AIエンジニアの仕事ってなに?
年収はどれくらいなんだろう?
AIエンジニアになるにはどうしたらいいの?
AIエンジニアに興味はあるものの、実際にどんな仕事をするのかイメージが湧かない人は多くいますよね。また、どうすればなれるのかわからない人もいるはず。
そこで、今回はAIエンジニアの仕事内容を、平均年収や将来性も交えて紹介します。加えて、AIエンジニアに必要なスキルやなるまでのロードマップも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
金田 茂樹
音楽大学卒業後、15年間高校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、侍エンジニアのインストラクターを始め、フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも登壇している。
この記事の目次
AIエンジニアとは

AIエンジニアは、文字どおりAI(人工知能)に関する開発を行うエンジニアです。
具体的には、機械学習プログラムの開発、データの収集や収集したデータの分析、分析したデータを活用したシステム開発などを担当します。
AIエンジニアの仕事内容は後で詳しく解説しますが、機械学習エンジニアやデータサイエンティストの役割を担うことも多いです。そのため、AIエンジニアには機械学習からデータ分析まで、AI開発全般の幅広い知識が問われます。
近年、AIを活用したITシステムが普及しつつあり、AIエンジニアの需要が高まっています。今後注目されるエンジニアの1つといえます。

AIエンジニアの仕事内容・役割
主に、AIエンジニアは3つの役割を担います。
ここからは、それぞれの仕事内容を詳しく解説していきますね。
機械学習エンジニア
AIエンジニアは、機械学習エンジニアの仕事内容を担当します。
機械学習は、AIの基盤となる仕組みです。コンピューターに膨大なデータを与えて反復学習をさせることで、データの規則性や特徴を分析する技術です。
例えば、ネコの画像を正しく分類できるようにしたい場合、膨大な量のネコとそれ以外の画像をコンピュータに入力し分析させます。ネコを表す特徴を学習させることで、それぞれの画像がネコかそうでないか判断できるようになるのです。
機械学習を実装するには、コンピューターに与えたデータを学習するときのルールを作成したり、結果に応じて仕組み全体を微調整が必要となります。
機械学習を実装するには、データ分析・統計の知識やPythonなどプログラミングスキルなど、幅広いスキルが求められます。
次の記事では機械学習エンジニアの仕事内容を年収や将来性も交えて紹介しているので、あわせて参考にしてください。

データサイエンティスト
AIエンジニアはデータ分析など、データサイエンティストの仕事内容も行います。
データサイエンティストは、大量に集められたデータの統計処理などの分析結果からさまざまな結論を導き出す仕事です。
例えば、新商品企画に使う顧客傾向をつかみたい場合、既存商品購入者に関するデータをもとに分析を行います。商品毎の購入者属性(年齢層・性別・地域etc.)、購入目的や時期などを可視化し、新商品に必要となる特徴やターゲット層などの決定に役立てます。
データ分析を行うには、統計・数学・データ解析などの知識も必要です。また、導き出されたデータを用いて具体的な改善策を提案するなど、具体的な活用方法を検討するのも仕事のひとつです。
また、下の記事ではデータサイエンティストの仕事内容を、平均年収や将来性・必要なスキルも交えて紹介しているので良ければ参考にしてください。

