20代・元公務員女性がフリーランスWebデザイナーに！ITスキルで得られた人生の彩り

ITキャリアを目指したいけど、本当に可能？
IT業界の道に進むと、どんなものが得られるの？

このような悩みの答えになるような経験をされた、森田さんにインタビューを行いました！

森田さんがフリーランスとして独立した経緯や、現在の業務内容など様々な内容を伺ったので、これからITキャリアを目指したい人はぜひ参考にしてください。

また、1年前に未経験から案件獲得を果たした際の記事もあるので、過去の経緯をより詳しく知りたい方はご覧ください。
⇒ 労働時間が減って収入アップ！？女性公務員がWebデザイナーにわずか3か月で転身

肩書	Webデザイナー/Webディレクター
雇用形態	フリーランス
現在の業務内容	・Webサイト制作 ・ロゴ/バナー制作

なお、森田さんがフリーランスになるまでの経緯は、次の動画でも紹介しているので是非ご覧ください。

子供が喜ぶデザインがしたい！SAMURAIで学習してWebデザイナー転職

ーーープログラミング・ITに触れたきっかけは何でしたか？

森田：私はもともと公務員として、教育委員会のイベントに関する部署に所属していました。その中で、簡単なHP更新や印刷物のデザインの業務に携わるうちに、「もう少し子供が喜ぶデザインなどを作成したい」と思ったのが学習のきっかけです。

そして「本格的にWebデザインを学びたい」と思ってからは、まずある程度のお金を貯める部分に集中しました。というのも、仮にもしプログラミングを学習して成果が出なかったとしても、何とか生きていけるようにしたかったんです。

安心できる状態になってから、公務員をやめて独学し始めたという流れになります。

ーーーSAMURAI ENGINEERを卒業後、転職活動はどのように進めましたか？

森田：まずは、Indeedなどをはじめ色んな転職サイトに登録しましたね。そして、自分の希望に該当する企業に50社以上どんどん応募していった感じです。「絶対にこういう企業はダメだ」とこだわることなく、とにかく応募しまくりました。その結果、10社ほど返信があって面接したはずです。

応募を開始してから内定獲得までは、たしか3か月ほどかかったと思います。私は既にその時点で簡単なデザインの案件をこなしており貯金もあったので、「まだいける」と思い時間をかけました。内定が取れない間は不安でしたが、「絶対 Webデザイナーになってやる」という気持ちが強かったので、諦めずに応募し続けましたね。

ちなみに、転職活動をしていて「お祈りメール」で心が折れる人も多いと思いますが、お祈りされるのは決して自分のせいだけではありません。例えば、たまたま先に他の人が採用されたなど「新たな採用が必要なくなっただけ」というケースもあるので、私は「自分が悪い」と責めずに転職活動に取り組みました。

ーーー未経験からの転職で、内定を勝ち取れた要因は何だったと捉えていますか？

森田：未経験のうちは、もちろん技術力もあればより良いのですが、それよりキチンと人の話を聞いたり正しいメールを打てたりという「ビジネスマナー」が最低限備わっていることが重要だと感じました。

あとは、「頑張る」というエネルギッシュさや「努力できる」という実績をアピールできれば、内定に繋がりやすいと思います。特に20代は伸びしろがあり、企業側も「技術面は育成して伸ばそう」と考えているはずなので、私はとにかく目的に向かって努力できる点と真面目な性格をアピールしながら活動しました。

実際に、これまでの仕事でも「メールがめちゃめちゃ丁寧だ」と言われたことがあります。Webの仕事ではお客様と直接電話やメールをすることもあるので、企業の面接でも「お客様への対応で信頼を勝ち取れそうか」は重要視されているはずです。

あとは、仕事の時間に遅刻しないなど一般的なビジネスパーソンとして大事な部分において、「この人は全く問題がないだろう」と思ってもらえるかどうかも大事だと思いますね。

ーーー正社員として入社した企業では、どんな業務に携わりましたか？

森田：主にインテリア系ECサイトのデザインを行う企業だったので、私は例えば春夏物・秋冬物に分かれているLPのデザインをそれぞれ担当したり、楽天市場の商品紹介ページをデザインをしたりしました。

