会社員とフリーランスってどちらがいいの?
フリーランスエンジニアの働き方がイメージできない…
ITエンジニアとして働いている会社員のなかには、フリーランスとして独立しようか悩んでいる人もいますよね。ただ、フリーランスの働き方や実際どれくらいの年収が期待できるかわからない状態では、独立したほうがよいか判断できない人も多いはず。
そこで、今回は会社員と比較しながらフリーランスエンジニアになるメリット・デメリットを、独立後の年収や働き方の特徴も交えて紹介します。また、フリーランスエンジニアに必要なスキルや独立準備の進め方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 自身で収入や働く時間・場所を決められる反面、フリーランスエンジニアは自ら仕事を獲得しなければならない
- フリーランスエンジニアには営業力や自己管理力が必要
- フリーランスエンジニアになる前に働く環境を整えておこう
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この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」、を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
年々フリーランスとして独立するITエンジニアは増えている
フリーランスエンジニアとして独立するITエンジニアは、年々増加傾向がみられます。
フリーランスエンジニア向けの求人サイト「フリーランススタート」を運営する株式会社Brocanteの調査「ITフリーランス人材及びITフリーランスエージェントの市場調査」では、2019年から2021年までフリーランスの人材が増えているという結果が出ています。
また、2022年以降に関しても予測の段階ではありますが、年々増加していく見込みです。
フリーランスエンジニアが増加している要因としては、ワークライフバランスや労働に関する意識の変化、会社への帰属意識が薄れていること、在宅ワークがしやすい環境が整ってきている点などが挙げられます。
このように、ITエンジニアの働き方に対する考え方の変化や、社会的な考え方の変化によってフリーランスになるITエンジニアが増加しているのです。
会社員と比較したフリーランスエンジニアのメリット
フリーランスエンジニアには、働き方の自由度や年収アップが目指せる点など、会社員では実現が簡単ではない多くのメリットがあります。
ここでは、会社員から独立した現役フリーランスエンジニアへの実態調査をもとに、フリーランスエンジニアになるメリットを5つ解説します。
自由にスケジュールを調整できる
会社員に比べ、フリーランスエンジニアは自由にスケジュールを調整できます。
会社員は基本的に、会社の指示に従って働かなければいけません。勤務時間や勤務場所、その日にやらなければいけない仕事内容は決まっていますよね。
一方、フリーランスエンジニアの場合、働く場所・時間・その日に行う仕事内容まで自由に調整可能です。カフェで作業がしたければできますし、体調がすぐれなければ休みにすることもできます。
受けたい仕事を選べる
フリーランスエンジニアは、受けたい仕事を選べます。
会社員として働く場合、上司や会社の指示に従って仕事をするため、自分がやりたくない仕事や専門ではない作業を担当せざるを得ないケースも多いです。やりたくない仕事や専門ではない仕事を続けていれば、モチベーションが低下することもあります。
その点、フリーランスエンジニアは、自分で仕事を選べます。自分がやりたい仕事や、得意分野だけ選んで受注すれば、ストレスなく働けるのです。
やりたい仕事をする場合、モチベーションが高まるので多少大変なことがあっても乗り越えられます。また、スキルアップのための学習もやる仕事に合わせてできます。
働くやりがいを感じるという意味でも、仕事が選べるのは大きなメリットといえます。
育児と仕事を両立しやすい
フリーランスエンジニアは、育児と仕事の両立がしやすい働き方です。
会社員の場合、出勤時間や退勤時間が決まっています。そのため、お子さんの送り迎えなど、柔軟に対応するのに苦労する場合があります。また、残業の負担や有給休暇が取りにくいなど、育児の時間を確保しにくいケースも多いです。
その点、フリーランスエンジニアは在宅ワークを中心にすることもできるため、育児の時間も確保できます。また、仕事をする時間や仕事量も自分でコントロールできるため、ライフワークバランスを保ちやすいです。
人間関係のストレスを感じづらい
フリーランスエンジニアは、会社員に比べて人間関係のストレスを感じづらいメリットがあります。
