WebエンジニアはAIによって無くなる?生き残る条件と知識を解説

この記事では、AIの進歩でWebエンジニアがなくなるのかについて解説します。

さいきん「AI」という言葉をよく耳にする。
AIが普及するとWebエンジニアの仕事はなくなってしまうのか?

ふとこのような疑問・不安を感じたことはないでしょうか?

たしかにAI(人工知能技術)によって様々な仕事で人がいらなくなってきています。その余波がWebエンジニアにも来て仕事がなくなってしまうのかと思うかもしれません。

そこでこの記事では、

  • 本当にWebエンジニアの仕事はAIによってなくなってしまうのか
  • 未経験から生き残れるWebエンジニアになるためにはAI技術を学ぶべきなのか

といったことを解説していきます。

Webエンジニアの先行きが気になる方はぜひ参考にしてみてください。

この記事の要約
  • 設計書通りに開発するWebプログラマはAIによって淘汰される
  • AI時代に生き残るには+αのスキルやマネジメント力が重要となる
  • 未経験ならプログラミングスキル習得やポートフォリオ作成からはじめる
目次

Webエンジニアの仕事はAIによって無くなるのか

俗に2020年問題と言われるもので、2020年にはプログラマの失業が増えるという予想も出てきています。

引用元:現代ビジネス https://gendai.ismedia.jp/articles/-/36518

確かにプログラマの仕事が減ってきているというのは事実ですが、あくまで「仕様通りのコーディングをしているだけのプログラマ」に限った話です。

これはWebエンジニアに多い傾向で、現在は「HTMLコーダー」と呼ばれることが増えています。

つまり、Webエンジニアの仕事の一部がHTMLコーダーの仕事になったということであり、Webエンジニアの仕事が完全になくなったということではありません。

プログラマがAIにより無くなると言われる理由

AIが得意とする仕事は、ルールが厳格化された仕事です。例えばコールセンターの顧客対応や「仕様通りのコーディングをしているだけのプログラマ」を行うHTMLコーダーの仕事などです。

HTMLコーディングはWebエンジニアのフロントエンド担当がするのでは? と思うかもしれませんが、最近はHTMLコーディング専門のアルバイトを雇う企業が増えています。

HTMLコーダーは設計書通りにWebサイトを作成するだけですので、作成するサイトのルールが決められていればAIを使ってWebサイトを一瞬で生成できるところまで技術は進歩しています。

ですので、設計書通りに開発するしかできないWebプログラマは2020年には仕事がなくなるだろうと言われているのです。

Webエンジニアは今後AIを学ぶべき?

画像:Shutterstock

Webエンジニアなら絶対にAIを学ばなければいけないというわけでもありません。ですがAI技術は需要があるため、将来に備えてAIを身につけるのもWebエンジニアとして大切な取り組みです。

機械学習・ディープラーニング・クラウド…..知らない言葉がたくさん出てきて本当にAIを身につけられるのか不安という人も少なくありません。プログラミングでの挫折を知っている人からすると聞いただけで避けたくなる方もいるでしょう。

これは現役エンジニアでもよくあることですので、未経験だからという理由で心配する必要もありません。

ですが、AI技術は0から学ぶ必要はなく「既存のAI技術を駆使して開発する能力」のほうが需要が高いです。もっと簡単に言うと「どれだけ上手にサービスを使いこなせるか」のほうが近いかもしれません。

なぜかと言うと、かんたんにAIを活用できるシステムはGoogleのGCP(Google Cloud PlatForm)やAmazonのAWS(Amazon Web Service)などで提供されており、0からAIシステムを開発する必要がないのです。

ですのでこれからAIを学ぶとしたら、

  • AIを活用するための基礎知識(機械学習の意味や仕組みなど)
  • AIが使えるクラウドサービスの使い方(AWSやGCPなど)

