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人事評価のバイアスとは?発生要因と対策法・克服事例を紹介

人事評価でのバイアスを問題視し、解決を図る企業が増えています。バイアスにより従業員の処遇に不公平が生じ、従業員のモチベーションや生産性の低下が危惧されるためです。とはいえ、バイアスとどのように向き合い対処してよいか分からず、迷う人事担当者もいるでしょう。

今回の記事では、人事評価におけるバイアスについて、重要性やデメリット、主なバイアスの種類、バイアスが生じる背景や要因、軽減する方法について詳しく解説します。バイアスの克服に成功した企業事例も紹介しますので、ぜひ自社課題の解決にお役立てください。

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目次

バイアスとは?人事評価での重要性について

バイアスとは?人事評価での重要性について
バイアスとは?人事評価での重要性について

バイアスとは、無意識のうちに他者に対して持つ偏見や先入観のことです。しかし人事評価においてはバイアスを排除し、明確な基準に基づいて公平かつ透明な評価が求められます。

始めに、人事評価の重要性とバイアスの影響について解説します。

人事評価の重要性

人事評価(人事考課)とは、従業員の仕事の成果や貢献度、パフォーマンスを評価し、それに見合う報酬を決定することです。一般的には、従業員の日々の業務や成績、仕事への姿勢をもとに、定性・定量の両面で評価を行います。

人事評価は報酬制度・等級制度・評価制度の3つから構成され、そのうち評価制度は報酬・等級制度へ影響を及ぼす基盤となる制度です。人事評価の3本柱を制度化し確立することで、組織内の公平性と透明性を維持・向上させ、企業の人材スキルを管理することができます。

かつての人事評価制度は、永年勤続を前提とした年功序列制で、能力よりも勤続年数や年齢に応じた評価が大半でした。しかし近年はビジネス環境の変化により、個人の能力と実績を重視する企業が増えています。また能力主義化にともない、評価基準の制定方法が多くの企業にとっての課題となっています。

公平な人事評価を実施するために、企業の理念やビジョンに基づいた評価方法や基準が定められることが一般的です。人事評価に公平性を持たせることで、従業員のモチベーションとエンゲージメントを高められ、組織の成長と従業員のキャリア発展を促すことが可能です。

バイアスの影響とは 

バイアスとは、人間が無意識に持つ先入観・偏見・傾向といった意味の言葉です。

人材の多様化にともない、ダイバーシティ経営に関心が集まる昨今、人事評価におけるバイアスは人種差別やジェンダーに関して語られることが増えています。

人事評価にバイアスが働いた場合に、偏見や差別に基づいた評価が行われ、公平性・正確性を担保できない可能性があります。評価者のバイアスが原因で不適切な待遇や配置が生じた結果、従業員のモチベーションとパフォーマンスを保てず、組織全体の生産性が低下するなどのネガティブな影響を与えるのです。

また、不適切な評価を受けた従業員は、企業に不満を覚え、企業に対する信頼とエンゲージメントが低下します。さらに組織内のコミュニケーションが欠如し、相互不信に陥るため、チームワークが機能しなくなります。

人事評価におけるバイアスのもっとも大きな弊害は、ダイバーシティを阻害することです。組織に新しいアイデアやイノベーションが生まれにくくなり、長期的な組織の成長を妨げてしまうため、人事評価におけるバイアスは減らす必要があります。

バイアスによる人事評価におけるデメリット

バイアスによる人事評価におけるデメリット
バイアスによる人事評価におけるデメリット

バイアスが人事評価に及ぼすデメリットは、次のとおり多岐にわたります。

それぞれのデメリットを把握し、削減に努めましょう。

評価の公平性・正確性の喪失

人事評価でバイアスが生じると、評価者の主観や偏見が入るため正確な判断ができず、評価にゆがみが生じてしまいます。

バイアスが入った状態では適正な評価を行えず、本人の能力や努力とは無関係に報酬や昇進が決まってしまうため、従業員間に不公平が発生します。

その結果、評価そのものへの信頼性が失われ、組織内の信頼関係が崩れてしまうのです。

従業員のモチベーションの低下 

バイアスによる無意識の偏見が入ることにより、不正確な人事評価が行われると、従業員の組織に対する信頼性が失われます。

まず、低く評価された属性の従業員は、頑張っても報われないと感じてしまい、業務のパフォーマンスが低下します。さらに不公平な評価は組織のコミュニケーション減少を招き、組織のパフォーマンスやモチベーションの低下も免れられません。