データアナリスト
AIエンジニアは、データを使って課題を解決するデータアナリストを担当することもあります。データアナリストは、コンサルタントに近い職種です。分析、解析されたデータに対して、統計学的な傾向分析などを行います。
データアナリストとデータサイエンティストはどちらもデータ分析を行います。しかし、専門性に差があります。
データサイエンティストはデータを整理するまでが主な役割、データアナリストは整理されたデータに統計学の各種分析手法を当てはめて結論に導くまでの役割になります。。
データサイエンティストとデータアナリストは、それぞれ共通している部分も多くあるため明確に区分する必要はないかもしれません。
AIエンジニアには、開発業務以外にもデータアナリストのようにデータ分析を活かしたビジネス提案を行う職種も含みます。
AIエンジニアの平均年収
機械学習や統計・数学的知識などの専門的な知識が求められるため、AIエンジニアの年収は高い傾向にあります。
ここからは、次のトピック別にAIエンジニアの平均年収を紹介します。
正社員の場合
「求人ボックス 給料ナビ」によると、AIエンジニアの平均年収は545万円です。AIエンジニアの正社員平均年収は、スキルの高さや勤務年数などによって差があります。
AIエンジニアは需要が高まっていることに加え、高いスキルが必要です。一般的には需要が高い場合や高いスキルが求められる場合、年収が高くなりやすい傾向があります。
AIエンジニアの年収が高い傾向にある理由ははっきり分かりません。しかし、需要と求められるスキルの難易度が高いことが関係していると推測できます。
フリーランスの場合
フリーランスAIエンジニアの平均年収に関する公式データは見つかりませんでした。そのため、今回は、AIエンジニアのうち機械学習エンジニアでの平均年収を紹介します。
平均年収 | 972万円 |
引用元:レバテックフリーランス
「レバテックフリーランス」のデータ(2021年4月当時のデータ)によると、機械学習エンジニアのフリーランス平均年収は972万円です
個別の案件報酬を見てみると、「Offer Jobs」の機械学習エンジニア案件では時給3,000~8,000円の案件が掲載されています。あくまで一例ですが、副業でも報酬相場は高めです。
フリーランスのAIエンジニアは、スキル力や営業力によって年収には大きな差があります。ただし、一般的には、フリーランスの方が会社員より年収は増える傾向があります。

AIエンジニアの求人例
AIエンジニアの仕事内容や平均年収を押さえたところで、ここからは次のトピック別にAIエンジニアの求人例を紹介します。
転職の求人例
引用:indeed
※2022年6月時点のデータを引用しています。
「indeed」に掲載されているAIエンジニアの求人を見ると、企業が収集したデータ分析の求人とAIを活用したシステム開発の求人が多い印象です。
年収に関しては、月給・年棒・年収と記載方法に差がありますが、会社員の平均年収約430万円と比べても高い傾向があります。
Pythonを使ったAI開発の経験や、データ分析・統計学などのスキルが求められるケースが多く、その分年収も高めに設定されていると推測できます。
副業・フリーランスの求人例
引用:Offers jobs、クラウドワークス
※2022年6月時点のデータを引用しています。
AIエンジニア向け開発は高いスキルが必要なこともあり、副業・フリーランス向け案件数はあまり多くありませんでした。
案件自体も、開発経験や保有スキルが複数あることを条件としている場合もあり、難易度は高めです。そのため、いきなり副業・フリーランスで稼ぐのは現実的ではありません。まずは企業に入社して経験を積むことを目標にするとよいでしょう。
また、次の記事ではフリーランスAIエンジニアの魅力を詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。

AIエンジニアの将来性
ここまで記事を読んできた人の中には、AIエンジニアの需要や今後の将来性が気になる人も多くいますよね。
AIエンジニアの需要、そして今後の将来性は高いといえます。
AIエンジニアの将来性が高いと判断できる理由の1つに、AI需要の高まりがあります。例えば、製品を製造する工場で稼働している機械にも、AIが活用されつつあります。
また、AIを導入した防犯カメラは、人間の顔・骨格・身長などから特定の人物を検出できるようになっており、日本でも導入されています。
さらに、実用化に向けて開発が進められている自動運転車にもAIが使われています。このように、AIの需要が高まることで、必然的にAIエンジニアの重要性も高まると考えられているのです。
将来性が高い理由の2つめに、日本がAIエンジニアの育成に力を入れている背景もあります。
例えば、「経済産業省 AI人材育成の取り組み」によると、日本のIT業界で活躍している有識者や海外のアドバイザーを招き、若手AIエンジニアの育成事業を進めているのがわかります。
日本全体でAIエンジニアを育成しているということは、AIの需要を拡大していく方針があるということです。このことからも、AIエンジニアの需要や将来性は期待できます。
AIは業界問わず多くのITシステムに導入されているため、AIエンジニアとしてスキルアップしておけば活躍の場は増えるはずです。
AIエンジニアに必要な5つのスキル
データサイエンティストやデータアナリストの仕事を担うことから、AIエンジニアには専門的かつ多くのスキルが求められます。
ここからは、AIエンジニアに必要な5つのスキルを解説します。
プログラミングスキル
AI開発やデータ分析などを行うには、次のような言語でのプログラミングスキルが必要です。
Pythonは、AI開発で頻繁に使用されている言語です。機械学習やデータ分析に適したライブラリが充実しています。また、文法がシンプルで分かりやすいこともあり、習得しやすい言語です。
R言語は、主にデータ解析に使用されます。R言語は統計解析には向いていますが、それ以外の開発ではほとんど使用されません。しかし、データ解析に適したライブラリが充実しているため、AIエンジニアにはおすすめしたい言語です。
一方、JavaScriptは直接AI開発に使用されるわけではありません。AIとWebアプリ・Webサービスを組み合わせる場合、JavaScriptを習得しておくと活用できるでしょう。
ちなみに、JavaでもAI開発が可能です。あまり知られていませんが、Javaには機械学習向けのライブラリがいくつか用意されています。そのため、すでに習得している場合、Javaも選択肢の1つになります。
なお、次の記事ではAI開発に使用できるプログラミング言語を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。

