【初心者必見】SESとWebエンジニアの違いをわかりやすく解説


SESについて詳しく知りたい
WebエンジニアとSESは何が違うのか?

現役エンジニアやエンジニアの勉強をしている方なら、SESという言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。でも、言葉だけを知っていて中身が何なのか、Webエンジニアと何が違うのか、といったことを詳しく知らなかったりするでしょう。

WebエンジニアとSESの違いとは、大きくいうと働き方の違いです。

働き方の違いと言われてもいまいちイメージできないと思いますので、この記事では更にSESとWebエンジニアの違いについて詳しく解説していきます。

  • 仕事内容
  • 求められるスキル
  • 年収

これらについてもSES・Webエンジニアそれぞれ掘り下げて解説していきますので、気になる方はぜひ参考にしてくださいね。

目次

SESとは

画像:Shutterstock

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、クライアント企業にエンジニアを派遣するサービスのことで、職業の名前ではなく契約形態の一種です。

なので、組み込み開発主体のエンジニアのSES・Web開発主体のエンジニアのSESなど、契約内容よって求められる・技術・エンジニアが異なるのです。

仕事内容

SES契約を行ったエンジニアは、契約先のクライアント企業で指定された仕事をこなします。

ただし実際に指示を行うのは契約先クライアント企業ではなく、所属している会社側です。クライアント企業の指示で業務を行う場合はSES契約ではなく、通常の派遣契約になるので覚えておくといいですね。

そしてSESでの気になる仕事内容は、先程も少し触れたように業務を遂行するクライアント企業によって異なります。

そのため勤務先クライアント企業が変わるために現場に慣れていかないといけませんが、様々な環境で働く力が身につくため、応用力を高めやすい働き方とも言えます。

ただしエンジニアと言っても様々なエンジニアがあるので、全く経験がない技術を必要とする仕事をしなければならないクライアント企業に派遣されることはありません。

ですので、

  • Web開発に特化しているならWebエンジニア求めている企業
  • Web開発とゲーム開発が出来るなら、どちらかを求めている企業

というように、技術力に合わせて契約先クライアント企業を上司や管理職の方が選んでくれるので、心配しないでくださいね。

もちろん、複数スキルを持っていたら受けられる仕事の幅も多くなります。スキルをたくさん持っている方は一つの企業に在籍するよりも、SES契約でクライアント企業を転々とする方がやりがいがあるかもしれません。

必要なスキル

SES契約で仕事をするには、仕事に活かせるなんらかのエンジニアスキルが必要です。

  • システム設計がメインのシステムエンジニア
  • データベースの扱いが得意なデータベースエンジニア
  • 専門技術を要する営業で活躍できるセールスエンジニア
  • 冷蔵庫やエアコンなどのプログラムを開発する組み込みエンジニア
  • Webサイトのデザイン・レイアウトの設計や実装を行うフロントエンドエンジニア
  • セキュリティに特化したセキュリティエンジニア


このように、一概にエンジニアといっても種類が豊富ですので、これからエンジニア目指す場合は興味があるものを勉強してみてください。

SESの場合は様々な現場で毎回異なる仕事を担当するので、続けていく応用力が高まって、より広範囲の業務を担当できるようになりますよ。

年収

SES契約を行うエンジニアの年収は高くて500万~600万円程度と言われています。エンジニアは年収1000万円以上を目指せると聞いたのに…と残念がる方もいるかも知れません。

あくまで「一般的な年収は500万~600万円程度」と言われているだけであるほか、SESは職業ではなく契約形態なので厳密な平均年収というものが存在しないのです。

参考程度にFind Job!(IT・Web業界特化求人サイト)の求人情報から算出されたエンジニアの平均年収は約450万円となっていますので、SESで働きたい場合は450万円を最初の目標にするといいかもしれません。

もちろんSESでもこれらエンジニアの平均年収以上の年収を目指せるほか、様々な現場で働く関係で応用力もかなり高まりますので、年収・スキルの両方を上げ続けていきたい方には相性抜群です。

SES契約を行う仕事は実力が物を言う世界なので、様々な現場で活躍できる優秀なエンジニアになれればあっという間に収入が上がっていくかもしれませんね!

Webエンジニアとは

画像:Shutterstock

Webエンジニアは主にWebサイトやWebアプリケーションなどWeb関係の開発を行うエンジニアです。

仕事内容

WebエンジニアはSESとは違って、就職先企業で働く・派遣先企業で働くといったように働き方を自由に選べます。

具体的な業務内容は以下の通りです。

  • Webサイト・サービスの設計・開発
  • クライアントから発注されたシステムの開発
  • Webサイトの保守・メンテナンス


などが挙げられます。基本的にはWeb関係の開発がメインなので、インターネットが好きな方やWebサイト・サービスを作るのが好きという方に向いているお仕事です。

Webサイト制作が終わったら、サイト保守をしつつほかの開発に携わったりすることも少なくありません。作成したWebサイト・サービスに不具合が生じた時のトラブル対応もWebエンジニアが行うので、忙しいときはかなり忙しくなります。

それに対して忙しくないときはかなりゆったり出来ることも多く、常に忙しい仕事でないことも特徴の一つですね。

必要なスキル

一般的にWeb開発には様々な技術が求められます。

  • 指示・用意されたデザイン・レイアウトを実装する技術
  • Webサイト・サービスを動作させるサーバーの準備
  • サーバー側で処理するデータベースなどのシステム構築
  • リリースに向けたテスト実施・設計
  • セキュリティ対策
  • その他Webエンジニアが担当する開発業務

