【Java入門】MapのkeySetの意味と使い方

JavaのMap使う上で、keySetメソッドを使用した便利な使い方があるのはご存知でしょうか?

Mapのキー一覧を取得したい
keySetの基本的な使い方が知りたい
keySetを扱うときの注意点は?

今回は、そんな悩みを解決するためにkeySetメソッドの使い方を、わかりやすく解説します!

なお、Javaの記事については、こちらにまとめています。

目次

keySetの使いかた

keySetメソッドは、Mapインタフェースの変数に対して使用し、Mapに含まれるキーのset値を返します。ここではkeySetメソッドの基本文法と、実際の使い方を説明します。

基本文法

keySetメソッドは、以下のように使用します。

Map.keySet()

以下のサンプルでは、Mapに対して、keySetメソッドを使用して、キー値を取得しています。

import java.util.*;

public class Main {
    public static void main(String[] args) throws Exception {
        
        // Mapの宣言
        Map<Integer, String> mMap1 = new HashMap<Integer, String>();
        
        // Mapにデータを格納
        mMap1.put( 1, "apple");
        mMap1.put( 2, "orange");
        mMap1.put( 3, "melon");
        
        // keySetを使用して、キーを取得する
        Set<Integer> MapSet = mMap1.keySet();
        
        // Setインタフェースの変数MapSetの値を確認
        for (Iterator<Integer> n = MapSet.iterator(); n.hasNext();)
        {
            System.out.println(n.next());
        }
    }
}

実行結果

1
2
3

keySetメソッドを使用すれば、putメソッドで追加したMapのset値が返却されます。keySetメソッドで取得したMapSetの中身をループで確認すると、Mapのキー値が取得できていることがわかります。

実際の使い方

基本文法で説明した通り、keySetメソッドを使用すれば、Mapのセット値が取得できます。そのため、Mapに追加した値全てに対して処理を行いたいときに、keySetメソッドを利用すると便利です。

以下に実際の使い方を記述します。

import java.util.*;

public class Main {
    public static void main(String[] args) throws Exception {
        
        // Mapの宣言
        Map<Integer, String> mMap1 = new HashMap<Integer, String>();
        
        // Mapにデータを格納
        mMap1.put( 1, "apple");
        mMap1.put( 2, "orange");
        mMap1.put( 3, "melon");
        
        // keySetを使用してMapの要素数分ループする
        for (Integer nKey : mMap1.keySet())
        {
            System.out.println(mMap1.get(nKey));
        }
    }
}

実行結果

apple
orange
melon

紹介したサンプルでは、Mapインタフェースの変数mMap1を宣言し、putメソッドを使用して値を追加しています。次にmMap1に対してkeySetメソッドを使用し、拡張for文で順次値を取り出しています。

keySetを扱う上での注意点

keySetは、シャローコピーによって値が保持されるメソッドです。シャローコピーとは、浅いコピーの意味合いで使われ、コピー元のオブジェクトと、コピー先のオブジェクトの参照しているデータが、同じであることを意味します。

つまり、コピー元のオブジェクトが参照している値が変更されると、コピー先の値も変更されてしまいます。以下に、keySetでSet値を取得後に、コピー元のMapに値を追加した場合のサンプルを記述します。

import java.util.*;

public class Main {
    public static void main(String[] args) throws Exception {
        
        // Mapの宣言
        Map<String, String> mMap1 = new HashMap<String, String>();
        
        // Mapにデータを格納
        mMap1.put( "key1", "apple");
        mMap1.put( "key2", "orange");
        mMap1.put( "key3", "melon");
        
        // keySetを使用して、キーを取得する
        Set<String> MapSet = mMap1.keySet();
        
        // Mapにさらにデータを格納
        mMap1.put( "key4", "pineapple");
        
         // ループでSetインタフェースの変数MapSetの値を確認
        for (Iterator<String> s = MapSet.iterator(); s.hasNext();)
        {
            System.out.println(s.next());
        }
    }
}

実行結果

key1
key2
key3
key4

紹介したサンプルでは、Mapインタフェースの変数mMap1を宣言し、putメソッドを使用して値を追加しています。次にmMap1に対してkeySetメソッドを使用し、Set値を取得しています。

その後、putメソッドを使用して、さらにMapにデータを追加しています。keySetで取得したSetインタフェースの変数MapSetの値をループで確認すると、keySetメソッドでSet値を取得した後に、putメソッドで追加した”key4”の値も、MapSetに追加されていることがわかります。

前述したように、keySetメソッドを使用して値を取得後に、Mapの内容を変更してしまうと、keySetで返却したSet値も変更されてしまいます。

そのため、安易にkeySetを使用すると、その後のMap操作(追加・削除など)により値が増減してしまうため、予期せぬ不具合が発生してしまうこともありえます。keySetを使用するときは、keySetはシャローコピーであることを、十分意識して使うようにしましょう。

Mapについてもっと詳しく知りたい方へ

Mapのさまざまな使い方については、以下の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね!

まとめ

MapのkeySetメソッドの基本文法や実際の使い方、注意点などを説明しました。keySetメソッドは、Mapの値をループで取得するときなどに便利ですが、使い方を誤ると不具合が発生する原因となりますので、内容はしっかりと覚えておきましょう。

もし、keySetの使い方を忘れてしまったら、この記事を思い出してくださいね!

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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