機械学習・ディープラーニングの知識
AIエンジニアには、機械学習とディープラーニングの知識が必要です。
ディープラーニングは機械学習の1つといえる技術です。人間の神経細胞をモチーフに開発されており、人間が物事を判断する過程と同様の過程をコンピューターに実行させて、判断できるようにする技術です。
最近では囲碁や将棋で人間に勝てるAIが生まれています。こうしたAIは、ディープラーニングによって膨大なデータを解析した結果できたものです。
AIエンジニアになるには、機械学習やディープラーニングの仕組み、実現するために必要となる開発に使用するライブラリ・フレームワークなどを理解しなければなりません。
例えば、AI開発では、次のようなライブラリが使用されます。
- TensorFlow
- Pytorch
- scikit-lean
- Gensim
- Pandas
ライブラリを使用すれば、よく使用する機能を一から開発する必要がなくなります。そのため、開発効率をアップできるのです。
統計学・数学の知識
AIエンジニアは、システム開発だけでなくデータ分析・解析も行うため、統計学・数学の知識も必要です。例えば、統計学でいえば、標準偏差・分散・確率分布・推定などの知識が求められます。
また、数学の知識でいえば、線形代数・微分・積分・確率論などの知識を使用します。ただ、統計学や数学の知識が足りないからといって、AI開発ができないわけではありません。優先順位は、プログラミングスキルや機械学習に関する知識が上になります。
とはいえ、統計学・数学の知識があると他エンジニアと差別化できるため、強みの1つとして習得しておくとよいでしょう。
データベースの知識
AI開発では、ビッグデータが必要となりデータベースを活用する機会が多くあります。
データの格納先としてリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)が多く使われています。これらデータベースに関する知識も必要となります。
RDBMSのデータアクセスに使われるSQL言語は、データベースの操作やデータ抽出などで必要となるので、あわせて習得する必要があります。
AIエンジニアはデータベースとかかわりが深いため、できるだけ早めに習得しておきたいスキルです。
クラウドの知識
近年、データベースや機械学習ツールのクラウド化が進んでいるため、AIエンジニアもクラウドの知識が求められています。
例えば、最近だとクラウドAIといわれるものが登場しています。クラウドAIは機械学習やデータベースなど、AIを構成する仕組みがクラウド化されたものです。クラウド化することで、システム管理や修正がしやすくなるメリットがあります。
クラウドサービスの具体例としては、Amazonが運営するAWS、Microsoftが運営するAzure、Googleが運営するGCPが有名です。
それぞれのクラウドサービスから機械学習・AI開発向けのツールが提供されているため、メインで使用するツールの操作方法などを学ぶ必要があります。
もちろん、AI開発すべてがクラウド上で行われるわけではないため、現状ではクラウドの知識がなくてもAIエンジニアの仕事はできます。しかし、将来的な展望を考えれば、身につけておきたいスキルのひとつです。
AIエンジニアになるまでのロードマップ
ここからは、AIエンジニアになるまでのロードマップを紹介します。
- ステップ1:プログラミングスキルを身につける
- ステップ2:AIの仕組みを学ぶ
- ステップ3:機械学習の実装方法を学ぶ
- ステップ4:データ分析を学ぶ
- ステップ5:スクールで実践スキルを学ぶ
- ステップ6:ポートフォリオを作成する
- ステップ7:転職準備・活動を行う
先ほど解説したとおり、まずはプログラミングやAIの仕組みなど、必要なスキルを習得する必要があります。最初はAI・機械学習の仕組みから学習し、ある程度の内容が理解できたら詳細なスキルを学びましょう。
ちなみに、AI・機械学習のスキルは、プログラミングスクールを活用するのがおすすめです。独学でも習得は不可能ではありませんが、AIエンジニアに必要なスキルは多岐にわたります。また、難易度が高いため、効率よく習得するためにもスクールを利用した方がいいでしょう。
また、スキルが習得できたら、実績となるポートフォリオを作成してください。AIエンジニアのポートフォリオは、Aiを活用したオリジナルシステムを構築することをおすすめします。
例えば、手書き文字を画像認識し分類するシステムや、天候・気象条件などから作物の収穫予測をするシステムなど、それぞれのアイデアを形にするとよいでしょう。
ポートフォリオまで作成できれば、次は転職・就職対策を行います。職務経歴書・志望動機の作成や面接対策などを行い、企業に自分の魅力がアピールできる準備をしましょう。
また、次の記事ではAIエンジニアになるには何から始めればいいのか、その手順を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。

