高校教師からiOSアプリエンジニアに！サイボウズ社員からフリーランスになって得た自由な働き方

IT業界でフリーランスになるにはどうすれば良いのかな…
本当に30代でエンジニアにキャリアチェンジできるの？

このような悩みの答えになるような経験をされた、岡さんにインタビューを行いました！

岡さんがiOSアプリエンジニアになった経緯や現在の業務内容など様々な内容を伺ったので、これからITキャリアを目指したい人はぜひ参考にしてください。

肩書	iOSアプリエンジニア
雇用形態	フリーランス
現在の業務内容	・iOSアプリケーションの開発業務

なお、岡さんがiOSアプリエンジニアになるまでの経緯は、次の動画でも紹介しているので是非ご覧ください。

10年間の充実した教師人生を卒業！好きだった“ものづくり”のためエンジニアに転身した

ーーープログラミングやITに触れたきっかけは何ですか？

岡さん：私はもともと工業高校に通っていたので、プログラミング言語に触れる機会がありました。専門は電子機械で、マシニングやGコードを使った位置情報制御など、人の手作業を機械に置き換えることに面白さを感じていました。

その後、大学に進学して1人暮らしを始めた頃、アルバイト先のシフト作成をExcelのマクロを用いて自動化したことが、実務に活かした最初のきっかけだったと思います。自分が作ったもので他人に喜んでもらえたという体験が、ものづくりの原点になりましたね。

ーーーその後、どのようにして現在のITキャリアに至りましたか？

岡さん：大学を卒業する際は、銀行員・エンジニア・教員の3択で悩んだのですが、工業高校での実習授業に魅力を感じて教員を選びました。

そこから充実した日々を送っていたのですが、2020年のコロナ禍に、学校でオンライン授業の整備を主導しました。プログラミングはオンラインでも学びやすく、また多くの生徒がiPhoneを使っており「需要が高い」と感じたのが、iOSアプリエンジニアになるきっかけですね。

当初は転職目的ではなく教材づくりの一環でしたが、オープンで実用的なエンジニア文化に惹かれ「インターネットで技術記事を出せば誰かの役に立つ」という点に感動しました。

その後、教師としてのキャリアアップを考えた際に、教育委員会や教頭・校長を目指すといったマネジメント職はイメージが湧かなかったんです。「自分の手で何かを作る」ことを大切にしたいと考え、退職してエンジニアの道へ踏み出しました。

まずiOSエンジニアとしてフリーランスで半年〜8か月ほど活動し、NRIネットコム株式会社で1年ほど受託業務に従事しました。さらに、サイボウズに入社して1年半、教員時代に使っていたサービスのモバイルアプリ開発に関わることができました。

アプリリリース後は別チームに異動したものの、自らが「やりたい」と強く思える業務に従事したいと考え、退職して再びフリーランスとして活動しています。

ーーーITキャリアに踏み出してみて、苦労したことはありますか？

岡さん：たくさんありましたね（笑）。特に印象的だったのは、初めて正社員として参加した大規模プロジェクトで、何十万人もの利用者がいるサービスに自分のブランチをマージしてしまったことです。当時は多大なご迷惑をかけてしまいました。

エンジニアの世界では、わからないことへ挑戦する際に失敗はつきものだと思います。そのため、大切なのはなぜ失敗したかを振り返って次に活かすことです。いずれ自分で環境構築をしたり、他のエンジニアをリードしたりする立場になったとき、失敗を糧に得た学びが役立つと感じています。

失敗を恐れて挑戦しづらくなることもありますが、エンジニア1〜2年目は失敗しながら成長するべき時期です。失敗した経験はブログなどで発信して、過去の自分と同じ悩みを抱える人のために役立てれば良いと考えています。とにかく恐れずに挑戦することが大切ですね。

現在はiOSアプリエンジニアとしてアプリ開発！フリーランスになって自由に仕事を選べている

ーーー現在の詳しい業務内容を教えてください。

岡さん：現在は、フリーランスiOSアプリエンジニアとして複数の案件に携わっています。例えば、動画配信系や製造業向けのiPadアプリ、ヘルスケア系のモバイルアプリなどですね。

教師時代は電気電子やマイコン関連の制御関係も扱っていたので、知識を活かしてBluetoothでモバイル操作したり、データをアプリに表示したりするような開発も行っています。

ーーー仕事のやりがいは何ですか？

岡さん：やはり自分で作成したものが、他人のデバイスでも動くということ自体が大きなやりがいですね。また、もともと自分が使用していたアプリの開発に携わる機会も多く、ユーザーから直接フィードバックをもらえるので達成感があります。

あるプロジェクトで開発した機能について、本人もエンジニアだというユーザーから「ここの機能はいいですね！」と言ってもらえたことがあります。守秘義務の関係で「自分が開発した」とは言えないためその場では濁しましたが、内心ではとても嬉しく感じましたね。

ーーー正社員からフリーランスになったことで感じる変化はありますか？

岡さん：正直にいうと、収入面において正社員とフリーランスとでは大きく異なります。今は「やればやるだけ」という感覚ですし、AIの力を活用すればパフォーマンスにブーストをかけられるはずです。

ただ、高収入を目指すことはもちろん可能なのですが、私の場合は「何を作るか」が重要だと考えています。自分の時間を割いてでも関わるべきプロダクトかどうか、常に天秤にかけて仕事を選んでいるという感じですね。

正社員とは違い、好きな時間に好きな場所で、好きな人と働けるのは大きな魅力だと思います。一方で、自制しないと生活が乱れがちなので気をつけないといけないですね（笑）。

実社会に影響する開発がしたい！まずは”ものづくり”の楽しさに触れよう

ーーー今後のキャリアビジョンを教えてください。

岡さん：今後は自分の得意や興味を活かして、IoTなどリアルな生活と関わるプロダクトに携わりたいと考えています。

もちろんエンタメやゲームの分野も面白いと思うのですが、なるべく実社会にインパクトを与えられるような開発をしていきたいです。

ーーーITキャリアに進む前に、やっておくべきことはありますか？

岡さん：採用の現場にも関わった経験からいうと、たとえ未経験であっても「この人と一緒に働きたい」と思われるようなアウトプットを作っておくことが重要です。

未経験からのエンジニア転職は年々難しくなっていますが、実際に成功している人たちはわかりやすく情報発信していますし、勉強会やコミュニティにも積極的に参加しています。

また、デジタルな時代だからこそ、アナログな行動が評価される傾向にあると思いますね。とにかく何でも良いので、勇気を持って1歩踏み出すことが重要です。

ーーーITキャリアを目指すか迷う人にメッセージをお願いします。

岡さん：新しい挑戦には不安がつきものです。時には小馬鹿にするような人もいるかもしれませんが、背中を押してくれる人も必ずいます。

大切なのはやはり「自分の人生は自分のモノ」という意識ですね。まずはやってみないと自分に合うかどうかわからないし、合わなければやめても良いんです。それでも、実際にやってみた経験は必ず今後のどこかで活きてきます。

ものづくりとしてのプログラミングの楽しさに、少しでも触れてみてほしいです！