といった、既存AIを応用して開発に組み込める力を学ぶことがいいかもしれません。

もちろんAIシステム設計を1からできるエンジニアも少ないため、なんでもできるWebエンジニアを目指すという場合は0からAIの勉強するのも一つの手です。

AI時代に生き残るWebエンジニアの3つの条件

画像:Shutterstock

AI時代に生き残るためにAIを学ぶという方法を含めてWebエンジニアが生き残る方法は大きく分けて3つ存在します。

  • AIと他の技術を合わせて設計・運用ができる人
  • 幅広いスキルや複数の言語を扱える人
  • マネジメントができる人

AIと他の技術を合わせて設計・運用ができる人

記事の前半でも紹介した方法ですが、AIを使った開発に対応できるようになると、AIに全ての仕事を奪われることはなくなります。

Webエンジニアの仕事はHTMLコーダー・AIに取られて少なくなっていますが、AIを使った開発ができるWebエンジニアの需要は常に右肩上がりです。

未経験・初心者かつコニュニケーションに自信がないという人も少しずつAIの勉強も始めてみてください。AIが使えるWebエンジニアの需要は確実にあるので今からでも遅くありません。

時代の変化が早いIT業界では、時代にあった技術を活用できるエンジニアの需要が高まります。様々な仕事を請け負えるように、AIのスキルを身につけておきましょう。

AI知識を深めて活用できるようになれば、これまで解決困難だったビジネス上の課題も解決しやすくなります。貴重なAIスキル保有エンジニアとして会社からは立ち去られては困る重要な社員として扱われる可能性もあります。

幅広いスキルや複数の言語を扱える人

AIは単純作業や決められた条件従った処理(ワークフロー)が得意です。そのため、唯一のスキルが単純作業に近いものだった場合、AIの普及によって取って代わられてしまう可能性があります。

そのため、AI時代に合わせたスキルを持っていないと仕事がなくなってしまい、会社にいられなくなってしまう可能性もあります。

ですので、AIにとって困難なスキル(サーバーサイド開発とフロントエンド開発の両方ができる等)や複数のプログラミング言語を扱えるようにしておくと、仕事不足になることはありません。

特にサーバーサイド開発フロントエンド開発の両方に対応できるエンジニアというのはあまり多くなく、転職で困ることもそうそうありません。

たくさんスキルを持っていたら転職もしやすいので、リストラされたらどうしよう……とビクビク怯える必要もなくなるのでおすすめの方法の一つです。

なお、Webエンジニアへの就職・転職を見据え、独学でプログラミングスキルを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。

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マネジメントができる人

コミュニケーション能力に自信がある・コミュニケーションが好きというのであれば、マネジメント能力を身に付けるのもおすすめです。

Webエンジニアというのは与えられた設計書などを使った開発は得意ですが、マネジメント関係の知識や能力を持っている人は多くありません。

周囲にコミュニケーションが得意なエンジニアの方、もしくはエンジニアの勉強をしている方が身近にいるでしょうか? いたとしてもあまり多くないはずです。

そのためエンジニアの開発について現場レベルで知っている上でマネジメントができるWebエンジニアというのはかなり貴重であり、エンジニアとプランナー間とのトラブルなどが起きにくくなります。

マネジメントをするにあたってコミュニケーション能力が必要不可欠なので、人と話すのが得意という方、他の人よりかは話す力があると思っている方はディレクターのお仕事などマネジメントを必要とする職種の知識もつけるといいかもしれません。

WebエンジニアがAIの仕事に関わる前に学ぶべきこと

画像:Shutterstock

もしあなたが既にWebエンジニアで、今後AIの開発に携わりたいなら、機械学習・ディープラーニングを学びましょう。そうしたらAIを活用した様々なプロジェクトに関わることできます。

はじめは知らない仕組みがたくさん登場するので大変ですが、はじめてプログラミングに触れたときのことを思い出すと、挫折せずに意外となんとかなるかもしれません。

更に、AIエンジニアになるには上記に加えて、以下のようなことを学ぶのがおすすめです。

  • Python(プログラミング言語)
  • AWS・Azure・GCPなどのクラウドプラットフォームいずれか1つ(1つ理解できれば、ほかは知識の応用で事足ります)

