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【小中高別】プログラミング教育必修化の内容|誤解しやすいポイント4つ

プログラミング教育必修化とは?

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小・中・高等学校の授業は、10年ごとに出される「学習指導要領」に沿って進められます。未来の学びコンソーシアムによると小学校は2020年度、中学校は2021年度、そして高等学校は2022年度からプログラミング教育が必修化されることになりました。

子どもたちが学ぶ内容や、どういうふうに授業に取り入れられるかなどを、2018年に公示された新しい学習指導要領などからご紹介していきます。

プログラミング教育必修化の目的

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2018年、文部省における有識者会議にて、プログラミング教育必修化に向けた方向性が示されました。

情報を読み解く力情報技術を手段として使いこなし、論理的・創造的に思考する力課題を発見・解決し、新たな価値を創造する力感性を働かせ、よりよい社会や人生の在り方について考える力などを養う指針でプログラミング学習が導入されることになりました。急速に変化している、これからの時代に求められる資質を身につける内容になっています。

【小中高別】プログラミング教育必修化の内容と特徴9つ

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学習指導要領において情報を活用する能力とは、「学習の基盤となる資質・能力」であるとの位置付けです。PCやタブレットなどのICT機器を適切に活用しながら情報を収集して内容を整理したり、発信したりする能力を育てます。

その中でプログラミング教育は特定の科目だけでなく、さまざまな教科の授業の中でも取り入れられます。発達段階にあわせて必修化とする内容を選び充実させていくことも、学習指導要領に明記されました。

小学校

プログラミング教育必修化にむけて文部科学省よりでている「手引き」によると、コンピュータは単なる「魔法の箱」ではなく、命令「プログラミング」を与えることによって、はじめて動作させることができるものです。そのことを知ることで、生徒がより主体的にコンピュータを使いこなすことが可能になります。

将来どのような職業につくにしても、プログラミング教育が必修化されたことは、子供たちの可能性を広げてくれるでしょう。

既存の教科書の中でプログラミングの要素を盛り込む

必修化とはいえ、科目としてプログラミング教育があるわけではありません。小学校では、各科目の中でプログラミングの要素を盛り込んでいきます。

新学習指導要領の「算数」では、「数量や図形についての感覚を豊かにしたり、表やグラフを用いて表現する力を高めたりするなどのため、必要な場面においてコンピュータなどを適切に活用する」とされています。たとえばコンピュータを使って正多角形を論理的に描いたりする場面です。

プログラミング的思考を育てる

小学校ではプログラミング的思考を育むための内容が盛り込まれた授業となります。

自分が意図した活動に近づけていく為には、どのような動きの組み合わせが必要で、その動きに対応した記号をどのように組み合わせたらいいか、といったことを論理的に考えていく力を身につけます。論理的思考は、生活のあらゆる場面で役に立つと言われています。

中学校

文部科学省から出されている「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (技術・家庭科)」では、AI(人工知能)の急速な進化について触れられていますが、AIに目的を与えたり、その目的の内容のよさ、美しさ、正しさなどを判断できるのは人間側の強みだとされています。

中学校では情報の技術についての基礎的な理解力や技能を身に付け,生活や社会,環境との関わりについて理解を深めて、実際に役立てていくことを学びます。

「技術・家庭」科目において実施される

中学校でのプログラミング教育は、技術・家庭科の「情報の技術」の中で扱われます。自分なりに工夫してプログラミングする喜びを体験しながら、情報の技術の進展が多くの産業を支え、社会を大きく変化させ、また自然環境を守ることにも貢献していることについても学びます。

情報の技術を学べば、どんな職業についたり、新たな技術の開発に携われたりするのかも知ることができるような内容にもなっています。

双方向性のあるコンテンツのプログラミングを学ぶ

情報通信ネットワークを利用した双方向性のあるデジタルコンテンツを作成します。双方向性とは「入力」と「出力」、つまり人とコンピュータとのやり取りを指します。

単なるソフトウェアの利用ではなく、必要に応じた内容のプログラムを組みコンテンツを作成します。自分で問題を見出して解決策を考えることもポイントです。情報通信ネットワークを利用とは、たとえば校内LANを利用したチャットシステムなどが想定されています。

安全・適切にプログラムの動作・確認・デバックを行う

学習指導要領の内容の解説によれば、情報通信ネットワークの構成と、情報を利用するための基本的な仕組みなどを学ぶことも必修化されています。安全なプログラムを制作し、動作の確認とデバッグ までできるようになることが目標です。

適切なプログラミング言語を使用して、「順次・分岐・反復」といった情報処理の手順や構造も学びます。「デバック」とは、バグ(プログラミング上の欠陥、誤り)を見つけて修正することです。

制作の過程や結果の評価・改善及び修正について考える

課題を設定して、どんなシステムや情報処理の手順が必要かを考えるところから始め、その制作の過程や結果を評価し、改善や修正に結び付けることを学びます。

学習指導要領の解説によれば、プログラミング(命令)の意味そのものを覚えたり、細かい動作設定をすることよりも、処理の手順(アルゴリズム)を考えることのほうに重点がおかれます。

