IT未経験だけど、エンジニアに転職したい
志望動機でどうアピールすればいいかわからない
そんな風に、IT業界に転職したいけれど志望動機でどうアピールすればいいかわからない方もいるのではないでしょうか。
IT業界未経験の方でも、エンジニアへの転職を目指すことは十分可能です。ただし業界未経験の場合、それまでの経験を活かしての転職というわけではありませんから、志望動機のまとめ方に注意が必要です。
そこでこの記事では、IT未経験者がエンジニアとして採用されるために知っておきたい志望動機の書き方について、例文つきで解説します。
企業にアピールできる魅力的な志望動機のポイントを解説しますので、読んで転職成功につなげてください。
- 志望動機には「受ける企業を選んだ理由」や「入社後に活かせるスキル」を記載しよう
- IT業界の未経験者は業界を研究してから志望動機を作成しよう
IT業界で求められるエンジニアの人材像とは?
転職を成功させるためには、先方の企業がどのような人材を欲しているのかを知る必要があります。
なかでも「その人自身の持つ特性・性格」については、経験者に比べてスキルや経験が乏しい未経験者でもアピールしやすい部分だといえるでしょう。
IT業界への転職でポイントとなる特性・性格は、以下の4点です。
- 論理的思考力
- 勤勉さ
- IT技術に関する好奇心
- 忍耐力
ひとつずつ見ていきましょう。
論理的思考力
エンジニアには何をどのように設計し、動かしていくのかを考える論理的思考力が不可欠です。
開発では、「希望通りの挙動をさせるためにはどうすれば良いのか」を常に考えなければいけません。
サーバーエンジニアやネットワークエンジニアなど、エンジニアの種類にかかわらず、問題点の洗い出しや改善を行ううえで論理的思考力は必須のスキルです。
勤勉さ
ITエンジニアには勤勉さも必要です。
ITエンジニアとしての仕事を行ううえで、これまでに扱ったことのない技術を習得しなければならなくなったり、プログラムとは直接関係のない実務面での知識を身に着けたりしなければならないこともあります。
このようなときに「面倒だ」と思わずに進んで勉強できる勤勉さを持った人材であれば、幅広い業務に対応していけるでしょう。
IT技術に関する好奇心
IT技術は、常に進歩し続けています。新たな技術が登場した時に積極的に知識を増やし、学んでいきたいと思える好奇心がなければ、どんどん後進に追い抜かれて行ってしまうでしょう。
多くのIT業界の企業では、自分から前向きに新しい情報や知識を取り入れ、進歩していける好奇心旺盛な人材を求めています。
忍耐力
忍耐力も、ITエンジニアに求められる資質のひとつです。
作成したプログラムが、常に期待通りの挙動をするとは限りません。うまく動かないこともあるでしょうし、顧客からの要望でたびたび仕様が変更になることもあるかもしれません。
忍耐強く試行錯誤を繰り返しながら、より良いものや顧客の希望に合致したものを作り上げる粘り強さを持った人材は、IT業界でも重宝されます。
未経験でIT業界のエンジニアに転職!志望動機のポイント3つ
履歴書の志望動機では、応募企業へ意欲やスキルを伝えることが大切です。特に未経験の場合は職歴でアピールすることが難しいため、志望動機に力を入れましょう。
IT未経験でエンジニアを目指す際の志望動機のポイントは、下記の3つです。
- 仕事を通じてどのように社会貢献をしていきたいのか伝える
- IT業界の中でなぜその会社を選んだのか伝える
- 入社後に活かせるスキルを伝える
ひとつずつ見ていきましょう。
1.仕事を通じてどのように社会貢献をしていきたいのか伝える
他業界からIT業界への転職を目指す場合、「なぜ異業種転向をするのか?」という疑問を多くの採用担当者が抱きます。
例えば「前の業界は思っていたのと違った」といった理由だと、「IT業界も思っていたのと違うかもしれない」という疑念が生まれてしまう可能性があります。
IT業界での仕事をなぜ選んだのか、仕事を通してどのように社会貢献していくつもりなのか、自分の希望やビジョンを伝えましょう。
2.IT業界の中でなぜその会社を選んだのか伝える
IT業界の会社というのは、数限りなく存在しています。その中で、あえてその会社を選ぶ理由はなんなのかを明確に伝えましょう。