その他にも、プログラムで動いているLPなどがあれば変更・更新まで担当していましたね。

業績不振を機にフリーランスへ！過去の経験が生きて業務委託の案件獲得

ーーーその後、どういう経緯でフリーランスに転身したのですか？

森田：入社2年目になったあたりで会社の経営があまりよくない感じになって、所属していた社員が何人も転職する流れになり、私が最もお世話になったWebディレクターからも「退職する」という話を聞いたんですよ。入社した時と比べて会社の空気が変化してきたので、私との相性が悪くなるかもしれないと思い退職しました。

なので、その時点では「フリーになってやるぞ」という感じで退職したわけではなく、「これからどうしよう」と思っていました。ただ、たまたま案件のつながりでご縁があった所から「業務委託として働かないか？」と誘ってもらえたので、そのまま開業したという感じです。

ーーー独立すると宣言したとき、周囲の反応はどうでしたか？

森田：そもそも公務員を辞める時に、「本当に大丈夫か？」という非難は既に受けていたので、今さらフリーランスになるからといって誰かに止められることはなかったです。私も「絶対に次の仕事を見つける」と豪語していたので、心配はされていなかったんじゃないかと思います（笑）

あと、数年ニートでも大丈夫なように貯蓄はしていたので、それが心の余裕としても大きかったですね。

家族がいる人は新しいことに踏み出しづらいと思いますが、IT業界は新たに転職しやすい業界なので、一度勇気を出してやってみるのがいいと思います。失敗しても死ぬわけではないし必ず糧になるので、まずやってみるというのが大事でしょうね。

ーーーフリーランスの仕事は、どのように獲得していきましたか？

森田：まずはシンプルに、Google検索で「Webデザイナー 業務委託」というキーワードで調べましたね。

私の理想はフルリモートで働けて、かつ前職より給料が高いということだったので、当てはまる企業には応募しまくりました。特にIndeedとGreenはWeb系の案件が多いイメージなので、そうしたIT系に強い求人サイトを中心に100件いかないくらいは応募したと思います。このへんの戦略は、正社員になる転職活動のときと同じですね。

ただ、フルリモートで待遇が良すぎる案件は少しブラックな香りがするので注意していました。

その後、私の場合は運良くすんなり仕事が決まったと思います。当時は大卒と同じ年齢だったので、会社も「鍛えたら強くなりそうだ」と思ってくれたのか、業務委託として採用してもらえました。

ーーーフリーランスとして、業務委託契約を勝ち取れた要因を教えて下さい。

森田：もちろん技術面も見てもらって採用されたのだと思いますが、やはり転職のときと同じく「人柄」という部分は大きいと思います。特にフルリモートの企業だとコミュニケーションがとりづらいので、どれだけ丁寧に仕事をできて思いやりがあるか、どれだけお客様の気持ちに寄り添いつつ会社の意見を通せるかが重要です。

また、過去の経験も大事なポイントになってくると思います。例えば私と契約してくれた会社はインテリア系と医療系のWeb会社なのですが、私は前職でインテリア系のWebサイトに関わる業務を経験しており、個人として接骨院のロゴデザインをした経験もありました。

会社の要素とマッチする経験を公私で積んでいたからこそ、実績込みで判断してもらえたのだと思います。

ーーー現在にいたるまでに、苦労したことはありましたか？

森田：ある案件で、たまたまもう1人いた業務委託の人があまりに優秀過ぎて全ての仕事が片付いてしまい、私がいらなくなり1か月で契約解除されたことがあります。私は当時たまたま別の会社とも業務委託契約が決まっていたので良かったですが、他の仕事がなければあっという間に無職になるところでした。

ただ、逆に言うとフリーランスのいいところは「契約先が1つでなくてもいい」という点です。もし前職のように契約先の経営状況が悪くなっても気持ちを切り替えられるので、私には業務委託という働き方が合っていると感じています。

