強だけ続けていると、心身ともに辛くなってしまいます。駆け出しエンジニアのなかには「エンジニアをやめたい」と思うほど追い込まれてしまう方もいます。エンジニアという職種を長く続けるためにも、疲れたときには休息をとり、体を休ませることは非常に重要です。

問題の要因や解決策を明確にする

駆け出しエンジニアのうちは、自分で解決できない問題も多く、悩みも多いと思います。問題が解決できないと悩む時間が増えてしまい、「どう対応したらいいのだろう」と不安に感じてしまいますよね。

問題を解決するためには、問題の根本要因や解決策を明確にすることが重要です。根本要因を明確にしない状態で開発を進めると、誤った対応をしてしまい、後工程で修正が必要になります。

自分のスキルアップのためにも、解決できない問題などに直面したときは、問題の要因や解決策を明確にしてから対応しましょう。

人に相談する

駆け出しエンジニアのなかには、「周りに迷惑をかけないようになるべく自分で調べて対応しよう」と考えている方も多いかと思います。もちろん自分で調べて対応するのは悪いことではありません。しかし、調べられる内容にも限界があり、解決策も見つけられないケースもあります。

そのようなときに1人で悩んでしまうと辛くなってしまうので、困った際には先輩や上司などに相談しましょう。誰かに相談することで、問題に対する助言をもらえ、気持ちも少し楽になります。

相談する際にはどこまで調べてどこでつまずいているかを明確にしてから伝えるようにしましょう。

駆け出しエンジニアを抜け出せない人の末路

駆け出しエンジニアを抜け出せない人の末路

駆け出しエンジニアを抜け出せなくなると、スキルが追いつかず、対応できる業務内容が少なくなってしまいます。

最悪の場合はエンジニアを辞めてしまうケースもあるので注意が必要です。それでは駆け出しエンジニアを抜け出せない人の末路を1つずつ見ていきましょう。

エンジニアを辞めてしまう

駆け出しエンジニアの期間が長いと、エンジニアを辞めてしまうケースがあります。なぜかというとスキル不足が原因でコードの修正が減らなかったり、テストがうまくできなかったりしてしまい自分の成長を感じられないためです。

またほかの職種と比較して休日もプログラミングなどの学習をする必要があるため、休息が取れずに疲弊してしまうことも要因の1つです。さらには常に納期に追われている状況になってしまうケースもあり、プレッシャーに耐えられずエンジニアを辞めてしまう場合もあります。

スキルが追いつかなくなる

IT業界は技術の移り変わりが早く、常に新しい技術が生み出されています。そのため、現在持っている知識やスキルが数年後には、まったく役に立たなくなっている可能性は高いでしょう。

駆け出しエンジニアの期間が長いと、現状の業務で手いっぱいになってしまい、新しいスキルを習得する時間を確保できません。その結果、新しい技術に対応できなくなり、市場価値の低いエンジニアになってしまいます。

成功するエンジニアの特徴

成功するエンジニアの特徴

駆け出しエンジニアの方のなかには、成功するエンジニアとそうでないエンジニアの違いがわからない方もいるのではないでしょうか。成功するエンジニアの主な特徴は以下の3つです。

それでは1つずつ見ていきましょう。

継続的な学習意欲がある

継続的な学習意欲があるエンジニアは成功する可能性が高いでしょう。次々に来るプロジェクトで活躍するためには、常に自分のスキルを向上させておく必要があります

移り変わりの激しい業界であるIT業界では、現状の自分の知識やスキルが数年後も活用できる保証はありません。常に新しい技術に取り組もうとする姿勢は、自分の市場価値を高めることにつながります。

問題解決能力が高い

問題解決能力とは、問題を分析して根本原因を突き止め、最適な解決策を導き出す能力です。エンジニアにとって問題解決能力は非常に重要な要素です。

プロジェクトを進めていくなかで、技術面や人間関係、納期などさまざまな問題が発生します。これらの問題が発生した際に、現状を把握し冷静な対応が取れるエンジニアが市場では求められています。

チームワーク能力がある

自分1人だけプログラミングスキルが高くてもプロジェクトは完遂できません。プロジェクトでは複数人がチームとなって開発を進めていくため、チームワーク能力が必須です。

例えば他のメンバーと頻繁にコミュニケーションを取り、プロジェクトの進捗状況を共有することで、納期遅れを防止できます。他にも大規模なプロジェクトでは、高いチームワーク能力がなければ問題点をすべて洗い出せません。

そのためエンジニアとして多くの現場で活躍するためには、高いチームワーク能力が求められます。

駆け出しエンジニアからキャリアアップするためには?

駆け出しエンジニアからキャリアアップするためには?

駆け出しエンジニアがキャリアアップするためには、スキルを習得したり、プロジェクトに参加したりとさまざまな経験が必要になります。

駆け出しエンジニアとしてがんばっている方で、「キャリアアップをしたいけど何をすべきか分からない」方は、以下の3つを参考にしてください。

それでは1つずつ見ていきましょう。

新しいスキルを習得する

駆け出しエンジニアがキャリアアップしたい場合は、新しいスキルを積極的に習得しましょう。スキルが増えていけば対応できる業務内容が増え、プロジェクトマネージャーやシステムエンジニアなど上流工程に関わるエンジニアとしても活躍できます。

そのほかにも常に最新の技術に対応できるため、エンジニアとしても開発現場で長期的に活躍でき、市場価値も高くなります。今後のキャリアの選択肢を増やすためにも、新しい知識や今トレンドになっている技術を積極的に学ぶことは重要です。

プロジェクトに参加する

駆け出しエンジニアが今後キャリアアップするためには、プロジェクトに参加した経験が必須です。プロジェクトに参加することで開発工程全体を見渡せ、チームで開発するために何が必要かを学べます。

特に駆け出しエンジニアの場合、コミュニケーションや工数の見積り、仕様検討のようなプログラミング以外の経験をできる点は大きな成長につながります。今後プロジェクトの上流工程に関わるようなポジションに就きたいと考えている方は、積極的にプロジェクトに参加しましょう。

メンターを見つける

メンターは自身の経験や知識を元に、明確な助言を行います。そのため今の自分の現状を把握した上で、今後キャリアアップをするためには何をすべきかを的確に教えてくれます

またマンツーマンで相談できるため、気軽に相談できる点もメンターのメリットです。気軽に相談できるため、今後のキャリアの方向性を見失いづらく、モチベーションも保ちやすくなります。

キャリアアップをするために何をすべきか分からない方は、まずはメンターに相談してみるのも1つの手段です。

まとめ

本記事では駆け出しエンジニアが辛い理由と辛いときの対処法について解説しました。駆け出しエンジニアのうちは分からないことばかりで仕事がうまくいかず、悩んでしまうときも多いですよね。

早く一人前のエンジニアとして活躍するためにがんばることはいいことですが、無理は禁物です。エンジニアとして長く活躍するためにも、現状が辛いと悩んでいる駆け出しエンジニアの方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてくださいね。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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