ひとつ目のポイントである「IT業界を目指す理由」と関連づけて説明ができれば、より良い印象を与えられます。
「特に理由がない」という人は、その会社が取り扱ったプロジェクトや企業理念、経営者インタビューなどをチェックしてください。
そもそも、「この会社に入りたい」という理由が説明できないようでは採用してもらうのは困難ですし、入社後にミスマッチが起こる可能性も高まります。応募先の会社がどのようなところで、どこに魅力を感じているのかは、事前にしっかり言語化しておきましょう。
3.入社後に活かせるスキルを伝える
未経験であっても、これまでにリーダーとしてプロジェクトをまとめた経験や、顧客の要望をヒアリングしながらスケジュール調整をした経験など、エンジニアとして応用できそうな経験がある方もいるでしょう。
これまでの業務経験や実績の中から、アピールできる要素を探してください。
上記の経験と合わせて、エンジニアとして転職するために学んだ知識、取得した関連資格などがあれば積極的にアピールしましょう。
IT未経験者が志望動機を書くときの注意点2つ
志望動機をまとめた後は、1日程度時間をおいて見直すことをおすすめします。
自分の伝えたいことがしっかり織り込めているかどうか、客観的に見て魅力的な志望動機になっているかどうかを判断しやすくなるためです。
見直す際、特に下記の2点をチェックしましょう。
- IT業界で何をしたいのかが明確でない
- 活かせるスキルに具体性がない
続いて、志望動機の見直しをするときにチェックしたい注意点を2つ紹介します。
IT業界で何をしたいのかが明確でない
志望動機にIT業界で何をしたいのか明確に書かれていないと、採用担当者の評価が下がる可能性があります。
ありがちなのが、「なぜ目指すのか」だけを書いて「なにがしたいのか」がわからないケースです。
例えば、「休日は寝食を忘れてプレイし続けるほどゲームが大好きだから」という理由は、ゲームがいかに好きかをアピールしているだけで、IT業界を目指した理由や将来自分自身が何をしたいのかが書かれていません。
「仕事に追われる中で、貴社の◯◯というゲームが癒しをくれた。自分も日々の中でホッと一息ついてもらえるようなゲーム作りに携わりたいと思い、エンジニアを志望した」という書き方であれば、なぜIT業界なのか、なぜその会社なのか、IT業界で何がしたいのか、というポイントを押さえたアピールができるでしょう。
活かせるスキルに具体性がない
自分のスキルを説明するにあたっては、「パソコン作業が好きです」「事務員として日常的にパソコン作業をしていました」というような書き方は避けましょう。具体的にどの程度のスキルがあるのかを伝えることができないからです。
これまでの業務で具体的にどのようなことを行い、それをIT業界でどう活かしていけるのかを意識してまとめてください。
ITエンジニア未経験者向け・志望動機の例文3つ
未経験からITエンジニアを目指す場合の志望動機の例文について、パターン別に3種類を紹介します。
ただし、例文をそのままコピーしたりアレンジしたりするのはやめましょう。志望動機は、自分の気持ちや熱意を伝えるために書くものです。
誰かの言葉を借りるのではなく、例文を参考にして自分なりの志望動機をまとめてみてください。
【例文1】他業界の営業職からシステムエンジニアを目指す場合
■志望する企業:自社開発を行う企業
■志望する職種:システムエンジニア
<例文>
「私がITエンジニアを志望した理由は、営業職としてお客様であるIT業界の方と関わり、お話を伺うなか、自身でもプログラミングでソフトウェアなどの製品を開発したいと思ったからです。
プログラミングは未経験でしたが、入社してからプログラマーとして活躍できるよう、現在も日々プログラミングの勉強を継続しています。
将来的には営業で鍛えた製品売り込み・宣伝アピールの特技を将来へ活かし、今後は自発的に社会へ貢献できるものづくりの分野へ進展し、さらなる飛躍を踏まえた開発系職種に携わりたいと考えています。」
<解説>
営業職からIT業界に転向する理由が、前職経験を踏まえて無理なく織り込まれています。将来についても、営業経験をどのように活かしていきたいのかが明確です。
【例文2】他業界の経理職からプログラマーを目指す場合
■志望する企業:クライアントの業務システムを開発するIT企業