その結果、組織内の従業員のエンゲージメントが下がり、離職率につながるのです。

人事政策の最適化の障害

人事政策の最適化の障害
人事政策の最適化の障害

バイアスが入った状態で採用活動を行うと、組織が必要とする人材を集められない可能性があります。その結果、業務や職種とのマッチングミスを起こしやすくなります。人事が本人の人格を正しく把握していないため、入社後も適材適所の配置ができず、適切な人材育成を行なえません。

その結果、被評価者は自社に成長の場がないと感じてしまい、短期間で離職してしまうリスクが高まるのです。

リーダーシップの質の低下

上司の部下に対するバイアスが働き偏見を持つと、部下への正確なフィードバックが行なえず、部下の成長に支障をきたすことがあります。

上司の勝手な思い込みで「できるはず」「できるわけがない」と断定してしまうと、部下もフィードバックを素直に受け止められないため、本人が持つ能力を最大化することは困難です。

偏見を持たれた部下は上司に不信感を抱くため、組織内の信頼関係も失われてしまいます。

多様性と包摂性の損失 

偏見に基づいた人事評価が行なわれると、高い評価を受ける属性と、受けにくい属性との傾向が分かれます。

人材育成や配置・昇進においてバイアスが働くことにより、低く評価された従業員は自身のキャリアが尊重されないと感じてしまい、能力を存分に発揮できません。

偏見に基づく人事評価は、組織の多様性を阻害し、一部の人材の成長を抑制してしまうため、こうした組織ではアイデアやイノベーションの創出が困難になります。

法的リスクの増大 

人事評価にバイアスがかかることで、ハラスメントによる人権侵害やコンプライアンス違反を誘発するリスクが増加します。

例えば、ある大手企業で女性従業員に対し、結婚しているかいないかで評価を分けた結果、訴訟に発展してしまったことがありました。特定の属性に対し差別的な評価を行うことによる、企業モラル低下のリスクを証明した事例です。

近年はコンプライアンスの具体的行動指針に人権の尊重を掲げる企業も増えています。違反すればトラブルや訴訟に至る可能性があるうえ、企業の社会的な信頼性を失墜してしまいます。

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 人事評価でバイアスが発生する主な種類

人事評価でバイアスが発生する主な種類
 人事評価でバイアスが発生する主な種類

人事評価で起こりやすいバイアスには、さまざまな種類があり、早期に気づき排除することで組織の生産性を高めることができます。

ここでは、人事評価で起こりやすい次のバイアスについて解説します。それぞれ理解し、排除するよう努めましょう。

ハロー効果

一つの特性に引きずられ、全体を評価する傾向のことです。目立つ特徴に影響を受けると、ほかのことを正しく判断できなくなる状態を指し「halo(後光・円光)effect」と名づけられています。

この傾向に陥ると、一つ優れた点(劣った点)があると、ほかの点でも優れている(劣っている)と決めつけて評価しがちです。

ハロー効果の例

  • 一流大学出身というだけで仕事も優秀と判断する 早期離職での転職者は、根気が足りないと決めてかかる。

寛大化傾向

評価が全体的に甘くなる傾向のことです。寛大化が起こる背景には、評価者が被評価者の頑張りを認めてあげたい場合や、部下に嫌われたくない心理がある場合などがあります。

寛大化傾向の例

  • 部下の反発を恐れて、CではなくB評価をつけた部下が懸命に頑張っているので、甘い評価をつけた。

厳格化傾向

厳格化傾向
厳格化傾向

寛大化とは反対に、評価が全体的に厳しくなる傾向のことです。評価者自身がその分野で優秀な場合や、部下の欠点ばかりに目が行く場合に発生しやすいバイアスです。

厳格化効果の例

  • 優秀な技術者の上司が、不慣れな新人技術者に対し厳しい評価をつけた。厳しくするほど部下が育つと考え、5段階評価の「1~3」しかつけなかった。

中心化傾向バイアス

被評価者のスキルや努力にかかわらず、中間的な評価のみを選ぶ傾向のことです。評価者が評価に自信がない場合や、部下の能力を評価できるほど把握していない場合に起こりやすいバイアスです。