社内で開発を行う会社員ITエンジニアの場合、基本的に同じメンバーで仕事をすることが多く、自然と人間関係が固定されやすいです。
また、派遣先で働く場合は開発メンバーは入れ替わりますが、クライアントが同じため意見が合わなければストレスになります。
このように、会社員の場合人間関係が固定化しやすく、一度人間関係で悩みができると解消するのが難しいこともありますよね。
その点、フリーランスエンジニアの場合、クライアントや同じ開発メンバーの人間関係に疲れたら自分から案件を打ち切ることもできます。1つの職場環境に固執する必要性がないため、心のゆとりを持って仕事ができる点は魅力です。
自分次第で収入を上げられる
フリーランスエンジニアになれば、自分次第で収入を上げられる点はメリットです。
フリーランスエンジニアだからといって、必ず年収アップできるわけではありません。しかし、フリーランスエンジニアで年収アップしている人は多くいます。
年収については以降の項目で詳しく解説しますが、スキルと実績があれば会社員より稼ぐことも夢ではありません。会社員の場合、実際にクライアントが支払った報酬から会社を運営するのに必要な経費が引かれて給料として振り込まれます。
その点、フリーランスはクライアントと契約した金額がそのまま収入になるため、手取り収入はアップしやすいです。
もちろん、フリーランスには収入から各種社会保険料や税金などを支払う必要はあります。それでも、スキルに応じた正当な報酬がもらえるため、自分の頑張り次第で収入アップを目指せるのです。
会社員と比較したフリーランスエンジニアのデメリット
メリットの紹介に続き、ここからはフリーランスエンジニアになる5つのデメリットを紹介します。
キャリアを選ぶ際、メリットを確認する人は多いです。しかし、デメリットも十分に把握していかないと、独立後に後悔しかねません。メリットと見比べながらデメリットも確認しておきましょう。
仕事を獲得しなければ収入が得られない
フリーランスエンジニアは、仕事を獲得しなければ収入が得られない点がデメリットです。
会社員の場合、仕事は会社側が用意してくれるため、ITエンジニアが何かしなくても仕事は常に用意されています。そのため、仕事がなくなることもなく、収入も安定しています。
その点、フリーランスエンジニアの場合、自分で仕事を獲得しなければ収入が得られません。案件が途切れてしまえば、収入が0円という可能性もあります。
収入がアップしたとしても、常に仕事がなくなって収入が減るプレッシャーを感じながら働かなくてはいけません。
獲得した仕事がなくなるケースもある
フリーランスITエンジニアの場合、獲得した仕事がなくなるケースもあります。
会社員の場合、仕事が決まったらその仕事が突然なってもそれは会社間の問題で個人にまで影響することはほとんどありません。しかし、フリーランスエンジニアの場合、そのまま自分の生活にも影響することになります。
正社員と異なり、フリーランスは部分的な開発要員として採用される場面が多く、クライアント側は予定が変わると契約を急に打ち切るケースもあります。
もちろんすべての会社が急に仕事を打ち切るわけではありません。しかし、自分は一生懸命仕事をしていても、クライアントの都合で獲得した仕事がなくなるリスクはあります。
仕事を獲得するのに自分を売り込む必要がある
女性 30代
仕事は自分で探しに行かなければならず、自分を売り込みもしていかなければならないので人脈がないとキツいと感じました。自分からアプローチするプロデュース力は必要かと。安定するまでに一年はかかりました。
フリーランスエンジニアが仕事を獲得するには、自分を売り込む必要があります。
会社員は会社が獲得してきた仕事を行うため、自分で仕事を探すことはありません。そのため、自分を売り込む作業も、会社側が行います。
一方、フリーランスエンジニアは、自分で仕事を探さなければいけません。それにともない、自分の売り込みも必要であるため、営業スキルやPR力が問われます。
今までITエンジニアしか経験がない人にとって、営業活動のハードルは高いです。開発業務と営業活動は求められるスキルが異なるため、慣れない間はストレスになるでしょう。
また、開発に集中できる会社員と違い、フリーランスエンジニアは営業活動などお金にならない労働が増えやすいです。そのため、人によっては作業効率が悪いと感じるケースもあります。
社会的信用が低い
フリーランスエンジニアは会社員に比べ、社会的信用が低いといわれています。
会社員は安定した給与収入があるため、賃貸契約やローンなど社会的信用が必要な場面でも評価されやすいです。
その点、フリーランスは年収が高かったとしても、不安定な働き方と認識されています。例えば、年収1,000万円の人でも、次の年は年収が半減するリスクもあります。
