Javaでフリーランスエンジニアを目指せるかをいろんな視点で徹底分析


フリーランスエンジニアってJavaで目指せるのかな?
Javaの需要や将来性が知りたい……!

古くから多くの企業が様々な用途に使用しているJava。世界中で使用されており、プログラミング未経験の人でも一度はその名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

この記事では、Javaでフリーランスエンジニアを目指せるのかどうか、案件数や年収、プログラミング言語としての将来性なども踏まえて解説します。

将来フリーランスエンジニアを目指している人や、これから学習しようとする未経験の人は、是非この記事を参考にしてください。

目次

Javaフリーランスエンジニアの状況

Javaフリーランス案件数

まずはJavaのフリーランスエンジニアの案件数を見ていきましょう。

フリーランスエンジニア向けの求人・案件サイト「フリーランススタート」で「Java」と検索した結果が以下です。

画像:フリーランススタート https://freelance-start.com/jobs/skill-1

案件数は13608件で、これは他のプログラミング言語に比べると断トツで多い数値です。

また、同じく求人・案件サイト「レバテックフリーランス」でも1641件の案件が掲載されており、この数値も他の言語より遥かに上回っています。

画像:レバテックフリーランス https://freelance.levtech.jp/project/skill-3/

このように他の言語と比較してもJavaの案件数は非常に多いということが判明しました。しかし、具体的な案件内容としては、SIer(エスアイアー/エスアイヤー)企業からの依頼が目立っていました。

SIer企業とは自社サービスではなく、顧客企業から開発案件を請け負う企業のことです。依頼を請けた企業が下請けを雇い、更にその下請けが下請けを雇うといったような多重請負構造の場合が多く、建設業界と構造が似ていることから「ITゼネコン業界」とも言われることがあります。

SIer企業では、新しいプログラミング言語や技術に挑戦することは少なく、堅実な方法で依頼された開発をこなすケースが大半です。こういった面から、歴史が長く過去のデータやノウハウも蓄積されている言語であるJavaが重宝されています。

Javaフリーランス年収

Javaのフリーランスエンジニアの年収ですが、株式会社「ビズリーチ」が運営する求人サイト「スタンバイ」が公開したデータが以下です。

まずは、2017年7月19日に調査された結果がこちらです。

2017年の時点でJavaは6位に位置し平均年収は552万円となっています。

そして翌年2018年に行われた調査結果がこちら。

画像:【求人検索エンジン「スタンバイ」調べ】https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2018/0807.html

こちらの調査結果ではランキング圏外となっていますが、注目していただきたいのは、調査結果が前年と同じ平均年収ではなく、下から数えて中央の数値である「中央値」だという点です。

これらのデータから、Javaの平均年収が1年の間に低下したということも考えられますが、他の言語に比べると案件数が多い分、高所得者と低所得者の差が大きいという可能性も考えられます。

Javaフリーランスの将来性

Javaのフリーランスエンジニアとしての将来性ですが、SIer企業や比較的古い技術や言語を導入している企業での需要は今後もあるでしょう。しかし、それ以外の企業が、新規サービスの開発にJavaを採用するケースは明らかに減ってきているというのが現状です。

JavaはJVM系言語と呼ばれ、プラットフォームに関係なくあらゆる環境で使用できる便利な言語として、これまで多くの場面で採用されてきました。しかし、現在では、同じJVM系言語のKotkinScalaにそのポジションを奪われつつあります。

とはいっても、現時点ではSIer企業での案件は多く、そういった案件が今後なくなってしまうというわけではありません。

Javaはフリーランスエンジニア向きの言語なのか?

画像:Shutterstock

Javaの特徴

Javaの特徴として以下の4つが挙げられます。

  • JVM系言語なのであらゆる環境で使用できる
  • 古い言語で情報が沢山あるため、設計通りに正確に開発することに向いている
  • 実行速度が比較的早い
  • 学習環境が充実

Javaはこれらの特徴を活かし、今日に至るまで多くの企業で採用されてきた言語です。

Javaで開発できるもの

Javaを使えば様々なものを開発することが可能です。

例えばこちら。

  • Webサービス
  • Androidアプリ
  • デスクトップアプリ
  • 銀行などの業務システム
  • ネット広告

Kotlinが開発されるまではAndroidアプリの開発言語と言えば、Java一択でした。また、有名なものではデスクトップアプリのマインクラフトもJavaで開発されています。

他にも、ネット広告の分野でも速度が速いJavaがよく使われています。(現在は新しく開発されたGoという言語を採用する企業も増加中です)

このように、今でこそ新しい言語の登場でシェアを奪われる可能性も出てきていますが、銀行などの業務システムといった正確性の求められる分野の開発では、Javaはいまだに重宝されています。

未経験者からの習得難易度

エンジニア未経験からのJavaの習得難易度は比較的高いと言えるでしょう。

ですが、SIer企業で手堅く就職・転職したい場合はオススメの言語です。

また、Javaを習得すれば同じJVM系言語のKotlinやScalaも比較的習得しやすいですし、JVM系言語自体の需要はSIer企業に限らず今後も伸びていく可能性が高いでしょう。

それに、Javaはこれまで多くの場面で使われてきた人気の高い言語だったということもあり、学習するためのWebサイトやスクール、書籍などが充実しています。

なので習得難易度は確かに高めですが、学習環境は十分整っていると言えます。

常駐エンジニアとフリーランスエンジニア年収の違い

常駐エンジニアとフリーランスエンジニアの年収の違いですが、これは本人の能力次第と言えるでしょう。

常駐エンジニアの場合は、正社員として安定した給料を貰っていますが、フリーランスエンジニアとして独立してしまえば、ハイレベルな能力が求められます。また、案件も自分で獲得する必要があり、実績も積み重ねていかなければなりません。

しかしその分、フリーランスエンジニアとして十分に活躍すれば、大幅に年収を上げることが可能です。また、自分のペースで好きなように仕事をすることが可能です。ですから、ある程度エンジニアとしてのキャリアを積んだ後はフリーランスエンジニアとして働くという事も視野に入れてみると良いでしょう。

【結論】Javaでフリーランスエンジニアを目指すなら他の言語も習得したほうがいい

画像:Shutterstock

Javaでフリーランスエンジニアを目指せるかどうかという点ですが、結論から申し上げますと、目指すことは可能ですが、Java単体だけでなくKotlinやScalaなど他の言語も併せて習得することをオススメします。

なぜなら、Javaで貰える案件はSIer企業のものが多く、多重請負構造の客先常駐などの採用形態が多いからです。もちろん、これらの案件をフリーランスエンジニアとして請け負うのも一つの手段ですが、多重請負構造なので他の案件と比較すると報酬が低くなりがちです。

ですから、フリーランスエンジニアを目指すのなら、Javaだけでなく今後普及するであろう言語も併せて習得したほうが、報酬の高い案件を獲得する可能性が高まるでしょう。

また、案件獲得についての詳しい情報はこちらの記事が参考になるので、合わせてご覧いただくと理解が深まるのでおすすめです。

Javaフリーランス案件の単価相場や最新動向とは?

まとめ

今回は、Javaでフリーランスエンジニアを目指せるのか解説しました。

フリーランスエンジニアとして活躍するには、先を見据えたしっかりとしたキャリア構築が重要となってきます。

あなたが将来どのような案件に従事したいのか? それによって学ぶべきプログラミング言語も変わってくるので、あなたのキャリアプランと合った言語を学習してください。

この記事が少しでもあなたの参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

元ウェブディレクター/編集者
メイン機はOS9時代からMac。
最近はUnityに興味があります。

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