中心化傾向バイアスの例

  • 5段階評価では、ほぼ「3」をつけている。

極端化(分散化)傾向

中心化とは逆に、極端に差の大きな評価をしてしまう傾向のことです。評価が平均値に偏らないよう意識しすぎた結果、必要以上の差をつけてしまうために起こります。

極端化(分散化)傾向の例

  • 評価にメリハリをつけようと、最高評価か最低評価のいずれかしかつけない部下を奮起させようと、実際よりも悪い評価をつけた。

論理誤差

事実とは関係なく、似たことを関連づけ推論で評価してしまう傾向のことです。評価者自身は論理的に判断していると考えているため、まず自覚していません。

論理誤差の例

  • リーダー経験があるというだけで、コミュニケーション能力を「A」とした高校中退者のため、業務能力が低いと評価を下した。

逆算化傾向

評価結果が前に決められており、あとから帳尻をあわせるような評価をする傾向のことです。

逆算化傾向の例

  • すでに決められている賞与にあわせて、評価内容を調整する課長に昇格させるために、条件にあわせて評価をつけた。

対比誤差

対比誤差
対比誤差

評価者自身の能力を基準に比較し、過大あるいは過小な評価をしてしまう傾向のことです。一般に自分の得意分野に対して厳しい評価をし、苦手な分野では甘く評価することが特徴です。

対比誤差の例

  • 自分より業務処理速度が遅いすべての部下に対し、低い評価をつける評価者が事務処理に苦手意識があるため、事務担当者に対する評価が甘くなった。

期末誤差(近接誤差)

評価期間の期末に対する評価が、期間全体を通しての評価となってしまう傾向のことです。期首での実績や頑張りが認められず、期末のみ頑張る従業員が出るといった弊害があります。

期末誤差(近接誤差)の例

  • 期首にミスをした部下よりも、期末に同じミスをした部下の方が低く評価された期首に成果をあげたが評価に反映されず、期末に同様の成果をあげた者よりも評価が低い。

親近効果(類似性バイアス)

自分と似ている人を好意的に評価する傾向のことです。共通点がある人に対し評価が甘くなり、例えば「出身大学が同じ」「趣味が同じ」という場合や、評価者と被評価者がプライベートで付きあいがある場合にも起こりやすいバイアスです。

親近効果(類似性バイアス)の例

  • 出身大学が同じで親近感を持ち、甘い評価をつけてしまったプライベートで一緒に野球をする際に、良い働きをするため高い評価をつけた。

アンカリング

最初の印象でその後の評価が決まる傾向のことです。初めに提示された情報が「いかり」のように働き、意思決定に大きな影響を与える心理的効果であり、部下の自己評価に影響されることもあります。

アンカリングの例

  • 部下の自己評価が「3」だったため、同様に「3」と評価した。
  • 初対面での印象がよかったために、その後も続けて高い評価をつけている。

バイアスが生じる背景と心理的要因

バイアスが生じる背景と心理的要因
バイアスが生じる背景と心理的要因

バイアスが生じる背景には、人間の認知的制約や、収集した情報の過不足、文化や組織の影響などによる心理的要因があります。人事評価でバイアスを防ぐためには、バイアスが生まれる背景を理解することが大切です。

ここでは、3つの背景と要因それぞれについて解説します。

人間の認知的制約

バイアスの発生には、人間の認知的制約が多大な影響を及ぼしています。

人間の意思決定には、直感的・スピーディーに意思決定するシステムと、時間をかけ論理的に判断するシステムの2つがあるとする理論があります(二重過程理論)。このうち前者だけで物事の判断を行うと、バイアスがかかった状態に陥るのです。

人間の脳の特性上、一つの情報を処理するうえで省エネ・時短で処理しようとする傾向があります。これは人類が狩猟や採集で生活していた時代に、危険回避のために発達した能力であり、過去の経験からもっとも該当しそうな結論を導き出すことで、瞬時の判断を可能にしているのです。