このように、フリーランスエンジニアはどうしても収入が不安定であるため、社会的信用が低いです。
体調を崩しても代わりがいない
女性 20代
基本的に時間幅を決めて契約しているのですが、休日面は会社員時代の方が安定していたように感じます。自分以外に仕事のフォローをしてくれる相手はいないので、体調管理にはかなり気をつけています。
フリーランスエンジニアは1人で事業を展開するため、体調を崩しても代わりがいません。
会社員は、体調が悪ければ有給休暇を申請して休んだり、他社員に仕事を任せられます。しかし、フリーランスエンジニアには助けてくれるメンバーがいません。
もちろん、クライアントによっては体調不良を理由に仕事を代わりに担当してくれたり、納期の融通を利かせてくれるケースもあるかもしれません。
しかし、クライアントとの関係性を考えれば、無理をしてでも仕事をするフリーランスエンジニアは多くいます。仕事を代行できない点はフリーランスエンジニアのデメリットといえますね。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアになるメリットを、デメリットも交え詳しく紹介しているのであわせて参考にしてください。
また、下の記事では現役フリーランスエンジニアへの調査をもとに「フリーランスエンジニアはやめとけ」といわれる理由を、紹介しているので、あわせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアの年収
現役フリーランスエンジニアに実施した調査の結果、フリーランスエンジニアの平均年収は会社員に比べ高い傾向にあるのがわかりました。
年収 | 割合 |
200万円以下 | 38.7% |
300~400万円 | 16.1% |
400~500万円 | 9.7% |
500~600万円 | 16.1% |
600~700万円 | 6.5% |
700~800万円 | 6.5% |
800~900万円 | 6.5% |
巷では、フリーランスエンジニアの年収が低いのではないかという意見もあります。しかし、独自調査「現役フリーランスエンジニアへの実態調査」によると、全体の45.3%が年収400万円以上稼いでいます。
会社員の平均年収が約433万円(令和2年民間給与実態統計調査)であることを考えれば、会社員より稼いでいるフリーランスエンジニアは多いと考えられます。
もちろん、すべてのフリーランスエンジニアに当てはまるわけではありません。なかには、ほとんど稼げていない人や、数千万円稼いでいる人もいます。
年収が200万円以下と回答した人の8割は、週25時間未満の稼働時間にとどまっています。一方、400万円以上稼いでいる人は、25~40時間、もしくは40時間以上作業時間を確保していました。
基本的に作業時間が多ければ、それだけ案件数を増やせます。年収アップを実現するには、うまく副業の時間を確保することが大事といえるでしょう。
また、フリーランスエンジニアが稼げる理由としては、報酬が高めに設定されている点と複数案件を受注できる点もあげられます。
フリーランスエンジニアになる人は、スキルが高い傾向があるため、スキルに見合う報酬として高単価が提示されることが多いです。
フリーランスエンジニアは、あとで確定申告を行い、税金類を支払います。そのため、報酬として入ってくる手取りは会社員より多くなります。
また、フリーランスは仕事を自由に選択できるため、スケジュールに余裕があれば複数案件をこなせます。複数の仕事から収入を得られるため、必然的に収入が増えやすくなるのが特徴です。
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアの働き方には、大きく分けて常駐型と請負型があります。
常駐型は、クライアント先に出社して働くスタイルの働き方です。契約の種類は準委任契約で、業務時間・作業工数・担当する業務内容に応じて報酬が支払われます。
例えば、システム開発のテスト作業のみの契約や、特定箇所だけのプログラミング案件など、特定の作業を担当してほしいITエンジニアに対して準委任契約をかわすことが多いです。
常駐型の場合、会社員と働き方は似ていますが、常駐型の場合は残業や事務作業など契約外の仕事をする義務はありません。自分が契約した仕事に集中して働けるのが特徴です。
一方、在宅型は成果を納品できるのであれば、働く場所は基本的に自由です。契約の種類は業務委託契約で、成果の完成や納品をもって報酬が支払われます。
例えば、アプリの開発やWebサイトなどの開発において、成果物を完成させて納品するまでの案件などに適応される契約方法です。
