【簡単解説】ARとは?今話題の拡張現実をわかりやすくまとめてみた

こんにちは!侍ブログ編集部(@samuraijuku)です。

ポケモンGOの影響もあってAR技術が発達し、ARが身近なものとなりましたね。

でも実際、AR技術と言われてもピンとこない方が多いのではないでしょうか?

AR技術はこれからさらに発展して近い将来、あなたにとって欠かせない存在になること間違いなしです!

ということで今回は、AR技術とはなんなのか?VRとの違いは?どんなことが出来て、今後どうなっていくのかについて簡単に解説してまとめました!

これを読めばわかるようでいまいちわからなかったARをサクっと理解することができます!

目次

AR(拡張現実)とは?

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ARとは、Augmented Reality(オーグメンテッド・リアリティ)の略で拡張現実の事を言います。

分かりやすく説明すれば、何かをきっかけにして情報を呼びだして現実の世界に情報を重ね合わせる事です。

現実の世界・空間を拡張させて新たな世界や利用方法を生み出す事ですので、ARは現実の世界とデジタル情報を重ね合わせる事が重要といわれています。

最近で言うと、主にスマホアプリを使って特定のものに向けると何かが見える、といったような仕掛けが多いですね。

要するに、ARの大まかな理解としては「本当はそこにないものを、まるでそこにあるかのように錯覚(視覚)させること」ということになります。

AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の違いは?

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ARと並んで最近よく耳にする単語として「VR」があると思います。

VRとは、Virtual Reality(バーチャルリアリティ)の略で仮想現実の事を言います。

ARとは違い、フルCGやフル動画で表示し仮想現実の世界を作ります。

わかりやすく説明すれば、フルCGで作成した街をPCのディスプレイやVRのヘッドマウントディスプレイ等で歩き回るような事。仮想の世界を作り体験することを言います。自分の周りがアニメやゲームの世界になるので、違う世界の住人になったような気分になります。

より具体的に区別すると、以下のような感じになります。

・ARは現実の空間には実際ないものを、あるように見せます
・VRは自分の周囲には実際ない空間があるように見えます

よく混同されますが、全く別の技術なんですね。

VRについて知りたい方はこちらで詳しく解説していますのでご参考ください。

ARのメリットは?どんなことができるの?

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ARの種類

ARは、現実の世界にデジタル情報を呼びだすトリガー(きっかけ)として、2Dの画像を認識して情報を重ねる「画像認識のAR」やGPSを利用した位置情報から認識する、「位置認識のAR」などがあります。

また、3Dや空間を認識して呼び出す「空間認識のAR」もあります。

ARのメリットは?

ここまで解説してきましたが、ARは現実世界の画像や映像には無いものをCGで合成することで、現実の空間に仮想空間を生み出す技術です。この技術は時間や経費のコスト削減、作業の効率化につながるメリットがあります。

例えば、あなたは飲食店を経営しており、この度店舗の外観リニューアルを考えています。もし全てを外注するなら、デザイン事務所に依頼してCGなどで作成されたデザイン案の中から1つを選択します。

そして施工業者に依頼して作業してもらいデザイン案どおりの外観にリニューアルされます。しかし、この方法では時間と経費は掛かるは、出来上がったものを見て「何かイメージしてたものと違うな」という場合もあります。

出費だけあって希望したものと違い、元に戻すにもお金が掛かる最悪のパターンです。AR技術を利用すれば、上記のような問題は一気に解決します。

まずは自分のスマートフォンなどで店の外観を撮影します。後はその画像にCGで壁の色、建物の構造、新しい置物などを合成しモデルを作成していくのです。そして自身のお気に入りを作成したら、業者に依頼して実際に施工してもらいます。

施工前により現実に近いモデルなので、イメージと違うというリスクは少なく、そのモデルを作成する時間や経費も抑えることが可能です。

これ以外にも使い方はたくさんあり、メリットも豊富にあります。

ARでできること

ARは、パソコンやスマートフォン・タブレット端末様々な媒体で利用されています。

特に、最近ではカメラを内臓したAndroidやiPhone、iPadなどのスマートフォン・タブレット端末をほとんどの方が持つようになったので身近にARアプリを体験できるようになりました。

スマートフォンアプリで提供すれば、インストール作業もアップデート作業も楽になります。

最近では、ニュース等で話題のメガネ型や時計型のウェアラブル端末とAR技術を融合して、工場での組立作業や実物型検索システムなどの分野にもARは利用され始め実用化されています

ARアプリの代表的な例として、動く絵本や飛び出すポスターなどをイメージする方も多いのではないでしょうか?

