KotlinでAndroidアプリ開発をしたい!
自分の学習レベルに合う本はどれ?
Androidアプリの開発に使える言語は、Java、Kotlin、C言語……と複数ありますよね。そのうちの一つであるKotlinは「Slack」「Evernote」「Kindle」といった有名アプリの開発言語に選ばれています。
有名アプリ開発に採用されているということは上級者向けの言語で、Kotlinの学習は難しいのではないか? そんな不安も湧いてきますよね。
ですがどんな言語でも、習得するのに大切なのは、自分に最適な教材や先生に出会うこと、そして学ぼうとする強い意志です。
今回はKotlin学習におすすめな書籍を、初心者向け・中級者向け・上級者向けという3つのレベルに分けてご紹介していきます。
初心者向け
やさしいKotlin入門
編集部コメント
「プログラミングをするのはこれが初めて」「Kotlinの基礎を学びたい」という方におすすめの一冊。KotlinがJVM言語であることから、多くの書籍ではJavaとKotlinの文法を比較して解説されていますが、本書はKotlinだけにフォーカスが当てられています。
「Kotlinを学習するためにはまずJavaを知らないとダメなの?」なんて出鼻を挫かれることのない、おすすめの入門書です。ただし本当に「やさしい」入門書であるため、この一冊だけでアプリを作れるようにはなれません。
この本では、基礎を学んでKotlinの楽しさを知ることや、より上級者向けの本の内容やネットのサンプルソースを理解できるようになることを目標に学ぶのが良いでしょう。
他のプログラム言語を習得している方にはサラッと読めてしまい、少し物足りなく感じるかもしれません。
読者レビュー
本当の初心者にもとてもやさしい内容です。基本的な内容と、Kotlinの文法が説明されています。
この本を読めば、androidのアプリが作れるというものではありませんが、Kotlinの勉強用には良いです。
作って楽しむプログラミング Androidアプリ超入門
編集部コメント
Kotlinで「おみくじアプリ」を作り、Google Playで公開するまでの手順が記載された本書。アプリを自作して公開するという、学習者が目指すゴールまできちんと到達できるようになっています。
まずは変数の知識など簡単な部分から始まり、章を追うごとにアニメーションやシェイクの検知機能を実装するなど、だんだんとアプリらしくなっていくという流れ。
「この1冊だけで大丈夫」という帯文通り、別の言語に触れていなくても十分学習可能です。
読者レビュー
良かった点
プログラミングが初めての人でもできるくらいスクリーンショットと共に詳細な手順が記載してある。(Enterを押して改行レベルまで記載
Kotlinで説明してあり、文法も基礎から説明している。
他プログラミング経験者であっても手順が詳細なのでAndroidStudioの使い方がわかり、Android初学者にも優しい。
章ごとに従って、おみくじアプリを作る流れなので、実際に進めていくと楽しい。
Androidの基礎の説明もありつつ、画面遷移やライフサイクルのことも言及し、リリースのやり方も丁寧に書いてある。改善点
プログラミング完全初心者にとっては、アプリの最終的な動きとして入れたかったとしてもちょっとアニメーションは難しかったかなと思いました。
とりあえず、書いてある通りには作れるけれど、理解度を試す問題みたいなのが章末にあるとよかったかなと思いました(チェックポイントはありましたが
中級者向け
基礎&応用力をしっかり育成!Androidアプリ開発の教科書 Kotlin対応 なんちゃって開発者にならないための実践ハンズオン
編集部コメント
入門書でご紹介した2冊の内容から更に高度なアプリを作るための方法が解説されている本書。音楽の再生や非同期処理、GPSの利用など、本格的なアプリ作成では欠かせない要素が網羅されています。
もちろんこの本でも環境構築やKotlinの基礎から解説されていますが、「初心者向け」で紹介した書籍と比べるとやや難しい印象もあります。プログラミング経験者であればここから入門するのも良いでしょう。