会社員や常駐型と異なり、在宅やカフェなど働く場所を自由に決められるのが在宅型の魅力です。Webサイト作成やアプリ開発など、比較的全工程を1人でも担える規模の開発では、業務委託契約が多いです。
上記のように、常駐型と在宅型でフリーランスエンジニアの働き方は異なります。請け負う仕事がどちらの働き方なのか、確認してから案件を受けるよう心がけておくと良いですよ。
フリーランスエンジニアの1日のスケジュール例
ここでは、フリーランスエンジニアの1日のスケジュール例を、在宅と常駐に分けて紹介します。
【在宅フリーランスエンジニアの1日】
- 9時:起床、身支度、朝食
- 10時:メールチェック、情報収集
- 11時:作業
- 14時:昼食、メールチェック
- 15時:作業
- 16時:オンラインミーティング
- 17時:作業
- 20時:夕食、メールチェック
- 21時:自由時間
- 25時:就寝
【出勤するフリーランスエンジニアの1日】
- 8時:起床、身支度、朝食
- 9時:出勤
- 10時:勤務開始、メールチェック
- 10時半:ミーティング
- 11時:作業
- 13時:昼食
- 14時:作業
- 16時:ミーティング
- 17時:作業
- 19時:終業
- 20時:帰宅、夕食
- 21時:自由時間
- 24時:就寝
在宅で働く場合、出勤時間は不要なため朝の時間をゆっくり取りやすいです。また、20時以降の夜間でもメールチェックなど軽い仕事はできます。あまり仕事をしすぎると、プライベートとのバランスが崩れてしまいますが、比較的自由度高く働けるのはメリットですね。
一方、常駐で働く場合は基本的に会社員のようなスケジュールです。セキュリティの関係で、案件を自宅に持ち帰れないケースも多く、自宅では仕事から離れてリラックスできますね。
とはいえ、出勤が必要で朝が早いため、できるだけ早めに休むことが大事です。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアの働き方をより詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアに必要な4つのスキル
ここからは、フリーランスエンジニアに必要な4つのスキルを紹介します。
自己管理能力
フリーランスエンジニアには、自己管理能力が求められます。
自己管理能力とは、具体的には次のようなスキルを指すことが多いです。
- 仕事をする時間を管理する力
- 体調を管理する力
- モチベーションを管理する力など
フリーランスエンジニアの場合、在宅で勤務する人も多いです。しかし、在宅だと誘惑がたくさんあり、仕事に集中できない人もいます。
例えば、飲食物やテレビ、スマホなどオフィスだと人の目がありますが、自宅だとないため自由に時間が過ごせます。
仕事をする時間を管理する力がなければ、ダラダラ仕事をしてしまい作業効率が悪くなるため、仕事をする時間をしっかり確保する計画性が必要です。
無理のないスケジュールを作成し、着実に進める力が求められます。
また、フリーランスは仕事ができなければ収入が途絶えます。そのため、体調を管理し健康を維持する力も求められます。規則正しい生活を送ることはもちろん、適度な運動や食べ物に気を使うなど体調管理をした方がいいでしょう。
さらに、仕事の効率をあげるためにも、モチベーションを維持する力も必要です。モチベーションが低いまま仕事をすると、同じ業務でも作業効率が落ちやすいです。
モチベーションが低下してきたら、休憩を設けたり、休日を取ってリフレッシュするなどしてモチベーションをコントロールする力も必要です。
フリーランスエンジニアは仕事をする時間や、作業環境などの自由度が高い分、自己管理能力がないと効率的に働けません。
どうしても楽をしたい気持ちが生まれるかもしれませんが、自分をうまくコントロールして仕事をするようにしてください。
営業力
フリーランスエンジニアには、営業力が必要です。
営業力を具体的に説明すると、クライアントに対して自分の強みや魅力をアピールする力や、求人サイトなどをうまく活用し、効率的に案件を獲得する力をいいます。
フリーランスエンジニアは、自分で仕事を獲得しなければいけません。もし、案件が途絶えれば収入がなくなるため、案件を獲得するための営業力は必須です。
自分ができることや、習得しているプログラミング言語、今まで経験した開発内容など実績をアピールできるようにまとめておく必要があります。
また、会社員ITエンジニアの場合、営業とは無縁な人も少なくありません。独立する目標ができた段階で、自己PRの方法やプロフィールの作成方法などを学んでおくとよいでしょう。
事務能力
フリーランスエンジニアは、事務能力も求められます。