お客様の感謝がやりがい！ITスキルで人生に彩りが出てきた

ーーー現在の詳しい業務内容を教えてください。

森田：医療系の会社では、Webディレクションとしてお客様とデザインの方向性を決め、HPをどう変えたいかヒアリングして、プログラマーやデザイナーに割り振り仕事を進めます。最近だとGA4（Google Analytics 4）といって、HPがどこでどのように見られているか集計をするツールがあり、それを元にお客様に提案する感じですね。

あとインテリア系の会社では、Webデザイナーとして主にバナー/ロゴ制作を行っています。最近だとモーションロゴにも手を付けて簡単なアニメ作成ができるようになったので、いまの業務委託とは別の案件を獲得していく予定です。

Webディレクターとしては週4の稼働ですが、Webデザイナーのほうは案件を振られしだい取り掛かる形なので、仕事のない週が発生することもあります。そのため、週により業務量は変わりますが、基本的に日中はWebディレクターの仕事をして夜はWebデザインの仕事をする感じです。

ーーー現在行っている仕事のやりがいは何ですか？

森田：一番は、「お客様に感謝してもらえる」というところは大きなやりがいですね。「森田さんに任せてよかった」「次も依頼します」などと言われたらやはり嬉しいです。信頼してもらえた以上は、これからも頑張ろうと思えます。

あと、デザイン関連の案件だと会社から言われた通り作ることもありますが、私が「もっとこうしたほうがいい色味になる」と提案したものが受け入れてもらえた時は、「この仕事をやっていて良かった」と感じましたね。

もちろん自我を出しすぎないようにするのも大切ですが（笑）

ーーー森田さんにとって「ITスキル」とは何でしょうか？

森田：私にとってITスキルとは、「人生に彩りを与えてくれるもの」だと思っています。プログラミングもデザインも、勉強するほどデザインの見え方が変わってきて、「どうやって作ってるんだろう」と思うものがたくさんあります。

色んなデザインを見るたびに「自分は未熟だ」と感じつつ「自分も作りたい」と思えるので、本当に毎日見る世界が180度変わりました。SAMURAI ENGINEERで勉強してIT業界の道に進んでよかったし、公務員時代の「子供に喜んでもらいたい」というちょっとした思いが、ここまで人生変えるものなのかと実感しています。

私にとっては本当に、可能なら一生やっていきたい仕事です。

今後はデザイン技術を向上させたい！怖くても一歩踏み出してみよう

ーーー今後のキャリアビジョンを教えてください。

森田：もちろんWebディレクションもやりがいあって好きなのですが、今後はよりデザイン技術を向上させたいと考えています。なので、もっと案件獲得できるように今の仕事を頑張りつつ、スキルアップしてデザインの仕事を増やしたいです。

一度フルリモートで働くと通勤生活には戻れないので、今後もしフルリモートの業務を委託したい企業があればご連絡をお願いします（笑）

ーーーこれからITキャリアを志す人が、今やっておくべき行動は何でしょうか？

森田：やっておいたほうがいいことは、まず環境を整えることですかね。プログラミングに使うだけならさほどハイスペックなPCはいりませんが、とりあえずPC環境整える必要があります。

あと、SAMURAI ENGINEERに入学するなら必要ないですが、自分にあう参考書があると便利ですね。調べ物ができるのはもちろん、使わなくてもいずれお守りとして心の支えになるので、本が一冊あると心強いと思います。

何にせよ「絶対にやり遂げる」という気持ちがあれば、できないことはありません。私は学があるわけでもなく地頭もありませんが「努力だけはできる！」と思っているので、諦めずに努力することが最も大事だと思います。

最後に、どんどん挑戦していく姿勢も大事ですね。例えば私が取引先から「この仕事はできるか？」と聞かれた際、やったことがないのに「できます」と答えたのですが、実際にできたという経験があります。調べたりYouTubeを見たりして、気づいたらできるようになったこともあるので、とにかく何でも挑戦してみるべきです。

ーーーこれからITキャリアを歩みたい人に、伝えたいメッセージがあればお願いします。

森田：「目指している」ということは、興味がありやってみたい気持ちがあるということです。その気持を忘れずに一歩踏み出してもらえれば、ITキャリアはそんなに険しい道ではありません。

確かに誰でも最初の一歩は怖いものですが、踏み出してみるということ自体が大事だと思います！