バイアスは生命が危機に曝される状況下では、不可欠な能力だったとしても、現代社会においては、場合に寄りコミュニケーションを阻害する要因になります。

情報の過多または不足

バイアスの発生は、情報を収集する方法に偏りがある場合や、情報を集めすぎた場合にも起こります。

例えば、近年はインターネット検索の普及により、検索履歴やクリック履歴から、自動的に利用者に興味のある情報のみが表示されることが当たり前になりました。このように個人に最適化された情報しか収集できないため、データが偏りやすいのです。

現代の社会では自分の知りたい情報だけが過剰に収集され、それ以外の情報が極度に少ない場合に、情報量のかたよりが原因でバイアスが生じます。

文化や組織の影響

グループや組織への所属意識が高まることによって、グループ外へのバイアスが生じやすくなります。

一般に人間は身内や仲間を優遇する反面、ほかのグループやその所属員を低く見る傾向があります。また、所属する組織の文化に知らず知らず同調し、所属グループの評価や判断に無条件に従いやすくなります。いずれも、バイアスにより引き起こされる現象です。

その結果、ほかのグループに対し非協力的になるばかりでなく、所属するグループ全体で同調的に規律違反をしてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

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バイアスを軽減する方法とツール

バイアスを軽減する方法とツール
バイアスを軽減する方法とツール

人事評価バイアスによるエラーは、経験を積んだ人事担当者でも起こり得るものです。このことを踏まえたうえで、バイアスを軽減する方法を考えなければなりません。

ここでは、バイアスを軽減する方法とツールについて、詳しく解説します。

フィードバックの多面評価

バイアスを軽減するためには、複数の角度から評価を行い、多面的なフィードバックを行うことが有効です。

多面的評価の具体的な方法には、評価者の変更や、上司や同僚など多くの立場から評価を行う「360度評価」があります。

通常の評価は上司から部下への一方向で行なわれますが、360度評価では仕事の成果を客観的に評価できます。さらに、複数視点からのフィードバックにより、本人が今まで気づけなかった長所・短所に気づけるため、被評価者も納得できます。

360度評価は業務のプロセスについても評価が可能なため、近年導入する企業が増えている評価方法です。

客観的な評価基準の導入

人事評価の公平性を確保するためには、評価基準に客観性を持たせ、明確化することが必要です。

まず、評価するための十分な情報を用意します。日頃から従業員の業務記録や目標管理シートに仕事ぶりや実績を記録することで、事実に基づいた評価が可能になります。

そして、目標達成度を定量評価し、成果へのプロセスや行動については定性評価を実施します。誰でも参照できる明確な評価基準にするためには、可能な限り基準を数値化すると有効です。

バイアス認識のトレーニング

評価者がバイアスを軽減するためには、バイアスを自覚し対処法を学ぶ必要があります。

バイアスの研修では、バイアスを知ること、自覚すること、対処することを学べます。

バイアスの種類を学んだ後に、自身のバイアスに気づくためのテストを行います。Implicit Association Test(IAT)」は、自分の持つ無意識のバイアスを把握するために広く使われているテストです。

バイアスの研修におけるトレーニングは、次のステップで実施されます。

  • 1. バイアスは起こるものと知る
  • 2. バイアスに気づくための「メタ認知」を養い、自分を客観的・大局的に見る
  • 3. 感情的に反応してしまった事柄があったら「無意識のバイアスではないか?」と気づく
  • 4. 自分の持つ無意識のバイアスが周囲へ及ぼしている影響を自覚する
  • 5. 他者からの客観的な意見を聞いてフィードバックする

「知る」「気づく」「対処する」という一連の流れが、無意識のバイアスを除去するためのステップです。上記のトレーニングとフィードバックを習慣化するまで繰り返しましょう。

侍エンジニアBizでは、ビジネススキルやマインドをはじめ、自己啓発に役立つ多彩な学習コンテンツを用意しています。知識やスキルにバラつきがあっても、それぞれが理解し定着するまで、繰り返しトレーニングとフィードバックを受けることが可能。既存のプログラム以外にも、企業ごとの現状にあわせ、オリジナルのコースを作成できますので、ご相談ください。