事務とITエンジニアは無関係に思えます。しかし、フリーランスの場合、会社に頼ることができないため自分で事務作業をしなければいけません。
例えば、毎月の収入と経費を整理し、確定申告をする必要があります。また、報酬をもらう際、クライアントに請求書を作成して提出するケースも多いです。こうした事務作業をスムーズに行うスキルと知識が求められます。
事務作業が苦手な場合、事務作業の処理に時間がかかるため、本来時間をかけたい開発業務の時間が減ることになります。そのため、独立前に経理や事務作業の基礎を学んだり、経理ソフト等を導入しておくことも必要かもしれません。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアに欠かせない確定申告のやり方を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
また、下の記事ではフリーランスエンジニアにおける経費の役割を、経費計上するメリットも交えて紹介しているので良ければ参考にしてください。
コミュニケーション力
フリーランスエンジニアであっても、コミュニケーション力は必須です。
コミュニケーション力とは、相手に分かりやすく意思を伝える文章力・会話スキルや、相手の話を聞きながらよい関係性を築く力をいいます。
フリーランスエンジニアは在宅の場合はチャットツールやメール、電話・Web面談などでコミュニケーションを取らなければいけません。実際に身近に相手がいるわけではないため、対面以上に分かりやすく説明できる力が求められます。
例えば、対面ならパソコンの画面を見ながら「ここがうまく動作しないのですが…」と質問できます。しかし、リモート(Web面談以外)では難しいため、言語化して相手がイメージできるように説明しなければいけません。
うまく意思疎通ができなければ、開発の進捗が遅れたり、納期ギリギリになって問題が発生したりすることもあります。円滑にリモートワークを進めるには、コミュニケーション力が必須です。
また、常駐の場合は現場で開発チームのメンバーと意思疎通や進捗状況の共有などをする必要があり、コミュニケーション力が問われます。
適切なタイミングで進捗報告をしたり、エラーや不具合の兆候が見つかったら、そのタイミングで連絡したりする必要があります。
プロジェクトでの意思疎通をおろそかにしてしまえば、進捗管理がうまくいかずに納期に追われる可能性もあります。また、プロジェクトメンバーにアドバイスをもらうこともできないため、自分の仕事が遅れる原因にもなりかねません。
このように、プロジェクトを円滑に進めるには、コミュニケーション力が大事です。会社員時代から意識的に会話することを心がけ、独立に向けて準備するとよいでしょう。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアに必要なスキルを、総括的に紹介しているのであわせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアへの独立に必要な準備
フリーランスエンジニアへ独立するのに必要な準備は、次のとおりです。
- 1.働く環境を整える
- 2.ポートフォリオを作成する
- 3.会社を退職する
- 4.開業する
まずは、独立してから働ける環境を整える必要があります。
仕事をするためのパソコンや作業机、椅子など不便なく効率的に働ける環境を整えましょう。また、家族にフリーランスになるむねを伝え、協力してもらうことも大事です。
例えば、同居人が仕事中にいるのであれば、Web会議や電話中には配慮してもらう必要があるでしょう。事前にしっかり話し合い、家族で納得したうえで独立してください。
独立が決まったら、次はポートフォリオを作成しましょう。
ポートフォリオは自分の実績を証明するもので、Webサイトや自作アプリ、システムの企画書などが当てはまります。
ポートフォリオは案件獲得時の選考材料になるため、自分のスキルをアピールするために必要です。独立する職種で開発する分野のポートフォリオを作成することで、実力とアイデアをアピールできます。
ポートフォリオまで作成できれば、あとは会社に退職の意思を伝え、引継ぎ等手続きをしてから開業しましょう。退職するときは、就業規則に従って少し前に申し出る必要があります。一般的に1ヶ月前には申し出る必要があります。
そのため、準備ができたら、すぐに申し出るとスムーズに独立できます。
このように、独立するなら事前準備が大切です。計画的に活動し、無理なく活動をスタートできるようにしましょう。