高校

2003年から高等学校での「情報」教育はスタートしていましたが、選択科目の位置づけでした。2022年からは、すべての生徒に「情報I」が必修化となりました。

より専門的に学びたい生徒のために選択科目の「情報Ⅱ」も用意されています。コンピュータについての本質的な理解を深めるため、プログラミングや情報セキュリティに関する知識がより充実した内容になりました。

プログラミング内容を含む科目「情報Ⅰ」が必修となる

必修化された「情報1」で、すべての高校生がプログラミングを含んだ科目を学習することになりました。情報に関しての科学的な見方や考え方、また正しく扱うことを重視します。

情報社会に主体的に参加する力をつけることを目指しています。科目の内容は、以下の4項目が予定されています。(1)情報社会の問題解決 (2)コミュニケーションと情報デザイン (3)コンピュータとプログラミング(4)情報通信ネットワークとデータの活用

コンピュータの仕組みなどを理解する

コンピュータの基本的な構成や演算の仕組み、オペレーティングシステム(OS)の役割、データやプログラムの扱いなどを理解します。ハードウェアとソフトウェアの関係、OSが入力装置や出力装置を抽象化して扱っていること、CPUやメモリの役割なども学びます。

そうした知識があれば、コンピュータの能力を適切に判断し活用する力も養われます。精度とデータ容量のバランスをとることの必要性なども理解できるでしょう。

プログラミングによってコンピュータや情報通信ネットワークの機能を使う

プログラミングによって、コンピュータや情報通信ネットワークの機能を効率的に使うことを学びます。まずは目的に応じたアルゴリズムを的確に表現することが重要で、それによって結果が大きく変わってきてしまうでしょう。

また選んだアルゴリズムを的確に表現するためには、適切なプログラミング言語の選択も必要です。こうした流れを理解することが大きな目的なので、プログラミング言語の習得が必修化されている訳ではありません。

プログラミング教育必修化において誤解しやすいポイント4つ

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学校の授業にパソコンがふつうに導入されているばかりか、小学校からプログラミング教育が必修化される時代がきているという一種の衝撃とともに、いろいろな誤解やうわさも広がっているようです。どこまで「必修化」されるのかなど、ここで内容の整理をしてみましょう。

「プログラミング」が必修科目になるわけではない

「プログラミング」というひとつの科目ができる訳ではありません。小学校では、さまざまな教科でICT機器なども活用しつつ、その教科の内容の理解を助けるためにプログラミング的要素が盛り込まれます。

中学校では、「技術・家庭科」の中の「情報の技術」の中でプログラミングの内容が入っています。高校でも必修化される教科名は「情報I」であり、内容の一部でプログラミングの基礎知識や簡単なプログラムが扱われます。

プログラミングのための授業は行われない

プログラミングの技術そのものを取得するための授業は行われません。プログラミング言語を操り、コーディング(プログラムなどを書くこと)そのものの技術を習得することが必修化されると誤解する人も多いのですが、知識やプログラミング的思考を習得することに、より重きを置いた授業内容となります。

たとえば小学校ではブロックを組み上げてプログラミングを行うような、簡単なプログラミング用語が用意されています。

授業の中でアプリ制作をするわけではない

アプリの制作を必修化するような内容になるわけではありません。授業中にさまざまなデジタルコンテンツを作成することはあるでしょうが、アプリなどを自分で作れるようになること自体を目的とはしないのです。

制作を通してコンピュータの仕組みやソフトウェアとの関係などを知ることができます。目的に合わせてアルゴリズムやプログラムを組んで完成品の検証を行うなど、プログラミングや、その流れを知ることが重視されています。

パソコンを使った授業が増えるわけではない

プログラミング教育が必修化されることで、パソコンを使った授業が増えるわけではありません。しかし2022年までに、すべての学校へICT機器などの導入を進める計画は時代の要請(コロナ危機)によって早まっており、普及が進むことが予想されます。

ただ、それはパソコンに限らずタブレットや電子黒板なども含めた話であり、タイピングの習得が必修化されるような実務的な内容の授業が増える訳ではないのです。

プログラミング教育必修化について理解を深めよう

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プログラミング教育必修化の内容や、学習についての誤解などについてご紹介をしてきました。2011年に発表されたニューヨーク市立大学教授の予測によると、現代の子供たちの65%は今はまだない職業につくだろうとのことです。

全員がIT関連の仕事をするわけではないでしょうが、プログラミング的思考を身に付けることはとても重要です。時代の流れや要請を読むためにも、将来を担う子供たちへのプログラミング教育必修化の内容について、正しく理解していきましょう。

According to Cathy N. Davidson, co-director of the annual MacArthur Foundation Digital Media and Learning Competitions, fully 65 percent of today’s grade-school kids may end up doing work that hasn’t been invented yet.

https://opinionator.blogs.nytimes.com/2011/08/07/educatio...

今後10年~20年程度で、半数近くの仕事が自動化される可能性が高い(マイケル・オズボーン氏(オックスフォード大学准教授))との予測や、子供たちの65%は将来、今は存在していない職業に就く(キャシー・デビッドソン氏(ニューヨーク市立大学大学院センター教授))といった予測がある。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/122/at...

 

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書いた人

城戸健太

城戸健太

兵庫県西宮市出身。現在大学4年生。プログラミングスクールを卒業したのち侍エンジニア塾でインターン生として活動中。
記事の執筆や編集、業務改善システムの改善を担当中。

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