なぜプログラミング言語の中でもPythonの優先順位が高いのか? という疑問があるでしょう。AIを用いた開発にはPythonを使うことが多いため、AIの仕組みを理解していてもPythonが使えなければ実装できないということになりかねません。

ですので、AIを活用するための機械学習知識はもちろんのことPythonやクラウドプラットフォームといった、AIを活用する上で必要な技術を身につけてみてください。

未経験からAI時代に生き残るWebエンジニアを目指すなら

画像:Shutterstock

未経験からAI時代に生き残るWebエンジニアを効率よく目指す場合、以下の流れに沿っていくとスムーズに目指せます。

  • 1.何でも良いのでプログラミングの基礎を学ぶ
  • 2.自作ツールなどポートフォリオを用意する
  • 3.Webエンジニアとして就職し、実務経験を積む
  • 4.実務経験を積みながらAI技術・知識を高める
  • 5.必要に応じて役職変更・転職を行い、AIを用いた開発を含むいろんな環境で活躍できるWebエンジニアに成長する

完全未経験から上級Webエンジニアを目指すのであればこの流れがスタンダードな流れです。最初からAI開発に使うプログラミング言語を学ぶほうが良いのではと思うかもしれませんが、実際の開発では様々な言語を使用します。

ですので、はじめは自分がやりたいと思う言語から始めてみてください。

また、最終的にマネジメント側に立って仕事をしたい場合は以下のパターンもおすすめです。

  1. 専門学校やオンラインスクールに通ってプログラミングを学びつつ、講師がどのようにプログラミング・エンジニア関係の話でコミュニケーションを持っているか学習する
  2. ポートフォリオを作成する
  3. Webエンジニアとして就職して、実務経験を積みながらディレクターの動きなどの観察・手伝いなどをする
  4. 実績がついてきたらディレクター職などマネジメント側の役職を志望する

プログラミングの勉強を独学するのもいいですが、マネジメントの勉強も同時にするのであれば、専門学校やオンラインスクールの講師の動きを観察することも役立ちます。

勉強時間の削減にも繋がるので、効率よく勉強したいという方は教えてもらう内容だけでなく、いろんなことに目を向けるのがおすすめです。

マネジメント職で必須となるコミュニケーション能力は独学で身につけることは難しいため、人がいる環境で勉強すればより効率的にコミュニケーション能力が高まります。

また、Webエンジニアとして就職した場合はディレクターの動きをよく観察しておきましょう。

  • どのようにWebエンジニアと接しているのか
  • どのようにスケジュール建てをしているのか
  • どの程度ミーティングなどを行っているのか

今はまだわからないかもしれませんが、マネジメント業務を行っていくと、たくさん疑問点が出てくるものです。

まずは実績をどんどん増やして信頼を蓄積してって最終的に様々なプロジェクトのマネジメントが行えるようになれば、AI時代になった後もWebエンジニアの仕事を理解しているマネジメント職として問題なく生き残れるようになります。

まとめ

今回は、Webエンジニアの仕事はAIによって沙汰されてしまうのかという疑問について解説しました。

AIスキルを持っているWebエンジニアの方はまだまだ少ないので、今から勉強を始めても追いつけないなんてことはありません。

仮に追いつける自信がなかったとしても、AIに奪われない仕事をこなせるスキル(受託開発など案件ごとに開発する成果物が大きく異なる仕事をこなせるスキルなど)を身につける方法だってあります。

AIを勉強してWeb開発ができるAIエンジニアになるのもよし、AIを使えるWebエンジニアをまとめ上げるマネジメント職につくのもよし、というように生き残り方はたくさんあるのです。

完全に独学でWebエンジニアを目指すのであればAmazonや書店で参考書籍を探すのがベターですが、効率よく勉強するのであればAIに特化したコースを用意している専門学校・オンラインスクールの検討もしてみてください。

もしAIについて興味があるのであれば、Webエンジニア目指している方、既にWebエンジニアとして働いている方のどちらもAI技術習得を目指して勉強してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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