なお、次の記事ではフリーランスエンジニアへ独立するまでに必要な準備の手順をより詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法
ここからは、フリーランスエンジニアが案件を獲得するための3つの方法を紹介します。
クラウドソーシングや求人サイトを活用する
フリーランスエンジニア向けの案件は、クラウドソーシングサイトや求人サイトで探せます。
クラウドソーシングサイトは、働き手を求めるクライアントと仕事を求める求職者をマッチングするサービスです。個人から企業まで、多くのクライアントが登録しており、Webサイト開発・アプリ開発など多くのITエンジニア向け案件が登録されています。
クラウドソーシングサイトは比較的難易度の低い案件や単発案件も多いため、初心者が実績を積むのに向いています。
また、フリーランス向けの求人サイトは在宅ワークや短時間労働OKなど、フリーランスでも受注しやすい案件が掲載されています。
クラウドソーシングサイトに比べ、報酬単価が高いため、メインは求人サイトから探すことをお勧めします。求人サイトによって掲載されている案件の開発分野に差がありますが、大体の職種は網羅されています。
おすすめのクラウドソーシングサイトと求人サイトを掲載しますので、ぜひ参考にしてください。
【おすすめのクラウドソーシングサイト】
【おすすめの求人サイト】
エージェントサービスを活用する
フリーランスエンジニアの案件の探し方として、エージェントサービスを利用する方法もあります。
エージェントサービスは、利用者の希望や条件にあわせた案件を紹介してくれるサービスです。フリーランスエンジニアは基本的に1人で案件を探す必要がありますが、1人でできることには限界があります。
時間は有限であり、いつまでの案件探しに費やすわけにはいきません。また、求人サイトを複数探して自分に合う案件を探し出すのは大変です。
その点、エージェントサービスを利用すれば、エージェント会社所属の担当者が最適な案件を紹介してくれます。そのため、案件探しを効率化し、開発作業に専念しやすくなります。
エージェントサービスを利用すると、手数料が引かれるため、自分で案件を受注したときに比べ報酬は少なくなります。しかし、それでも案件探しの手間が省けるのはメリットといえます。
おすすめのエージェントサービスを記載しますので、ぜひ参考にしてください。
【おすすめのエージェントサービス】
なお、次の記事ではエージェントサービスを中心としたフリーランスエンジニアにおすすめのマッチングサイトを紹介しているので、良ければ参考にしてください。
知人や友人から紹介してもらう
知人や友人から案件を紹介してもらうことも可能です。
例えば、前職の同僚やフリーランスで働いている友人・知人、会社経営をしている知り合いに相談することで案件を受注できる可能性があります。
とくにWebサイト作成やアプリ開発など、業界問わず必要とするサービスであれば、需要は高いです。必ず案件がもらえるとは限りませんが、それとなくフリーランスエンジニアをしていることを伝えてみましょう。
もしかすると、大切な仕事相手になるかもしれませんよ。
フリーランスエンジニアにまつわるFAQ
ここでは、フリーランスエンジニアに関する2つの疑問にお答えします。
フリーランスエンジニアに資格は必要?
結論をいうと、フリーランスエンジニアに資格は必須ではありません。ただ、資格を取得しておくと、案件獲得時にクライアントに評価してもらえる可能性はあります。
フリーランスエンジニアとして活動するにあたり、直接的に資格を使用する場面は多くありません。とくに会社員ITエンジニアの経験があれば、資格がなくてもスキルを評価してもらえます。
ただ、意味がないわけではなく、資格を取得していることで資格内容の理解ができている証明ができます。フリーランスエンジニアにとって、資格はそこまで重要ではありませんが、役立つものではあるので余裕があれば取得するとよいでしょう。
下記に、フリーランスエンジニアにおすすめの資格をまとめているので、資格取得を検討している人は参考にしてください。
職種 | おすすめ資格 |
ITエンジニア全般 | ・基本情報技術者試験 ・応用情報技術者試験 |
システムエンジニア | システムアーキテクト |
ネットワークエンジニア | ・ネットワークスペシャリスト ・LPIC ・CCNA |
データベースエンジニア | ・データベーススペシャリスト ・ORACLE MASTER |
AIエンジニア | ・G検定 ・E検定 |
また、次の記事では上記のようなフリーランスエンジニアにおすすめの資格を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
40代や50代からでも独立できる?