ARは様々な場所に情報を重ねる事が出来ますので、イベントなどのお楽しみアプリとしても数多く利用されています。

ARアプリを大紹介

ARを利用したアプリはすでに世の中にあります。AR技術と認識していなくても使ったことがるという人もいるかもしれません。ここではARを利用したスマートフォンアプリを紹介します。

ポケモンGO

引用元:Pokemon GO(公式)  https://www.pokemongo.jp/

やったことがある人も、そうでない人にも良く知られている世界で大人気のゲームアプリです。アプリを起動して道路や公園内を歩いていると、CGで作成されたポケモンが出現しボールを投げて捕まえられます。

まさにゲームボーイ時代からの本家ポケモンのように、旅をしてポケモンに出会い、ゲットという感覚を味わえます。GPSより現実空間の位置情報取得して、ポケモンのCGを合成して出現するという、まさにAR技術の神髄が詰まっているアプリです。

ドラゴンクエストウォーク

引用元:ドラゴンクエストウォーク(公式)https://www.dragonquest.jp/walk/

人気ゲーム「ドラゴンクエスト」のアプリゲームです。目的地到達までにゲームマップに表示されるモンスターを倒して、得られた経験値でレベルアップ、アイテムゲットなどはこれまでの要素と変わりありませんが、特徴はゲーム内主人公の移動と人間の方向が連動していることです。

あなたが歩けば、ゲーム内の主人公も歩くという、まさに冒険をしている感覚になります。

かざすンAR

引用元:かざすンAR(公式) https://www.sankei.jp/cl/KazasunAR/usage.html

産経新聞社がリリースしたARアプリで、紙面に掲載された写真にアプリをダウンロードしたスマートフォンをかざすと、スライドショーや動画でニュースを見ることができます。

文字だけでは分かりにくかったニュース内容が、動画になることで分かりやすくなります。

SNOW

引用元:SNOW(公式) https://snow.me/

撮影時に顔や全身を加工してくれるカメラアプリです。これまでは編集ツールを使用して撮影した写真を加工していましたが、このアプリでは撮影前にすでに加工された状態を画面で確認しながら撮影できます。

さまざまな種類の加工ができるため、大人気のアプリです。

ARの導入事例

ここまでAR技術の概要やメリットなどについて見てきました。

そんな便利なAR技術は、現在どのような場所で活用されているのか、みなさん気になると思います。ここではAR技術を導入した事例について紹介します。

KADOKAWA(イベント企画)

引用元:KADOKAWA(公式) https://www.coco-ar.jp/case/kadokawa.html

KADOKAWA主催の「秋の電撃祭」(2018年10月開催)でARが採用されました。主なコンテンツは以下の通りです。

・ARスタンプラリー
・等身大キャラクターのオリジナル壁紙

特に大人気作品のヒロインの等身大スタンディポップにアプリをかざすと、オリジナル壁紙がダウンロードできるので大人気でした。

三栄美術印刷(地域活性化)

小松通り商店街の活性化のために、制作したチラシに掲載されている店舗にARで見られる紹介動画を設定しました。チラシを配布後の来店率はが、配る前より約1.5~2倍となったようです。

このようにARは地域活性化にも貢献しています。

NTT西日本(ビジネス)

営業用のパンフレットにARが設定されており、それぞれのサービス紹介動画を見ることができます。営業時の説明不足が少なくなり、顧客も納得してサービスを購入しやすくなるので、どちらも大きなメリットがあります。

光雅(ブライダル)