AIエンジニアに役立つ5つの資格
AIエンジニアになる上で資格の取得は必須ではありません。しかし、資格はAIエンジニアがスキルを証明する有効的な手段になります。
ここでは、AIエンジニアに役立つ下記5つの資格を紹介します。
基本情報技術者試験
「基本情報技術者試験」は、ITエンジニアなら理解しておきたいIT全般の基礎知識が問われる資格です。
専門分野に特化した資格ではなく、ネットワーク・インターネットの仕組み・クラウドの仕組み・プログラミングなど、ITシステム開発で必要な知識が問われます。
基礎知識が問われることや、すべて選択式の問題であることから、IT資格のなかでは難易度は低めです。ちなみに、直近の令和3年春期試験は、合格率が41.6%でした。合格率には開催期によって違いがありますが、平均すると約25%となっています。
今回紹介する資格のなかでも難易度は低めであるため、未経験者であれば取得するとよいかもしれません。
Python3エンジニア認定試験
「Python3エンジニア認定試験」は、基礎試験・データ分析試験・実践試験の3つに分かれています。
基礎試験はPython初心者向けの試験で、Pythonの基礎知識や機械学習で使うライブラリの知識、統計の基礎知識などが問われます。合格率の公式データはありませんが、ネット上では約70~80%と高い合格率という意見が多くありました。
一方、データ分析試験は、Pythonの基礎知識とデータ分析・データの加工などより専門的な知識が問われます。とはいえ、難易度が高まっているかというとそうではなく、あくまでデータ分析よりの問題が中心に構成されているということです。
合格率は公式には発表されておらず、ネット上では約70%という意見が多かったです。
また、実践試験は、より実践的な知識が問われます。実際にPythonを使ってデータ分析を行うときの作業内容や、データ処理方法など専門知識が必要です。
ただし、2022年6月20日現在、実践試験にはベータ版との記載があります。そのため、難易度や合格率は不明です。また、今後出題内容が変更される可能性があるかもしれません。
現在は基礎試験・データ分析試験がメインのため、★★としています。しかし、今後実践試験が本格的に実施されるようになれば、難易度が高まる可能性があります。
G(ジェネラリスト)検定
「G(ジェネラリスト)検定」は、ディープラーニングの基礎知識が問われる試験です。
ディープラーニングは深層学習のことで、機械学習より専門的なデータ分析の知識が求められます。AI分野の動向や機械学習の手法、ディープラーニングの概念や具体的な開発手法まで出題されます。
実際にディープラーニングや機械学習の開発に携わっていれば解けますが、未経験者の場合はかなり難易度が高いです。
合格率は2022年の第1回試験で62.1%でした。受験者数が6,760名と少ないため、合格率が6割を超えているといっても難易度が低いかは分かりません。この試験を受験する段階で、ディープラーニングに詳しい属性の人が受験している可能性もあります。
ただ、試験内容を見ると難易度が低いとはいえないため、企業でAIエンジニアの経験を積みながらチャレンジする資格といえるでしょう。
E(エンジニア)資格
「E(エンジニア)資格」は、先ほど紹介したG検定の上位資格です。より専門的・実践的なディープラーニングの知識が問われます。
具体的には、確率や統計など応用数学の知識、機械学習や深層学習の知識、AI開発時の開発環境に関する知識などが必要です。
ちなみに、合格率は2022年第1回試験で74%でした。数字だけ見ると難易度が低そうですが、受験者が1,327名しかおらず、少数先鋭の技術者が受験したと考えるのが妥当でしょう。
今回紹介した資格のなかでも、かなり難易度が高い資格です。AIエンジニアとして開発経験を積み、スキルに自信が出たタイミングでチャレンジするとよいでしょう。
統計検定
「統計検定」は、下記のように難易度や専門性に分けて試験が用意されています。
引用:統計検定公式サイト
統計検定1級の難易度が最も高く、実際にデータ解析を行うときの専門知識が問われます。試験区分によって問われる知識に違いはありますが、全体をとおして統計学・数学的知識が必要です。
合格率に関しては、2021年6月20日・11月21日に実施されたデータによると、次のような結果になっています。
- 1級:約25%
- 準1級:約24%
- 2級:約34%
- 3級:約75%
- 4級:約73%
- 統計調査士:約29%
- 専門統計調査士:約26%