■志望する職種:プログラマー
<例文>
「私はこれまで経理分野で働いていましたが、さまざまなIT技術を駆使して業務を行っているなかで、さらなるIT技術革新の必要性を感じていました。そのため、経理の仕事をさらに効率化できるプログラムを自身で開発したく、事務・経理関係のソフトウェア開発やサービスを提供している御社を志望しました。
28歳で未経験からITエンジニアとなるのは周囲と比較するとスタートが遅いと思いますが、その溝を埋めるため日々Javaの勉強を行い、先月にはオリジナルのスケジュール管理ソフトを完成させました。
技術革新のスピードが速いIT業界ですが、日々研鑽を積み新しい技術を身に付けることで自発的に物を創り出し、それを社会へ貢献したいと考えています。」
<解説>
経理からの転向というハンデを、「経理分野のソフト開発を目指す」という方法でカバーしています。経理としての実務経験を元にした仕事をしてもらえるだろうと採用担当者に感じてもらえますし、向上心の高さもアピールできています。
【例文3】新卒からITエンジニアを目指す場合
■志望する企業:未経験者の育成環境が整ったシステム開発企業
■志望する職種:エンジニア
<例文>
「私は中学時よりエンジニアにあこがれを抱いていました。現在、貴社で推進されている◯◯プロジェクトの土台となれることを希望いたします。
大学での△△の研究より技術の習得、および自宅でもプログラミングスキルが向上するよう自己研鑽に努めており、この培ったスキルを御社で発揮したいと考えております。
御社の一員に加えていただいたあかつきには社会人として経験を積み、御社に貢献していきたいと考えております。」
<解説>
仕事上の実績ではないものの、エンジニアという仕事への熱意について事実を元にアピールできています。中学からという長年の希望だったという点も、熱意のアピールにつながります。
魅力的な志望動機でIT業界への就職を目指そう!
今回は、未経験からITエンジニアに転職を目指す場合の志望動機のまとめ方について解説しました。
IT業界で求められる人物像を知ったうえで、自分がそれに合致していると伝えることができれば、未経験でも採用される可能性が高まります。
たとえ未経験であったとしても、志望動機をしっかり練ることで採用担当者への強力なアピールができます。志望動機は未経験者の強い武器になるものですから、これまでの自分の経験や思い、将来への展望を伝えましょう。
経験の有無や転職回数、前職の業界、年齢などを理由にエンジニアを諦める必要はありません。チャレンジしたいという気持ちを大切に、転職を勝ち取ってください。
志望動機の書き方やプログラミング学習についてまとめて相談したい方は、SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)の無料カウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
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これまでに28,000名の指導実績があり、多くの未経験者をエンジニアとして輩出してきました。完全オンラインで、ご自宅やコワーキングスペースなど、リラックスできる環境で受講していただけますので、お気軽にご相談ください。
この記事のおさらい
IT未経験でも、基本的なスキルとやる気、アピール力があればITエンジニアになれる可能性があります。
常に最新の知識を学び続ける意欲と、失敗しても諦めない根気を持った人が求められる傾向にあります。
未経験からITエンジニアを目指す理由と、その企業に応募した理由、これまでの経験をITエンジニアとしてどう活かしていくのかを伝えましょう。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
独学でプログラミング学習を始めるも挫折。プログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」を受講し、Web制作を学ぶ。副業でWeb制作を行いつつ、「初心者がプログラミングで挫折しないためのコンテンツ制作」をモットーにWebライターとして侍エンジニアブログ編集部に従事。