ブライダル・ウェディング雑誌の広告価値を高めるためARを導入しています。写真や文章だけでは伝えにくい魅力をARを利用し紹介動画として見ることができます。

また式場サイトへのリンクを設置して、問い合わせをしやすくしています。

ARの開発事例

一方で、AR技術導入を試みている開発事例もあります。

ここでは未来の問題を解決するため、AR導入を考えている最新技術について解説します。

医療

医療業界ではARを以下のように導入しようとしています。

・手術前の事前シミュレーション
・患者へのビジュアル的な説明
・手術教育への活用

医者の技術向上、医療ミス低減、患者の負担緩和につながるAR技術です。近い将来世界の医療はより一層進歩するでしょう。

製造

製造現場では、従業員への技術トレーニングにARの導入があります。

これまでは従業員を育てるため高いコストを掛けていましたが、実物の原材料などを使用してトレーニングするわけではないので、コスト低下につながります。また実物ではないため本当なら危険な作業でも安全にやり方を覚えることができます。

運輸・流通

運輸や流通業界で問題になっているのは配達物の増加により、倉庫内の商品仕分けやピッキングに時間が掛かるという問題です。

ここで導入されるのがARグラスです。VRゴーグルのような眼鏡タイプもありますが、透視型のグラスに3DCG位置情報を投影し、どの場所に目的の商品が保管されているか瞬時に教えてくれます。

どこにあるか探す必要がないため作業の効率化に繋がります。

AR技術(拡張現実)の良いところや今後の動きは?

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ARの良いところ

ARは現実の世界を拡張する技術ですので、楽しさや驚きだけではなく情報を伝える為の有効な手段になります。

わかりやすく例を出せば、車のパンフレットに掲載されている車の写真に、車の仕様や価格・PR動画などのより詳細な情報を重ね合わせたり、色違いの車の写真を重ね合わせたり、音声ガイダンスで情報を重ねたり、写真一枚で自由な拡張表現が出来るようになります。

ARの今後の動きは?

AR(拡張現実)は、日々進歩を続けています。

視覚情報のみならず、その他の感覚も活かした「体験」を実現するための模索が続いています。

近い将来、例えばVR(バーチャルリアリティ)の世界にARのアイデアが盛り込まれる、またはその逆など、まったく新しいコンテンツが登場するかもしれません。

360°のライブストリーミングの中に、CGによる架空のキャラクターを登場させるなど、「VR(バーチャルリアリティ) x AR(拡張現実)」の試みなどもすでに始まっています。

VR(バーチャルリアリティ)とAR(拡張現実)は、その言葉の意味合いこそ違うものの、それぞれの特徴を活かし融合させることで、「バーチャル体験」をより高い次元へと導いてくれるキーワードでもあるのですね。

ARが導入された未来はどんな生活?

自宅編

・料理

レシピ本のAR化によって料理手順や、盛り付け方がより詳細になります。1から10までの手順をリアルな状態で参考にできるので、自宅でプロの料理が楽しめます。

・勉強

参考書にARを設定することで、難しい箇所も超有名講師の解説が動画で聞けるようになります。学習効率アップ間違いなしです。

仕事編

・会議や打ち合わせでは実物大のものを見ながら行う

製品を作っている会社などでは、新製品をCGなどで作成し、会議の場ではまさに現物であるかのように出現させて企画会議などを行います。

時間を掛けず実物大に近いもので議論できるので、今までより具体的な会議になります。

・顧客にはARパンフレットを贈呈

BtoC向けの会社ではカタログやパンフレットにARを設定して渡します。実物大を見ながら使い方やどう活用するか分かりやすいため、購入後のイメージがつきやすく、購買意欲を高めることでしょう。

・採用活動にもAR技術

学生や転職活動をしている社会人に、ARを設定した会社案内を配ります。実際に働いている姿や、社内の様子を見ることができ、応募数の増加に繋がります。

休日編

・映画

映画館にあるポスターやパンフレットをアプリでかざすことで、紹介動画見られたり、主演俳優の画像をダウンロードができるようになります。

・飲食店

メニューにアプリをかざすことで、リアルな飲食物が見られます。文字だけではイメージが分からず、手を出しにくかったメニューも安心して注文できます。

・美術館、博物館、遊園地

展示物にアプリをかざすとより詳細な解説が動画で見られるようになります。また遊園地では乗る前に、どのようなアトラクションなのか調査できるので効率よく遊ぶことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ARとはという概要部分から、VRとの違い、種類や良いところ、今後の動きなどを解説してきました。

なんとなく知っていたものが理解できるとより楽しくなりますよね。

今回の記事を参考に、今後も発展していく「バーチャル体験」をぜひ楽しんでいただければと思います。

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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