AIや機械学習について学んだ人は、統計検定2級・準1級あたりからチャレンジするのがおすすめです。未経験者で挑戦したい場合は、3級・4級を受験してみるとよいでしょう。
また、Aエンジニアに必要なデータ分析をメインで学びたい場合、「統計検定 データサイエンス基礎」もおすすめです。データサイエンス基礎では、Excelを使ったデータ解析の手法や知識が出題されます。
AIエンジニアはデータ分析を行う機会も多いため、データ分析スキルを磨きたいときにおすすめの資格です。
AIエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴
AIエンジニアが自分に向いている職種なのか、判断できない人は多くいますよね。
次の3点に当てはまる人は、AIエンジニアが向いているといえます。
- 論理的に物事を考えられる
- 知的好奇心が旺盛
- 地味な作業を続けられる集中力がある
AIエンジニアは、目的にあわせて機械学習やデータ分析のプログラムを作成するため、論理的に物事を考えられる人に向いています。
機械学習やデータ分析は、どのプロジェクトでも同じプログラムを使用するわけではありません。求めているデータ結果や、使用するデータの種類にあわせたシステムを構築する必要があります。そのためには、成功から逆算して作業ができる論理的思考力が求められます。
逆に、直感的に作業をしてしまう人や、思い付きでコードを書いてしまう人は、AIエンジニアには向いていません。あくまで計画的に、最終結果をイメージしながら業務する必要があります。
また、知的好奇心がある人もAIエンジニアに向いています。
AI分野の技術は常に進歩しており、1年前に学んだことが古くなっているケースも少なくありません。そのため、新しい技術を常に学び続けなければ、最新の技術を使った開発についていけなくなります。
もちろん、すべての開発が最新技術を使うわけではありません。しかし、活躍の場を広げるためには、知識をバージョンアップしておいた方がよいでしょう。そのため、知的好奇心があり、自分から新しい情報を学ぶ癖がある人は、AIエンジニアに向いています。
逆に、AIエンジニアは新しいことを学ぶのが苦手な人には向きません。IT業界全体にいえることですが、スキルアップをしない人は時代の流れとともに活躍できなくなります。仕事が忙しく学習時間を取るのは大変ですが、常にスキルアップする意識が大事です。
ちなみに、地味な作業を続けられることも、AIエンジニアに向いている人の特徴です。
AIエンジニアは機械学習やデータ分析など、作業内容は多岐にわたります。しかし、実際に行う作業はコーディングとテストの繰り返しが多くなります。
また、Web開発のようにテストを行っても目に見えるデザインが完成するわけではないため、地味な作業といえるでしょう。こうした地味な作業でも、集中して作業できる人は、AIエンジニアに向いています。
地味な作業は苦手という人は、別の職種を検討した方がいいかもしれません。
AIエンジニアに関するFAQ
ここでは、AIエンジニアに関してよくある2つの疑問にお答えします。
AIエンジニアのやりがいってどんなところ?
AIエンジニアのやりがいは、次の3点です。
- 最先端技術に触れられる
- 新しい価値の創造に携われる
- 収入アップを狙える
AIエンジニアはAIを活用した最先端の技術に触れる機会が多く、新しい知識を得られるところはやりがいにつながります。
AIは医療システムや車の自動運転、IoTシステムなど幅広い分野で活用されています。プロジェクトが変わるごとに新しい開発を体験できるため、好奇心を満たすことができるでしょう。
また、最新技術に触れられると同時に、新しい価値の創造にも携われます。今まで世の中になかったAIを活用したサービスや仕組みを開発できるため、達成感やワクワク感が感じられるのです。
加えて、AIエンジニアは高年収も期待できます。平均年収の項目でも解説しましたが、AIエンジニアは高いスキルが求められるため、年収は高めです。
将来性も期待できるため、今後さらに年収相場が高まる可能性もあります。スキルアップや資格取得など、努力を積み重ねても年収に反映されなければ、モチベーションを保てませんよね。
その点、努力した分収入アップを狙えるキャリアという意味では、仕事のやりがいにつながる人もいます。
なお、次の記事ではAIエンジニアのやりがいを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。