初心者向けでご紹介した本を終え、知識を深めていく段階に用いるのに最適です。
読者レビュー
まず自分のスキルとして、Androidアプリの開発経験なし、Kotlinも経験なし、Javaについては理解しているし開発経験もあります。
全体的によくまとまっていて分かりやすかったです。
一通りよく使いそうな機能は網羅されている印象。
誤字脱字もほとんど見受けられません。
Kotlinスタートブック -新しいAndroidプログラミング
編集部コメント
本にも記載されている通り、こちらはAndroidアプリの開発経験があるJavaエンジニア向けのものとなっています。導入部からプログラミング用語が並ぶため、Java未経験者には向きません。
「Javaだと〇〇だけどKotlinなら……」「Javaと同じようにKotlinでも……」といった具合に、既に慣れ親しんだJavaとの違いや共通点を提示してくれるため学習もサクサク進められます。Java経験者には是非手に取って欲しい一冊です。
読者レビュー
Java をある程度できる人にとって、手っ取り早く Kotlin で読み書きできるようになれる入門書だと思いました。 第II部は特によかったです。
上級者向け
Kotlinイン・アクション
編集部コメント
本書冒頭では、「ある程度のJavaの経験を持った開発者」が読むべき本とされています。ある程度とは書いてあるものの、内容はかなり高度で、経験豊富なJavaエンジニア向けです。文法についてだけではなく、言語仕様について詳しく書かれています。
どのような設計思想でKotlinが作られたのか。過去に自分が四苦八苦しながら書いたコードは、どうすれば綺麗に書けたのか。
他の書籍とは違った角度からKotlinを深く知り、愛情を持ってプログラミング出来るようになる本です。
読者レビュー
新しい言語、モダンな言語仕様に触れたい人。RubyやJSなど他の言語のエンジニアはKotlinの言語仕様や思想を楽しく読めるのではと思う。そして多分、Kotlinのファンになってしまうかもしれない。
Androidアプリ開発のためのKotlin実践プログラミング 現場で求められる設計・実装のノウハウ
編集部コメント
既にJavaもKotlinも学習を終えていて、これから実務の場に臨むという方向けの本。会社でエンジニア同士会話している時のような感覚で、「言わなくても分かる」範囲の解説はなく、「どうすればこの仕様を素早く簡単に実現できるか」という所に注力されています。
趣味の範囲ではいろいろなアプリが作れるようになったけれど業務で使うことになったらどうなのだろうといった時や、前述した初級~中級者向けの書籍を終えて卒業試験的に取り組むのも良いでしょう。
著者からの紹介
目次の解説の前にこの本のターゲットをお伝えすると「すでにプログラミング言語kotlinの本(赤べこ本とか)を読み終えていて、公式リファレンスやqiitaなどの記事を見ながらコードを書くことのできる人」さらに「Androidアプリ開発の経験がある人でjavaで作られたアプリをkotlinに改修したい人」となっています。そのため本文中ではプログラミング言語kotlinのおさらいを兼ねた解説を第1章で行いますが、Androidアプリ開発に関する部分については省略をしています。
まとめ
KotlinはJavaと完全なる互換性を持ちながら、他言語の良い所も取り入れ、それでいてJavaより簡潔なコードを書くことができる新しい言語です。
使いこなすことが出来るようになれば、あなたの開発したアプリも名のあるKotlin製アプリに名を連ねるようになるかもしれませんね。
Kotlinへの理解を深めて自在にアプリを作るようになるためには、今の自分のレベルにあった教材を選ぶことが不可欠です。
この記事では以下のようにレベル分けをし、おすすめの書籍を紹介しました。
- 初心者向け:プログラミング未経験又は以前挫折したなど自信がない人
- 中級者向け:Kotlin以外のプログラミング言語を使いこなしている人
- 上級者向け:Kotlinでアプリを開発したことがあり、より深い知識を求める人
今のあなたのKotlinレベルはどこに当てはまりますか?
良い書籍を手に、良いプログラミングライフを送ってくださいね。