テクノロジーを活用した評価方法

人事評価にITツールやAI(人工知能)を活用することで、バイアスに囚われない客観的な評価が可能です。

ITツールを使えば、人事評価をスコアリング(数値化)できます。数値化により作業を標準化できるため、誰でも公平な評価が行えるのです。

さらに近年は、人材採用や人事評価にAIによる分析を活用することも増えています。ただしAI活用の際には、分析の元データの収集に偏りがないよう留意しなければなりません。例えば、仮説どおりの分析結果を導き出すために、特定のサンプルを意図的に除外するといった行為を避ける必要があります。必要な情報を満遍なくサンプリングできるよう、情報の収集方法を考慮しましょう。

事例紹介: 人事評価でバイアスを克服した企業の取り組み

ここまで人事評価でバイアスが生じることの弊害や要因、対処法を解説してきました。無意識に持つバイアスを軽減するために、実践可能なアプローチ法がいくつかあることが、ご理解いただけたのではないでしょうか。

最後に、実際に自社でバイアスを克服するイメージができるよう、バイアス克服に成功した企業の取り組み事例と改善点を紹介します。

Googleの成功事例

Google社では、ユーザーより「検索エンジンのロゴが男女差別的」であるとの指摘を受けたことをきっかけに、人事部は全社レベルでの無意識のバイアス排除に着手しました。

「多様な視点を持つ企業へ生まれ変わることが必要」と経営陣を説得したのち、全従業員へ向けバイアス排除のためのワークショップ「Unconscious Bias @ Work」を実施。自発的学習プログラムと関連ツールを自社開発し、偏見排除のために全社的な教育を行いました。

ワークショップをきっかけに、社内のあらゆるレベルで無意識の偏見についての議論が活発化したとのことです。同社では偏見をなくすための取り組みについて、常に情報交換が行われる環境が構築され、現在に至っています。

参考:ガイド: 無意識の偏見に意識を向ける(Google)

Googleの改善点とその成果

Google社の改善点の第一は、ユーザーからの指摘により、それまで無自覚であった全社的なジェンダーのバイアスに気づき、全従業員と全ユーザーへ改善宣言をしたことです。

また、経営陣に対し、科学的データを基に「無意識の偏見を注視することの重要性」と「偏見の解決が採用応募者とユーザーの利益最大化につながること」「結果的に革命的なソリューションを創出できる可能性があること」を説得できたことも、Google社People Operations(人事部)の第二の快挙です。

さらに、数々の実験による施策の効果測定を実施した結果、問題克服に対する社内の意識向上を、統計的に確認することもできました。Google社ではバイアス排除の自学システムを構築・改善したことにより、公平で客観的な企業文化の創出と定着に成功しています。

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「人事評価 バイアス」に関するよくある質問(FAQ)

よくある質問
よくある質問
人事評価のバイアスやエラーとは何ですか?

人事評価プロセスでの偏見や誤解を指し「評価バイアス」や「評価エラー」と呼びます。評価者が無意識の偏見や先入観を通じ、不適切・不公平な評価を行うことです。

「7つのエラー」とは具体的にはどのようなものですか?

「7つのエラー」とは、人事評価の際によくあるバイアスやエラーを、7つの主要なカテゴリーに分類したものを指します。

エラーのカテゴリーはハロー効果、中心化傾向、寛大化傾向、逆算化傾向、論理誤差、対比誤差、期末誤差の7種類です。

人事評価でよく見られる評価誤差とは何ですか?

偏見や誤解に基づく不正確な評価を「評価誤差」と呼びます。バイアスが生じた状態で人事評価を行うことにより、被評価者を実際の能力や実績よりも低く、あるいは高く評価してしまうことを指します。

人事評価の公平性を保つための傾向と対策は?

自身の中にあるバイアスを意識しての自己評価、他者からの多面的なフィードバックの収集、客観的な評価基準やガイドラインの導入、そして定期的な評価方法の見直しを行うことが推奨されます。

まとめ

バイアスは無意識下で生じるため、発生をゼロにすることは困難であり、人事評価においても、無意識の先入観や固定観念が生じることはあります。

しかし「バイアスは生じるもの」という前提に立つことで、対策を立てることは可能です。バイアスが生じる原因を知り、自身が持つバイアスを自覚することで、人事評価のエラーを減らすことができます。

評価の基準を明確にしたうえで複数の視点で評価を行い、バイアスを軽減できる職場環境を整えましょう。

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