これらを要求されるのがWebエンジニアです。これからWebエンジニア目指そうと思っていた方は、上記の必要スキルを見て「Webエンジニア目指すのやめとこう、ハードル高すぎる……」なんて感じられたのではないでしょうか。

しかし、実際には全てのスキルを習得する必要はなく、開発現場では何かのスキルに特化した人それぞれに仕事内容が振り分けられることがほとんどです。

  • Webサイト・サービスの見た目を作るフロントエンドエンジニア
  • サーバー側での処理を開発するサーバーサイドエンジニア


この他、大規模な開発の場合、サーバーサイドエンジニアをさらに細分化させたデータベース処理専門のデータベースエンジニア、セキュリティ対策専門のセキュリティエンジニアなどです

このように、開発現場ではWebエンジニアを細分化して「得意なことを得意なエンジニアにやらせる」ことが多いので、覚えることが多すぎて大変というわけではありません。

あまりイメージできない人は医師をイメージするといいですね。医師は医師でも内科の医師や外科の医師・眼科の医師といったように専門分野が異なるでしょう。

医師と同じようにWebエンジニアも、浅く広い知識よりも深くて狭い知識と技術のほうが要求されるので、これからWebエンジニアを目指す場合は欲張らず一つのことに集中して勉強しておくといいですね。

これでもかというくらい知識と技術を習得している頃には、ほかの技術もある程度身についていることが多いので、新しい技術も効率よく身につけられますよ。

年収

Webエンジニアの平均年収はFind Job(国内のIT・Web業界特化求人サイト)の有効求人から算出されたデータによると年収300万円~500万円程度に収まっています。

あくまで平均年収ですので、能力が高くて開発効率が良い・トラブルが起きた際も迅速に対応できる優秀なWebエンジニアならこれ以上の高収入も可能ですね。

Webエンジニアは専門職ですので200万円台という低収入になることはほとんどなく、安くても300万円~400万円台というのが一般的です。

新卒・未経験転職でも、大企業なら年収がいきなり400万円超えということも少なくないほか、実力に合わせてキャリアアップもどんどんしていけるので、貪欲に給与を上げていきたいという方には向いていますよ。

SESとWebエンジニアの違いとは

画像:Shutterstock

続いてはSESとWebエンジニアの違いについて詳しく見ていきましょう。

WebエンジニアはWeb開発を担当する職業

Webエンジニアは基本的に就職先企業でWebサイトやサービスの開発といったWeb開発のお仕事をします。それに対してSESは、1つの企業にとどまらずに様々な企業で開発業務を行えます

SESの場合、エンジニアの種類を問わないほか、様々な企業で毎回異なる開発を行うため、開発が好きな方にとっては非常に面白みとやりがいがある働き方です。

また、Webエンジニアもエンジニアの一種ですので、SESでクライアント企業のWebエンジニアとしても働くことも出来ます。そのため、SESエンジニアとしていろんな開発に携わるためにWebエンジニアを目指すというのも一つの手です。

SESは契約が変わるたびに仕事環境が変わる

SESは契約ごとに勤めるクライアント企業が変わるため、仕事環境も都度変わります。

様々な現場で経験を積むことが出来るので幅広い知識と技術を身につけることができるので、サーバーサイド開発とフロントエンド開発の量号が出来るWebエンジニアになったり、設計からテスト・リリースまで全てこなせる力が身につくこともあります。

頑張り次第でどこまでの能力を伸ばせるというのもSESとして働く魅力の一つでしょう。

WebエンジニアでなくてもSES契約で仕事ができる

SES契約は、Webエンジニアで限った話ではありません。SESの本質は「クライアント企業にエンジニアを派遣すること」です。

ですのでWebエンジニアでなくてもなんらか技術を持つエンジニアであれば、SES契約でエンジニアとしての仕事を行えます。

  • 組み込み開発を得意とする組み込みエンジニア
  • Web開発を得意とするWebエンジニア
  • ゲーム開発を得意とするゲームエンジニア

エンジニアと言ってもたくさん種類がありますので、SES契約で仕事ができるならどの職種でもいいと思った方は、興味を持った技術は身につけると良いですよ。

「まずは難易度がほかと比較して高くないエンジニアを目指したい」という場合はWebエンジニアがおすすめです。

今回例に上げた組み込みエンジニアやゲームエンジニアはかなり難易度が高いので、目指す場合は挫折しないようにスクールを活用するなど工夫するようにしましょう。

もちろんWebエンジニアを目指す場合でも、スクールを活用すると短時間で効率よく実務レベルの知識と技術が身につきますよ。

まとめ

今回はWebエンジニアとSESの違いについて詳しく掘り下げさせました。

SESとして働くと様々な開発能力が身につくといったことなどがわかったと思います。「これからエンジニアを目指すならいろんな能力が身につくSESが一番!」というわけではありません。

ですが、SESという働き方を知っていると、エンジニアとしてのキャリアプランも考えやすいと思うのでぜひ今後に役立ててくださいね。

この記事を書いた人

元ウェブディレクター/編集者
メイン機はOS9時代からMac。
最近はUnityに興味があります。

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