結論からいえば、40・50代からでもフリーランスエンジニアへの独立は可能です。
40・50代の場合、 マネジメントスキルが要求されることになり一般的なITエンジニアとしての転職は難しくなります。しかし、フリーランスの場合は、年齢は大きな問題になりにくいです。
40・50代であっても、スキルさえがあれば、受注できる案件はあります。また、フリーランス向け単発案件の場合、年齢制限がない案件もあります。
年齢で独立を躊躇しているのであれば、チャレンジする価値はあるでしょう。
ただし、リスクがないわけではありません。40・50代で独立した場合、挫折した場合に再び会社員に戻ることは難しいでしょう。
なお、年代別でのフリーランスエンジニアになる方法は下記の記事で詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
【フリーランスエンジニアへ独立したい30代へのおすすめ記事】
→ 30代未経験でもフリーランスエンジニアは可能!プロがわかりやすく解説
【フリーランスエンジニアへ独立したい40代へのおすすめ記事】
→ 40代からフリーランスエンジニアに転身!収入を増やす3つのコツ
【フリーランスエンジニアへ独立したい50代へのおすすめ記事】
→ 50代でもフリーランスエンジニアで活躍できる?実態や案件獲得法を解説
挫折なくフリーランスエンジニアを目指すなら
ここまで、記事を読んできた人のなかには、
一人でフリーランスエンジニアに必要なスキルが身につけられるか不安…
途中で挫折したらどうしよう…
と不安な人もいますよね。
実のところ、プログラミングの学習途中に挫折する独学者は多くいます。事実、弊社の調査では
- 不明点を聞ける環境になかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
などの理由から、87.5%の独学者が「プログラミング学習で挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
また、こうした背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
加えて、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたところ「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました。
上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「プログラミングスキルを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とスキルの習得自体を諦めかねません。
仮にわからないことを飛ばしながら勉強を進めたとしても、フリーランスエンジニアとして収入を獲得できる実践的なスキルが身につかなければ、結局後悔することになります。
そこで、おすすめしたいのが「SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)」です。
料金 | 月分割4.098円~ |
実績 | ・累計指導実績4万5,000名以上 ・受講生の学習完了率98% ・受講生の転職成功率99% |
侍エンジニアをおすすめする最大の理由は「挫折しづらい学習環境」にあります。
先ほど述べたとおり、独学者の多くは自力で不明点やエラーを解決できないためにプログラミング学習を挫折しています。そのため、未経験者が現役エンジニアのようなプロに質問や相談できない状況で、プログラミングスキルを習得するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、侍エンジニアでは
- 現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスン
- 現役エンジニアに質問できるオンラインでのQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でプログラミング学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアではカウンセリングにて受講生一人ひとりの目的をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でもフリーランスエンジニアに必要なスキルだけを効率的に習得可能です。
最短距離で目的を実現できるようカリキュラムが組まれているため、勉強する順番や内容を誤り非効率に時間や手間を費やす心配もありません。
なぜ侍エンジニアが挫折せずフリーランスエンジニアに必要なプログラミングスキルを習得できるのか気になる人はぜひ公式サイトをご覧ください。
公式サイトで詳細を見るまとめ
今回は、フリーランスエンジニアに関する6つの内容を解説しました。
- 会社員と比較したフリーランスエンジニアのメリット・デメリット
- フリーランスエンジニアの年収
- フリーランスエンジニアの働き方
- フリーランスエンジニアに必要なスキル
- フリーランスエンジニアへの独立に必要な準備
- フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法
フリーランスエンジニアは会社員と異なる点が多く、メリット・デメリット両面があります。ただ、事前にデメリットを知っておけば、独立する前に対策を検討することも可能です。
会社員ITエンジニアとしての経験とスキルがあれば、十分フリーランスエンジニアとして活躍できる土壌はあります。年齢やリスクを恐れて挑戦しないのではなく、ぜひ積極的に挑戦してみましょう。
新しいことにチャレンジすることで、自分の魅力や特技を再発見できるかもしれませんよ。
女性
フリーランス歴1~3年