AIエンジニアの仕事は激務できついって聞いたけど本当?
結論をいうと、AIエンジニアは激務できつくなりがちです。
AI開発のスキルを持つエンジニアは不足しており、需要と供給のバランスが崩れています。
経済産業省の「IT人材供給に関する調査(2019年)」によると、2018年から2030年までAI人材不足が加速すると予測されています。こうしたデータを参考に、国でもAIエンジニアの人材育成プログラムを作成しているようです。
AIの発展に伴い、新しい技術やサービスが開発されているにもかかわらず、スキルがあるAIエンジニアの数は限られています。そのため、どうしても1人あたりが担当する業務量は多くなります。その結果、残業や休日出勤など、負担が増えるケースもあります。
ただし、企業によっては激務から逃れることも可能です。例えば、仕事量が1人に偏らないようにうまく調整している企業や、人員に余裕がある企業もあります。
AIエンジニアのスキルを一度身につければ、他の企業へ転職するのも難しくありません。そのため、もしきついと感じるのであれば、別の職場に移ることもできるでしょう。
また、次の記事ではAIエンジニアが激務できついといわれる理由を、現場の人が抱える悩みも交えて紹介しているので良ければ参考にしてください。

最短でAIエンジニアになるならプログラミングスクールがおすすめ

最短でAIエンジニアになるのなら、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
AIエンジニアに必要な機械学習・データ分析・統計学などのスキルは、独学で習得するのは簡単ではありません。AIの仕組みや機械学習の概念は複雑なため、自分のなかで納得できるように学習するには、かなりの時間がかかります。
とくに独学の場合、サポートもなしに学習を進める必要があるため、途中で分からなくなり挫折する可能性も高くなりがちです。
その点、プログラミングスクールであれば、現役エンジニアや元エンジニアにサポートしてもらいながら学習を進められます。
AIの基礎知識から実践的なスキルまで学べるカリキュラムも用意されているため、自分で教材を選ばなくても効率的に学習できる点も魅力です。できるだけ早くスキルを習得し、AIエンジニアになりたいのであれば、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
ちなみに、SAMURAI ENGINEERにはAIエンジニア向けの「AIコース」を用意しています。現役エンジニアのマンツーマンサポートを受けながら学習できるため、AIに関する難しい内容も挫折せずに学べます。
また、完全オーダーメイドカリキュラムを採用しており、自分の目標を叶えられるスキルを効率的に学習できるのも魅力です。
無料カウンセリングも実施していますので、ぜひお気軽にご参加ください。
公式サイトで詳細を見るまとめ
今回は、AIエンジニアにおける6つの内容を解説しました。
- AIエンジニアの仕事内容
- AIエンジニアの平均年収
- AIエンジニアの求人例
- AIエンジニアの将来性
- AIエンジニアに必要なスキル
- AIエンジニアになるまでのロードマップ
AIエンジニアは、現在需要が高いAIを活用したシステム開発や、データ解析の仕事に携わることができるやりがいがある職種です。また、今後もIoT機器や車の自動運転など、ワクワクする最新技術の開発で活躍できるチャンスがあります。
IT業界のなかでもAIエンジニアは将来性が高い職種であるため、これからチャレンジするならおすすめのキャリアです。ぜひ、今回紹介した内容を参考に、AIエンジニアを目指してみてください。