この記事では金融業界で使われているAIについて紹介します。
最近AIが良く話題になりますよね。
「えっ!?こんな場面でも使われてるの??」
といったことも増えてきました。
そんなAIですが実は金融業界でもAI技術を使う場面が増えてるのをご存知ですか?
株取引以外にも、様々な使い道があるんです。
そこでこの記事では、そんな金融業界におけるAI利用の最前線についてまとめました!
AIがどのように活用されているかなどを詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
【こんな方に向けて書きました】
・AIの活用事例を知りたい
・AIが金融業界でどのような役割を担っているか知りたい
・AI開発に実際に関わってみたい
金融データの解析
金融分野へのAI技術の導入ですが、例えばNECが提供しているAIサービスでは、以下の領域にAI技術が適用できるそうです。
(1) 審査
企業向けの融資や、カードローンや住宅ローンなどの審査における与信モデル作成、及び事務負荷の軽減。
(2) 不正検知
クレジットカードやキャッシュカードの不正利用、保険金の不正請求、不正取引、振込詐欺などの不正検知。
(3) マーケティング・将来予想
最小のコストで最大の効果を出すためのプロモーション予想、需要予測、株価予想などの数値予測。
(4) マッチング・リコメンド
人事・採用における適性判断、M&Aの推奨、投資へのアドバイス(ロボアド)、商品購入へのリコメンドなどの機会創出。
(5) 大量な情報の収集・分析
コンタクトセンターなどに寄せられるお客様からの声分析、ヘルプデスクの自動化、SNSなどのソーシャルデータ、ニュース記事の分析などによる見える化。
ここの領域を見ていくと、一般的なAI技術(機械学習)で対応ができるものばかりですね。
また、海外でも金融業界によるAI利用が進んでいます。
有名なkaggleデータコンペでも、この記事を執筆している時点で金融データの解析コンペが開かれています。
Home Credit Default Risk と Santander Value Prediction Challenge です。
金融とAIを絡めると、株価の予測などの方面に目が行く場合が多いですが、それ以外も様々な(データ解析の対象になる)課題を見つける事ができます。
仮想通貨の値動きの予測
株式相場やFXと同じように、仮想通貨(ビットコインなどのこと)も値動きを予測して自動取引を行う需要があります。
仮想通貨取引所のPoloniexからAPI経由でデータ取得し、ディープラーニング(Chainer)で翌日の価格予測をしよう
仮想通貨はAPIも簡単に利用できるので、とりあえず遊んでみてはいかがでしょうか。
このような時系列データの予測に関しては、別記事で詳しく解説しています。
勉強するには
金融データの解析にはドメイン知識(領域知識)があると有利です。それらを培う本を集めてみました。
金融データ解析の基礎
[金融データ解析の基礎 (シリーズ Useful R 8) 単行本 – 2014/8/9
高柳 慎一 (著), 井口 亮 (著), 水木 栄 (著), 金 明哲 (編集)]
R言語で実践的にデータ解析を行う本です。
Pythonユーザーの場合は適当なPythonライブラリで置き換えて実践するか、対応がなければ実装していくしかありませんが、非常に有用な本であると思います。
実践 金融データサイエンス 隠れた構造をあぶり出す6つのアプローチ
[実践 金融データサイエンス 隠れた構造をあぶり出す6つのアプローチ 単行本(ソフトカバー) – 2018/5/19
三菱UFJトラスト投資工学研究所 (編集)]
俗に言うクオンツ解析の延長線にあるような本です。
ぜひ目次を読んでから購入を検討してください。
30年以上金融データ解析に携わってきた著者による本なので、読み物としても面白いと思います。
また、あまり難しい理論などは出てこないので、読み物として面白いです。
まとめ
この記事では金融に関するAI技術についてまとめました。
大きく金融というテーマに関係するところに存在するAI技術を雑多に集めたまとめですが、だからこそ逆に、様々な場所でAIの活用が期待されていることがわかると思います。
AIエンジニアを目指している方々には、この記事で何かを感じ取ってもらい、広い分野に対応できるような知識をつけていただきたいです。